HAGOOGI(ハゴオギ) の「充電式カイロ兼モバイルバッテリー」のレビューです。ウインタブとしては「モバイルバッテリーが主で充電式カイロが従」と考えてしまいますが、販売サイトだと「充電式カイロが主、モバイルバッテリーが従」という感じで扱われています。…ともかく「一台二役」の製品です。
手頃な価格ながら、「相当なアイデア商品」だと感じました。実際「VOGUE JAPAN」と「日経TRENDY」にも掲載されているとのことです。
なお、このレビューはメーカーより実機のサンプル提供を受け実施しています。
1.スペック表
HAGOOGI充電式カイロ/モバイルバッテリー | |
サイズ | 112.3 × 58.3 × 29 mm(連結時) |
重量 | 119 g(単体)/ 238 g(連結時) |
温度切替 | 強:50-55℃(4-6時間) 中:45-50℃(5-7時間) 弱:40-45℃(7-14時間) |
バッテリー容量 | 5,000 mAh(単体)× 2 |
入力ポート | USB Type-C(5V/2A) |
出力ポート | USB Type-A(5V/2A) |
2.外観
外箱です。ごく普通の紙製の箱ですが、女性ユーザーをも意識した柔らかいデザインになっていると思いました。
同梱物です。左側に保証書と取扱説明書があります。いずれも完全に日本語化されており、取扱説明書は丁寧でわかりやすい内容でした。中央上部にUSB Type-A – USB Type-Cのケーブルが「なぜか2本」あります(のちほど理由がわかります)。その下に本体、右側には収納ポーチ。
本体です。ちょっと変わった形に見えます。レビュー機の筐体色は「シャンペン」でした。
この製品にはカラーバリエーションがあり、お好みに合わせて色を選べます。
実はこの製品、「ニコイチ」です。「全く同じ仕様のものが2つ」で、マグネットで連結できるようになっていますが、よく言えば「1つだけでも使える」、悪く言えば「連結しても機能は変わらない」です。
手で持つとこんな感じ。単体だとスリムで軽量と感じられますが、連結すると(合計で)10,000 mAhのモバイルバッテリーとしてはちょっと大きめですね。
側面です。中央は筒状になっていて握りやすいです。
「どっちが上でどっちが下か」というのは何とも言えませんが、便宜的にこちらを「下面」と呼びます。下面にはPSEマークと簡単な製品仕様が書かれています。「ニコイチ」なので、左右のユニットに全く同じ内容の記載があります。
こちらが上面です。上面も左右のユニットが全く同じ構成になっています。端に電源ボタン、あとはUSB Type-AポートとType-Cポート、そしてLEDインジケーターがあります。左側のユニットはLEDが赤く点灯していて右側のユニットが青く点灯していますが、これは私がわざとそうやって撮影したためです。
LEDが赤く点灯:カイロ/カイロ温度表示
LEDが青く点灯:モバイルバッテリー/バッテリー残量表示
です。
具体的にはこうなります。電源ボタンを一度押すとLEDが青く点灯し、バッテリー残量を表示します。電源ボタンを長押しするとLEDが赤く点灯し、カイロが起動します。この際、LEDインジケーターは「カイロの温度(強/中/弱)」を示します(カイロの温度は電源ボタンを押して変更します)。モバイルバッテリーとして使う場合はケーブルで充電したいデバイスに接続すると自動的に充電が開始され、LEDが青く点灯してバッテリー残量を表示します。
で、ここが唯一残念に思われたところなのですが、この製品は「USB Type-Cポートで本体を充電し、USB Type-Aポートでモバイルバッテリーとして他のデバイスを充電する」しくみです。USBケーブルが2本付属していたのは、ニコイチなのでそれぞれ単体でモバイルバッテリーとして使うことを想定しているためです。
ただ、「USB Type-A – USB Type-Cのケーブル」って、「持ってない人」も少なくないと思われ、手持ちのケーブルを使いまわしたりすることができません。また、お使いのAndroidスマホの純正ケーブルも今どきはたいてい「USB Type-C – USB Type-C」だと思うので、純正ケーブルが使えないケースが多いと思います。なので、付属している2本のケーブルは失くしちゃダメですね。あと、「もう少し長いケーブルにしたい」とかのニーズにも応えられません。
3.使用感・性能テスト
バッテリー容量と充電時の出力のチェックを兼ねて、手持ちのスマホ「Google Pixel 8」を充電してみました。
