acerがゲーミングPCブランド「Predator」の新製品「Predator Helios 500(PH517-51-F93Z)」を発表しました。Predatorのゲーミングノートには「Triton 700」「Helios 300」というのがありまして、今回紹介する「Helios 500」は型番からして「真ん中のグレード」と感じられます。実際Triton 700にはGeForce GTX1080が、Helios 300にはGTX1060が搭載されていて、Helios 500がGTX1070ですから、外部GPUのグレードだけみれば「真ん中」ということになりますが、「真ん中」と言ってしまうのは妥当ではなく、まぎれもなくハイスペックです。
1.スペック
CPUはCore i9-8950HKが搭載されます。先日紹介した「マウス DAIV-NG7630」はデスクトップ用の第9世代CPU、Core i9-9700K/9900Kを搭載していますが、これを例外とすると、Core i9-8950HKはノートPC用のCPUとしては最高性能と言えます。
GPUはGTX1070ですね。上級ゲーマーだと「CPUを重視するかGPUを重視するか」ということで議論があると思いますが、いっそGTX1080を搭載していればみんなが納得したかもしれないですね。しかし、おそらくこのスペックであればおよそ不満を感じるようなゲームはないんじゃないか、と思います。
RAMは標準で32GB、最大で64GBまで搭載可能です。またストレージは512GB NVMe SSD + 2TB HDDですが、SSDは256GB × 2でRAID0(ストライピングと呼ばれ、バックアップとしては使えませんが、読み書きが高速になります)構成となります。
ディスプレイは17.3インチと大型でIPS液晶、FHD解像度ですが、リフレッシュレートは144 Hzと高速です。ゲーミングノートのディスプレイって、ここ1年くらいで急速にリフレッシュレートが上がってきましたよね。私の知る限り、というかメジャーなノートPCでは144 Hzというのは最高レベルです。また、NVIDIAのG-Syncにも対応していますので、オンラインゲームはヌルヌルとなめらかに画面遷移すると思います。
ネットワークに関しては有線(Killer E2500)、無線(Killer Wireless-AC 1550i)ともKillerのチップを使っていて、このあたりも抜かりはありません。高速で安定した通信ができますね。
入出力ポートは特にUSBまわりが充実しています。Type-CはThunderbolt 3なので、映像出力も可能となります(通常のUSB Type-Cでも映像出力が可能なものはあります)。ただし、SDスロットは装備されていませんし、光学ドライブもありません。
サイズのほう、さすがに大きいです。17.3インチサイズというのもありますが、厚さも4センチ近くありますし、重量も4 kgですから、持ち運びには大型のリュックサックが必要かもしれません。
2.筐体
先日紹介したマウス DAIV-NG7630になんとなく似た雰囲気があります。どちらも大型で超高性能な製品なので、自然と似てしまうんでしょう。「山」みたいなパソコンです。しかし、背面の通気口が「いかにも」という感じで主張していて、個人的には非常にカッコいいと思います。
もちろんカッコいいだけではありません。「メタル製 AeroBlade 3D ファン(画像右側)」を装備し、冷却効率が従来のプラスティックファン比35%の改善となっているほか、ファン音もかなり抑えられているとのこと。
キーボードです。「RGBバックライト付き、103キー英語配列」となります。「かな文字の表記はありません」。このキーボードに苦しむ日本人が一定数いるかも知れないですね。
また、キーボード面の左上に「ホットキー」が装備されていて、ユーザーが動作を割り当てることができるようになっています。
ゲーミングノートの多くには各種設定を一元的に行えるツール(ソフトウェア)が入っていますが、この製品には「PredatorSense」というものがインストールされています。キーボードのバックライト設定はもちろん、CPUとGPUのオーバークロックも可能です。
側面とポート配置です。厚みがすごいですね。また、映像系のポートは側面ではなく背面に装備されます。
3.価格など
acer Predator Helios 500は10月25日の発売予定で、ビックカメラでは予約注文を受け付けています。10月24日現在の価格は399,800円(税込み431,784円、ポイント10%つき)です。
記事中にも少し触れましたが、40万円コースの製品ということであれば、そしてCPUにCore i9を搭載しているのであればGeForceもGTX1080にしたほうが購入する人も納得しやすいのでは?と思います(さらに価格が上がってしまいますけどね)。私はゲーマーではなく、GTX1070だろうと1080だろうと、その差を体感できる場面はないだろうと思います。しかし、「気持ちの問題」というのはありますよね。この製品を購入しようとする人は安い買い物をするわけではなく、思い切って妥協を排したハイエンドモデルを買う決心をしているわけですから。
また、逆に「手慣れた上級ゲーマー」であれば、このスペックで満足感を得られる人も少なくないと思います。わかっているだけにね。
4.関連リンク
PH517-51-F93Z (Predator Helios 500):acer公式サイト
Predator Helios 500 PH517-51-F93Z:ビックカメラ