記事にアフィリエイト広告を含みます

Blackview OSCAL PILOT 1 レビュー - 大音量スピーカーと大容量バッテリー、明るいライトがついたタフネススマホ。発売セールの価格は139.99ドルと手頃です

Blackview OSCAL PILOT 1 レビュー
スマートフォン「OSCAL PILOT 1」の実機レビューです。OSCAL PILOT 1は「タフネス系」のスマートフォン(タフネススマホ)です。SoC性能やディスプレイ解像度は高くありませんが、堅牢な筐体と大容量のバッテリーを備え、アウトドアで役に立つ機能を多数搭載しています。キャンプや登山、釣りなどのアウトドア系の趣味をお持ちの方、2025年にはアウトドアレジャーに挑戦してみたい方におすすめできる製品ですね。

スポンサーリンク

なお、このレビューはメーカーよりレビュー機のサンプル提供を受け実施しています。


ここがおすすめ

・タフネスガジェット好きには最高の筐体デザイン
・IP68/IP69K、MIL-STD-810Hの堅牢性
・最大138dBの大音量スピーカー
・懐中電灯としても使える明るいLEDライト
・50MPと高画素数のカメラ
・購入しやすい価格
ここはイマイチ
・SoC性能は高くない
・街なかで使うには大きすぎ、重すぎ
販売サイトはこちら
OSCAL PILOT 1:Blackview Official Store(AliExpress)
※1月1日午後5時から発売記念セールで139.99ドル
※先着100名にスマートウォッチ「X20」をプレゼント

1.スペック表

  OSCAL PILOT 1
OS Doke OS 4.0 (Android 14ベース)
SoC MediaTek Helio G81
RAM 6GB(拡張機能により最大18GB)
ストレージ 256GB
ディスプレイ 6.67型(1,604 × 720)90Hz
LTEバンド FDD:B1/2/3/4/5/7/8/12/13/17
19/20/25/28A/28B/66

TDD: B38/40/41
SIM nanoSIM x 2(SIM2はmicroSDと排他)
ネットワーク 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth5.3
入出力 USB Type-C、microSDカードリーダー
カメラ イン32MP/アウト50MP+2MP
バッテリー 15,000 mAh
サイズ 185.5 × 85 × 22 mm
重量 540 g

2.外観と使用感

箱・同梱物

Blackview OSCAL PILOT 1 外箱 
外箱です。デザインがちょっと古くさいような、安っぽいような、でも期待を持たせてくれる「ダサかっこいい」デザインだと思いました。

Blackview OSCAL PILOT 1 箱
箱を開けた瞬間、なんとも言えないワクワク感があります。スマホなんだけどなんか別なおもちゃを見ているような感覚です。

Blackview OSCAL PILOT 1  同梱物
同梱物です。画像左端が取扱説明書で、日本語を含む多言語で書かれています。内容は簡素なもので、各部名称とSIM/microSDカードの着脱方法、そしてAndroid製品の最低限の使い方が書かれていました。取扱説明書の下にあるのはUSBケーブルで、両端ともUSB Type-C端子になっています。

中央にあるのが「ストラップ」です。ガラケー時代だとストラップをつける人が多かったですが、スマホのストラップというのは少数派かと。PUレザー製です。

右側にはACアダプター。レビュー機にはEUプラグがついていましたので、そのままでは日本のコンセントには合いません。ですが、日本の顧客がOSCAL PILOT 1を購入する場合、日本のコンセント形状に合うプラグのものか、あるいは日本のコンセントで使える変換アダプターがついてくるはずです(最悪100円ショップでも買えますし、Amazonなどでも数百円で有名メーカー製の変換アダプターが販売されています)。なお、このACアダプターは最大出力が45Wと大きく、またOSCAL PILOT 1は33Wの急速充電に対応します。

右下にあるギターのピックのようなものはSIMスロットを外すための工具です。OSCAL PILOT 1は防水構造になっているため、一般的なスマホのようなSIMイジェクトピンではなく、この工具を使ってSIMスロットを外します。

本体各部

この後、各部を見ていきますが、画像だけ見ると「サイズの感覚がバグる」と思います。一般的なスマホとは外観が大きく異なるので、なぜか「ミニサイズ」に見えてしまうんですよね。なので、最初にこの3枚を。
Blackview OSCAL PILOT 1 レビュー

Blackview OSCAL PILOT 1 サイズのイメージ

Blackview OSCAL PILOT 1 iPhone XRと

iPhone XRと

このように「デカくて厚い」です。そして「重い(メーカー公表値、実測値とも540 g)」…。タフネス系ガジェット愛好者の方には「とてもかわいい」サイズ感ですが、一般的なスマホと比較すると「規格外」という感じです。

