こんにちは、ゆないとです。今回は個人的な興味から、米国のIndiegogoでクラウドファンディングされた製品を紹介したいと思います。その「紹介したい製品」というのは「AR/VRゴーグル」です。
目次
1.AR/VRについて
ARは”Argumented Reality”の頭文字を取ったもので、日本語では拡張現実と表現されます。VRは既にお馴染みですね。”Virtual Reality”の頭文字を取ったもので、仮想現実と呼ばれています。ARで身近なものだとポケモンGoというアプリでポケモンを捕まえる時の画面がそれに近いですね(背景はゲーム内の画像ですが…)。また、Google Mapアプリの最近のバージョンでは、経路案内時に道順を示す矢印を立体的に表示することも可能になっています。
2.AR/VRが悩みを解決する1つの方法になるかも…
AR/VRゴーグルですが、個人的な「ある悩み(希望)」の解決策になるのでは無いかと考えるようになりました。それは、NetflixやYouTubeなどの動画コンテンツを大画面で楽しみたいということです。初めに考えたのは、50型以上の大画面テレビを使用するか、それに相当するサイズの出力が可能なプロジェクターを使用するか、という、ある意味普通の方法です。
しかし、自分の部屋は約8畳ほどあるのですが、窓や収納スペースの位置的にベットや机の配置がある程度固定になってしまう間取りです。そのため大画面テレビやプロジェクターを導入したとしても、至近距離で観るか、椅子を部屋の端へ寄せて斜めから見るか、ということになりそうです。そんな時、Indiegogoからおすすめ製品のメールが届き思いついたのがAR/VRゴーグルです。
VRゴーグルは比較的重めなのと、本体と顔との密着感が少し懸念点です。一方ARゴーグルであれば比較的開放的で軽量である印象のため、少し探してみました。しかし、検索して出てくる有名な製品たちはどれも10万円を超える高価な代物で、ただ動画を楽しみたい自分の希望に沿わないものたちでした。
それを踏まえてIndiegogoで検索をしたところ、現在Indemandの状態(クラウドファンディング期間は終了したが、その後も出資して商品を受け取ることができるというステータス)で良さそうな製品を2つ見つけ、それが自分の希望にぴったりに思われるので、ここでご紹介します。
3.Dream Glass 4K/4K Plus-World’s 1st Portable&Private AR HMD
この製品はHMD(ヘッドマウントディスプレイ)と言える形状ですが、とてもコンパクトな製品です。気をつけたい点としては、OSは搭載しているものの外部ディスプレイ的な製品であるということです。専用のコントローラーを使用するとある程度オブジェクトを空中に投影して操作できるようですが、Google Mapのように現実の景色に合わせたコンテンツを表示するということは出来ないようです。
スペック
Dream Glass 4K(/4K Plus) World’s 1st Portable&Private AR HMD | |
ディスプレイ | 4K(3,840×1,080)、868PPI、18:9、視野角90° |
オーディオ | ビルトインスピーカー、3.5mmオーディオジャック、マイク(4K Plusのみ) |
センサー | 1000Hzヘッドトラッキングセンサー |
CPU/GPU | 1.8GHz 4コア/Mali-T864 |
RAM | 2GB / 4GB |
ストレージ | 32GB / 64GB |
ネットワーク | Wi-Fi 2.4GHz,5.0GHz、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB、HDMI |
バッテリー | 8,000mAh |
サイズ | 約 269 x 170 x 43mm |
重量 | 約 185g |
この製品は2モデル存在します。OSはバージョンが不明ですが、Androidが搭載されています。紹介動画などを見ると独自のUIだったので、専用にカスタマイズしたAndroid になっているでしょう。
ディスプレイは90°の視野角があり、200インチに近いサイズで表示が可能になっています。解像度は両方のレンズで合わせて4K(3,840×1,080)で、868ppiの18:9のディスプレイとなっています。
オーディオはビルトインのスピーカーと3.5mmオーディオジャックがあります。
型番不明の4コアのCPUとメモリ2GBのMali-T864というGPUを搭載しています。近い製品を探してみましたが、それらしいのは見つかりませんでした。調べるとRockchipの6コアばかりでてきます。スペック表では4コアと記載されているので違うのでしょうか。RAMとストレージは無印がRAM2GB+32GB、PlusがRAM4GB+64GBという構成です。
バッテリーは8000mAhという容量で、バッテリー駆動では最大5時間ほど使用できるようです。重量は185gと軽量な部類に入ります。
外観
メガネのレンズの上に、大きめな本体が付いています。上から見た画像だと、本体には額当てのようなものが付いています。
そのため、レンズと目の間には広めに空間ができ開放感があります。
ゴムバンドのようなものがあり、後頭部で固定するようになっています。
あらゆるデバイスに対応
Android/iOSスマートフォンまたはタブレットだけでなく、PlayStationやXbox、Nintendo Switchなどのゲーミングデバイスにも対応します。
