マウスコンピューターのノートPC「mouse B5-A7A01SR-A(Copilot+ PC)」の製品紹介記事です。この製品については以前製品紹介記事を掲載していますが、最近CPUがRyzen 7 8845HSからRyzen AI 7 350に変更されました。…いや、Ryzen 7 8845HSモデルも併売されているので、CPUが選べるようになった、と言うべきですね。CPUがRyzen AI 7 350になった、ということは「Copilot+ PCになった」ということです。
従来モデルの製品紹介記事はこちらです
mouse B5-A7A01SR-A - Ryzen 7 8845HSを搭載、ゲームやクリエイティブワークもこなせる使える高性能な15.3型ノート
1. スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
OS | Windows 11 Home/Pro |
CPU | AMD Ryzen AI 7 350 |
RAM | 16GB/32GB/64GB(DDR5-5600) |
ストレージ | 500GB/512GB/1TB/2TB/4TB SSD (M.2 PCIe Gen4 x4接続) ※M.2 PCIe Gen4 x4 SSD増設可 |
ディスプレイ | 15.3インチ(2,560 × 1,600)120Hz |
無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5 |
ポート類 | USB4 Type-C(40Gbps、映像出力/PD対応) USB 3.1 Type-C(10Gbps、映像出力/PD対応) USB3.0 Type-A(5Gbps)× 3 HDMI、SDカードリーダー オーディオジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | Webカメラ(200万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 動画再生 約10.4時間 |
サイズ | 342 × 239.7 × 19.8 mm (突起部含まず) |
重量 | 1.70 kg |
※この製品は注文時にOS、RAM、SSDの構成を変更できます。
2. CPU
Passmarkが公表しているベンチマークスコアです。参考としてRyzen AI 9 365(Strix Point)、Core Ultra 7 258V(Lunar Lake)、Core Ultra 7 255H(Arrow Lake)も併記しています。
この製品の搭載CPU、Ryzen AI 7 350は従来モデルが搭載するRyzen 7 8845HSよりもシングルコア(シングルスレッド)性能が若干高く、マルチコア(マルチスレッド、CPU Markの数値)性能が低めです。また、シングル、マルチともArrow Lake-HのCore Ultra 7 255Hのスコアが最も高いです。
ただし、PassmarkのスコアはCPU性能の一部のみを測定したものです。CPU性能を「(狭義の)CPU」「GPU」「NPU」に分けて考える場合、Passmarkのスコアでわかるのは「CPU」の部分だけです。
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- CPU:アプリの起動や操作など、全体の頭脳
→ 例:WordやExcelの操作 - GPU:画像や映像をなめらかに表示する映像処理担当
→ 例:ゲームや動画の描画 - NPU:AI処理に特化したAI専用プロセッサ
→ 例:写真の背景ぼかしや文字起こし(オンデバイスAI処理)
- CPU:アプリの起動や操作など、全体の頭脳
比較用に掲載したRyzen AI 9 365はRyzen AI 7 350と同じ「Ryzen AI 300シリーズ」の型番ですが、コードネームがStrix Pointと、Ryzen AI 7 350(コードネームKrackan Point)とは異なり、CPU性能が高いだけでなくGPU性能も上です。
また、NPU性能に関してはRyzen AI 7 350とRyzen AI 9 365が最大50TOPS、Ryzen 7 8845HSが最大16TOPSと大きな差があります。つまり、 mouse B5の新旧CPUを比較すると、CPU性能はマルチスレッド処理においてRyzen 7 8845HSが上、NPU性能ではRyzen AI 7 350が上、となります(GPUの性能差についてはウインタブの過去データがなく、コメントができません)。つまり、AI重視ならRyzen AI 7 350のほうが向く、とは言えますが、Ryzen 7 8845HSが「負けっぱなし」というわけでもない、ということです。
3. RAM/SSD
マウスコンピューターはBTOパソコンメーカーなので、注文時にRAMとSSDの構成を変更できます。RAMは16GB/32GB/64GBを選べ、すべてデュアルチャネル(16GB=8GB×2など、RAMモジュールが2枚)です。SSDは2スロットあり、それぞれ最大で4TBまで搭載可能です(最大の8TBにすると追加料金は10万円を余裕で超えてしまいますけどね)。
4. ディスプレイ
ディスプレイは15.3インチと、スタンダードノートとしてはちょっと小さめです。解像度は2.5K (2,560 × 1,600)と高く、100%sRGBの色域と120Hzのリフレッシュレートに対応しますので、特にパーソナルユースでは非常に魅力的な仕様だと思います。
5. 筐体
天板です。中央にマウスのロゴマークがあるだけのシンプルなデザインで、筐体素材についての説明はありませんでしたが、ほぼ間違いなく金属製だと思います。
キーボードは「日本語キーボード (105キー / キーピッチ約18.75mm / キーストローク約1.4mm / ホワイトLED / 点字用6点入力対応(パーキンス式) / JIS配列)」と開示されています。
15.3インチと微妙に小さいサイズながらキーボードにはテンキーもつきます(見た目にはかなり狭そうだけど)。また、方向キーが大型で操作しやすく、Copilotキーも大きいです。
側面とポート構成です。マウスコンピューター製品のほとんどはポート構成が充実しており、mouse B5も例外ではありません。背面にもポートがありますね。(micro規格ではない)フルサイズのSDカードリーダーや有線LANポートなど、充実したポート構成だと思います。
6. 価格など
mouse B5-A7A01SR-A(Copilot+ PC)はマウスコンピューター公式サイトで販売中で、7月31日現在の価格は149,800円からです。また、Ryzen 7 8845HS搭載の従来モデル(Copilot+ PCではありません)も併売されており、こちらは1万円安い139,800円からです。
Copilot+ PC対応で14万円台というのは割安感がありますし、この製品はディスプレイ品質も高いので、個人利用のスタンダードノートとしてはとても魅力的だと思います。
個人的には「Copilot+ PCである」ということを購入の要件にはしませんが、この製品の場合は価格差が1万円なので、それならAIにも強いニューモデルのほうが良いかなあ、とは思いますね。
7. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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