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Teclast T50HD レビュー - 上位モデルながら2万円を切る価格で購入できるAndroid 14搭載のタブレット

Teclast T50HD
TeclastのAndroidタブレット「T50HD」の実機レビューです。Teclastの上位グレード「Tシリーズ」の製品で、11インチ(10.95インチ)とちょっと大きめのディスプレイを搭載し、OSは他社のタブレットに先駆けて最新のAndroid 14を搭載と、見どころの多いニューモデルです。

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ここがおすすめ

・Teclastの最上位「Tシリーズ」らしい、質感の高い筐体
・11インチ(10.95インチ)とちょっと大きめのディスプレイ
・Android 14を搭載、UIもプレーンで使いやすい
・Widevine L1でNetflixを含む動画サブスクでHD画質視聴が可能
ここはイマイチ
・カメラの撮影品質は低め。高い評価はできない
・SoC性能も低めでゲーム向きではない
・ボタン位置が一般的なタブレットとは逆
販売サイトはこちら
TECLAST T50HD:Amazon

1.スペック

  Teclast T50HD
OS Android 14
SoC UNISOC T606
RAM 6GB(拡張機能により最大14GB)
ストレージ 256GB
ディスプレイ 10.95インチIPS(1,920 × 1,200)
LTEバンド FDD:B1/3/5/7/8/20
TDD:B34/38/39/40/41
SIM nano SIM × 2(SIM2はmicroSDと排他)
ネットワーク 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth5.0
入出力 USB Type-C 、microSDカードリーダー、オーディオジャック
カメラ イン8MP/アウト13MP
バッテリー 8,000 mAh
サイズ 257.1 × 169.2 × 7.9 mm
重量 500 g

2.外観

Teclast T50HD 同梱物
同梱物です。保証書、取扱説明書、ACアダプター、USBケーブル、SIMイジェクトピンが入っていました。ACアダプターは出力が10Wのもので、充電速度は特に高速ではありません。また、取扱説明書は多言語で書かれており、日本語も含まれますが、Android OSの基本操作についての説明がほとんどなので、ウインタブ読者にはあまり必要のないものだと思います。

Teclast T50HD 前面
ディスプレイのベゼル幅は低価格帯のタブレットとしては細めです。ただし、Amazonの製品ページにある画像ほど細くはありません。ディスプレイの使用感・品質についてはこちらをご覧下さい。

Teclast T50HD 背面
背面です。筐体は金属製で筐体色は濃いめのグレー、Teclastの上位モデルらしく質感は高いです。ただし、剛性感はそれほど高くはなく、強めにねじると「ミシッ」という音がします(普通に使うぶんには問題ないですw)

Teclast T50HD カメラバンプ

Teclast T50HD カメラバンプ
T50HDはカメラバンプにデザインアクセントがありますね。従来のTeclast製品には見られないデザインで、個人的にはカッコいいと思いますが、このあたりは好き嫌いがわかれるかもしれません。なお、カメラバンプはそれなりに張り出しています。

中国メーカー製品にはタブレットケースが付属するものとしないものがあり、ウインタブの経験上Teclast製品はほとんどがケース別売りとなります。カメラバンプの画像を見ていただくとわかると思いますが、裸で使うと傷つきが心配です。なので、購入される際はケースもセットされることをおすすめします。ちなみに純正ケースは1,500円で購入できます。

カメラの使用感・品質についてはこちらをご覧下さい。

Teclast T50HD 保護フィルム

液晶保護フィルム

Teclast T50HD 背面保護フィルム

保護シート

なお、T50HDはあらかじめ液晶保護フィルムが貼られています。のちのちはより品質の良い保護フィルムを購入されてもいいかと思いますが、当面は標準のフィルムで問題なく使えます。また、背面にも保護シートが貼られています。背面のシートは「剥がす前提」ではありますが、割ときれいに貼られていて目立ちませんので、こちらも当面は貼ったまま使うほうが安心かと思います(この実機レビューでは背面のシートを剥がして写真撮影しています)。

Teclast T50HD 下側面

下側面

Teclast T50HD 上側面

上側面

Teclast T50HD ボタン

電源ボタンと音量ボタン

上下側面です。特に説明することもないといいますか、上側面に電源ボタンと音量ボタンがあるのみ。ボタンのたてつけはよく、押した感触も悪くありません。…ただ…

Blackview MEGA 1 上面

Blackview MEGA 1

これは先日レビューしたBlackview MEGA 1の画像です。MEGA 1は電源ボタンが左側面に、音量ボタンが上側面にありますが、T50HDとは「音量ボタンの位置が左右逆」ですよね。基本的に他のTeclast製品も含め、上側面に電源ボタンと音量ボタンが配置されているAndroidタブレットはBlackview MEGA 1と同じ位置にボタンが配置されています。つまり、T50HDのボタン位置は「普通と逆」です。初めてタブレットを購入する人なら「こういうもの」と思ってしまえば特に違和感はないと思いますが、すでにタブレット製品を使っている人なら「面食らう」と思います。私自身も慣れるまでかなり大きな違和感がありました。