Blackview OSCAL PILOT 1 前面
前面です。耐久性能を高めるため、四隅が補強されていることもあってベゼル幅は太いです。前面のノッチはパンチホールでガラスにはゴリラガラス 5が使われています。また、液晶保護フィルムも貼り付け済みでした。レビュー機に関しては保護フィルムに気泡などが全く見られず、好感が持てました。

OSCAL PILOT 1のディスプレイは6.67型で解像度はHD+(1,604 × 720)、リフレッシュレートは90Hzです。そのため、視力の良い方だと画面に目を近づけると少し粗さを感じるかもしれません。また、WidevineはL3なのでNetflixやAmazonプライムビデオのような動画サブスクリプションサービスではHD画質視聴はできません(YouTubeはHD画質視聴ができます)。

Blackview OSCAL PILOT 1 ディスプレイ設定

クリックで拡大します

設定メニューで色味の調整が可能ですが、そこまで細かく調整することはできず「通常・鮮明・プロ」の3種類から選べる程度です。また、プロを選ぶと色温度(暖色寄りか寒色寄りか)の調整もできます。リフレッシュレートも60Hzと90Hz、そして自動切り替えを選べます。一般にリフレッシュレートを上げるとバッテリー消費が激しくなるとされていますが、OSCAL PILOT 1はバッテリー容量が非常に大きいので、90Hz固定でもいいかもしれないですね。

それと、「試験運転機能」となっていますが、ノッチスクリーンにも対応しています。パンチホールカメラが目障り、という人向きでしょうか。

発色品質は悪くありません。ただスマホの上位モデルはディスプレイが有機ELですが、OSCAL PILOT 1はIPS液晶のため、有機ELのスマホと比較してしまうと色の濃さ・鮮やかさでは一歩譲る感じですね。

Blackview OSCAL PILOT 1 背面
背面です。OSCAL PILOT 1は2色展開ですが、レビュー機は「ブラック」でした。上部左側にアウトカメラ、右側に大型のスピーカーがついています。この筐体はもちろんIP68/IP69Kの防水・防塵性能とMIL規格(MIL-STD-810H)の耐久性能を備えています。

Blackview OSCAL PILOT 1
もう一つの色「オレンジ」はこんな感じです。個人的には「オレンジ」のほうが好みですかねえ…。

Blackview OSCAL PILOT 1 背面
拡大してみました。アウトカメラは50MPのメインカメラと2MPの深度カメラ、という構成で、メインカメラの画素数は十分ですが、マクロカメラや広角カメラがないのがちょっと残念です。カメラの仕様や画質についてはこの後ご説明します。

スピーカーはOSCAL PILOT 1の大きな特徴で、メーカー公表値で5W・138dBもの大音量が出せます。実際に最大音量にしてみましたが、確かに強烈でした。ただ、手元の簡易な騒音計だと測定範囲を越えてしまうため、実際に138dB近辺の音量になっているかについては確認できていません。

音質は良好で、音楽鑑賞にも使えると思います。もちろんモノラルなので本格的に音楽を聴くのであればイヤホンを使うほうがいいです。また、「スピーカーが背面にあるスマホ」ってあまり見かけませんよね?当然画面を見ながらだと「スピーカーが後ろ向き(外向き)」になってしまいますし、背面を下にしてテーブルなどに置くと音がこもってしまいます。なので、音楽を聴くときは「ディスプレイ面を下に、背面を上にしてテーブルに置く」といい音が聴けます。…ということは「あまり動画向きの配置とは言えない」ということです。

Blackview OSCAL PILOT 1 右側面
右側面です。厚みが半端ないですよね…。電源ボタンと音量ボタンがあり、電源ボタンは指紋センサーも兼ねています。

また、わかりにくいですが画像左端にストラップホールがあります。

Blackview OSCAL PILOT 1 ストラップ
ストラップホールをつけるとこんな感じです。

Blackview OSCAL PILOT 1 左側面
左側面です。SIM/microSDスロットと赤いスマートキー(ファンクションキーとかカスタムキーとも言います)があります。

Blackview OSCAL PILOT 1 スマートキー設定

クリックで拡大します

スマートキーは「短押し、二度押し、長押し」の3つの動作に対して、それぞれシステム操作のショートカットやアプリのショートカットを登録することができます。

スポンサーリンク

Blackview OSCAL PILOT 1  SIMスロット
SIM/microSDスロットは同梱されている工具を溝に差し込んで外します。着脱は容易です。

Blackview OSCAL PILOT 1 SIMスロット
SIM/microSDスロットを外したところです。外してしまえばあとは普通ですね。nanoSIM + nanoSIMもしくはnanoSIM + microSDが使えます。

