こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。久しぶりにお掃除グッズの実機レビューです。ウインタブでは昨年までロボット掃除機の実機レビューをしばしばやっていましたが、最近はレビューのご案内を全て辞退させていただいています。というのも「レビュー環境を作るのが大変」なんですよね。日本の家屋でロボット掃除機を効率よく使うためには「それ用の家具配置」をする必要があると思ってまして、特に私の家のようにいろんなものが雑然と置いてあるとロボット掃除機がまともに走り回れないんです。以前私が実機レビューした際に「ロボット掃除機を使う前提でインテリアを決めておくとすごく便利」と書いた記憶があるのですが、逆に言えば「ロボット掃除機を使う前提になっていない部屋」の場合は、模様替えをするのに近い労力が発生してしまうので、そうちょくちょくはレビューできない、ということです。
で、今回のレビュー品「Neakasa PowerScrub II」は電動・コードレスのクリーナーで、掃除機として動作しつつ水拭き(モップがけ)ができてしまう、というものです。そう言えば私の家の床もしばらく水拭きなんてしていませんでしたから、このレビューはとても楽しみでした!
なお、レビュー機はGenHighにサンプル提供していただきました。この場にて御礼を申し上げます。ありがとうございました。
・普通の掃除と一緒に水拭きができるのが便利
・掃除機としても高い吸引力
・水拭きで床がツルツルに!
・中性洗剤の使用も可能
ここがイマイチ
・一般的なスティック式掃除機よりも大きく、重い
・掃除後の手入れが面倒
・バッテリー駆動時間は短め
販売サイトはこちら
強力吸引・モップ掛け・ローラー自動洗浄オールイン!電動クリーナーneakasa:Makuake
目次
1.Neakasa PowerScrub II スペック
スペック表
Neakasa PowerScrub II | |
電源入力 | 35V 0.5A |
消費電力 | 350W |
バッテリー | 3,000 mAh |
バッテリー電圧 | 28.8V |
浄水タンク容量 | 780 ml |
汚水タンク容量 | 700 ml |
駆動時間 | 20~30 分 |
充電時間 | 6 時間 |
作業モード | Ecoモード / Maxモード |
サイズ | 310 × 320 × 1,130 mm |
重量 | 4.7 kg |
コメント
はっきり言って、これを見てもあまりピンとこないと思います。スティック式の掃除機をゴツくしたような製品で充電式、バッテリー駆動時間は20~30分程度なので、掃除・モップがけをした後毎回充電してやる必要があります。また、本体に浄水タンクと汚水タンクを装備していますので、昔の雑巾式モップのように使用中に水に浸したり、絞ったりする必要はありません。
では、筐体から見ていきましょう。そのほうが早いと思いますので。
2.Neakasa PowerScrub II 筐体
同梱物です。本来ですと日本語の取扱説明書が付属しますが、今回のレビュー時点でまだ未発売(クラウドファンディング中)ということで、取扱説明書は入っていませんでした(PDFファイルを送ってもらい、それで確認しました)。画像右にある大型のものが充電スタンド、その横にACアダプター、画像左端がバッテリー、画像下中央にある2つの小物は充電スタンドに取り付ける乾燥トレイ、そして上中央にあるのが本体をクリーニングするためのブラシです。
スティックタイプの掃除機で比較的値の張るものは各種のアタッチメント(狭い場所等で使えるブラシヘッドなど)が付属したりして、同梱物はかなり多めですが、それらと比較するとNeakasa PowerScrub IIの同梱物はシンプルです。
充電スタンドとトレイですが、組み立てるとこんな感じで使えます。この製品は「水を使う」ので、水洗いした後、パーツを乾燥させるためにこのような形状になっています。
続いて本体です。組み立ててしまうとかなり長くなってしまうので、開封時はこのように本体部分とハンドル部分が分離された状態でした。また、画像下に映っているのは上にも出てきたバッテリーです(この製品にバッテリーは1つしか同梱されていません)。
では、本体のローラー部分を見てみます。このようにプラスティック製のカバーで覆われていて、肝心なところがよく見えませんが…、
カバーは簡単に取り外せます。このように一般的な掃除機とは全く違う形状です。
