FCNTがらくらくスマートフォン3機種を発表しました。ドコモ向けの「F-53E」、ワイモバイル向けの「らくらくスマートフォン a」、SIMフリー(MVNO向け)の「らくらくスマートフォン Lite」です。
私、自分の両親(80代です)にスマホの使い方を教えてみて挫折した経験がありまして、シニア向けのスマホについては関心があります。今回の3機種はどうでしょうかね?
1.らくらくスマートフォン F-53E
らくらくスマートフォン F-53E | |
OS | Android 14 |
SoC | Qualcomm Snapdragon 6 Gen 3 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 128GB |
ディスプレイ | 5.4インチOLED(2,160 × 1,080) |
バンド | 5G:n1/28/77/78/79 LTE:B1/3/8/18/19/28/41/42 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、イヤホンジャック |
カメラ | イン16MP/アウト50MP + 8MP |
バッテリー | 4,000 mAh |
サイズ | 151 × 71 × 9.3 mm |
重量 | 172 g |
ドコモ向けの「F-53E」です。Snapdragon 6 Gen 3を搭載する5G対応スマホですね。らくらくスマホに関しては「原神が快適に動く」とかはどうでもいい話かと思います。
5.4インチと小ぶりなディスプレイは有機ELパネルでFHD+と高い解像度です。ホーム画面はこの画像の「標準ホーム」と一般的なスマホと同様に好きなアプリを並べられる「シンプルホーム」が選べ、視認性のいい2つのフォントを選択することができます。
この画像、「指紋センサー」に見えますよね?しかし、指紋センサーは一つ上の画像の下部ベゼルにあります。背面の「これ」は「バイタルデータ」の読み取り用で、メーカー説明によれば「独自のアルゴリズムにより自律神経の活性度と交感神経・副交感神経のバランスを表示」できるとのことです。詳しくはこちらをご覧ください。
F-53Eはカメラのスペックもいいです。光学式手ぶれ補正やAIシーン認識機能といった「らくらくスマホにこそ欲しい」機能も搭載されています。また、IPX5/IPX8/IP6Xの防水・防塵性能とMIL規格23項目に準拠した耐久性能を備えていますし、FCNTお得意の「まる洗いやアルコール除菌」にも対応しています。
筐体色はピンク、ゴールド、ネイビーの3色
らくらくスマホではおなじみの「迷惑電話対策機能」などのあんしん機能もしっかり搭載されていますし、F-E53にかんしては「らくらくホンセンター」という電話問い合わせサービスもあります。シニアの方にはすごく頼れるサービスだと思いますが、私の経験上、オペレーターの方々はかなり苦労しそうに思います。
らくらくスマートフォン F-53Eは2025年1月の発売予定で、ドコモオンラインショップではすでに予約を受け付けていますが、価格は未定です。…しかし、キャリアのスマホの記事を書いていていつも思うんですけど、価格も開示しないでよく予約なんて受けられますね。
FCNT製品ページ:
らくらくスマートフォン F-53E
らくらくスマートフォン a / Lite
らくらくスマートフォン a / Lite | |
OS | Android 14 |
SoC | MediaTek Dimensity 7025 |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB |
ディスプレイ | 6.1インチ(1,560 × 720) |
バンド | 5G:n1/3/28/77/78 LTE:B1/3/8/18/19/28/41/42 |
SIM | nanoSIM/eSIM |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、イヤホンジャック |
カメラ | イン8MP/アウト50MP |
バッテリー | 4,500 mAh |
サイズ | 162 × 73 × 9.0 mm |
重量 | 185 g |
らくらくスマートフォン aはY!mobile向け、らくらくスマートフォン LiteはMVNO向けの製品で、ハードウェアのスペックは共通です。
こちらも5G通信に対応し、SoCはDimensity 7025です。まあ、ゲーム性能は無視していいでしょう。F-53Eとはスペックが異なり、ストレージが64GBと小さいのは写真や動画の撮影をする機会の多い方にはちょっと不満かもしれないですね。
ディスプレイは6.1インチとF-53Eよりも一回り大きいですが、パネルは有機ELではなく液晶で、解像度もHD+と低めです。標準ホーム画面(この画像です)、シンプルホームとも、F-53Eとほぼ同じですね。
背面にはF-53Eと同じくバイタル測定用のセンサーがあります。また、カメラの仕様は少し低めで、イン側が8MP、アウト側は50MPのシングルカメラです。
筐体色はマゼンダ、ゴールド、ディープブルーの3色。
ワイモバイル向けのらくらくスマートフォン aのみに説明がありましたが、このように「押すだけサポート」機能があり、F-53Eと同様、電話サポートが受けられます。MVNO向けのらくらくスマートフォン Liteにはこの部分の説明がありません。「aとLite」はハードウェア的には全く同じですが、ソフトウェアやサポート面で多少の相違があります。ただし、「詐欺対策/迷惑電話対策機能」といった主要なあんしん機能は両者に備わっています。
ワイモバイル向けのらくらくスマートフォン aは11月の発売予定で、すでにワイモバイルでは予約販売がスタートしており、一括価格は31,680円、他社からの乗り換えの場合は一括価格9,800円です。
SIMフリー(MVNO向け)のらくらくスマートフォン Liteは12月の発売予定で、ビックカメラでの予約価格は55,660円、HISモバイルでは一括価格55,660円、SIMとのセット割引で52,030円です。
冒頭にも書きましたが、私は少し前に高齢の両親にスマホの使い方を「必死に教えた」ことがあります。しかし、結局両親はスマホを使えるに至りませんでした。両親とも熱心に使い方を覚えようとしていたのですが、「タッチ操作がすべて『長押し』になる」とか「なにかの拍子で見たことのない画面が表示されるとお手上げになる」ような感じで、スマホ操作を諦めてしまったんですね。
今回ご紹介した3機種で、スマホを快適に使えるシニアの方々が増えるといいなあ、と思います。
FCNT製品ページ:
らくらくスマートフォン a
らくらくスマートフォン Lite
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。