こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は国産PCとしてはビッグネームであるPanasonicの「Let’s Note(レッツノート)」シリーズの最小モデル「RZ5」を紹介します。この製品は「キーボード非分離・ディスプレイ360度回転型2 in 1」で、このジャンルとしてはハイエンドに位置しています。「これがナンバーワン」と言い切ってしまうわけにはいきませんが、ブランドネームや製品としての存在感、実売価格、そして総合性能から考えて「このジャンルのラスボス」だと思っています。
10.1型ノートパソコン Let’s note RZ5:Panasonic Store
1.スペック
非プレミアム
OS: Windows 10 Home 64ビット
CPU: Intel Core m5-6Y54
RAM: 8GB
ストレージ: 128GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 x 1,200)※タッチパネル
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
カメラ: インのみ207万画素
入出力: USB 3.0 × 3、mini Dsub、HDMI、LAN、SD、オーディオ、電源、(SIM)
バッテリー: 4860mAh、最大11時間
サイズ: 250 x 180.8 x 19.5 mm / 重量 745 ~ 770 g
プレミアムエディション
OS: Windows 10 Pro 64ビット(Windows 7 Professional選択可)
CPU: Intel Core m7-6Y75 vPro
RAM: 8GB / 16GB
ストレージ: 256GB / 512GB
ディスプレイ: 10.1インチIPS(1,920 x 1,200)※タッチパネル
ネットワーク: 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth 4.1
カメラ: インのみ207万画素
入出力: USB 3.0 × 3、Dsub、HDMI、LAN、SD、オーディオ、電源、(SIM)
バッテリー: 4860mAh、最大11時間
サイズ: 250 x 180.8 x 19.5 mm / 重量 745 ~ 770 g
RZ5には多くのバリエーションが存在しますが、この記事では直販サイト「Panasonic Store」で扱われているモデルについて説明します。「バリエーションが多い」というよりも「カスタマイズ余地が大きい」というべきでしょうか。まず最初にOSがPro版でCPUがCore mシリーズのハイエンドであるCore m7-6Y75を搭載した「プレミアムエディション」と、OSがHome版でCPUがワンランク落ちるCore m5-6Y54を搭載した「非プレミアム」のどちらかを選択することになります。Passmarkが公表しているベンチマークスコアによれば
Core m7-6Y75: 3,408
Core m5-6Y54: 3,022
(参考)
Core i3-6100U: 3,503
Core i5-6200U: 3,913
となっています。Core m7-6Y75は最新のSkylake世代のCore i3といい勝負ですが、Core i3でもHaswell(4000番台)やBroadwell(5000番台)だとスコアが3,000を切っているので、Core mといいつつ処理性能はかなり高いといえますし、CPUをCore mに絞ったことにより、バッテリーの小型化や長期稼働を可能にしています。
RAMとストレージは「非プレミアム」でも8GB / 128GBと十分なものですが、プレミアムエディションなら最大で16GB / 512GBまで拡張可能です。10インチモデルとは思えないくらいの数値ですね。
プレミアムエディションと非プレミアムの相違点はこれくらいで、ディスプレイやポート類については差がありません。
ディスプレイは解像度だけ見ればハイスペックモデルとして普通レベルですが、ダイレクトボンディング方式なので視認性が高く、アンチグレアフィルムも装着されています。
入出力ポート類は基本的にすべてフルサイズとなっています。microUSBとかmicroHDMIとかmicroSDじゃありません。このサイズにしてポート類をフル規格でまとめた、というのはさすがですね。
次にサイズです。RZ5はキーボードが分離できず、ディスプレイを360度回転させてタブレットとして使えるようにした構造ですが、筐体の厚さは19.5 mm、重量は745 gです。10インチタブレットは一般的に厚さが10 mm弱、重量600 g弱というサイズなのでそれよりは厚く、重くなってしまいますが、ヒンジつきの完全なクラムシェルノートとしても使える製品としてこのサイズ感は驚異的だと思います。重量600 gを切る10インチタブレットだってキーボードをセットすれば745 gなんかじゃ到底収まらない上、ノートPCとしての使い勝手はRZ5よりも数段落ちますからね。
最後になりましたが、RZ5にはLTEモデルの設定があります。製品の特性上、またMVNOによる低価格データ通信専用契約が普及していることから、購入する場合はぜひともLTEモデルにしておきたいところですね。
2.筐体
RZ5の筐体は実用面でも非実用面でも話題満載です。とりあえず実用面から…
こうしてノートPC形態の画像を見ていると、10.1インチということでかなりの小型サイズなんでしょうけど、ごく普通のモバイルノートPCにしか見えません。それは逆にノートPCとして安心して使えることを意味すると言えます。筐体色は大別して上の画像の「カッパー」と「シルバー」の2色です。ちなみに「カッパー」を選ぶとプラス5,000円(税抜き)なんですよね。
