GPDやONEXPLAYER、AYANEOなどの日本正規代理店としておなじみの天空が自社ブランドのノートPC(2 in 1)「TENKU MOBILE S10+」を発売しました。10.51インチというのはUMPCと一般のモバイルノートの中間くらいのサイズと言え、天空では「UMPC」と称しています。
1.概要
スペック表
TENKU MOBILE S10+ | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel N150 |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB(LPDDR5, 4800MHz) |
ストレージ | 1TB SSD(M.2 PCIe NVMe) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.51インチIPS(1,920 × 1,200)タッチ |
ネットワーク | Wi-Fi 6,(ax)、 Bluetooth 5.2 |
入出力 | USB3.1 Type-C × 2 オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(2MP)顔認証対応 |
バッテリー | 28.88Wh/3800mAh(7.6V) |
サイズ | 244 × 166.4 × 17.2 mm |
重量 | 920 g |
コメント
搭載CPUはIntel N150(Twin Lake)です。エントリー向けCPUとして評判の良いIntel N100(Alder Lake-N)の後継型番ですが、開発コードネームが異なるものの基本スペックはほぼ変わらず、CPUとGPUの周波数が若干上がった程度です。Passmarkの公表スコアもN100の5,438に対しN150は5,567と、ほとんど差がありません。とはいえ、Passmarkスコアで5,500点前後というのは第8世代のCore i5(Whiskey Lake)/Core i7(Kaby Lake-R))と比較しても大きく引けを取らない性能なので、ちょっと古めのノートPCからの買い替えならむしろ違和感がないかもしれません(新鮮味もないと思いますけど)。
RAMは16GB、SSDは1TBと、搭載CPUの割に大容量です。また、ディスプレイは10.51インチのIPS液晶、1,920 × 1,200解像度で、コンバーチブル2 in 1筐体なのでタッチ対応もします。
筐体はアルミ合金のユニボディです。なので、堅牢性とか手に持った際の質感も高いものと思われます。
キーボードです。天空では「フルサイズ」と言っています。ただ、キーピッチは17.8 mmと「サイズの割に頑張ったと思うが少々狭い」です。個人的にはキーピッチが18 mmを切ると少々使いにくさを感じますね。しかし、日頃折りたたみ式のモバイルキーボードなんかを使っている人ならむしろ余裕のあるサイズかと思います。
側面とポート構成です。USB Type-Cポートは「フル機能」という説明があり、映像出力とUSB PDに対応します。
このようにタブレットモードやスタンドモード(この画像ではプレゼンモード)にして使うこともできます。なお、画像にペン入力をしている様子が写っていますが、ペンの仕様(筆圧対応か、デジタイザ方式は何か)について情報はありませんでした。
2.価格など
TENKU MOBILE S10+はGPDダイレクト、ハイビーム公式オンラインストア、Amazonで販売中で、通常価格は98,000円ですが、発売を記念して2日間限定でAmazonにて30%OFFとなる68,600円販売されます(3月13日と14日のみ)。
エントリークラスのCPUを搭載しているものの、筐体素材やRAM/SSD容量などは高水準ですし、そもそも10.51インチというサイズのモバイルノートが数少ないということもあり、関心を持たれる人も多いんじゃないでしょうか。また「N150で98,000円かあ…」と感じてしまいますが、それが68,600円になるのなら一気に購入のハードルが下がるんじゃないかと思います。
3.関連リンク
TENKU MOBILE S10+:GPDダイレクト
TENKU MOBILE S10+:ハイビーム公式オンラインストア
TENKU MOBILE S10+:Amazon

コメント
昔購入した中華ノートパソコン BMAX Y11と形状は似ているようです。スペックは非常に高くなっていますが、逆に言えば、なぜSSDは1TBなのかがわかりません。中華ノートパソコンのSSDは私自身は評価としてはダメなものなので、それの量が増えてもうれしくありません。できれば256GBにしてその分価格を下げてほしかった。
あと、納得できないのは、なぜわざわざ無理して日本語キーボードにしたのか、その理由が分かりません。これも非常に余計な改造です。英語キーボードのままなら少なくとも1万円は安くできたはず。正直言わせてもらえば、こういうある意味「きわもの」を購入する人が日本語キーボードにこだわるとは思えません。
この「天空」という会社をどう評価するのか、ということだと思います。
天空の経営陣の考えがわからない。なぜ中華ノートパソコンをそのまま格安で販売しようとせず、私にとってみれば余計な付加価値を付けてその分高価にしているわけで、それがどの程度日本国内のユーザーに受け入れられると読んでいるのか、勝算があると考えているのか、それを聞いてみたいものです。
はっきり言います。SSDが256GB(ただし交換可能)で英字キーボードでそれ以外が同一スペックの中華ノートパソコンが定価59,800円でAmazonで販売されているならそちらを買います。
自分は絶滅危惧種のカナ入力派なので、日本語キーボードの小型機種の選択肢が増えるのは嬉しいのですが、10.95インチというのは一寸大きく感じます。自分の感覚では8.9インチが限界です。
UMPCを造るなら、電車の中で立って(スマホ代わりに)使えるサイズにしていただきたい。10本指で窮屈にタイプするよりも、両手で掴んで親指でポチポチと入力できるもの(7~8インチ程度)が出てこないか期待しています。