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Intelの第13世代 Core(Raptor Lake)について - Core i9はEコア16基搭載で、Pコアが5.8GHzまでブーストします

Intel Raptor Lakeについて
こんにちは、近郊ラピッドです。お久しぶりです。Intelが9月27日に発表した、Raptor Lakeの開発コード名で知られている第13世代Coreプロセッサーについて、遅くなってしまいましたが製品の概要をご紹介したいと思います。なお、今回はデスクトップ向けCPUについての記事となります。ご注意ください。

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1.発表された製品の概要

Intel Raptor Lakeについて
今回はCore i9、i7、i5の3つのグレードでオーバークロックが可能なアンロックモデル(K付きモデル)が発表されました。それぞれのグレードで内蔵グラフィックス(iGPU)無しモデルも投入されるため、合計で6モデルが投入されることになります。

また、K付き以外のモデルは後日発表される予定です。先にK付きの高性能モデルを発表して、数か月後に一般用モデルを投入するという流れはAlder Lake(第12世代 Core)と同様ですね。

ちなみに、Raptor Lakeはデスクトップ向けのみ投入される、という話も一時期ありましたが、ノートPC向けモデルも投入される予定となっています。情報が公開されるまでには時間がかかりそうですが、Alder Lakeの時は翌年1月のCESでの発表だったため、今回もそのスケジュールになりそうな予感がします。

Intel Raptor Lakeについて

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前世代(Alder Lake)との比較です。Raptor Lakeでは、PコアがRaptor Coveと呼ばれるコアに変更され、ターボクロックが向上しL2キャッシュも増加しました。その他にも内部構造が最適化されているようですが、基本的には前世代のGolden Coveから大きくは変わらないようです。

コメント

Core i9が24コア32スレッドに強化されたのが一番の目玉ですが、Core i7もEコアが8コアに増強され、前世代のCore i9と同じ16コア24スレッドにスペックアップした点も見逃せません。Core i7ブランドでありながらも、Core i9-12900Kを超えるスペックを実現しています。

Core i5もEコアが8基となり、14コア20スレッドとなりました。前世代でも良い意味でCore i5とは思えない性能を発揮していましたが、今世代でも着実に実力を高めています。個人的には、Core i5ブランドでも5GHz越えを果たしたことに少し驚いています。Alder LakeのCore i5が4.9GHzだったので順当に0.2GHz上がったと言えるのですが、やはり5GHzの大台に乗ると印象が大きく変わりますね。

なお、Raptor Lake世代では全体的に性能が向上していますが、表を見ても分かる通り相応に消費電力も増大しており、Alder Lake以上に冷却と電源周りに気を遣う必要があります。特に、Core i7やi5はブランド名の割に最大消費電力(MTP)がとても高いので注意が必要です。

2.Raptor Lakeの主な特徴

Eコアの増加

今回発表されたモデルは前世代に比べてEコアの数が増えています。4コアだったCore i5やi7は8コアに、8コアだったCore i9は16コアになりました。Eコアの増加によって大幅にマルチコア性能が向上しています。

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ブーストクロックの大幅な上昇

K付きモデルはCore i5でも5GHz越え、Core i9に至っては5.8GHzととても高く、最高5.5GHzのCore i9-12900KSを軽々と超える数値となっています。ちなみにEコアも高速化が進み、Core i9は4.3GHzまでブーストします。2年前のミドルレンジCPUであるCore i5-10400(最高4.3GHz)と並ぶ程にまで高速化されています。

内部の配線の見直しといった内部構造の最適化と、後述するプロセスの改良によって、ここまでブーストクロックを引き上げることが出来たとのことです。

キャッシュの増量

今世代のRaptor Coveと呼ばれているPコアは、前世代のGolden Coveと比べてL2キャッシュが増量されています。1コア当たり1.25MBだったのが2MBに増加し、クロック当たりの性能が向上しています。またEコアの増量に伴ってL3キャッシュも増やされています。

ソフトウェアによってはキャッシュの増量によって大きくパフォーマンスが向上する可能性があります。ただ、全般的に一定の効果があるクロックの引き上げに比べると、どれだけ性能が改善されるかはそれぞれのソフトの設計によるので、恩恵を実感できるかは使うソフト次第とも言えます。

より高速なDDR5メモリへの対応

前世代はDDR5-4800までの対応でしたが、今回はDDR5-5600までサポートされました。また、今世代でもDDR4が引き続きサポートされています。

製造プロセスの改良

PC Watchの笠原氏の記事によると、製造プロセスの名前はIntel 7のままで変わらないものの、内部的には「Intel 6」と呼ばれているほどの改良がなされているとの事です。消費電力当たりの性能(ワットパフォーマンス)が向上していることを期待できます。

3.価格など

日本国内価格は記事執筆時点では判明していませんが、Intel公式の「希望カスタマー価格」(「1000ユニット単位での購入価格」と説明されています)はCore i5が319(Fは294)ドル、Core i7が409(Fは384)ドル、Core i9が589(Fは564)ドルとなっています。

Eコアの増量などの改良が加えられている割にはAlder Lake世代とあまり変わらない価格に抑えられており、そこまで高くないという印象を受けます。Zen 4世代のRyzen 7000シリーズプロセッサーに対抗するためでしょうか。発売解禁日は10月20日(米国時間)となっています。

4.まとめ

今回はRaptor Lakeについて現時点で判明している点についてご紹介しました。Raptor Lakeは、ほぼ同時期に登場したRyzen 7000シリーズ(Zen 4アーキテクチャー)と比較され、直接競合することになります。

個人的にはZen 4とRaptor Lakeの双方とも、とても高い性能を発揮できるプロセッサーに仕上がっているように感じます。ここ最近はIntel・AMD両社のCPUの性能向上が目覚ましく、ほんの2、3年前のComet Lake(第10世代Core)やZen 2といった比較的新しいCPUと比較してもかなり大きな性能差がある状況です。1世代で以前の2世代分以上に性能が伸びることもあり、技術革新の勢いを感じさせます。

Zen 4とRaptor Lakeは何かと比較されることが多くなりそうですが、どちらを選んでも素晴らしい性能を発揮することが期待できるでしょう。

4.関連リンク

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