OSCAL PILOT 1 VoLTE
楽天モバイルのSIMカードを入れてみたところ、このようにVoLTEのマークが表示され、音声通話(発話・受話)とも問題なくできましたので、念のためご報告しておきます。

Blackview OSCAL PILOT 1 下面
下側面です。中央にUSB Type-Cポートがありますが、防水のためパッキンで覆われています。

Blackview OSCAL PILOT 1  パッキン
パッキンを外してみました。なお、OSCAL PILOT 1にはイヤホンジャックはありません。

Blackview OSCAL PILOT 1 上面
上側面です。ここにはLEDライトがあります(すみません、LEDという文字が逆さまになっています)。ここもOSCAL PILOT 1の大きな特徴です。

Blackview OSCAL PILOT 1 ライト
ライトは輝度170ルーメンとのことでしたが、測定器具がないため検証はできませんでした。しかし、実用上は懐中電灯として十分な明るさだと思いましたし、この位置にライトがあると「持ちやすい・使いやすい」ですね。

Blackview OSCAL PILOT 1
とにかくゴツくて重い筐体ですが、タフネススマホとして高い防水・防塵性能や耐久性能を備えていることのほか、15,000 mAhという非常に容量の大きいバッテリーを搭載しているのもゴツさ・重さの理由です。メーカー公表値だと待ち受け時間は実に1,704時間、連続通話70時間、ゲーム16.5時間、動画視聴18時間という駆動時間になっており、33Wの急速充電とリバースチャージ(この製品をモバイルバッテリー代わりにして、他のデバイスを充電できる)に対応します。

私が試用してみた感想としては「全然バッテリーが減らない…」ですね。一般的なスマホの3~4倍くらいのバッテリー容量ですが、実際に3倍とか4倍は長持ちしそうです。

3.システム

Blackview OSCAL PILOT 1 ホーム画面とアプリ一覧

クリックで拡大します

ホーム画面とアプリ一覧画面です。Doke OS独自のアプリ「キッズモード」「システムスチュワード」「ワークスペース」などが入っている関係で、アプリアイコンは多めです。それと、WPS Officeがプリインストールされていました。

Blackview OSCAL PILOT 1 システム情報

クリックで拡大します

システム情報(画像左)は一覧性の高いものになっています。RAM拡張は「なし」から「12GB」までの範囲で可能です。それと、技適マークの電磁表示にも対応していますので、上で掲載した「背面のシール」は安心して剥がせますねw

Blackview OSCAL PILOT 1 独自システム

クリックで拡大します

Doke OSの独自機能の一部をご紹介します。この画像の左側と真ん中は「ワークスペース」を適用したものですが、このように個人用と仕事用でプロファイルを分けることができます。具体的には

・初期状態だと個人用プロファイルのみ、ワークスペースを有効化すると仕事用のプロファイルができる
・仕事用のプロファイルは「ほぼからっぽ」の状態なので、必要に応じて個人用にインストール済みのアプリから仕事用に『クローン』を作る

という使い方になります。例えば個人用にインストールした◯◯というゲームを仕事用プロファイル上にクローンすると、個人用の◯◯とは別アカウントでゲームプレイができます。要するに1台の端末でサブアカウント運用ができる、ということです。なので、仕事以外でも役に立つと思います。

画像右は「キッズモード」の設定画面です。キッズモードは独自のパスワードを使って(作って)開き、使用時間や使ってもいいアプリなどを指定できます。要するに「お父さん、お母さんが秘密のパスワードを使って子どもが使ってもいいアプリ、使ってもいい時間を設定し、子どもは秘密のパスワードを知らないので、キッズモードで許可されたアプリ、許可された時間しか使えない」ということです。

Blackview OSCAL PILOT 1 独自システム

クリックで拡大します

画像左はBlackviewのタフネスガジェットではおなじみの「ツールボックス」です。特にアウトドアで役に立ちそうな機能がひとまとめにされています。画像中は「システムスチュワード」といい、不要なキャッシュファイル、重複ファイルの削除、バックグラウンドアプリの終了を一括で実行できるツールです。画像右は「FMラジオ」ですね。周波数の下限が76MHzになっていますので、日本のほとんどのラジオ局を受信できます。FMラジオはインターネット回線なしで使えますので、いざというときに便利ですが、イヤホン(のケーブル)をアンテナ代わりに使う仕組みなので、有線イヤホンが必要です。なおかつ、OSCAL PILOT 1にはイヤホンジャックがないため、USB Type-Cポートに接続できるイヤホンか変換アダプタを用意しなくてはなりません。

