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FRONTIER NLKシリーズ - クセがなくカスタマイズ自由度も高い15.6インチスタンダードノート、安定感も抜群です!(実機レビュー)

FRONTIER NLKシリーズ
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はウインタブ初となる「FRONTIER」のスタンダードノートを実機レビューします。FRONTIERは歴史あるBTOブランドで、ここの製品をレビューさせていただけるというのは個人的にはある種の感慨があります。今回レビューする「NLKシリーズ」は15.6インチのスタンダードノートですが、FRONTIERらしく構成のカスタマイズ余地が大きく、しかもコストパフォーマンスが非常に高い製品になっています。

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1.スペック

FRONTIER NLKシリーズ スペック表

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NLKシリーズはOS、RAM、ストレージのカスタマイズ余地が大きく、構成の選び方次第では「まったく別物になる」と言っていいくらいです。CPUはPentiumからCore i7まで、RAMは4GBから16GBまで、ストレージは500GB HDDのシングル構成からSSD + SSDのデュアル構成までが可能となります。また、ディスプレイはPentiumモデルのみHD解像度、Core iモデルはFHD解像度となり、これはBTOによるカスタマイズ対象外となります。

それと、入出力ポートが非常に充実しています。USB Type-Cは装備されませんが、合計で4つのUSBポート、HDMIとD-subと2系統の映像出力、そして有線LANポートがあり、ビジネス利用にも十分対応できる拡張性を備えます。

FRONTIER NLKシリーズ システム構成
FRONTIER NLKシリーズ ストレージ構成
レビュー機のスペックです。「Core i5-7200U/RAM8GB/500GB HDD」という構成で、Core iモデルのためディスプレイはFHD解像度となっています。ちなみに同一スペックでのFRONTIER直販価格は税込み75,168円です。

では筐体から見ていきましょう。

2.筐体

FRONTIER NLKシリーズ 同梱物
同梱物です。本体とACアダプターと電源コードはともかくとして、この製品はバッテリーが着脱式になっており、実機到着時にはバッテリーは取り外された状態になっていました。最近のPCはスタンダードノートであってもバッテリーが着脱できない構造になっていることが多いのですが、バッテリーは消耗品ですし、このように着脱式になっているほうがあとあとまで安心といえます。

ペーパー類は保証書、「はじめにお読み下さい」の小冊子(FRONTIER PC汎用のものです)、「ハードディスクリカバリーについて」という1枚ものの説明書、そして「製品構成表(BTO製品なので、仕様書がつきます)」が入っていました。また、この製品に付属するWindows 10はOEM版ではなくDSP版なので、インストールメディア(ディスク)が入っていました。

そのほか、光学ドライブ用のソフトウェア「CyberLink Media Suite」のインストールディスク、ハードディスクリカバリ用のUSBメモリースティック(4GB)がありましたが、USBメモリースティックはレビュー機には付属していたものの、本来は別売りとなります。

FRONTIER NLKシリーズ 天板
天板は「完全無地」です。この画像では少し明るくなっていますが、本来の筐体色はブラックで、「黒無地」となります。凝った造形もなく、メーカーのロゴもなく、本当にシンプルなもので、素材はプラスティックです。非常にそっけないといいますか、高級感もない代わりに安っぽさも感じません。個人的にはこういうのは好きです。

FRONTIER NLKシリーズ 底面
底面です。この画像の上部、バッテリーがついているほうがヒンジ側、下部が開口部側となります。スピーカーは画像の下側、つまりヒンジを開口して使用する際に手前側に来るように配置されます。もちろんステレオスピーカーとなります。

また、画像の右下に突起のようなものが見えると思いますが、これはSDカードスロットです。

FRONTIER NLKシリーズ 前面
では筐体を元の位置に戻して、前面(ヒンジ側)から見ていきます。この面にはポート類はありませんが、画像の左下にSDカードスロットがあるのがわかると思います。そして、その上にLEDステータスインジケーター(電源オン/オフ、充電状態、機内モード、ディスクアクセス)があります。

FRONTIER NLKシリーズ 左側面
左側面です。画像左からDC-IN、有線LANポート、D-sub、通気口を挟んでHDMI、USB 3.0 × 2となります。

FRONTIER NLKシリーズ 右側面
右側面です。画像左からマイクジャック、ヘッドフォンジャック、USB 2.0 × 2、光学ドライブ、セキュリティロックスロットとなります。