さらにドローンのFPV(”First Person View”/一人称視点)ゴーグルとしての使い方もあります。いつかFPVドローン飛行を楽しみたいと思っているので、これは良いポイントです。
4K解像度と大画面サイズの投影が可能
視野角90°のおかげで200インチの画面を投影することが可能です。さらに4K解像度に対応しているためドット感の少ない鮮明な画質を楽しむことが出来ます。
色やコントラスト、残像感が少ないと言った特徴もあるようです。
ARゴーグルの実際の見え方
眼鏡と似た形状のレンズに投影される仕組みなため、実際の見た目はこのようなります。外の景色が見えていて、そこに動画などのコンテンツが浮かぶ感じです。
オプションでサングラスのような外の景色を通しにくいカバーレンズがあり、それを装着すると背景が暗くよりコンテンツをはっきりと視認できるようになります。
既に製品化済み&製品の発送されたという情報もあり
この製品はあまりにも人気で、開始早々目標を達成した実績があるようです。現在は製品化されたものがあり、Indiegogoで注文(支援)することで製品を受け取ることができる状態です。これはとても欲しい製品です。「Ships to Many Location」という記載ですが、実際に出資した人による日本語のレビュー記事なんかもあります。圧迫感の少ないつけ心地をしていそうなことと、軽量で4Kという高画質さ、様々なデバイスに接続可能という応用力が、私の希望を叶えてくれそうです。
4.Cinera Edge 5K HMD with Dolby Digital Headphone
こちらは外の景色が見えないタイプの製品で、3D表示に対応しているためVRゴーグルと言って良いでしょう。前述のものに比べて、より動画コンテンツなどに向いたスペックをしています。さらにヘッドフォンが一体となった形状をしており、装着するだけで映像も音も高クオリティで楽しめる製品となっています。
スペック
Cinera Edge(/Edge Pro) 5K HMD with Dolby Digital Headphone | |
OS | Android |
CPU | Rockchip RK3399? |
RAM | 2GB / 4GB |
ストレージ | 16GB / 32GB |
ネットワーク | Wi-Fi 5(IEEE802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0 |
ディスプレイ | 片側2,560×1,440解像度、0.83インチ マイクロLED × 2 |
オーディオ | 片側4ドライバー(スピーカー)、5.1chサラウンドサウンド、マイク搭載 |
入出力 | HDMI2.0b、USB、マイクロSDカードスロット、タッチパッド |
バッテリー | 6,000mAh |
サイズ | 約 197 x 207 x 103mm |
重量 | 不明 |
OSはバージョン不明のAndroid OS搭載です。6コア(2コア+4コアという構成)のCPUとGPUにMali-T864を採用していると記載があるため、SoCはRockchip製の”RK3399”でしょう。
こちらも2モデル構成(無印/Pro)で、RAMとストレージはそれぞれ、無印がRAM2GB+16GBストレージ、ProがRAM4GB+32GBストレージとなっています。ネットワークはWi-Fi 5(IEEE802.11 a/b/g/n/ac)、Bluetooth 5.0対応です。バッテリーは6000mAhで、約3時間のバッテリー駆動が出来ます。
ディスプレイは0.83インチのマイクロOLED(従来よりも微細な有機EL)搭載で、小さなサイズながら、解像度が左右のそれぞれ(2,560×1,440)を1つずつ合わせて5Kとなっています。3D表示はもちろん、HDR対応や高コントラスト、高色域の優れたものを搭載しています。20mの位置に1200インチのサイズの表示が可能となっています。映画館でも大きくて800インチ程度なので、映画館並みの臨場感を味わえるかもしれません。
一体となったヘッドフォンはDolby Digital認証で、8つのスピーカーを搭載した5.1chサラウンドに対応しています。バーチャルサラウンドでないところがポイントです。
HDMI接続や、MicroSDカードによる拡張にも対応しています。
外観
見た目はヘッドフォン。ヘッドフォンのアーチ部分にゴーグルが搭載された外観です。ゴーグル部分は思ったよりもコンパクトです。
1つ目の製品とは異なり、双眼鏡のような接眼レンズになっています。ヘッドフォンは耳をすべて覆うオーバーイヤー型で遮音性もありそうです。この製品はヘッドフォンとゴーグルに鼻があたる部分の3点で支えることになっています。額当てのようなものも無いことから、目の周り全体を包み込むような構造ではなく、製品ページの動画を見ても、接眼レンズと少し隙間があるように見えます。開放的でつけ心地の良いものも1つの条件なので、その点は気にならなそうです。
ヘッドフォン部分の外側はタッチパッドになっていて、上下左右の操作に対応しています。
実は、この製品には前モデルがあり、驚くほどの軽量化を果たしています。
レンズの調節機能により多くの人にフィットする構造
接眼レンズはX軸方向にずらすことができ、多くの人の目の位置にフィットさせることができるようになっています。また、画像をよく見ると接眼レンズにはメモリが付いており、レンズを回転させることで視度調節も可能で、眼鏡をしなくてもキレイに見ることができるようになっています。
