HPがゲーミングノートPC「OMEN 16」のAMD版を発売しました。一足先に発売されたIntel版とは「筐体は同じだが中身がかなり違う」と感じられます。まだセール価格になっていませんが、おそらくIntel版よりもかなり安く購入できるようになるのではないか、と思います。この記事ではIntel版とスペックを比較しながらご説明します。
1.OMEN 16 スペック
スペック表(AMD)
OMEN by HP 16-xf0000 (AMD) | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | AMD Ryzen 5 7640HS / Ryzen 7 7840HS |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX4050 / RTX4060 Laptop GPU |
RAM | 16GB (8GB×2、DDR5-5600MHz) |
ストレージ | 512GB SSD (PCIe Gen4×4 NVMe M.2) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16.1インチIPS (1,920 x 1,080) 165Hz |
ネットワーク | Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB Type-C(10Gbps、映像出力・PD対応)× 2、USB Type-A(5Gbps)× 2、HDMI2.1、LAN(RJ45)、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1,080p/207万画素) |
バッテリー | 最大5-6時間 |
サイズ | 369 × 259 × 23.5 mm |
重量 | 2.44 kg |
バリエーションモデル
・モデレート:Ryzen 5/RTX4050
・アドバンス:Ryzen 7/RTX4060
※CPUとGPU以外の仕様は全モデル共通
スペック表(Intel)
OMEN by HP 16-wf0000 (Intel) | |
OS | Windows 11 Home |
CPU | Intel Core i7-13700HX |
外部GPU | NVIDIA GeForce RTX4060/RTX4070/RTX4080 Laptop GPU |
RAM | 16GB (8GB×2、DDR5-4800MHz) |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe Gen4×4 NVMe M.2) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 16.1インチIPS (2,560 × 1,440) 240Hz |
ネットワーク | Wi-Fi6E(a/b/g/n/ac/ax)、Bluetooth 5.3 |
入出力 | USB4 Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB Type-A(5Gbps)× 2、HDMI2.1、LAN(RJ45)、オーディオジャック |
カメラ | Webカメラ(1,080p/207万画素) |
バッテリー | 最大4時間30分-4時間45分 |
サイズ | 369 × 259.4 × 23.5 mm |
重量 | 2.44 kg |
バリエーションモデル
・パフォーマンス:RTX4060
・パフォーマンスエクストラ:RTX4070
・パフォーマンスプラス:RTX4080
※GPU以外の仕様は全モデル共通
コメント
Intel版のCPUは第13世代の高性能タイプ(HX型番、TDP55W)、AMD版はZen4アーキテクチャのRyzen 5 7640HS/Ryzen 7 7840HSです。IntelとAMDのどちらが高性能か、ということを一概には言えませんが、「Intel版にはCore i5の設定がありません」。また、GPUは明らかにIntel版のほうが上ですね。GeForce RTX4060はIntel版では下位モデル、AMD版では上位モデルに搭載されます。
RAMはIntel版、AMD版とも16GBのみ、SSDはIntel版が1TBでAMD版が512GBのみとなっています。
ディスプレイはIntel版とAMD版で「ぜんぜん違う」仕様です。Intel版は2,560 × 1,440と高精細な上、リフレッシュレートも240Hzですが、AMD版は1,920 × 1,080と「並」の解像度でリフレッシュレートも165Hzです。なお、Intel版、AMD版とも100%sRGBの発色品質です。
上記から、Intel版はゲーミングノートとしてはハイスペッククラス、AMD版はミッドレンジクラス、と感じられます。
2.OMEN 16 筐体
AMD版の画像ですが、Intel版もほぼ同じです。少なくとも私が確認した限り外観に違いはなく、また筐体サイズも同一です。違っているのはこの画像に映り込んでいる壁紙の模様くらいですね。
また、キーボードはIntel版、AMD版とも「日本語配列、テンキーレス、4ZONE RGBライティング、26キーロールオーバー、アンチゴースト対応」と開示されています。Nキーロールオーバーやアンチゴーストといったゲーミング仕様になっていて、カラフルなバックライトが搭載されています。16.1インチサイズながらテンキーは付きません。
天板はシンプル。従来のOMENシリーズにはひし形のロゴマークがついていましたが、ニューモデルではアルファベットでOMENと書かれているのみ。ゲーミングノートとしては落ち着いたデザインだと思います。
また、ちょっとわかりにくいですがOMEN 16には背面にも入出力ポートがあり、「USB Type-A(5Gbps)、HDMI2.1、LAN(RJ45)、電源コネクタ」が装備されています。
AMD版の側面画像です。左側面(画像上)にはUSB Type-C(10Gbps)が2つありますが、Intel版ではこの2つがThunderbolt 4となります。あとはイヤホンジャックですね。
右側面(画像下)にはUSB Type-A(5Gbps)ポートがあるのみです。
3.OMEN 16 価格など
HP OMEN 16はHP公式ストアで販売中で、9月2日現在の価格は下記のとおりです。
AMD版:
・モデレート(Ryzen 5/RTX4050):229,900円
・アドバンス(Ryzen 7/RTX4060):260,700円
Intel版:
・パフォーマンス(RTX4060):198,550円
・パフォーマンスエクストラ(RTX4070):217,800円
・パフォーマンスプラス(RTX4080):297,000円
※税込み価格
この価格はあくまで「9月2日現在」のものです。AMD版は発売直後のため、現状だと割引価格になっていません。一方でIntel版はスーパーSALEの対象になっており、大きな割引になっています。この先、AMD版、Intel版とも価格は変動するはずです。
ウインタブではHPをはじめ、各社のセール情報記事を掲載しており、他社のゲーミングPCの価格もある程度は把握しています。その上での感想ですが「HPのゲーミングPCは安い」ですね。OMENの下位に位置するVictusという製品ブランドもありますし。すでにセール価格になっているIntel版については「RTX4060モデルはディスプレイ仕様やストレージ容量、ディスプレイ仕様を考慮すれば相当にお買い得」「RTX4070モデルはSSD/ディスプレイ仕様まで考慮すると市場で最安値レベル」だと思います。
AMD版についてはIntel版よりもワンランク下のシステムスペックになっており、個人的には「セール価格には相当期待できそう!」に思います。