ローラーは着脱式で、簡単に取り外せます。よく見るとこのローラーは2種類の素材から出来ていて、白っぽい部分は毛足が短く吸水性が高い、まさに「モップ」っぽい素材感です(ソフトベルベットと言うそうです)。そして赤い部分は硬くてやや毛足が長く「ソフトファイバー」という素材名になっていました。
ひっくり返してみました。後述しますが、Neakasa PowerScrub IIは使っていて「結構重い」です。ただ、このように底面には大型のキャスターが2つと、ローラーの近くに小型のキャスターが2つ、合計で4つのキャスターがついています。
立ててみました。ここも一般的な掃除機とは全然形状が異なります。また、左右と前方に少し余地があるため、使用時には完全に隅々まで拭き取ることは出来ません。ただし、「まあこれでOKかな」くらいには拭き取れますけどね。
これは汚水タンクです。この製品は掃除機でもあり、モップでもあるので、汚れた水やゴミがここに溜まる仕組みです。
汚水タンクの上部にはHEPAフィルターがつきます。今回のレビューでは(写真にするとグロいので)掲載しませんが、真っ黒な汚水(とゴミ)が溜まりました…。
次に本体背面です。こちらにもタンクがありますね。
背面にあるタンクは「浄水タンク」です。ここにきれいな水(水道水)を入れ、小出しに水を出しながらモップがけする仕組みです。なので、使用時は浄水タンクに水を入れておき、汚水タンクは空の状態で掃除を開始することになります。また、バッテリーは着脱式ですが、本体に取り付けた状態でないと充電はできません。別売りでスペアバッテリーも販売されていますので、あらかじめ購入しておくといいかもしれません。
ハンドルです。これ、ただの「取っ手」ではありません。
握るところに「トリガー」があります(黒いボタン状のもの)。これは正確には「スプレーボタン」という名称で、このトリガーを引く(あるいはボタンを押す、と書くべきか)と、浄水タンクの水がローラー部分に流れます。大丈夫、ゴルゴ13でなくともしっかり水は出てきます。
背の部分には電源ボタンとモード切替ボタン。Neakasa PowerScrub IIはecoモードとMaxモードの2つのモード(吸引力)を選べます。
充電スタンドに立てたところです。Neakasa PowerScrub IIは充電スタンドなしでも自立でき、自立した状態だと「ロック」がかかり起動できません。本体を少し倒してやるとロックが解除され、使えるようになります。
本体上部にあるインジケーターです。また、インジケーターの右下にある黒いボタンは「自動洗浄ボタン」です。
写真にしてしまうとわかりにくいのでこの画像を掲載しておきます。主にバッテリー残量を表示するものですが、駆動状態(ecoモードとMaxモード)の表示やローラー目詰まり、汚水タンク満杯などの警告メッセージも表示されます。
3.Neakasa PowerScrub II 使用感
まずはこの動画をご覧ください
実際に数回自宅での掃除に使ってみました。すべて「ecoモート」で撮影しています。個人的にはecoモードでも十分な吸引力だと思いました。以下に私と私の家族の感想を述べます。
フローリングがツルツルに!
現在の家屋(マンションや戸建て、あるいは単身用のアパート)ではフローリングになっているところが多いと思います。Neakasa PowerScrub IIはフローリングと最も相性が良いです。カーペットや畳も掃除できますが、こういうところは「モップがけ」しないですよね?なので、カーペットなどでは普通に掃除機として使うことになります。
動画で見ていただいてもあまりピンとこないと思いますが、私の家ではほぼ毎日掃除機をかけ、クイックルワイパーで床を乾拭きしています(私じゃないです、私の奥さんです)が、水拭きはめったにしません。おそらく読者の皆さんのご自宅でも似たような感じで掃除をされていると思います。
この状態でNeakasa PowerScrub IIを使うと、床が「顕著にすべすべ」になりました。やはり水拭きができるというのは偉大ですね…。また、掃除機としての吸引力もかなり優秀です。後述しますが、掃除するたびに汚水タンクがかなりグロいことになっていまして、私と家族で「えー!こんなに汚れが取れるの!」と驚いた次第です。
昔ながらの「雑巾がけ」には勝てない
動画の最後の方で「床にまいたパン粉とケチャップの掃除」をしています。動画で見ると素晴らしくキレイになっていますが、実はケチャップの拭き取りはちょっと甘かったです。念のためにNeakasa PowerScrub IIで掃除をした後、私の家族が同じ場所を雑巾がけしてみたところ、雑巾が少し赤くなりました。
