こんにちは。かのあゆです。ウインタブでも何回かレビュー済みですし、後継機である「GPD Pocket 2」も発表されているため今更感はあるかもしれませんが、秋葉原のソフマップでGPD Pocketの中古品が本体のみで29,138円(税込み)という値段で販売されていたので購入してしまいました。
GPD Pocketの詳しい詳細に関しては以下のレビューを参照していただければ幸いです。
GPD Pocket - 7インチの超小型ノートパソコン(UMPC)、期待を裏切らない品質だし、思ったより使いやすいよ!(実機レビュー)
1. 本体コンディションに関して
ソフマップではGPD Pocketの国内正規流通品も新品として取り扱っていますが、今回購入したものは
天板に擦り傷あり
液晶シミ・色むらあり
付属品は欠品で本体のみ
オリジナルのWindows 10 HomeからWindows 10 Proに変更済み
という個体になります。
天板の傷に関しては持ち出し前提で購入するのであまり気にならなかったのと、ACアダプターに関しては手持ちのモバイルバッテリーでとりあえず充電できるのは確認できたので、使用上の問題はないだろうと判断し、販売価格が異様に安かったこともあって即購入を決めてしまいました。
OSがWindows 10 HomeからWindows 10 Proに変更されている点に関しては購入後に気づきました。
もともとはWindows 10 Homeがプリインストールされている状態で出荷されているため、おそらく前オーナーがWindows 10 Proのライセンスを購入してアップグレードしたものと思われますが、これはうれしい誤算でした。
2. とりあえず周辺機器をそろえよう
ACアダプターに関しては手持ちのTronsmart製ACアダプターが使いまわせそうでしたが、GPD PocketではUSB PDによる急速充電に対応しており、充電時間が大幅に変わってくるのでとりあえずUSB PD対応アダプターをそろえておくことにしました。
基本的にUSB PD対応製品であれば問題はないはずですが、製品によっては規格に準拠していない製品も存在するので、今回は大手通信キャリアであるドコモが販売している純正「ACアダプター 07」を購入することにしました。。
ドコモ契約がなくてもドコモショップで普通に購入することが可能です。販売価格は2,592円(税込)となっています。
ACアダプタ 07 : ドコモオンラインショップ
これで急速充電できる環境はそろえることができました。
次にケースを購入することにしましたが、こちらは日本国内の正規販売モデルを購入する際にショップ特典でもらえる純正レザーケースの単品がAmazon.co.jpで購入可能となっています。
[正規品]GPD Pocket GPD社純正レザーケース(合成皮革)ブラック [正規輸入品] : Amazon.co.jp
特に純正にこだわる必要もないと思いますが、純正ケースであればGPD Pocketにぴったり合う形状となっており、販売価格も980円(税込))と安価になっているのでお勧めです。
3. 1997年発売のミニPCと比較してみる
1年前に公開された実機レビューで東芝Librettoの名前が出てきたので、21年前のミニPCである東芝Libretto 50とGPD Pocketを比較してみたいと思います。
Libretto 50は 1996年に東芝から発売され、当時世界最小のWindows 95搭載ノートパソコンとして発売されました。ある意味GPD PocketやOne Netbook One Mixのご先祖様ともいえるようなパソコンです。
かのあゆが所有しているのは3世代目のLibretto 50で、搭載CPUがPentium75Mhz、RAMが16MB、搭載ハードディスクは810MBというスペックでした。
意外にも重ねてみると全体的なサイズ感はGPD PocketもLibretto 50もほぼ近いものになっています。当時はVHSビデオサイズのノートパソコンというのが売りの一つとなっていましたが、今はVHSビデオといわれてもわからないかもしれませんね。
厚みに関しては当然昨年発売されたGPD Pocketの圧勝です。
液晶サイズはGPD Pocketが7インチFHD+(1,920×1,200)なのに対してLibretto 50は6.1インチVGA(640×480)と時代を感じさせるものになっています。、
キーボードに関してはGPD Pocketのほうが打ちやすさの面では圧勝ですが、これだけのサイズに106キー日本語キーボードを収めたのは本当にすごいことだと思います。
Libretto 50は1997年当時Officeなしのベーシックなモデルで248,000円だったのに対し、GPD Pocketは昨年のウインタブでのレビュー時には55,929円で販売されており、この値段で実用的なミニPCを購入できるようになったという意味においても本当にいい時代になったものだと実感してしまいます。
4. 使用感
