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JAMESDONKEY A3 Gasket Mechanical Keyboardの実機レビュー - 上質なタイピング体験、ホットスワップ対応でカスタマイズ余地のあるメカニカルキーボード

JAMESDONKEY A3 レビュー
こんにちは、吟遊詩人です。今回は、JAMESDONKEYのメカニカルキーボード「A3」の実機レビューです。MECHKEYS様にレビュー用機材提供していただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。

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吟遊詩人のUS配列のキーボード遍歴は、HHKB、折りたたみキーボードRK925といわゆる60%のコンパクトキーボードばかりでした。今回、75%の81キー+ノブというテンキーレスに近いしっかりしたキー配列ははじめてです。

ファーストコントタクトの感じとしてはキータッチが想像以上に気持ちよく、打鍵音も十分静音。重量感がありキーボードが打鍵中にまったくずれないので誤タイプがなさそうというものでした。色合いもローズレッドが上品でキータッチと相まって非常に上質な気分タイピング体験ができました。

ここがおすすめ
・Gateron G pro 2.0スイッチの採用
・有線 / USB無線 / Bluetooth3台と多彩な接続方法
・キースイッチのホットスワップ対応
・ドライバソフトを導入するとFnキーを含むキーマッピングの変更が可能。
・キーマップの変更はキーボード側に保存
ここはイマイチ
・ドライバソフトのダウンロード先が怪しい
・Gasket Proは好き嫌いが分かれそう
販売サイトはこちら
JAMESDONKEY A3 Gasket Mechanical Keyboard:MECHKEYS

1.スペック

  JAMESDONKEY A3
キースイッチ Gateron G Pro 2.0 Silver / White(ホットスワップ)
キー数 81 + ノブ
Nキーロールオーバー 対応
ライティング RGBバックライト
接続方式 USB有線/USB無線/Bluetooth(3台マルチペアリング)
バッテリー 3,000mAh
サイズ 326 × 145 × 43 (55) mm(実測値)
※高さはゴム足~ノブの最大の数値(キックスタンド最大)
重量 918 g(実測値)

2.付属品・筐体

JAMESDONKEY A3 パッケージ
パッケージはこんな感じでした。段ボールの箱自体は少しへこんでいましたが内部へのダメージは全くなく、問題ありません。

JAMESDONKEY A3 同梱物
同梱物はキーボード本体、マニュアル、キーキャッププラー、USB無線ドングル、キープラー、キーボード分解用ドライバと六角レンチ、謎の補修部品、USBケーブル(Type-A⇔Type-C)です。

マニュアルは、英語、中国語で日本語はありません。しかし、使いかたといってもBluetoothのペアリングのしかた位しか悩むところはないかと思いますので、さほど問題ないと思います(ちなみにペアリングのしかたはスライドスイッチをBluetoothにして、Fnキー+ペアリングしたいNo.1-3を4秒以上長押し、です)。

吟遊詩人はキースイッチ交換を普段から行うほどキーボード沼にハマっていませんので補修部品の使いどころはよくわかりません。USB無線ドングルは正面にA3Rと書かれており、何のドングルだこれ?というドングルあるあるが回避できます。

JAMESDONKEY A3 筐体
キー配置は、矢印キーが内側に寄っていてその上にHome、PgUp、PgDnの厳選3キーがあるという感じです。そして、最近流行りのノブがあります。ノブはボリュームの操作に使えます。回すときにクリック感があるタイプです。ちなみに、windowsマシンだけではなく、Andoroid端末とBluetooth接続してもちゃんとボリュームの操作に使えます。

また、ノブは押すことができ、押すとミュートになります。急に電話が来たときとかポチっと押せばすぐにミュートされます。正直、使い始めるまではここにボリュームがあっても大して使わないだろと思っていました。しかし、作業しながら音楽を聴いていてボリューム操作をするとき手元にあると実は便利でした。今まで、曲によってちょっと音大きいな、と思ってもそのまま聞いていましたが、手元で操作可能となれば我慢せずすぐ操作できます。それに急に話しかけられた際に一発でミュートできるというのは便利でした。
※もちろんマルチメディアキーでミュート、ボリューム操作ができるのはわかっていましたが、FnキーとのコンビネーションでF10とかを押すのとノブをポチっとするのでは手軽さが違います。

バックライトはRGBで虹色に輝きますw。FnキーとtabキーやFnキーと右矢印、左矢印で発光パターンが変更可能です。吟遊詩人は暗いときに手元が見えればいい程度のバックライトで十分ですので、虹色に輝かれても…というのが正直なところです。ただ、スライドスイッチでモードを切り替えた時などはキーボード自体でどのモードなのか光ってくれるので判りやすいです。Bluetoothは3台つなげるので今何番のモードかが光って判るのは非常に便利です。虹色に光るといってもLEDですのでバッテリー消費は大したことないと思いますが、ムダが嫌な人はFnキーとF5キーを何度か押してバックライトを消すのもいいかもしれません。