4.カメラ

Blackview OSCAL PILOT 1 カメラアプリ

クリックで拡大します

カメラアプリはMediaTek製のもので、機能は標準的かと思います。画像右にあるように画素数とアスペクト比を13MP、9MP、7MPから選択可能です。また、画像にはありませんが、撮影モードとしてポートレート、夜景、プロ(ISOやシャッタースピード、ホワイトバランスなどを調整できる)、パノラマ、タイムラプス、50MPのモードがあります。

では、撮影した写真をいくつか掲載します。すべて13MPで「AIにおまかせ」で撮影し、サイト掲載用に解像度を1,200 × 900ピクセルに縮小しています。

Blackview OSCAL PILOT 1

Blackview OSCAL PILOT 1

Blackview OSCAL PILOT 1

Blackview OSCAL PILOT 1

発色はまずまず、と思われましたが、一番上の花の画像を見るとやや原色がくすんでいると感じられました。一方で一番下の飯テロ画像はいいですね。これまでタブレットのレビューで数々の飯テロ画像を撮影してきましたが、OSCAL PILOT 1だと非常に美味しそうに撮れます。

Blackview OSCAL PILOT 1

2倍ズーム

Blackview OSCAL PILOT 1

4倍ズーム

ズーム撮影は最大4倍まで。マクロ撮影には対応していません。倍率を上げると当然画質は劣化しますが、4倍までならなんとか…という感じではあります。

Blackview OSCAL PILOT 1  50MP

50MP撮影

これは50MPで撮影したものです。Webサイトに載せてしまうと50MPのメリットは感じられないですね。また、50MPにすると「AIにおまかせ」が使えませんし、プロモードにあるホワイトバランスなどの調整も効きません。ただ、50MPでもズーム撮影(最大4倍)ができるのは面白いと思いました。

Blackview OSCAL PILOT 1

夜景モード

夜景モードも試してみました。いい感じに撮れてますよね。

OSCAL PILOT 1のカメラは私がメインで使っているGoogle Pixel 8ほど高品質とは言えません。しかし、凝った設定で凝った写真を撮るのではなく、普段使いで気軽に写真を撮影したり、キャンプなどのアウトドアで使ったりするぶんには十分な品質だと思います。

5.性能テスト

Blackview OSCAL PILOT 1 Antutuベンチマーク

OSCAL PILOT 1の搭載SoCはHelio G81で、Antutuベンチマークスコアは276,295点でした。このスコアはウインタブが良くレビューしている中国タブレットに搭載例の多いUNISOC T606と大差ないです(Helio G81のほうが1万点くらい高いかな、とは思います)。ゲーム用としては向かない性能ですが、私が数日使用した限り、ゲーム以外の場面でもたつきを感じることはほとんどありません。また、ゲームに関してもReal Racing 3など、ちょっと古いタイトルで遊んでみましたが、問題なく動作しました。

エントリークラスのタフネススマホ、ということであれば十分すぎるくらいの性能だと評価します。

6.レビューまとめ

Blackview OSCAL PILOT 1はAliExpress内のBlackview Official Storeに製品ページがあり、1月1日午後5時から発売記念セールが開催されます。セール価格は139.99ドル(1ドル160円として約22,400円)です。また、先着100名にスマートウォッチ「X20」がプレゼントされます。

「普通のスマホ2.5台分」くらいの厚さと重さのタフネススマホなので、ビジネスシーンでワイシャツの胸ポケットからサッと出して使う、というのは難しいですね。ワイシャツの生地がPILOT 1の重みで伸びちゃうと思います。街なかで普段使いできるくらいの性能は持ち合わせていますし、カメラの品質も悪くありませんが、いかんせん街なかでは「サイズ」がネックになります。

一方で、これを手にするとキャンプなどのアウトドアレジャーに行きたくなる、というのは間違いありません。私はいま、「年明け早々にこの製品を持ってキャンプに行こう!できるだけ早く行こう!」と思っています。タフネススマホって、ホビーっぽさがあって、使うとワクワクしちゃうんですよね。

OSCAL PILOT 1は「アウトドア系の趣味はない。またタフネス系ガジェットに興味もない」という方にはあまりおすすめできないです。ニーズがあるとすれば「災害時の予備機」とかでしょうか。しかし、逆に「アウトドア系の趣味がある。あるいはタフネス系ガジェットが好きである」という方には「安心してください、期待を裏切りませんよ!」と言える出来だと思います。価格が手頃なのもうれしいですよね。

7.関連リンク

OSCAL PILOT 1:Blackview Official Store(AliExpress)

執筆者:ウインタブ
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
スポンサーリンク