HAGOOGIのバッテリー容量:単体で5,000 mAh
Pixel 8のバッテリー容量:4,575 mAh
モバイルバッテリーはスペック表に記載されている容量の100%が使えるわけではなく、充電時のロスが発生するため、実際には「容量の55%~60%くらい」が「定格容量(実際に使える容量」となります。HAGOOGIの場合、5,000 mAh × 60% = 3,000 mAhとなり、Pixel 8を「残量ゼロから残量100%にはできない」と予想され、3,000 ÷ 4,575 = 0.655ですから「残量ゼロから65%くらいまで充電可能」と思われます。
実際には「約2時間で残量ゼロのPixel 8を残量68%まで充電して力尽きた」という結果になりました。このとき、手元の計器では「概ね出力7W」と表記されました。HAGOOGIの定格出力は10W(5V/2A)なので、それよりは少し低めの出力でした。
このことからHAGOOGIは「充電速度ははやや遅めで短時間でデバイスを充電するのには向かない。また、Pixel 8に関しては1つのユニットで60%以上の充電が可能だが、フル充電するためには2つのユニットが必要」ということになります。個人的には「概ねスペック表から受ける性能イメージに近い」と評価できます。
次に充電式カイロとしての使用感です。まだカイロが欲しくなる季節ではありませんが、「ユニットを1つ、出力を『強』にして収納ポーチに入れ、ズボンのポケットに入れて2時間ほど」過ごしてみました。
体感の話になりますが、この使い方でカイロとしての役割は十二分に果たせたと感じます。しっかり「暖かさ」が伝わりました。また、ユニットを収納ポーチから出して手で握ってみたら「熱い!」と感じました。なので出力(暖める能力)は全く問題ないです。逆に「低温やけど」に注意したくなるレベル。
また、約2時間「強」で使ってみてもLEDインジケーターは3つ点灯(残量66%以上)しましたので、スペック表にある「『強』で4-6時間使える」というのは信用してもいいんじゃないかと思います。
なので、モバイルバッテリーとしてスマホの充電に使う場合も充電式カイロとして使う場合も、「日帰りの外出ならユニット1つで十分」かと思います。また、ユニット1つをモバイルバッテリーとして、もう1つを充電式カイロとして使うことももちろん可能なので、冬場は相当便利に使えるんじゃないかと思います。
あと、できれば「2つのユニットを同時に充電できる仕組み」が欲しいところですね。
4.レビューまとめ
HAGOOGI充電式カイロ/モバイルバッテリーはHAGOOGI公式ストア、Amazon、楽天で販売中です。10月23日現在だとAmazonが安く、製品ページの50%OFFクーポンを使って2,840円で購入できます。
レビュー期間だけで耐久性や安全性について「問題なし」ということはできませんので、PSEマークがついているということで納得するしかありません。それ以外の使用感については「この価格なら買い」でいいと思います。モバイルバッテリーとしてはそこまで高性能・大容量な製品ではありませんが「ニコイチ」という構造は何かと便利(必要に応じて持ち出すユニットの数を変えることができる)ですし、充電式カイロについて「暖め性能は十分」だと思いました。また、1つをモバイルバッテリーとして、もう1つをカイロとして使える、というのもいいですよね。これからの季節にはとてもありがたい製品だと思います。
5.関連リンク
【VOGUE JAPAN&日経TRENDY掲載】HAGOOGI(ハゴオギ) 充電式カイロ :HAGOOGI
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HAGOOGI 充電式カイロ:楽天
2014年、低価格な8インチWindowsタブレットに触発されサイト開設。企業でユーザー側代表としてシステム開発や管理に携わっていました。「普通の人」の目線で難しい表現を使わず、様々なガジェットを誰にでもわかりやすく紹介・レビューします。
コメント
リチウムイオン電池って高温になると劣化が速まるってイメージだけど
バッテリー寿命的に通常のモバイルバッテリーと比べてどうなのか気になる…
こんにちは。そうですね、寿命のほか、ウインタブとしては過去にお付き合いのないメーカー製品なので、長期使用時の安全性とかも気にならないと言えばウソになります。ただ、製品コンセプトについては個人的には「今年レビューした周辺機器の中ではトップレベル」だと思っています。これから寒くなるので、とりあえずカイロとして使ってみて感想なんかを書いてみたいと思います。