MARSHAL株式会社が10.1インチのAndroidタブレット「IRIE(アイリー)10.1インチタブレット」を発売しました。MARSHALという会社はウインタブではおなじみさんではないのですが、公式サイトを確認したところ、HDDやHDDケースなどを製造・販売しているようです。WindowsにせよAndroidにせよ、日本国内で新規に自社ブランドで販売してくれるというのはうれしいことですね。
1.スペック
OSはAndroid 7.0と、最新ではないものの現在でも新製品に普通に搭載されているバージョンです。CPUのMT8163はAntutu(Ver.6)のスコアが3万点台前半くらいとなり、決して高性能とは言えません。どちらかと言うとエントリークラスですね。このくらいの性能でも、タブレットの基本操作(スクロールとかアプリの切り替えなど)でフリーズしたりカクついたりする心配はなく、十分サクサク動きます。また、Webブラウジングとか動画視聴、ニュースアプリやSNSなんかに使うぶんにも問題はありません。苦手なのはゲーム系ですね。簡単なパズルゲームなんかだと大丈夫ですが、グラフィックに凝ったアクションゲームなどではうまく遊べない可能性があります。
RAMは2GBでストレージは32GBですが、CPU性能が高くないので、RAMに関してはこんなものかな、と思います。ストレージ32GBというのは価格帯から見て十分な容量と言えるでしょう。
ディスプレイは10.1インチで解像度は1,280 × 800とあまり高くありません。ウインタブでは中華タブの紹介記事を書いたり、実機レビューをしているので、ここまでのスペックを見て、若干弱い感じがしてしまいます。また、国内向けの製品でもBLUEDOT BNT-1061WとかドスパラのDiginnos Tablet DG-A97QT(完売)といった低価格ながらスペックのいい製品がありますんでねえ。
しかし、入出力ポートは面白い、というかこの種のタブレット製品としてはかなり充実しています。microUSBとかminiHDMI、microSDスロットまではいいとして、フルサイズ(Type-A)USB 3.0が装備されています。そして、DC-INもありますね。タブレット製品の泣き所はポートが貧弱なことで、特に「充電しながらUSBポートを使いたい」というニーズにはなかなか応えることができません(microUSBポートが充電ポートも兼ねているため)。しかし、この製品であれば心配は無用です。ただ、DC-INがついているということは、ACアダプターも持ち歩かなくてはならないということになりますので、この点は賛否両論かと思います。また、microUSBポートからの給電が可能かどうかは不明です。
バッテリーは5,800 mAhとまずまずの容量ですが、稼働時間は開示されていませんでした。それと、カメラは厳しいですね。これだときれいな写真を撮るということは考えないほうがいいでしょう。
その他、メーカーサイトを確認すると、「アプリは最低限度(プリインストールアプリが最小限という意味)」といううれしいお言葉がありました。最近は中華製品でも余計なアプリがほとんど入っていないことが多いですが、これって実はかなり助かります。
2.筐体
筐体色はトップ画像の「ブラック」と「ホワイト」の2色です。これもメーカーサイトの記載ですが、「ホワイトモデルは、液晶のフレームまでホワイトになっているので、シンプルでスタイリッシュに使うことができます。」とのこと。2色とも単色で構成され、シンプルで好感の持てる外観ですね。ただ、サイズ面では特にコンパクトということでもありません。ベゼル幅はそこそこの太さになっていますよね。
筐体色「ブラック」の背面です。筐体素材は不明ですが、おそらくプラスティックだろうと思います。特に個性的なデザインではありませんが、この画像を見るとポート類は左側面(裏返しになっているので、画像では右側になります)に集中していることがわかります。
画像が切れてしまっていますが、ちょっと気になることが…。下面には明らかにキーボード接続用と見られるコネクターとガイド穴があります。
実はこの製品、「2TBの外付けハードディスク」が用意されているとのこと(別売り)。さすがMARSHAL。ということは、この製品に合う外付けパーツが今後登場する可能性はありそうです。特にキーボードが発売される可能性は高いんじゃないでしょうか?
3.価格など
MARSHAL IRIE 10.1インチタブレットは6月14日の発売予定で、標準価格は税込み21,800円です。少し確認してみましたが、Amazonでは製品ページはあるものの、6月14日現在、まだ販売がスタートしていないようです。
記事中でも触れましたが、国内向けのAndroidタブレットではBLUEDOT BNT-1061Wが極めて高いコスパを誇っていますし、もうちょっとお金を出すとHUAWEI MediaPad M3 Lite 10(実売価格26,000円程度)なんて強敵もいますので、それらと比較してしまうとスペック面ではいまひとつ、といった感があります。しかし、このくらいの性能と価格のAndroidタブレットは国内で競合が少ないですし、こうやって自社ブランドでタブレットを発売するという姿勢は素晴らしいと思います。外付けHDDのように、この製品独自の魅力ある周辺機器が出揃いそうな感じもしますので、この先のMARSHALの展開がとても楽しみです。
4.関連リンク
IRIE TABLET 10.1inch:MARSHAL 製品紹介ページ
MARSHAL タブレット MAL-FWTVTB01B ブラック:Amazon
コメント
国産で10インチタブを出そうって所が出てくるのは嬉しいけど
ここで紹介される中華タブとどうしても性能と価格を比較してしまいますね……
10インチだとやっぱFHDは必須な時代ですし…
ちょっと厳しいかな