BeelinkがミニPC「SER4」を発売しました。Beelinkというメーカーをご存知でない人もいると思いますが、ウインタブでも数年前にミニPCの実機レビューをしたことがあり、最近ご紹介したNVISENよりは「知っている」メーカーです。中国メーカーとしてはちょっとおしゃれなデザインの筐体を使っていて、個人的には割と好感を持っています。
今回ご紹介する「SER4」はCPUにRyzen 7 4800Uを搭載するハイスペックなミニPCで、筐体構造もしっかりしたものになっていると感じられました。
1.Beelink SER4 スペック
スペック表
Beelink SER4 | |
OS | Windows 11 |
CPU | AMD Ryzen7 4800U |
外部GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(最大64GB) |
ストレージ | 500GB M.2 NVMe SSD 2.5インチSATAスロット空き×1 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | なし |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n/ac/ax、Bluetoosh 5.0 |
入出力 | USB Type-C(映像出力対応)、USB 3.0 × 3、USB 2.0、HDMI × 2、オーディオジャック、LAN(RJ45) |
カメラ | なし |
バッテリー | なし |
サイズ | 126 x 113 x 40 mm |
重量 | 不明(Banggood記載は0.3 kg) |
バリエーションモデル
・RAM16GB
・RAM32GB
※RAM以外の構成は同一です
コメント
OSはWindows 11ですが、他の中国メーカー製品と同様、Home版なのかPro版なのか開示されていません。中国の人はHome版でもPro版でも気にしないんでしょうかね?CPUはRyzen 7 4800Uで、旧世代となりますが、Passmarkが公表しているベンチマークスコアは17,073と、現在でも「モバイル用としてハイエンドクラス」の実力があります。ただし、この製品は外部GPUは搭載していません。
RAMは16GB/32GBを選べ、2スロットありますのでDIYで最大64GBまで搭載可能です。ストレージは500GBのM.2 NVMe SSDで、RAMとSSDのブランド名も「キングストン」と開示されています(内部パーツブランド名を開示している中華ミニPCは珍しいです)。また、筐体内部に2.5インチのHDDスロットがあり、増設が可能です(基本的にこのスロットはHDD/SSDとも対応すると思いますが、一部製品でHDDのみ対応、SSD非対応というケースがありますので、この記事では「HDDスロット」と表記しています)。
通信周りではWi-Fi6に対応し、入出力ポートはミニPCとしては「標準的」くらいです。いつも「USBポートがもう少し欲しい」とは思うのですが、筐体サイズが非常に小さいので、ここは仕方のないところかもしれません。
サイズもミニPCとしては標準的と言っていいと思います。なお、重量についてはBanggoodの製品ページに「0.3 kg」と記載されていましたが、金属筐体で冷却ファンも装備していますので、実際はもう少し重いのではないかと思います。
2.Beelink SER4 筐体
筐体は金属製(詳細な素材名はわかりませんが、おそらくアルミ合金製と思われます)で光沢仕上げ、レッドのアクセントカラーが使われていて、デザイン性も高いと思います。
筐体内部はこんな感じ。立派な冷却ファンとヒートパイプがあり、RAMは2スロット、SSDは1スロット、底面に拡張用の2.5インチスロットがあります。ミニPCはDIYによるRAMやストレージの拡張可能性が重要だと思っています。購入したのはいいけれど、実はRAMがオンボードだったりすると、ちょっとガッカリしますよね。なので、このように内部構造が事前にわかっていると安心できます。
側面と入出力ポートの配置です。ポートは「前面(画像上)」と「背面(画像下)」に集中しています。USB Type-Cポートは映像出力にも対応しており、2つのHDMIポートと合わせ、最大で3画面に製造出力が可能です。
そんなに詳しく分かるわけでもありませんが、CPU温度とファン騒音の資料もありました。CPU温度についてはGTA5(グランド・セフト・オート5というゲーム)プレイ時で61-68℃、フォトショップ使用時で60-65℃とのこと。また、騒音レベルが53.7dbとなっていて、仮にこれが最大騒音なのであれば、私の経験上は「そんなに静かでもないが、まあ許せる」くらいの音量だと思います。しかし、開示しているだけ誠実と言えるかもしれません。
3.Beelink SER4 価格など
Beelink SER4はBeelink公式サイトとBanggoodで販売中です。2月19日現在だとBanggoodでの価格が安く、RAM16GB版が699.99ドル(82,200円)、RAM32GB版が749.99ドル(88,072円)で、中国メーカーのGMKやT-baoなどの製品と比較するとやや高価、MINISFORUMといい勝負くらいですね。
ウインタブが知る限りでも2015年頃からミニPCを手掛けているメーカーなので、製品自体はしっかりしているように思います(できれば実機をレビューしてみたいですけど)ので、今後クーポンなどが発行され、もう一段安くなるようなら一気に魅力的になるかな、とは思います。
4.関連リンク
Beelink SER4 AMD Ryzen7 4800U:Beelink公式サイト
Beelink SER4(16GB):Banggood
Beelink SER4(32GB):Banggood
コメント
Beelinkは過去に使ってたけど安定していて良かった。当時は安いスペックのものばかり使っていたからお世話になった。Beelinkは2回買い換えたぐらい気に入ってた。
参考になるコメントありがとうございます。Beelinkも久しぶりにレビューしてみたいなあ、と思いました。