こんにちは、こうせつです。日夜、いろいろなパソコン周辺機器をパトロールしています。ここ数年間、各社の新製品で多いのは Type-C 対応の周辺機器です。MacBook やスマートフォンはもちろん、新発売されるWindowsノートPCでも Type-C 端子が搭載されることが標準になってきました。マイクロソフトのSurface Laptop GoでもUSB-A端子とUSB-C端子が1つずつあるだけで、HDMIへの出力や有線LANは別途アダプターやドッキングステーションを用意することが前提の設計です。パトロールするたびにドッキングステーションを見かけると「この製品にはVGA端子が付いてないな」とか「SDカードスロットが付いていれば完璧なのに」などと、寸評を自分の中だけで作っていました。そしてようやく、私が考えられる全ての端子がついた製品が発表になりました。それが今回紹介するプリンストンの「PUD-CDOC10」です。
ウインタブでは2020年9月にプリンストンのType-CからHDMIに変換するアダプターを紹介しました。
プリンストン PUD-PDC1H – Nintendo Switch の Dock代わりにも使えるType-C HDMI 変換アダプター
「PUD-CDOC10」は同じ変換アダプターですが、対応する端子などは雲泥の差がある逸品に仕上がっています。国内の周辺機器メーカーとしてはマイナーな位置にあるプリストンを応援する意味も込めて、紹介記事を書かせていただきます。
1.良い点・気になる点
まずは「PUD-CDOC10」の良い点と気になる点です。
良い点
●8種類の端子に対応し、同時に10個接続しても大丈夫
●ACアダプター不要で持ち運びもらくらく(約104g)
●ケーブルが本体内蔵型なので無くす心配がない
●Chrome OS にも対応
気になる点
●本体が小型なのでケーブル幅が広いものだと、隣の端子部分まで塞ぎそう
●SDカードとmicroSDカードが256GBまでの対応
2.スペック
PUD-CDOC10のスペックは以下の通りです。
PDポート | USB Type-C[メス]×1(60W) | |
---|---|---|
映像出力 | コネクター | HDMIタイプA(19ピン)[メス]×1 |
解像度 | 4K(3840×2160@30Hz)/1080p@60Hz | |
コネクター | VGA(D-Sub15 ピン)[メス]×1 | |
解像度 | フルHD(1920×1080@60Hz) | |
USBハブ | コネクター | USB3.0タイプA[メス]×3 |
対応規格 | USB3.0 | |
ネットワーク | 10/100/1000BASE-T | |
カードリーダー | MicroSD | 256GBまで |
SD | 256GBまで | |
オーディオ入出力 | 3.5mm(4極:CTIA規格) | |
寸法(mm) | (W)55×(D)160×(H)18mm | |
重量 | 約104g | |
対応OS | Windows | Windows 10(32bit/64bit) |
Mac | Mac OS X 10.11~ | |
Chrome OS | 対応 |
ざっくりまとめると接続できる端子は Type-C、HDMI、VGA、USB-Aが3つ、有線LAN、microSD、SDカード、イヤホンジャックの8種類10個です。うん、すごく多い!ただし、この製品の機能をフルに使うためには接続するPCのUSB Type-CポートがDisplay Alt Mode(映像出力)に対応している必要があります。
全ての端子を使おうとするとこんな感じになるそうです。なかなかすべて使うのも難しいぐらいにたくさん繋げられますね。
どうしても気になるのは、それぞれの端子の間隔が狭いことです。ケーブル幅が広いと隣の端子が使えない、なんてことが起きるかもしれませんね。とくに上の写真で見ると真ん中の画像、左から2番目のType-C、3番目のUSB-Aが近いですね。
映像出力のところで気になるというか、技術的には当たり前といえばそれまでの話ですが、HDMIとVGAの同時出力は1080p 以下、つまりフルHDまでです。アナログ出力のVGAで4K映像を出力できるとは思わないでしょうが、4Kに対応したモニタで映像を4K出力している場合、低解像度になっても同時にVGAには出力できないということです。さらに、HDMIとVGAは同じ画面の出力しかできません。これも当たり前ですが、ノートパソコンにPUD-CDOC10を接続してモニタを2つつないでも3画面にはならないということですね。どうしても3画面で作業したいという場合は、ノートパソコン本体側のHDMI出力を利用しましょう。
PUD-CDOC10について面白いと思ったのは、3.5mmのイヤホンジャック端子がついていることです。もちろん、スマホ用でType-C からイヤホンに変換するアダプターはありますが、こういったドッキングステーションでイヤホンジャックががついているのは珍しいです。さらに4極対応なので、マイク付きイヤホンも使えるのでWEB会議でも活躍してくれます。Type-C端子は60WまでのPDにも対応しているので、PC本体が対応していれば充電しながら使えますね。
Chrome OS にも対応
ユーザーマニュアルから抜粋(クリックで拡大)
PUD-CDOC10はChrome OSにも対応しているのでChromeBookに接続することもできます。GIGAスクール構想で急激に ChromeBook が売れているので、このあたりもしっかり対応させて、ユーザーマニュアルに記載するあたり、さすがはプリンストン!と感心しました。
3.こんな人におすすめ & 価格
まとめとして、こんな人におすすめしたいという点と価格です。
●持ち歩き用のアダプターをひとつにしたい
●会社等で来客用に汎用のアダプターを用意しておきたい
●SurfaceシリーズやMacBookを使っていて端子を増やしたい
という人におすすめです。PUD-CDOC10は2021年2月9日時点でAmazonにて¥6,677で販売中です。それぞれのアダプターをバラバラに購入するよりも圧倒的にお得です。
4.関連リンク
PUD-CDOC10:メーカー商品情報
PUD-CDOC10:Amazon
コメント
amazonも直販も完売だね…