おそらくNeakasa PowerScrub IIによる拭き取り時間が短かった(見た目でキレイになっているので、そこで止めてしまった)というのが大きいと思いますが、「昔ながらの雑巾がけには及ばない」とも言えます。だって、ケチャップのところの雑巾がけなんて1分もかからずに終わるわけですから。
ただ、ケチャップとかコーヒーとかマヨネーズなんかを毎日こぼしまくる人はそんなにいないと思うので、常識的には「これで十分だろう」と評価します。それと、この製品は浄水タンクに「床用の中性洗剤」が使えます。そのため、汚れがひどい場合などは中性洗剤を少し混ぜてやると性能がアップすると思います(私は床用には中性洗剤を使いませんので、この点はレビューできません。ご了承下さい)。
結構重い
どうでもいいことかもしれませんが、ちょうどレビュー期間中に私の奥さんが腰を痛めていて、「ちょっと試してみてよ」と頼んだところ、数分使って「ごめん、私ちょっと無理」と言われてしまいました。この製品は筐体も一般的なスティック掃除機よりも大きくて重いですし、掃除とモップがけを同時にするので、ローラー部分の抵抗が大きめです。上の動画では私が廊下を掃除していますが、直線的な動きではそれほど重いとは感じなかったものの、方向転換をする際には片手ではちょっとしんどいと感じました。
少なくとも私の家では、奥さんの腰が回復するまでの間、私がNeakasa PowerScrub IIを担当することになります(娘が二人いますが、手伝ってくれるかどうかはお察しのとおりです)。
それと、Neakasa PowerScrub IIはヘッド部分の横幅が32センチあり、この横幅よりも狭い場所では使えません。一般的なスティック式掃除機では狭い場所用のヘッドが同梱されていることが多いですが、この製品はヘッドが一種類のみとなりますので、この点は注意が必要かと思います。
後始末は普通の掃除機よりも大変
今は夏、そしてNeakasa PowerScrub IIは水を使って掃除する…、ということで掃除が終了した後の片付けはけっこう大変です。まず、汚水タンクの掃除を毎回する必要があります(あえて汚水タンクの画像は載せません、いやマジで)。というか、別に毎回掃除しなくてはならないということはないのですが、動画でケチャップを拭き取った後、本体がケチャップ臭くなってしまったんですよねw それと、1回や2回掃除をしたところで汚水タンクは一杯にはなりませんが、中に汚水とかゴミが残った状態で放置する、というのは時節柄衛生上も、また精神的にも厳しいものがあります。
それと、ローラー部分も「モップだけに」一度使って放置すると「雑巾臭く」なりますw ただ、ローラー部分についてはこの製品のセールスポイントである「自動洗浄」機能があり、毎回掃除の後に自動洗浄スイッチを押してやるだけなので、特に手間はかかりません。ただ、これも気分の問題ではあるのですが、動画で試したように大量のケチャップを拭き取った後などは、自動洗浄ではなく手洗いしてやるほうがいいかと思います。
バッテリーは掃除のたびに充電
Neakasa PowerScrub IIのバッテリー駆動時間は「20~30分」と開示されており、実際に試してみて「まあそんなもんだろう」と思いました。なので「(私の住環境だと)掃除一回分でちょっとお釣りが来る」くらいの駆動時間です。そのため、掃除が終わったら必ず充電してやることになります。上のほうで少し触れましたが、この製品には「予備バッテリー、予備ローラー、予備HEPAフィルター」のセットがあり、本体と合わせてクラウドファンディング中なので、一緒に購入しておくのもいいかと思います。
4.Neakasa PowerScrub II レビューまとめ
Neakasa PowerScrub IIはMakuakeでクラウドファンディング中で、7月24日現在だと税込み34,690円というのが最も安価なプランです。
総合評価としては「買い」でいいと思います。私も私の家族も、掃除機としての吸引力や水拭きの性能は高く評価しています。ただし、記事中に触れた通り、ケチャップを大量に拭き取るなどの用途では「人間による雑巾がけ」には及ばない(中性洗剤を使えば改善するか?)、ヘッド部分の横幅が32センチあるので、それよりも狭い場所では使えない、そして「掃除機としては結構重い」という指摘はできます。また、水を使っているだけに、掃除後の後始末は少々面倒です。
あくまで私と私の家族の感想ですが、この製品を購入して、手持ちの掃除機を捨ててしまう、ということではなく、手持ちの掃除機と併用して、週に1回とか2回くらい、この製品を使う、というのがいいんじゃないか、と思いました。
コメント
クイックルワイパー立体吸着ストロングでよくない?