JAMESDONKEY A3 ポート・ボタン類
本機はUSB有線/USB無線/Bluetoothと接続モードがあります。切り替えは本体左上にあるスライドスイッチで切り替えます。左から順に、USB無線、USB有線、Bluetoothです。キーボードの配置の仕方次第ですが、付属のUSBケーブルだとコネクタがまっすぐなので、L字コネクタのもののほうが使い勝手がいいかもしれません。

また、よくあるUSB無線ドングルの格納場所とかは本機にはありません。まあ、キーボードの重量が900g越えなのであまり移動して使うことを考慮していないということだと思います。

JAMESDONKEY A3 脚部
本機は脚があり2段階に角度調整可能です。角度調整後の傾斜角度は下記のとおりです。

JAMESDONKEY A3 角度調整
結構傾斜できますね。キーボード自体の厚みが結構ありますので、長時間の使用には傾斜角以上にキーボード手前にアームレストが欲しくなるような気がします。キーボードが重いのでアームレストのすべり止めとかはさほど気にしなくてもいいと思います。

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3.使用感

打鍵感 / 打鍵音

キーボードを各種接続方法で繋いで使ってみました。冒頭にも書きましたが75%キーボードというかファンクションキーがあるUS配列はじめてでしたのでファンクションキーをFnキーとのコンビネーションで押さなくてよいということの楽さに驚きましたw。

今まで持ち運びのためになるべく小さいキーボードを選んでいたので必然的にファンクションキーの列は切り捨てていましたがあるとすごく便利ですね。

JAMESDONKEY A3 ガスケット・プロ
では、早速本機の売りの1つであるGasket Pro機構についてです。これすごく効果があると思います。かなり静音化に貢献しています。キーを押し切った時の反射音(といえばいいんでしょうか?)が明らかに小さいです。もちろんSilencing Structure(※1)の効果もあると思いますが、エンターやバックスペース、スペースのような大型キーを「たーーーん」と叩いた時にすごくよくわかります。

Gasket Pro機構は写真で見てもよくわからないと思いますが、早い話、キーボードの基板自体が適度にたわみます!(キーボード面が沈み込みます。)打鍵力が強い人はちょっとびっくりするぐらいキーボード面がたわむと思います。このたわみによって衝撃を吸収することにより反射音などを抑えています。

この機構、人によっては気持ち悪いと感じると思います。また、長期間の使用時に基板にダメージいかないのかとか耐久性の心配もあります。新技術ですのでこの辺の検証は我々が人柱(?!)となってやっていくしかないかなと思います。

また、たわみ量の関係か、キーボードの端の方にいけばいくほど効果が限定的な気がします。つまり、矢印キーのように隅っこにある奴はキーボードの真ん中の方にあるGキーやHキーよりもうるさいです。うるさいといっても比較するとうるさいというだけで極端にうるさいわけではありません。ちなみに本機は銀軸(Silver)モデルです。打鍵音はパチパチとコトコトの間という感じです。静かな図書館は厳しいですが、職場位なら全然ありだと思います。吟遊詩人が持っているkeychron k8 茶軸(JIS配列)よりも確実に静かです。

※1 キーキャップ、トップケース、キースイッチ、シリコンガスケット、衝撃吸収用PCBプレート、EVA吸音フォーム、PCB、ボトムケースの層からなるキーボードの構造です。

キーキャップ

キーキャップの交換を想定していくつかのキーを抜いてみたところちょっと感動しました。基板上にキーが刻印されているんです。文字のキーはまあ、判らなくなることはないと思いますが、Alt、Fn、Ctrlキーなどは並びがキーボードにより異なるので、判らなくなりがちです。しかし本機にはそんな心配不要です。これ他のキーボードにも是非採用してほしいですね。

キーキャップ自体はデュアルトーン射出成形PBTキーキャップとなっています。つまりキーの文字色はいくらこすっても消えません。これはどんなに使い込んでも文字が消えないということです。よく使うキーだけ剥げちゃってかっこ悪いとかいう事態はあり得ないのがうれしいですね。

キー自体はさらっとした感じです。こってりラーメンをよく貪り食う吟遊詩人が2週間に渡り使いまくってもキーにテカリなどは出ていませんので、キーがテカってしまうということはあまりなさそうです。キーキャップのプロファイルについては詳しくないのですが、キーキャップを見ている限り、Cherry Profileに見えます。

バッテリー

バッテリーの持ちについては2週間の利用中に電池切れで困ったということはありませんでした。ただ、デスクトップPCに有線で接続している時間が長かったのでその際に充電されていた可能性はあります。まあ、1㎏近い本機をそんな頻繁に持ち歩く人もいないと思いますのでバッテリーの持ちについてはそんなに気にしなくてもいいかなと思います。WindowsでもAndoroidでもBluetoothの設定からバッテリー残量がみえるので接続時に確認するとより安心です。

ただし有線接続以外の時のスリープに入る時間は結構早めな印象です。ちょっと手を止めて本とか資料とか見てから触ると、最初のキー入力は取りこぼしている印象です。慣れの問題かもしれませんが、必要であれば、スリープを無効に設定するのも手です。ただ、そうした場合、使わないときはスライドスイッチを有線に切り替えないと無限にバッテリーを消費してしまうと思います。

