キングジムのデジタルメモ、ポメラのニューモデル「DM250」をご紹介します。この製品は7月12日発表、7月29日発売なので、紹介記事の掲載がすっかり遅くなってしまいました。実は長年ウインタブを愛読してくださっている方からコメントを頂くまで、この製品のご紹介を失念しておりました。すみませんでした。
「ポメラ」という製品名をご存知の人は多いと思います。初代モデルが2008年に発売されてからもう14年、様々なバリエーションモデルが世に出ています。「テキスト入力のみに特化した、コンパクトで携帯性に優れたデジタルツール」で、「電源を入れるとすぐに起動し、スムーズに文章作成を行うことが可能」な製品です。トップ画像を見るとUMPC(超小型ノートPC)という感じですが、「パソコンではありません」。また「パソコンにできることの多くはポメラではできません」。とにかく文章を入力することに全力を傾けた製品です。
スペックに関してはこの比較表が最もわかりやすいと思います。先代モデルの「DM200(今から6年前の2016年発売です)」から筐体サイズや外観はほぼ変わっていません。一般的な13.3インチモバイルノートよりもかなり小さく、しかしUMPCよりは横幅が大きく、重量はUMPCといい勝負くらいです。先代モデルよりも重量が少し重くなっていますが、これはバッテリーが大型化したことによるもので、そのぶん駆動時間も長くなりました。
また、内蔵ストレージが128MBから1.3GBに、劇的に大きくなっています。ポメラはもともと「テキスト入力特化」の製品なので、Windows PCのような256GBとか512GBといった大容量ストレージを必要としませんが、ストレージが大型化したことによりゴミ箱やオートバックアップ機能が追加され、安全性(誤って消してしまったファイルを復旧可能)が高まりました。
IMEは「ATOK for pomera」で、DM250では従来モデルから校正支援機能が強化され、より文書作成がしやすくなっています。また、キーボードは日本語配列のみですが、「キートップステッカー」によりUS配列と2種類の親指シフト配列を利用可能です。なお、キーピッチ17.0mm(横)・15.5mm(縦)です。ポメラがここまで息の長いシリーズになっているのは、キーボードの打鍵感が素晴らしい、という要因もあると思いますので、この製品の打鍵感についても心配はいらないでしょう。
スマホアプリ「pomera Link」を使えばスマホ間でのファイル送受信が可能です。pomera LinkはAndroid用、iOS用が用意されています。
KING JIM pomera(ポメラ)DM250はKING JIM Online StoreやAmazon、楽天などで販売中で、8月14日現在のKING JIM Online Storeでの価格は税込み60,280円です。
私は毎日大量のテキスト入力をしています。現状外出の機会は決して多くはありませんが、出先ではモバイルノートを使います。ウインタブの記事は画像を含んでいたり、htmlで表を作ったりしていますので、ポメラのようなテキスト入力専用機よりもWindowsを搭載するノートPCのほうが使いやすいです。
先代のDM200が発売されてから6年、DM250よりもコンパクトサイズのDM30が発売されてから4年が経過しました。現在でもDM30やDM200を愛用している人は少なくないと思います。既存のポメラユーザー、特にDM200ユーザーにはDM250は非常に魅力的なニューモデルに映ることと思います。一方でこの6年、あるいは4年の間にWindows PC市場ではUMPCが続々と登場しており、ポメラの潜在顧客層にも何らかの影響を与えているかもしれませんね。
正直なところ、私の仕事上の都合に限ればポメラにはあまり魅力を感じられません。これなら比較的大型サイズのUMPCのほうがいいかな、と思いました。…といいつつ、ついさっきポメラのエントリーモデル、DM5の中古品をAmazonで注文してしまいました(DM5はDM250とは全然違うし、かなり古い製品なんですけど、これはこれで超魅力的)。たぶん使用頻度はすごく低いと思うんですけど、記事を書いていて「小型デバイスマニア」の血が騒いでしまったんですよね…。ということで、理屈はともかくとして、ポメラは「ものづくりにこだわり」が感じられますし、やっぱり魅力的なんだよなあ…と思った次第です。
関連リンク
pomera DM250:KING JIM 製品紹介
デジタルメモ「ポメラ」DM250 ダークグレー:KING JIM Online Store
キングジム デジタルメモ「ポメラ」 DM250:Amazon
KING JIM デジタルメモ ポメラ DM250:楽天