DOOGEEがスマートフォン「Blade 10 Power」を発売しました。エントリークラスのタフネススマホですが、SoCにUNISOC T615という、あまり聞き慣れない型番を搭載し、シンプルで個性的な外観の製品です。
1.概要
スペック表
DOOGEE Blade 10 Power |
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OS | Android 14 |
SoC | UNISOC T615 |
RAM | 6GB(拡張機能により最大24GB) |
ストレージ | 256GB |
ディスプレイ | 6.6インチ(1,612 x 720)90Hz |
バンド | FDD:B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/25/26/28ab/66 TDD:B34/38/39/40/41 |
SIM | nano SIM × 2 |
ネットワーク | 802.11 ac/a/b/g/n、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、microSDカードリーダー |
カメラ | イン8MP/アウト50MP |
バッテリー | 10,300 mAh |
サイズ | 174 × 81.2 × 15.8 mm |
重量 | 326 g |
コメント
搭載SoCのUNISOC T615はウインタブでは初見の型番です。Antutuスコアは約29万点(出所:Nanoreview)で、メーカーの説明でも「シングルコアで+19%、マルチコアで+5%、GPUで+35%(ただし、どの型番に対してなのかがわからない。おそらく対T606)」とのことです。ちなみに中国タブやスマホでよく見かけるUNISOC T606のAntutuスコアは約25万点です。
なお、中国メーカーのUNISOC SoC搭載機は日本でVoLTEが使えないことがあります。本来はメーカーがしっかり対応すべきことですが、ライターのかのあゆさんが、UNISOC SoCでVoLTEを有効化する記事を書いていますので、参考までにご覧ください(この製品が日本でVoLTEが使えない、と決めつけているわけではありません)。
UNISOC製SoCを搭載するスマートフォン・タブレットでVoLTE・音声通話が利用できない場合の対応策
RAMは6GBで拡張機能により最大24GBとして使え、ストレージは256GBです。
ディスプレイは6.6インチで解像度はHD+とちょっと低めながら、中国スマホとしては珍しくWidevineについても「L1」と説明されています(NetflixではL1対応にならないようですね…)。また、リフレッシュレートは90Hzと高めです。
カメラはイン側が8MP、アウト側が50MPで、morpho(日本企業です)の技術が使われていますので、画質にも期待できそうです。
バッテリーは10,300 mAhと、タフネススマホらしい大容量です。製品ページに「ソリッドステートバッテリー(全固体電池)」と書かれていますが、全固体電池は超大手企業(トヨタやパナソニック、日立、現代自動車など)がこぞって開発中で、2024年12月現在だとまだ搭載製品が世に出ていない技術なので、DOOGEEが実用化しているとは考えにくいです。こういうのは中国メーカーのよくないところですよね。
筐体はタフネススマホとは思えないくらいにシンプルでちょっと個性的です。この製品はバッテリー容量が大きいこともあって重量が326 gと重いですが、街なかで使っても違和感のない外観ですよね。しかし、IP68/IP69Kの防水・防塵性能とMIL規格(MIL-STD-810H)の堅牢性を備えていますし、グローブモード(手袋をしたままでも画面操作が可能)もついています。
筐体色は「インターステラー・シルバー」と「ギャラクシー・ブラック」の2色。
なお、DOOGEEはエントリークラスのタフネススマホを「Bladeシリーズ」として展開していくようです。既存のBladeシリーズとの比較表もありました。
こうしてみると、Blade 10 Powerは「エントリークラスの中のトップモデル」という感じですよね。
2.価格など
DOOGEE Blade 10 PowerはAliExpress内のDOOGEE Official Storeで販売中で、12月10日現在の価格は147.57ドル(22,752円、クーポンコード「6KJEKN563EA7」を使用)です。5G非対応・エントリークラスのタフネススマホとしては悪くない価格かな、と思います。メインスマホとして使うには物足りないと思いますが、アウトドア用のサブ機としてはいいんじゃないでしょうか。
3.関連リンク
Blade 10 Power:DOOGEE Official Store(AliExpress)
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。