キーボードレイアウトです。私は10.1インチの2 in 1を日常的に使っていますが、このサイズの場合、日頃デスクトップ用のキーボードを常用している人なら若干慣れが必要になるかもしれませんが、十分快適に打鍵することができます。また、RZ5はキーストロークも1.5 mm を確保しているため、打鍵感も良好だと思われます。
また、タッチパッド誤操作防止のユーティリティが用意されています。テキスト入力中に上の画像の①(マル1)の部分に指が触れてしまってもカーソルが動かないような設定ができる、ということです。タッチパッドを使いたい時には②(マル2)の部分から触れれば正常に動作させることができます。
あと、この製品は2 in 1なのでタブレットとして使用したりディスプレイを反転させて使用する場合があります。その場合でもキーボードを無効化する「HOLD」ボタンやキーボード面にパッド(突起)を配置することによって傷つきを防止できるようになっています。
もちろん日本の伝統大手メーカーの製品ですから非常に過酷な耐久テスト「76cm落下試験」や「加圧振動試験」をこなしているので満員電車でも安心です。
次に「非実用面」というかデザイン面について。
RZ5は筐体色のほか、天板とキーボードの配色をカスタマイズできます。
天板は7色選べますが、一部筐体色との組み合わせによって選択できない色があります。ただ、これ有料なんですよね。一番左上の「ライジングレッド」は税抜き12,000円、その他の色は5,000円です。12,000円あったら中国タブレット買えるやん、とかは考えないように…。
キーボードについては左上の2つは標準カラーなので無料ですが、「タンジェリンオレンジ」と「ハーモニックブルー」はぞれぞれ税抜き4,000円です。また、キーボードについてはカラーだけでなく日本語配列ながらかな文字が刻印されていないタイプを選ぶこともできます。3,000円ですw
ということで、カラーリングを変更して自分仕様にカスタマイズできてしまう、というプレミアムなお話ではありますが、「カッパーの筐体色+ライジングレッドの天板+タンジェリンオレンジのキーボード」を選択すると税抜き21,000円のプラスになってしまいます。「ファッショナブルにキメる」のもつらいですね。
3.価格など
Panasonic Let’s Note RZ5は直販サイトPanasonic Storeで販売中で、価格は
非プレミアム:192,800円~
非プレミアム(LTE):209,500円~
プレミアムエディション(RAM8GB/SSD256GB):262,828円~
プレミアムエディション(RAM16GB/SSD512GB):307,128円~
プレミアムエディション(RAM16GB/SSD512GB、LTE):323,828円~
となっています。ラスボスだけに価格もラスボス感がありますね。カラーリングにこだわっちゃうと税込みで40万円弱くらいまでいきそうです。もし私が購入するとしたら非プレミアムのLTEモデルかな、と思います。
今回この記事を書くために細かくこの製品をチェックしてみましたが、Lest’s Noteがなぜ人気モデルなのかよくわかった気がします。カタログスペックももちろん魅力的なのですが、日本の伝統大手メーカーらしく細部に至るまで配慮された仕上げですし、過剰とも思えるような耐久テストをこなしており、購入予算を確保できるのであれば間違いなく「お買い得」といっていいでしょう。購入時の支払額は大きくなってしまうけれど、おそらく買って後悔することはないでしょうね。
4.関連リンク
10.1型ノートパソコン Let’s note RZ5:Panasonic Store
コメント
純国産のノートPCで誇れる1台ですね
お値段が高いのが玉に瑕ですが、所有欲を満足させてくれる1台でしょうね
オールインワンでありオンリーワンなノートPCと言えるでしょう
じぃさん、こんにちは、コメントありがとうございます。伝統大手メーカーって本当に手抜きなしのすごい製品を作りますよね。お金さえあったらなあ、と思います。
ラスボスではなくエスターク扱いで良いんやないかと。
バッテリー着脱可で予備バッテリーが純正オプションなのが良心的。
最近のPCはモバイルでのoffice利用なら5年位の使用期間を見込んでも十分な性能を備えてるんやから、予備バッテリーの確保をメーカーがやるのは当然だと思う。
1~2年での使い捨て前提とか数万円のローエンド限定にして欲しい。
なにげにタブレットモードにした時のキーボードカバーまで純正オプションなのがね、素晴らしい!
kazuさん、こんにちは、コメントありがとうございます。RZシリーズは記事にはしてないんですが、個人的にはすごく気になっていた製品です。ただ買うのが無理な価格なんで…。でも、こういう製品だと、おっしゃるとおり長く使えるので実は経済的なのかもしれませんね。
良いのだが、タブレットモードにした時に、カメラで前方を撮ることができない。
というか、カメラがいわゆるインカメラでアウトカメラが無いので、画面で確認しながら、前方の写真を撮ることができない。
せっかく、タブレットモードとしても使えるのだから、そこら辺を改善してほしい。
それと、スマホやタブレット並みの画質で撮れるカメラを搭載すべき。
そうすれば、タブレットとしても、PCとしても使えるようになる。
普通のPCだったら必要ないけど、タブレットとして使えるのだから、タブレットとしての機能の充実も図ってほしい。
今は、まだ、タブレットとしては力不足の気がする。
それ以外はいう事ないのだが。
みの吉さん、こんにちは、コメントありがとうございます。なるほど、カメラですか…。Windows Creator Updateになるとカメラで写真をとってすぐに3D加工とかできるみたいなんで、仰る通り、そのへんの改善が必要かもしれませんね。