10月に実機レビューを実施したBlackviewのOSCAL TIGER 13 5Gは現在かのあゆの手元にあり、au(KDDI)が提供する格安プラン、povo 2.0のSIMを挿入してサブ端末としての運用を開始しています。
不満点が全くないというわけではありませんが、全体的に製品の品質が向上していて久々に使っていて楽しいと思える端末です。ただ、現在搭載されているファームウェアでは日本国内で「携帯電話」として使用する上で問題を抱えていました。この問題について、Xのフォロワーさんから教えていただいた手段で対応したので、ご紹介します。
1.一部国内キャリアのSIMでVoLTE・音声通話が利用できない
OSCAL TIGER 13 5Gで運用しているpovo 2.0回線はもともとデータ通信しか行えないサブ端末としての運用を想定していたので、設定を見るまで気づかなかったのですが、試しに別の端末から電話をかけてみたところ、OSCAL TIGER 13 5G側で着信できないことを確認しました。
ステータスバーを確認したところ、VoLTEアイコンが表示されておらず、データ通信は行えるものの、電話の着信・発信、SMSの送受信は行えない状態になっていることを確認しました。試しにメイン回線で使用しているドコモ(ahamo)のSIMに入れ替え、APN設定が正しく行われていることを確認した上で再度別端末から電話をかけてみたのですが、やはりステータスバーにVoLTEが表示されず、着信も出来ませんでした。
ウインタブ注:
楽天モバイルでは音声通話(VoLTE)が可能でした。また、ソフトバンクについては未検証です。
2.エンジニアリングで有効化可能
UNISOC製SoC搭載端末の場合、情報が少ないこともあって、最初にかのあゆが対処手段を確認した時点では「UNISOCではMediaTekのようなエンジニアリングモードが存在せず、VoLTEを有効化する手段はない」という情報を掲載しているサイトがヒットしたため、Blackview側でファームウェアが修正されるのを待つしか無いかな・・・と思っていました。
そんな中、たまたまXのフォロワーさんからUNISOC端末にもエンジニアリングモードが存在すること、および起動方法を教えていただき、povo 2.0 SIMで正常にVoLTE・音声通話を有効化できたので、かのあゆが実際に行った手順をご説明します(フォロワーさんには事前に記事にする旨を了承してもらっています)。
電話アプリを起動し、「*#*#83781#*#*」を入力します。
※カッコ内の「*」(全角で表記しています)は「*」(半角)です。
正しく認識されると最後の「*」を入力した時点でそのままエンジニアリングモードが起動するので、メニュー下の方にある「VoLTE/VoWIFI Setting」をタップします。
すると、一番上に「Volte Enable」と「Volte WhiteList Enable」という項目があるので、有効にして再起動します(Volte WhiteList Enableは最初から有効になっている場合もあります。また、Volte Enableを有効にすると自動的に再起動することがありますので、先にVolte WhiteList Enableを有効にし、次にVolte Enableを有効にします)。
再起動後、ステータスバーに「VoLTE」アイコンが表示されれば設定は終了です。
設定後、povo 2.0(au)、ahamo(ドコモ)SIMにてVoLTEの有効化と音声通話が正常に行えることを確認できました。
3.まとめ
メーカーによってはエンジニアリングモードが無効化されている場合もあるので、すべてのUNISOC製SoC搭載端末で利用できるというわけではありませんが、正しく設定しているのにVoLTEが有効にならず、音声通話が出来ない方は一度今回の手順を試すことで問題が解決する可能性があります。
OSCAL Tiger 13 5Gの場合はこれでVoLTE・音声通話ともに行えるようになりましたが、このままの状態だと携帯電話としては問題なので、早めにファームウェアアップデートで修正してほしいところです・・・
ウインタブ注:
現在、BlackviewにOSCAL TIGER 13の修正版のファームウェアを送ってもらい、かのあゆさんがテスト中です。そのため、おそらく近日中にOTAアップデートが配信されるものと思われます。
初めてしゃべった言葉が「ソニー・TDK」という筋金入りのガジェットマニア。中学生時代NEC PC-98シリーズに出会ったのをきっかけに本格的にPDAやスマートフォン、PCの世界にはまり込む。リュックには常にPC 2台 + タブレット 1台 + ゲーミングUMPC 1台 + スマホ4台を常備。