Teclast T50HD 縦持ち
画像が汚くてすみません、T50HDの縦持ちの際の「正位置」はこの向きです。もちろん上下自動反転なので逆向きにもできますが、一部のアプリや設定項目で自動反転に対応せず、この向きでないと画面が逆さになってしまう場合があります。つまり、電源ボタンと音量ボタンが「右下」になります。ほとんどの場合は自動反転されるため、電源ボタンと音量ボタンが「左上」に来るようにして持っても大丈夫なので「特に問題ではない」のですが、右下になる場合は音量の上下も逆になってしまうので、めちゃめちゃ使いにくいですw

Teclast T50HD 右側面

右側面

Teclast T50HD 左側面

左側面

左右の側面です。右側面の左端にイヤホンジャックがあり、中央にUSB Type-Cポート、右端のほうにSIM/microSDスロットがあります。左側面にはポート類はなく、スピーカーは左右側面に1つずつあります。

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スピーカーの使用感・品質についてはこちらをご覧下さい。

Teclast T50HD SIMスロット
SIM/microSDスロットはよくある「nanoSIM + nanoSIMもしくはnanoSIM + microSDカード」という仕様です。

3.システム

Teclast T50HD ホーム画面

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ホーム画面です。Teclast製品はUIにあまり手を加えておらず、ほぼ「素のAndroid」という感じです。Android 13から採用された「大画面向けのUI」も適用されており、例えばこの画像の下にある「タスクバー(電話やYouTubeのアイコン、右にオフセットされたナビゲーションボタン」や…

Teclast T50HD アプリの2列表示

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設定メニューや一部アプリでの2列表示が可能です。ただ、Android 13と14の「UIや機能の相違」はごく小さく、使用頻度の多そうな機能だと違いは大きくありません。

Teclast T50HD アプリ一覧

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プリインストールアプリの一覧です。Teclast独自のアプリというのはなく、Androidの標準アプリとGoogle関連アプリが入っているのみでした。ウインタブではBlackviewのタブレットもよくレビューしていますが、独自のUIやプリインストールアプリを多数採用しているBlackviewとこのTeclastは正反対と言えます。

4.カメラ

Teclast T50HD カメラアプリ

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カメラアプリは正直ちょっとお粗末かな、と思います。設定メニューが日本語化されていませんし、解像度の設定もできません。縦横比は4:3と1:1の2種類です。一応「Picture Quality」という項目があり「Super fine/Fine/Normal」の三段階の画質設定ができますが、、縦横比4:3の場合だとすべて解像度は4,192 × 3,104ピクセル(13MP)になり、ファイルサイズが異なります(撮影する画像にもよりますが、一例として、Super fineだと5.3MP、Fineだと2.3MP、Normalだと1.8MPになりました)。ただ、出来上がりの写真をチェックしても「そんなに違いがわからない」んですよねw

以下に作例を掲載します。すべて原寸サイズは4,192 × 3,104、画質はSuper fineで撮影しています。

Teclast T50HD カメラ作例

Teclast T50HD カメラ作例

Teclast T50HD カメラ作例

Teclast T50HD カメラ作例
屋外での撮影は全体的に黄みが強い感じになりました。一方で松屋の「たっぷり明太タルタルチキン定食」は割とキレイに取れていると思います。ただ、飲食店内でタブレットを使って飯テロ画像を撮影するのはかなり目立ちますので、その意味ではT50HDではあまりやりたくないです。

Teclast T50HD カメラ作例

Teclast T50HD カメラ作例 2倍ズーム

Teclast T50HD カメラ作例 10倍ズーム
ズームは1倍から10倍まで。上から標準倍率(1倍)、2倍、10倍です。2倍からすでに粗さが目立ち、実用性はあまり期待できない感じですね。

Teclast T50HD カメラ作例
アプリにはナイトモードもついていたので試してみましたが、これを見ると「いろいろと厳しい」ですね。夜間撮影の品質も評価できません。

先日レビューしたTeclast T40HDのときは「赤みが強い」と評価したのですが、T40HDの作例と比較してみると同じメーカーの製品らしく、よく似た傾向があると思います。カメラについては最近レビューした中国タブの中でも低めの品質、というのが結論ですね。

