こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。中国メーカー「YEPO」のモバイルノートPCを紹介します。YEPOってあまりなじみのない名前ですが、ウインタブでは以前「YEPO 737S」というAtom搭載モバイルノートの実機レビューをしたことがあります。そのレビューでは筐体品質がよく挙動も安定しており、価格も他の中華製品よりも割安と、かなり高い評価をしていました。
今回紹介する「YEPO 737A」は「737S」とよく似た製品名なんですけど、中身は全然違ってまして、最新の中華モバイルノートらしいスペックとなっています。
1.スペック
CPUはApollo Lake世代のCeleron N3450、RAMは6GBと、ここ最近の中華モバイルノートの典型と言える構成になっています。ストレージは64GBと128GBがあり、Gearbestには64GB/128GBとも、geekbuyingでは128GB版のみ製品ページがあります。ディスプレイは13.3インチIPS液晶でFHD解像度と、「さすが中華」と言っていいくらいに充実したスペックですね。
同じ中華製品でも有名どころの「Jumper EZBook 3 Pro」とよく似たスペックになっていますが、EZBook 3 Proはストレージが64GBなので、YEPOのほうがより使い勝手がいいと言えるかもしれません(あくまでも数値上の話です)。
また、この製品は底面にM.2 スロットを備えており、M.2 SSDの増設が可能になっています(ただし、ソケットなど配線済みかどうかは不明です)。ポート類の構成を見ていると(USB 3.0とHDMIがあるので、十分じゃないですけど、許容範囲ですよね)、他社製品と同じベアボーンかな、と思ったのですが、このM.2 スロットの画像を見るとそうでもないようです。サプライヤーのベアボーンを使っているとは思いますけど。
中華製品にあまりなじみのない人に言っておきますと、一般に中華製品のスペック表はいまひとつ信頼性に欠けます。例えばこの製品の場合、ディスプレイがIPS液晶となっており、それは通販サイトでもメーカー資料でもはっきりそう謳っているわけですが、実際はTN液晶だった、ということもありえます。また、この製品の筐体重量はGearbestだと1.221 kg、geekbuyingだと1.22 kgですが、メーカー資料では1,400 gとなっています。
品質が向上したと言っても中華製品というのはまだまだ品質管理も顧客への情報開示も不十分です。ウインタブではできるだけ正確な情報を記載するように努力していますが、100%正確な製品情報を掲載するのは難しいですし、例えばこの製品の筐体重量の「真実はどれか」というのはわかりません。今後中華製品の購入を検討される場合は、このようなリスクがあることに十分ご注意下さい。
2.筐体
「うおおおおお、すげえ極細ベゼル!」って思うでしょ?
こっちが実機の画像です。通販サイトにあるメーカー提供資料だと左右のベゼル幅は10.5 mmということなので、細いベゼルである、ということは言えますが、実際にはそんなに極端ではありません。このように、中華製品の場合、筐体画像を盛るケースがありますので、できるだけ実機の画像を掲載するようにしてるんですよね。
この製品の筐体素材は「メタル」となっており、エッジ部分にはダイヤモンドカット加工が施されています。記事の冒頭で触れたYEPO 737Sの筐体素材も金属でしたし、最近実機レビューした中華製品の多く(実売価格200ドル台半ば~300ドル程度のもの)は金属素材だったこともあり、この記載は信用できるでしょう。
また、画像には「0.6 cm Edge Thickness」と記載がありますが、これは最薄部が6 mmという意味で、最厚部はGearbestで16 mm、geekbuyingで13.4 mmとなっています。先日実機レビューしたJumper EZBook 3L ProやT-bao Tbook 4の筐体も非常に薄く(13.7 mm/13.8 mmです)、実測値とスペック表の数値が同じだったので、この製品でもおそらくgeekbuyingのデータで正しいだろうと思います。たぶん13 mm台でしょう。
入出力ポートです。しっかりフルサイズのUSB 3.0ポートが2つありますので、急いでハブを購入しなくても大丈夫そうですね。
筐体色がゴールドですが、これがキーボード。最近「Enterキーの右に一列ある」キーボードの試用が続いていたので、シンプルでいいレイアウトに見えます。でも、よく見ると私がよく使う「PrtSc」キーがない…。あと、右側のCtrlキーもないですね。これらのキーを常用する人にはちょっとシンプルすぎるかも。
3.価格など
YEPO 737Aは中国の通販サイトGearbestとgeekbuyingで販売されており、11月5日現在の価格だとGearbestが圧倒的に安く、64GB版が239.99ドル(27,301円、ただし筐体色はゴールド)、128GB版が269.99ドル(30,714円、ゴールドとシルバーを選べます)となっています。geekbuyingではまだ「新着製品」の扱いになっていますので、この先価格が下がっていくものと思われます。
この製品はJumper EZBook 3 Proとの比較をするとわかりやすいでしょう。こちらを選ぶとしたらストレージ128GB版ということになるでしょうが、64GBのEZBook 3 Proとの価格差もほぼ妥当と思われます。
コメント
厚みが(最薄部)0.6cmとか、1cmの極薄ベゼル(でも画像加工で0.5cmに見える)とか、M2スロット在り(でも配線繋がってない)とか訳の分からないことを未だに続けているから中華メーカーの信頼がいつまでたっても上がらないのだと思う。技術凄いのに勿体ないね。
Wi-Fiにaがない時点で
エンターキーの右側にキーがあるのは
初代互換機のcompaqより連なる由緒正しい
配列ですぞ。
はじめまして。
現在、ウインタブさんの中華系のモバイルノートパソコンの記事を読み漁っています。
質問なのですが、5万円前後の中華系のPCでウインタブさんが考えるおすすめのものってなんですかね?
お時間ある時に、お返事頂けるとうれしいです。
*私の用途としましては、趣味のワードプレスを使ったブログ更新と、YouTube、office系のアプリ程度なのでハイスペックのものはいらないかなと考えています。