LGの超軽量ノートPC「gramシリーズ」がリニューアルされました。gramシリーズは13.3インチ、14インチ、15.6インチの3サイズを揃え、13.3インチと14インチは重量1キロを下回り、15.6インチでも1キロちょっとなので、「モバイルできる15.6インチ」という希少な製品です。
今回のリニューアルでは筐体は全然変わっていないのですが、中身は大きく変わっています。
1.スペック
ディスプレイサイズ以外はよく似ているというか、共通スペックになっている部分が多いです。また、この製品はいわゆるBTOモデルではなく、レディメードになっています。
13.3インチ:
Core i3/RAM4GB/128GB SSD
Core i5/RAM4GB/128GB SSD※
Core i5/RAM8GB/256GB SSD※
14インチ:
Core i5/RAM4GB/128GB SSD
Core i5/RAM8GB/256GB SSD
15.6インチ:
Core i5/RAM4GB/128GB SSD
Core i5/RAM8GB/256GB SSD
Core i7/RAM8GB/512GB SSD
※印の製品に筐体色ダークシルバーの設定あり
CPUについて、Core i3モデルは13.3インチのみ、Core i7モデルは15.6インチのみの設定で、基本的にはCore i5-8250Uがメインに使われます。またRAMは4GBもしくは8GBですが、4GBには128GB SSDが、8GBには256GB SSDが組み合わされます。
この製品シリーズは内部にRAMとSSDの拡張スロットが用意されています。したがって、DIYでもRAMとSSDの拡張は可能です(ただし、保証対象外)し、LGで「LG gram アップグレードサービス」というのもやっています(有償)。
ディスプレイは3サイズすべてIPS液晶のFHD解像度です。LGといえば液晶ディスプレイで有名なので、品質は期待できそうですね。ポートは13.3インチと14インチが共通でUSBポートが合計で3つ、HDMI、そしてUSB Type-C – LAN(RAJ45)変換アダプターが付属します。また、15.6インチは13.3インチ、14インチと基本的に同じ構成ですが、USB 3.0ポートが1つ増えます。
サイズの方はお見事としか言いようがありません。13.3インチの横幅305.9 mmはDELL XPS 13(302 mm)に匹敵するくらいですし、14インチの横幅323.4 mmは私の私物の13.3インチ、ThinkPad 13(322.4 mm)とほぼ同じです。また、15.6インチは横幅357.6 mmですが、360 mmを切るサイズの15.6インチというのは他には見た記憶がありません。
重量のほうもデビュー当時よりは重くなっているものの、13.3インチと14インチは1 kgを切っていますし、15.6インチの1,095 gというのは一般的な13.3インチモバイルノートよりも軽いです(上級の13.3インチといい勝負くらいです)。
なので、個人的には15.6インチが一番気になるといいますか、このディスプレイサイズでモバイルできたら楽しいだろうなあ、と思います。
最後にバッテリーです。これ、驚異的じゃないですか?全モデル20時間を軽々と越える稼働時間になっていますし、これってARM版Windows以上に長持ちです!
2.筐体
画像上から15.6インチ、14インチ、13.3インチです。gramシリーズはもともと美しいホワイトの筐体色なのですが、2018年モデルになり、13.3インチのみダークシルバーを選べるようになりました。ただし、製品スペックと筐体色は連動しており、Core i3モデルだとダークシルバーは選べませんし、Core i5/RAM8GBモデルはダークシルバーしか選べません。
天板です。筐体素材はフルメタル(ナノカーボン+マグネシウム合金、マグネシウム合金)で、軽量ながら高い強度と耐衝撃性を備えています。もちろん筐体の質感も高いでしょう。
上の画像が15.6インチ(配列が見やすいように画像を暗く加工しています)、下が13.3インチです。15.6インチのみテンキーがついた101キー、13.3インチと14インチはテンキーなしの83キーとなります。そして、従来のgramは英語配列だったのですが、2018年モデルは日本語配列となりました。これはLGが日本市場に本腰を入れているということを示していると思います。また、私達ユーザーにとっても日本語配列というのはうれしいですよね。ただし、逆に言えば英語配列は選べない、ということです。あるいは「英語配列だからgramを買いたいのだ」という人もいたのではないでしょうかね?
なお、全モデルともキーボードはバックライトが装備されます。
入出力ポートです。画像上が13.3インチ(14インチも同じレイアウトです)、下が15.6インチです。13.3インチと14インチだけでなく、15.6インチのほうも、見た感じ「完全にモバイルノート」ですね。実際この15.6インチは光学ドライブも内蔵できませんし、厚さも16.8 mmしかありません。ちょっと違和感がありますけど「15.6インチモバイルノート」と呼ぶのがふさわしいでしょう。
3.価格など
LG gramシリーズは2月23日の発売予定で、小売店ではヨドバシカメラとアプライドての取扱がアナウンスされています。価格はオープンですが、ヨドバシカメラではすでに予約注文を受け付けており、価格は下記のとおりです。
13.3インチ:
Core i3/RAM4GB/128GB SSD: 127,300円
Core i5/RAM4GB/128GB SSD: 140,000円
Core i5/RAM8GB/256GB SSD: 158,900円
14インチ:
Core i5/RAM4GB/128GB SSD: 145,400円
Core i5/RAM8GB/256GB SSD: 165,100円
15.6インチ:
Core i5/RAM4GB/128GB SSD: 153,900円
Core i5/RAM8GB/256GB SSD: 175,500円
Core i7/RAM8GB/512GB SSD: 210,200円
※2月3日現在のヨドバシカメラ価格(税込み、ポイント10%つき)
全モデルとも見事なまでに軽量で美しいデザインとなっていますよね。上記の価格はヨドバシのポイント10%分を考慮すれば「ここから実質1割引き」、ということになりますが、13.3インチに関しては同クラスの他社製品と比較して特に割安という感じではありません。しかし、製品内容からして決して割高とも言えないでしょう。
個人的には「gram買うなら15.6インチ」だと思います。このディスプレイサイズで13.3インチ(場合によっては11.6インチ)のモバイルノートと同等の軽さというのがすごいですね。モバイルノートといえど、いったんヒンジを開いて電源を入れれば、ディスプレイサイズは大きい方がいいですし、キーボードにもゆとりが欲しいですよね。その意味で、gramの15.6インチは他社製品では置き換えできない、という気がします。
4.関連リンク
LG ノートパソコン:LG公式サイト
コメント
軽さやプレーンなデザインはもちろん、メモリとSSDがいじれるこの手の薄型PCとしてはありえない拡張性も魅力ですよね。加えて今回はバッテリーの持ちもぶっ飛んでる。
死角がないというか、全体的にすごい製品なのになんかあまり目立たない印象なんですよね。LGさんがマーケティングにあまり力入れてないのか広告とか見ないのが残念…
前モデルは8万円台という驚異的な価格になっていましたが今回はどこまで下がるのか見ものです。
ただ一点、i5-8250Uに4GBってのがアンバランスかな、と。7世代のi7より高性能ですからちょっと気になりました。
自分がお絵描きしない人ならsurfaceじゃなくてこれ買ってただろうなぁ…
gramはOffice入ってないので注意必要。あとgramはすぐに安くなるのでちょっと待つのがいいよ。