GPD Pocketの最大の魅力は使い慣れたWindows環境をほぼそのままポケットに入れて持ち運ぶことができ、なおかつ文章作成に快適なキーボードが標準搭載されていることだと思います。
Intel Atom x7 Z8750はゲーム用途でなければ十分パワフルなCPUですし、コンパクトサイズでありながら搭載RAMは8GBと大容量となっているため、ゲーム以外の用途であれば画像編集、記事作成、ブログ更新といった作業はメインPCであるThinkPad x2230とほぼ同じ感覚で作業できてしまいます。
キーボードに関しては特殊な配列ではあるものの、慣れればキーが小さすぎるGPD Winシリーズよりも快適に文章作成を行うことが可能です。
ゲームに関しては同じCPUを搭載する初代GPD Winや前回レビューしたOckel Sirius A同様古めのタイトルであれば十分プレイ可能ではありますが、かのあゆ個人としてはGPD Pocketで3Dゲームをプレイするのは少し重荷かもしれないと感じました。
5. まとめ
かつて、組み込み用OSであるWindows CEを搭載したキーボード搭載PDAとして「ハンドヘルドPC」という製品が存在しており、NECの「モバイルギアII」シリーズや「Sigmarion」シリーズ、HPの「Joranada」シリーズなどの名機が生まれ、かのあゆもいくつか所有していたことがあります。
あるいはもっと前の世代の方だとMS-DOSが動作する「HP200LX」を思い出す方もいるかもしれませんが、GPD PocketはLibrettoのようなミニPCよりもむしろこれらのPDAの後継だと思っています。
ハンドヘルドPCはあくまでPC用のWiindowsとは互換性のないOSが搭載された製品だったため、動作するアプリもPDA用に機能が大幅に制限されたものでしたが、それでも瞬時に起動するOSと軽快なテキストエディタなどのアプリで文章作成マシンとしては快適に運用できていました。
GPD PocketはそんなハンドヘルドPCの良さを継承しつつ、フルバージョンのWindowsが動作するまさに当時の夢を実現した究極のキーボード搭載UMPCです。感覚的にもかのあゆがかつて所有していた「Sigmarion III」に近い感覚で利用でき、あの頃のわくわく感が久々に帰ってきたような印象です。とにかく使っていて楽しいと思える製品に仕上がっています。
発売当初は挙動不安定だったようですが、現在は数回のBIOSアップデートを受けて安定している印象ですし、各種情報も出そろっているため環境構築も非常に楽だったりします。
また後継機でCPUがCore m3 7Y30に強化されたGPD Pocket 2もまもなく発売される時期になっています。本当にいまさら、ではあるのですが、実際に購入して使ってみてその完成度の高さに満足しています。
6. 関連リンク
GPD Pocket - 1か月使ってみて、魅力・利点・欠点・使用の工夫などをレポートします(実機レビュー:natsuki)
GPD Pocketを出張に連れて行く - 小型オールインワンPCの本領発揮!(実機レビュー:natsuki)
GPD Pocket 2 - 話題の7インチUMPCに早くもニューモデル登場、大幅に性能がアップしています!
コメント
こうやって歴史を振り返る記事だと、リアルタイム世代じゃないけれど当時のロマンを感じてしまう。
こういうのには弱い。
UMPCに実用性どうこう言うもんじゃないだろうが、それをこなせるスペックを詰め込める時代ならではの悩み。
こんにちは。その意味ではかのあゆさんも本来リアルタイム世代じゃないような気がするんですけど(彼は私よりずっと若いです)、こういうのが大好きなんですよねー。
うちにはCassiopeia Fivaが3台(101が1台、103が2台)あるのですが。。。今動くかどうかわかりませんが、厚みはともかくうちにあるノートパソコンで一番小さい(笑)210(W)×132(D)×25.4(H)mmだそうです。
Onjiさん、こんにちは。厚みがすごいですなあ…。
普通のノートパソコンとして使うならキーボードを考えたら7インチぐらいが限界なんだろうね。GPD Win持ってるけどあれはスマホと同じで親指だけで文字打ち込むから。
こんにちは。7インチでも正直限界超えてるような気が…。かのあゆさんは大喜びして使ってますけどね…。
いい値段の物でしたね。
それはうっかり買っちゃいますね。
スマホが大型化して、タブレットもあるし。
冷静に考えればもう少し大きいノート、
もしくはタブレットやスマホでいいのかも知れない。
でも、ほしい!便利さじゃなくて
トキメキがある!そんなカテゴリーの商品ですよね。
リブレットや草創期のCE機のような
ワクワク感があります。
今や、ワクワクは海外でしか出てこないのは寂しいですね。
こぶ平さん、こんにちは。そんなあなたに和製クラウドファンディング…。というのは冗談ですけど、MakluakeとかKibidangoは最近私にとって重要な巡回サイトになってまして、なかなか面白い物が出てきてますよ!