こんにちは、こうせつです。MINISFORUM UM270の実機レビューの第2回をお届けします。第1回は筐体の仕様や拡張性について取り上げました。
MINISFORUM UM270の実機レビュー(第1回)- 超小型パソコン の筐体や拡張性をチェック!Makuakeでクラウドファンディング中!
今回は第2回として各種ベンチマークやPCゲームがどれくらい動くか、前回のレビュー後にメインマシンとして使ってみた感想などを取り上げます。なお、今回の実機レビューについては前回に引き続きメーカー様から提供いただいたマシンを利用しています。あらためてお礼申し上げます。
スペックのおさらい
MINISFORUM UM270 | |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | AMD Ryzen 7 PRO 2700U |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB(最大32GB) |
ストレージ | 256GB/512GB M.2 SATA SSD (2.5インチSATAスロット×1空き) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C(映像出力可)、USB3.1 Gen2 × 3、USB 3.1 Gen1、HDMI、DisplayPort、LAN(RJ45)× 2、オーディオジャック |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 128×127×46mm |
重量 | 501 g |
スペックの詳細や感想等については、前回の実機レビューを御覧ください。CPUが「AMD Ryzen 7 PRO 2700U」というRyzenでは第2世代というちょっと前のモデルですが、インテルの第10世代 Core i7と同じぐらいで第7世代 Core i7を上回る性能という数値がプレスリリースでも紹介されていました。
メモリは8GBx2の16GBで、換装すれば最大32GBにでき、ストレージもSATAの増設端子を内蔵しているため、増設可能になっています。
ベンチマーク
MINISFORUM UM270 のベンチマーク結果です。
PCMARK 10
PCMARK 10の総合スコアは「3702」。細かくスペックを見ると「Rendering and Visualization score」と「Video Editing Score」でスコアが下がっているので、3Dゲームや動画編集に若干難ありというところでしょう。ただ、それ以外のスコアについては全体的に高く、「Photo Editing Score」も5490出ているので、ビジネス系の作業をするには全く問題なさそうです。
3D MARK
3D MARK でTIMESPYスコアは「949」。ゲーミングPCではないので無理があるのは承知ですが、GPUチップ統合のRyzen 7 PRO 2700Uなので、これで十分とも言えます。
FFXVベンチマーク
FFXVベンチマークを最低設定(軽量品質+解像度1,280×720指定)で実行してみました。結果は「重い(スコア:2485)」でした。ベンチマーク中にはカクつきとジャギーが目立ちました。やっぱり3Dグラフィックは苦手のようです。
ドラゴンクエストX ベンチマーク
ドラゴンクエストXのベンチマークは標準品質(1,280×720設定)で「すごく快適(スコア:10951)」、最高品質(1,920×1,080設定)で「快適(スコア:6625)」。ドラゴンクエストXは比較的軽量なゲームなので最高品質でもストレスなく動作させられそうです。
ゲーム動作の感想
MINISFORUM UM270 で実際にゲームを動かしたらどうなるか、やってみました。普段、据え置きゲーム機やスマホでしかゲームをやらないので手元で遊べるものをチョイスしました。
ベヨネッタ
今どきのゲームじゃなくて申し訳ない……。Steamで配信中の「ベヨネッタ」をプレイしてみました。Playstation3などで2007年に発売され、2017年にSteam版が4K/60fps対応で配信開始されたアクションゲームです。標準設定(1920x1080、フルスクリーン、グラフィック品質:中)だと、残像や処理落ちが気になり、プレイを続けるのはちょっと難しかったです。
解像度を1280×780、ディスプレイモードを1280x720に落としたところ、グラフィック品質中でも問題なくプレイできました。いまどきこのゲームをパソコンでやりたい人がどれくらいいるか疑問ではありますが参考までに。
原神
『原神』は、中国のゲーム会社、miHoYoによって開発および運営されるオンラインゲームです。内容は基本プレイ無料のオープンワールドアクションRPGで、Nintendo Switchで発売された『ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルド』にとても良く似たゲームです。
画質は最低(デフォルト)・低・中・高の4種類が選べ、エフェクトなどが細かく調整できます。表示モードはフルスクリーンのままで画質だけ調整してみましたが、「高」だと若干もたつくところがあり、「中」ならプレイに支障はほぼなし、「低」や「最低」だったら全然問題ないというレベルです。
使用感
今回、実機レビューということで自宅用のメインPCとして使用できるかを検証をしました。HDMIとDisplayPortがそれぞれ1つずつ付いているのでモニタを2つ接続してのチェックです(スペック的にはUSB-C端子を使って3画面の出力が可能)。
メインモニター側でブラウジングや記事執筆などの作業を行い、もう一方のモニターではYouTubeやNetflixの動画を再生していましたが、全体の動作が遅延するようなこともありませんでした。アプリの起動などもスムーズでストレスなく快適に使えています。私の作業環境では写真の簡単な加工程度で動画編集などは行わないため、動作が遅くて困ったという場面はありませんでした。
発熱について、いろいろなベンチマークソフトを動かしたり、アプリをインストールしましたが手で触るとほんのり温かいと思うぐらいで気になりません。唯一気になったのは本体のファン音です。レビューのために手元に近いところにおいてあったことや、比較的静かな環境で動かしていたこともあって「あ、いまファンの速度が上がったな」とか「回転数が遅くなってる」ということがすぐにわかります。
モニタの背面などに設置すればファンの音も若干遠くなるので気にならないかもしれません。そうなるとUSBメモリなどの接続がめんどうになるので悩みどころですね。とはいえ、体感的には「人のささやき声」ぐらいの音なのでうるさいというレベルではありません。
3D ゲームに多少の設定が必要なこととファン音が少々気になるという点はありますが、6万円以下で仕事にこれだけ快適に使えて拡張性も高く最低限の端子も付いているミニPCは高い満足感を得られるはずです。この品質のミニPCを出せるとはメーカーの MINISFORUM恐るべしといったところです。レビュー用ということで MINISFORUM UM270を使い始めたところ、本当に気に入ったのでメインPCとして使うことに決めました。これで、デスクトップPCからのWeb会議でもバーチャル背景が使えます。
価格など
MINISFORUM UM270はMakuakeにてクラウドファンディングを実施中です(2月27日まで)。SSD256GBモデルが通常税込67,500円が15%オフの税込57,000円、SSD512GBモデルが通常税込71,250円が15%オフの税込59,000円で入手可能(2月24日現在の情報です)。お届けは2021年4月頃です。
関連リンク
MINISFORUM UM270:Makuakeプロジェクトページ
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