優れたディスプレイ
20m先の距離または左から右へ66°の範囲で1200インチのスクリーンを表示することができ、それはIMAXスクリーンに近いサイズ感のものになっています。
その他、DCI-P3というsRGBよりも広色域でより多くの色を表示することができるようになっています。さらに、500,000: 1というコントラスト比に対応し、黒と白の明るさの差の表現もよりはっきりとできる性能を有しています。
Dolby Digital認証のオーディオ
Dolby Digitalのサウンド品質を再生可能である認定を受けており、片側4つのスピーカーによる合計8つのスピーカーで、バーチャルでないサラウンドサウンドの再生ができます。
あらゆるデバイスに対応
こちらも1つ目の製品と同様に、ゲーム、PC、スマホ、タブレット、ドローンなどたくさんの製品と接続が可能で、HDMI2.0bでの接続が可能になっています。
既に製品化済み&発送はまだ
こちらも同様にIndemandというステータスですが、発送は今年の12月以降の予定となっています。
5.価格など
2020年9月2日現在、Indiegogoにて、キャンペーン割引適用で、下記の価格となっています。実際に通販サイトなどで発売されると定価に戻ってしまうでしょう。
Dream Glass 4K:449ドル(約47,548円)
Dream Glass 4K Plus:599ドル(約63,433円)
Cinera Edge Pro:649ドル(約68,728円)
Indiegogoで気になるAR/VRゴーグル2製品を紹介しました。大画面を配置しづらいという制約のある部屋で、「それでも大画面で動画を楽しみたい、つけ心地は快適に」という希望に沿うものを探してこの2製品がヒットしました。Dream Glass 4Kの方は、ARグラスに近いため外の景色(部屋)に動画が浮かぶように楽しめるでしょうし、Cinera Edge Proの方は映画館にいるような没入感とDolby Digital認証のサラウンドサウンドが楽しめるでしょうし、どちらも良いですね…
初めはARグラス優勢と考えていましたが、これを書いた今、Cinera Edge Proの没入感も自分が理想とするものではないかとも思います。とても悩ましいです。しかし、今年中に私のライフスタイルにAR/VRを導入したいと考えているので、今後もリサーチして良さそうなものがあれば紹介していきますね。
6.関連リンク
Dream Glass 4K-World’s 1st Portable&Private AR HMD(Indiegogoページ)
Cinera Edge 5K HMD with Dolby Digital Headphone(Indiegogoページ)
コメント
ARではなくMRでは?
勘違いで、
まだARの製品でした。
同じ価格帯でMRグラスすでに多数配送はじまってるので間違えました
Dream Glass 4Kの方は確かにMRにも近いですよね。
Indigogoの製品ページには子供がお絵描きのようなことをしており、MR的な使い方もできるのかなと私も思ってしまいました。
MRグラスも既に色々出ているのですね。そちらもリサーチしてみます。良さそうなものがあれば取り上げてみようかな…
VRタイプのHMDは確かに没入感が凄いです。別の製品持ってますけど寝ながらライブとか見ていると時間忘れて完全にその世界に入り込める感じです。ヘッドホンが意外と大事なのでこれはしっかりしたヘッドフォンなのでいいと思います。フィット感はちょっと心配ですかね。VRタイプの欠点は手元が一切見えないので何か操作するのはとても大変。名前の通りシネマ用と考えた方がいいと思います。
ARグラスは持ってないからこれかなり興味ありますね。過去にGoogle Glass使ってがっかり感凄かったので変な印象払拭できるといいな。
コメントありがとうございます。VRのHMDで寝転がりながらライブや映画はとても楽しそうですね!
仰るとおり、手元が見えないという点は、閉塞感または圧迫感が気軽に見たいということにどのくらい影響するのかは気になってしまいます。
その点、今回の製品は解像度や投影されるスクリーンのサイズなどもクオリティが高そうで、装着時の開放感含めて有力候補になりそうだなと思っています。
Google Glassを使用されたことがあるのですね!あんなに小さなサイズのデバイスでARを実現するのはとても難しそうですよね。まだまだ早すぎた製品なのでしょうか。
まずはこのサイズ感の製品で、AR環境を楽しんでみたいですよね。
Dream Glass 4K Plusがようやく発送されました
OSはAndroid TV使っています。言語は英語と中国語だけ。ロケーションには日本選べません。アプリはAndroid Managemeent System使ってないので動かないアプリ多数あります。
両目の位置調節ついているので綺麗に見えます。メガネかけて使えるのが大変に便利です。画質は綺麗です。音声も聞こえますが周りにダダ漏れなのでイヤホン使った方がいいかも。(イヤホンジャックもあるしBluetoothでもいける。)USBでのマウス・キーボード繋がります。(手元のコントローラーだけだと入力出来ない所多数あります。)
VRではなくARなので没入感はありません。(黒いカバーつけても半透明なので向こう見えます。)
一方ARなのでコントローラーとかキーボード見えるのは便利です。
バッテリーで動くので外に持ち歩き出来るのはいいですね。ケースついてないのでケースも欲しいかな。(HPで19ドル)