4.ドライバソフト

mechkeysの公式サイトにある商品ページは「Driver download」と「Driver」となぜかリンクが二つあり、うち「Driver download」の方はリンク先がGoogleDriveで「このアイテムは Google の利用規約に違反しているため、アクセスできません。」となっています…。「Driver」のほうはGoogleDriveのサイトにいけます。そこにはdocx形式のファイルがひとつだけあります。そのファイルを開くとリンク先が書かれています。

書かれているリンク先はjamesdonkey.comですので別段怪しいわけじゃないと思うのですが、なぜmechkeysから直接リンクしていないのかわかりません…。このリンク先に行くと中国語ですが、各キーボード用のドライバがあります。A3R用は漢字の羅列の中に「A3」と入っているのですぐわかると思います。そのリンクをクリックするとA3_driver_20221212.zip(2023/11/24現在)という圧縮ファイルがダウンロードできます。ちょっと怖かったのでMcAfeeでウイルスチェックをかけましたがとくに問題は検出されませんでした。

圧縮ファイルを解凍すると、文字化けしたフォルダその中に文字化けした実行ファイルが2つできます。本機はA3RなのでJamesdonkey A3R Driver~と書かれた方の実行ファイルを実行します。この実行ファイルはインストーラーとなっており、ドライバソフト(というかユーティリティ)がインストールされます。

インストーラーは「华奋达(东莞)科技有限公司」名義でデジタル署名されています。ちなみにこの会社はキーボードのMCUを製造しているメーカーですのでドライバの供給を受けているのだと思います。

インストール自体は次へを押すだけで悩むところはないと思います。インストール後、Jamesdonkey A3R Driverというショートカットが登録されます。有線で接続した状態でこのソフトを起動すると下記のような画面が表示されます。

JAMESDONKEY A3 ドライバー
キーボード部分をクリックするとキーカスタマイズの画面になります。

JAMESDONKEY A3 ドライバー

クリックで拡大します

カスタマイズしたいキーを上のリアルなキーボード写真からクリックで選択してから割り振りたい機能を下部のキーの機能一覧からクリックで選びます。吟遊詩人は「Caps Lock」キーなんて使わないので、このキーを「Fn」キーに割り当てています。これでCapsLockとHomeキーを押せばEndになるので便利です。

本機は「Print Screen」キーがないので「Fn」と「P」に割り当てました。この場合は、「Top layer」ボタンの隣の「Fn Layer」を押してレイヤーを切り替えてから同じように、「P」を押してから下部の機能一覧から「Print」をクリックすることで設定は完了です。

本機のすごいところはこれらのカスタマイズ設定をキーボード側に保存できるんです。つまり、デスクトップにドライバソフトをインストールして上記設定をした後、ノートパソコンにBluetooth接続して「Caps Lock」キーと「Home」キーを押すとちゃんと「End」キーとして機能するんです。これ感動ですね。一度自分仕様にカスタマイズすれば他のマシンにつないでもその通りに動くのですからありがたい。

吟遊詩人は本機を導入してから有線/USB無線/Bluetooth接続でPC3台とAndoroid端末2台を切り替えて机の上では常に本機を使うようになりました。以前は、デスクトップは別の有線キーボードでノートPCやAndoroid端末にはRK925を使っていたんですが、このキーカスタマイズの便利さにはまり、机では常に本機を使っています。何なら外にも持っていこうかとちょうどいいキャリーバックを物色中です。でも1㎏弱荷物が増えるのはアラフォーの身体には厳しい…。Home、PgUp、PgDnを自分の好きなキーに割り当てることで本機の使い勝手は飛躍的に向上します。

ドライバソフトにはそのほかにもマクロ機能やライティングの調整機能、ゲームモード時のWindows Keyの無効化などの機能もありますが、残念ながら使い勝手が判るほど、使ったことがないため詳細はレビューできません。このドライバソフトは総じて直感でしか操作ができないのでヘルプ機能もしくはガイド資料があるといいんですけどね…。

5.まとめ

本機は、Gasket Pro機構とSilencing Structureによる静音化とドライバソフトのキーカスタマイズにより、75%キーボードでは最高レベルの出来だと思います。A3にはGrey Cyanという姉妹モデルもあります。こちらの色合いはクールでかっこいいです。

しかもキースイッチのホットスワップにも対応しているので、打鍵感に納得がいかない場合は別途追加コストになりますが、キースイッチを変えて、キーボードを育てていけます。重量がもっと軽ければ、毎日持ち歩きたいレベルでオススメキーボードです。

MECHKEYSでは2023/11/26現在79.99ドルで販売中ですが、ウインタブ読者クーポン「WIN-TAB5」で5ドルOFFの74.99ドルになります。また、送料及び輸入消費税見合いとして16ドルがかかりますので、トータルの支払額は90.99ドル(1ドル150円として約13,650円)です。

6.関連リンク

JAMESDONKEY A3 Gasket Mechanical Keyboard:MECHKEYS

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