この製品には合計で4つのUSBポートがあり、左側面に3.0が2つ、右側面に2.0が2つ、ともに側面の手前側に配置されています。試用時にマウスやデジカメを接続したのですが、手前側にポートがあるのは使い勝手がよかったです。

FRONTIER NLKシリーズ 背面
背面です。この面にはポート類やインジケーター類はありません。

FRONTIER NLKシリーズ キーボード
キーボードです。15.6インチなのでテンキーがつき、配置にも無理がありません。メーカー公表値ではキーピッチ18.8 mm、キーストローク1.4 mmとなっており、窮屈さもありません。また、タッチパッドはスクロール対応で、左右の物理クリックボタンがあります。

FRONTIER NLKシリーズ キーボード拡大
キートップはフラットで特段加工は施されていません。ごくスタンダードなものです。バックライトはついていません。

FRONTIER NLKシリーズ 正面
ヒンジを開けて正面から見るとこんな感じです。ベゼル幅はやや細めですね。

FRONTIER NLKシリーズ
筐体のサイズは特に大きめとか小さめ、ということはありません。しかし、四隅に適度な丸みがあるものの、割と直線的なデザインとなっており、そのせいか「締まって見える」あるいは「スリムに見える」という感じです。また、天板のところで説明しましたが、全体的に「無地」なので、使う人を選ぶというイメージにはなりません。特にビジネスユーザーには歓迎されるのではないでしょうか。私は自分がビジネスユーザーに当てはまるかどうかわかりませんが、個人的には非常に好感を持ちました。

3.使用感

スピーカー

筐体底面のキーボード側にステレオスピーカーが装備されています。ステレオ感はしっかり出ていますが音はこもり気味であまりいい音質ではありません。どちらかというと実用品レベルかと思います。作業をしながらBGM的に使うのであればこれで大丈夫だと思いますが、音質にこだわりのある人は外付けのスピーカーを用意したほうがいいでしょう。

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キーボード

15.6インチのスタンダードノートとしては上に書いたように標準的なサイズ、つまりキーピッチ、キーストロークとも十分なものになっており、しかも剛性感があります。しっかりしていて打鍵時にたわみを感じることはありません。

ただし、キーボード面全体ということだと少したわみを感じます。キーボードの打鍵音は目立ちませんが、強打するとキーボード面全体から少しこもった感じの音が出ます。あまり気にするほどではないと思いますけどね。

キー配列については特に大きなクセは感じませんでしたが、個人的には右のシフトキー、それとDeleteキーがやや小さいことが気になりました。テンキー付きのスタンダードノートの場合、この製品のように右側のEnterキー付近のキーが小さめになっていることがよくありますが、慣れで解決できるレベルだろうと思います。

ディスプレイ

メーカーでこの製品のディスプレイをIPSともTNとも明記していませんが、おそらくTNだろうと思います。IPS液晶のディスプレイと並べてみると発色がやや白っぽいです。また視野角も少し狭く感じます。ただし、ちょっと角度をつけたら見えなくなる、というほどではありません。私は日ごろIPS液晶の製品ばかり使っていますが、この製品のディスプレイであればそれほど気にならない程度には使えました。

バッテリー

バッテリーの持ちはあまりよくありません。「ディスプレイ輝度50%の状態でYouTubeで音楽を流しながら画像加工やテキストライティングなど、比較的軽めの作業を1時間ほど」やってみてバッテリー消費は33%でした。特段大きなPC負荷はかかっていないと思いますが、これだと単純計算で3時間強の稼働時間ということになります。公称値が3.2時間なので、ほぼ妥当なところでしょう。

個人的な感想として、バッテリーの節約に努めた場合、若干は稼働時間が伸びると思いますが、この製品はモバイル用のPCではなく、過度の期待はしないほうがいいと思います。なお、バッテリー消費は使い方によって大きく差が出るため、あくまで参考程度にご理解ください。

4.性能テスト

この製品はCore i5機なので、「ドラゴンクエスト X ベンチマーク」「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)ベンチマーク」そして「3D Mark」をやってみました。

