天空がデュアルスクリーン採用の小型ノート PC「AYANEO FLIP 1S DS 国内正規版」を発表しました。この製品には既存モデル「AYANEO FLIP DS」がありますが、新しい「1S DS」はCPUの型番変更だけでなく、筐体にも大幅に手が加えられています。
1. スペック
スペック表
項目 | 仕様 |
---|---|
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen AI 9 HX 370 AMD Ryzen 7 8840U |
RAM | 16GB/32GB/64GB ※LPDDR5x 7500MT/s |
ストレージ | 1TB/2TB SSD ※M.2 2230 PCIe 4.0 |
ディスプレイ | 7インチOLED (1920✕1080) 144Hz 4.5インチIPS (1620×1080) |
無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.3 |
ポート類 | USB4 Type-C✕2 microSDカードリーダー オーディオジャック |
カメラ | なし |
バッテリー | 45Wh |
サイズ | 180✕102✕29.3(グリップ部35.7 mm) mm |
重量 | 655 g~ |
バリエーションモデル
・Ryzen 7 8840U/16GB/1TB/シャドウブラック
・Ryzen AI 9 HX 370/32GB/2TB/シャドウブラック
・Ryzen AI 9 HX 370/64GB/2TB/レトロパワー
※左からCPU/RAM/SSD/筐体色
2. CPU/RAM/SSD
CPUはRyzen 7 8840UとRyzen AI 9 HX 370を選べます。
これはPassmarkが公表しているベンチマークスコアです。Ryzen 7 8840Uは決して低性能なCPUではありませんが、やはり最新型番であるRyzen AI 9 HX 370とは大きな差があります。また、内蔵GPUとNPUの性能はこのスコアに反映されていませんが、やはり大きな差があり、Ryzen AI 9 HX 370のみCopilot+ PCの性能要件(NPU性能が40TOPS以上)を満たしています。
また、搭載CPUによってRAMとSSDの容量にも差がつけられており、Ryzen 7 8840UモデルはRAM 16GB/SSD 1TBのみ、Ryzen AI 9 HX 370モデルはRAM32GB/SSD 2TBもしくはRAM 64GB/SSD 2TBとなります。
…しかし、かつての携帯ゲーム機をオマージュした製品ながら、CPU/RAM/SSDの構成を見ると「WindowsのモバイルPCとしてはハイエンド」ですよね。
3. ディスプレイ
既存モデルからディスプレイの仕様が変わりました。メインディスプレイは7インチというサイズは変わっていませんがパネルが有機ELとなり、リフレッシュレートも144Hzになりました。また、サブディスプレイは既存モデルの3.5インチから4.5インチに拡大され、解像度も1600×1080と既存モデルの960×640から向上しています。
もともとこの製品の「2画面」はリアルに2画面が使える、つまりメインディスプレイでゲームをしながらサブディスプレイでYouTube動画の視聴やWebサイト閲覧などができる構造でした。ニューモデルになってもその点は変わっておらず、
・メインスクリーンでゲームをプレイしながら、サブスクリーンで攻略動画やページを見ることが可能
・片方のスクリーンで生産性を高め、もう片方のスクリーンで配信や映画を楽しめる
・デュアルスクリーンに対応したレトロゲームを楽しめる
・サードパーティ製のデュアルスクリーン管理ソフトウェアをダウンロード可能。さらに多彩な機能を利用可能
といった使い方ができます。また、

スクリーンキーボード

パフォーマンスモニター
独自の設定アプリ「AYASpace」の諸機能を使うこともできます。
4. 筐体
筐体色はShadow BlackとAYANEO製品ではおなじみの「Retro Power」の2色。筐体素材は「CNCオールメタル」で非常に高い質感を備え、ポータブルゲーミングPCでは初のTMR電磁式ジョイスティックを採用するなど、より精密なコントロールが可能になっています。
筐体上部(画像上)と下部(画像下)です。ポートは上部にUSB4 Type-Cが2つとmicroSDカードリーダー(四角いカバーで覆われている部分)、下部にイヤホンジャックがあります。
また、この製品は45Whのバッテリーを搭載していますが、65Wの急速充電をサポートし、バイパス充電(内蔵バッテリーを経由せずに、ACアダプターから直接本体に電力を供給すること)にも対応しています。
5. 価格など
AYANEO FLIP 1S DSは11月中旬の発売予定で、すでにハイビーム公式オンラインストア、ハイビーム各店舗、Amazonで選考予約販売がスタートしています。予約価格は通常価格から5%OFFとなり、予約特典として専用ハードケースももらえます。価格は下記の通り。
Ryzen 7 8840U/16GB/1TB/ブラック:159,600円(168,000円)
Ryzen AI 9 HX 370/32GB/2TB/ブラック:245,100円(258,000円)
Ryzen AI 9 HX 370/64GB/2TB/レトロ:273,600円(288,000円)
※価格は先行予約価格、カッコ内は通常価格
特にRyzen AI 9 HX 370モデルは「普通のWindowsノートPCとしてもハイエンド」なスペックなので、さすがに「いいお値段」ではありますね。ただ、この製品の場合、PCゲームだけでなく、工夫次第でかなり多彩な使い方ができそうです。
6. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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