5.性能テスト

Teclast T50HD Antutuスコア
Antutuベンチマークのスコアは約28万点と、UNISOC T606にしては高めのスコアとなりました。なお、T50HDにはRAM拡張機能があり、物理RAM6GBに加え仮想RAM8GBが使えます(あくまで数値上の話ですが、合計で14GBになります)。今回は14GBにしてテストしました。

中国タブの上位モデルが搭載するHelio G99だと40万点前後のスコアが出ますし、スマホだと「100万点以下でハイスペック機と呼ぶと『甘すぎ』とツッコミが入る」ような時代になっていますので、28万点ということだと「エントリーレベル」「低スペック機」という扱いになると思います。

このクラスのタブレットの実機レビューであえて原神をテストプレイしているようなサイトさんがありますし、ウインタブでも過去に同様の試みをしていますが、はっきり言って意味がないので今回はやりません。高画質で快適にプレイするのは難しいです、という結論になるのが明らかなので。

ゲームが主目的ならiPad ProやGalaxy Tab S9あたりを購入すべきですし、スマホやタブレットを使っている人が全員「原神」をプレイするわけでもないでしょう。原神のような、非常に重い3Dゲームのプレイは無理ですが、ゲーム以外の用途では28万点というスコアのタブレットでも特に不満は感じません。なので、動画を観たり、Webサイトやニュースアプリで情報収集をしたり、SNSをしたりといった用途がメインなら、これで十分です。

6.使用感

ディスプレイ

発色、輝度とも良好だと思います。手持ちのPCモニターや他の中国タブと比較すると、「気持ち原色が淡い」と感じますが、使っていてほとんど気になりませんでした。

Teclast T50HD 画質設定

設定アプリに「Colors & contrast」という項目があり、発色と色温度の調整が可能です。個人的にはここを調整する必要はないと感じましたが、お好みに応じて色温度を変更するといいでしょう。

Teclast T50HD Widevine

Netflix(クリックで拡大します)

なお、DRM Infoで確認したWidevineはL1で、Amazonの製品ページではNetflixだとWidevine L3になるかも、という表記がありましたが、NetflixでもL1になっていました。ちなみに私はNetflixとAmazonプライム・ビデオ、そしてDisney+を使っていますが、Netflixの利用頻度が最も高いので、この点は非常にありがたいと感じました。

スピーカー

少々安っぽい音(低音が弱く、少しこもり気味)ですが、このクラスのタブレットとしては悪くありません。横持ちで動画や音楽を視聴する際にはしっかりステレオ感も出ます。ただ、同等クラスだとBlackview製品のスピーカー品質がかなり高い(特にTab 18は異常と言っていいレベル)なので、それと比較すると見劣りしますね。でも、製品価格を考慮すると実用上は悪くないと思います。

UI・操作性

上でもご説明しましたが、T50HDのUIは非常に素直です。メーカー側であまりUIに手を加えていないと思われます。余計なカスタマイズをされるよりもこちらのほうがずっと使いやすい、と考える人も多いでしょう。

ちょっと残念なのは「日本語化が不十分」と感じられる点です。例えば上に画像を掲載した「Colors & Contrast」や「カメラアプリ」がそうです。そんなに込み入った英語でもないのでそれほど問題はないものと評価しますが、日本語化についてはちょっと後手に回っているように思いました。

7.レビューまとめ

Teclast T50HDはAmazonで販売中で、価格は19,900円です。Teclastの上位ブランド「Tシリーズ」の新製品ながら2万円を切る、購入しやすい価格になっていると思います。

記事中で指摘したことを整理します。筐体の質感は高く、デザインも従来のTeclast製品にはなかった新鮮味を感じます。ただし、剛性感(頑丈さ)は標準的で、堅牢な部類とは言えません。また、ボタン位置が「普通のタブレットと逆」というのが面白くもあり、ちょっと違和感もあり、という感じですね。

ディスプレイの発色品質も良好で、お好みで発色をコントロールできる機能もついているのが便利です。パフォーマンスについては「UNISOC T606なり」といいますか、ゲーム向きとは言えず、動画視聴やWebブラウジング、SNS、ニュースアプリなどの普段使いには不足ありません。また、カメラの撮影品質(デザインは個性的ですが)については評価できません。基本的に全体的な性能面・機能面では価格に見合った品質だと思います。

「筐体の質感とデザインが良く、動画サブスクを高画質で視聴でき、比較的ライトな普段使いを快適にこなせる」製品と言えます。2万円を切る価格であれば納得かと。

8.関連リンク

TECLAST T50HD:Amazon

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コメント

  1. 匿名 より:

    タイトルがAndroid11になっています。

    • wintab より:

      ご指摘ありがとうございます。すみません、間違いがあまりにも重大すぎて逆に気づきませんでした…。修正済みです。ご指摘いただかなければ一生恥ずかしい状態のまま公開されていたと思います。