FRONTIER NLKシリーズ ドラクエベンチ標準品質
参考:
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 8,385
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 7,405
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 7,230
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 7,224
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 6,986
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 6,974
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 6,902
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 6,775
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 6,505
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 6,418
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U): 6,352
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 6,293
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 5,859
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 5,409
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 5,159
ドスパラ Critea DX11(Core i3-6100U): 4,956
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 4,819

FRONTIER NLKシリーズ ドラクエベンチ最高品質
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 4,003
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,958
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,787
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,592
東芝 dynabook VZ72/B(Core i7-7500U): 3,540
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,394
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 3,304
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 3,283
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):3,190
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 3,043
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 3,006
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,798
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,515

Core i5-7200U搭載機としてはまずまずのスコアになっています。メーカーの方でややパフォーマンス重視の調整をしていると思われます。この製品はゲーミングPCではありませんが、ドラクエのような比較的軽いオンラインゲームなら、表示品質を少し抑えてやれば問題なく動作しそうですね。

FRONTIER NLKシリーズ DDONベンチ
参考:
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 3,436
DELL XPS 13(Core i5-7200U): 3,379
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U): 3,260
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 3,085
NEC LAVIE Direct HZ(Core i7-6500U): 3,068
HP Spectre 13(Core i7-6500U): 2,869
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 2,867
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 2,755
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):2,751
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 2,558
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 2,484
Lenovo ThinkPad 13(Core i3-6100U): 2,393
DELL Inspiron 13 5000(Core i3-6100U): 2,387
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 2,264
ドスパラ Critea DX-K H3(Core i3-7100U): 2,087
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 1,960
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 1,898

DDONのほうはかなり健闘しています。DDONはドラクエよりもはるかにPC負荷を要求するゲームですが、標準品質であればある程度は快適に遊べそうですね。ただし、この製品でテストはしていませんが、DDONを最高品質で遊ぶには外部GPU(GeForceやRadeonなど)が必要になります。

FRONTIER NLKシリーズ 3D Mark
参考:
HP Spectre 13 x360(Core i5-7200U): 932、3,994
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 930,4,028
DELL XPS 13(Core i7-6500U): 871、3,710
Lenovo ThinkPad X1 Carbon(Core i7-6500U):857、3,608
マウス m-Book F(Core i7-7500U): 811、3,782
Microsoft Surface Pro(Core i5-7300U): 790、3,812
Lenovo ThinkPad X1 YOGA(Core i7-6500U):784、3,608
HP Spectre 13 x360(Core i5-6200U): 749、3,414
Cube Mix Plus(Core m3-7Y30): 680、2,889
マウス LuvBook J (Core i5-5200U): 626、2,631
Lenovo Miix 700(Core m5-6Y54): 611、2,469
ドスパラ Critea DX10(Core i3-6100U): 577、2,780
※左からFire Strike、Sky Diverのスコア

3D Markのスコアも高めです。同じCore i5-7200Uでもメーカー側で調整の余地があり、スコアもばらつきが出ますが、やはりこの製品はパフォーマンスがある程度重視されていると考えていいでしょう。

5.まとめ

FRONTIER NLKシリーズはFRONTIER直販サイトで販売中で、価格は税込み53,784円から、となっています。レビュー機のスペック「Core i5-7200U/RAM8GB/500GB HDD」だと税込み75,168円です。

個人的にはせっかくCore i5にRAM8GBを搭載しているので、ストレージはSSDにしたいですね。なので、500GB HDDを275GB SSDに変更して価格を計算してみたところ、税込み84,672円となりました。ディスプレイもFHD解像度になっていますので、このスペックならより快適に使えると思います。また、レビュー機のベンチマークスコアがやや高めだったことから、Core i3 + SSDという構成でも十分快適なのではないか、と思います。

今回初めてFRONTIER製品をお借りでき、実機レビューをさせてもらいましたが、非常に競争力のあるブランドだと感じました。筐体デザインに「無国籍」的なそっけなさがあり、これは好みがわかれるところだと思います。筐体色もブラックのみですしね。個人的にはこういうそっけないデザインのPCは好きですし、ウインタブ読者の中にも好感を持つ人は多いと思います。また、そっけないデザインだけでなく、使い勝手という点でみても強いクセが感じられず、使いにくいと感じる人は少ないのではないでしょうか。PC知識があり、自分で好みの構成にカスタマイズして購入したいというニーズにもよく応えてくれると思います。

6.関連リンク

NLKシリーズ:FRONTIER

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