ドスパラを運営する株式会社サードウェーブが9月19日に都内にて発表会を開催し、新しい15.6インチゲーミングノート「GALLERIA GCR1660TGF-QC / GALLERIA GCR2070RGF-QC」をお披露目しました。この製品はサードウェーブがインテルと共同設計した「業界最先端プレミアム・ノートPC」で、とてもゲーミングPCとは思えない薄型で軽量な製品です。
ということで、ウインタブも発表会に参加し、実機を目にしてきましたので、その印象も含めてご紹介します。なお、発表会には「GALLERIAアンバサダー」のケイン・コスギ氏も参加されてました。
1.スペック
GALLERIAのスリムタイプといえば「GF-Eシリーズ」というのがあり、ウインタブでも何度か実機レビューさせていただきましたが、今回発表された「GALLERIA GCR1660TGF-QC/GCR2070RGF-QC(以下、便宜的にQCシリーズといいます)」は、GF-Eシリーズとは全く別の製品です。
GALLERIAは基本的に注文時に構成のカスタマイズができますが、QCシリーズは少なくとも9月19日現在だとOSのバージョンくらいしかカスタマイズ余地がありません。バリエーションは2つ、製品の型番名からわかると思いますが、GPUにGeForce RTX2070 Max-Qを搭載するGCR2070RGF-QCとGTX1660Tiを搭載するGCR1660RGF-QCです。CPUはCore i7-9750Hで、RAMは16GB、ストレージはGCR2070RGF-QCが1TB SSD、GCR1660RGF-QCが512GB SSDとなります。
ディスプレイは15.6インチのFHD解像度で、リフレッシュレートは144 Hzと、最新ゲーミングノートにふさわしい品質になっています。また、IPSとかTNといったディスプレイ形式については開示がありませんが、私が実機を確認した限り視野角が広く感じられましたので、おそらくIPS(IPS相当)のものが搭載されていると思います。
通信系ではWi-Fi 6(ax規格)に対応します。最近の上位クラスのゲーミングノートには採用され始めている規格で、高速な通信回線とか、ax規格に対応するルーターがある、という前提にはなりますが、非常に高速なネットワーク通信が可能です。
この製品がゲーミングノートとしては非常に薄型で軽量であることを考慮すれば、入出力ポートは非常に充実していると言えます。USB Type-CはThunderbolt 3ですし、Type-Aポートも3つ、有線LANポートも装備します。
その「サイズ」なんですが、タテ・ヨコ・厚さともにGeForce GTX/RTX搭載機としては最小・最軽量クラスですね。また重量も15.6インチで1.87 kgと、スタンダードノートとして見ても非常に軽い部類となります。
それと、この製品が力を入れている点として「バッテリー稼働時間」があります。発表会場で「10時間というのはJEITA基準の測定値ですよね?(だとしたら絶対に10時間なんて使えない)」と聞いてみたら「いや違います。MobileMark 2014(というソフトウェア)を使って自社独自で算出しています」ということだったので、おそらくJEITA基準よりは数段信用できます。また94Whrという数値もノートPCとしてはかなりの大容量と言えます。
2.筐体
横幅356.4 mmというだけあって、ベゼルが非常に細くなっています。左右のベゼル幅はわずかに4.5 mmで、これって15.6インチノートとしては最も細い部類になると思います。さすがに上部ベゼルはWebカメラがある関係でやや太くなっていますが、そのカメラはWindows Helloの顔認証にも対応します。
天板です。筐体はマグネシウム合金製で、スリムさを強調する製品のためか、天板には凹凸などの装飾はありません。
キーボードはGF-Eシリーズでも採用されていた「光学式スイッチ」で、バックライトはもちろん「RGB(カラフルなもの)」です。
ちょっとびっくりしたのが、この製品が「家電量販店でも販売される」という点です。GALLERIA GAMEMASTERのほうは以前から家電量販店でも販売されていたということなのですが、「普通のGALLERIA」としてはドスパラ以外で販売されるのは初めてなんじゃないでしょうか?また、筐体色の「ガンメタル」はドスパラ専売、「ブラック」は家電量販店専売となるそうです。
発表会で実機を見てきましたので、その印象を書かせていただきます。ちなみにこの画像に写っている「A DESIGN COLLABORATION」というマークは「インテルとの共同開発の証」だそうです(インテルの使用許諾が必要という意味だと思います)。
キーボードにはテンキーがつきません。「15.6インチでテンキーなし」という製品は最近増えていて、15.6インチサイズの製品の横幅がかなり小さくなっていてテンキーを配置すると窮屈、というのもありますし、タイピング時のセンターポジションがPCの中心になるように意図してあえてテンキーを付けない、というのもあります。
光学式スイッチの打鍵感は従来モデルのGF-Eシリーズとはかなり異なります。GF-Eの打鍵感は「もろ青軸メカニカル(実際には青軸ではなく、あくまで感覚の話です)」だったのに対し、この製品のキーボードは打鍵音がかなり小さく、そのぶん青軸っぽさは薄れています。メーカーではこの製品を単にゲーム用ということだけでなく、「Game&More」ということで、クリエイティブワークや出先での活用も視野に入れて開発していますので、オフィスやカフェなどでも快適に(周囲に迷惑をかけないように)打鍵できる品質というのを重視した、ということです。
また、よく見るとレイアウトがかなり個性的ですよね?Fキーとか数値キーのサイズがアルファベットキーと同じなんです。なので、体感的にアルファベットキーがずいぶん下寄りに配置されていると錯覚してしまいます。慣れれば問題ないんでしょうけど、少し驚きましたね。
会場の照明の関係で、少し画像が暗くなってしまいました。すみません。こちらは左側面。USBポートとマイクジャック/イヤホンジャックがあります。
右側面です。USBポートが2つとSDカードリーダーです。
この製品、背面にもポートがあります。USB Type-C(Thunderbolt 3)とHDMI、有線LANポート、そしてDC-INですね。
前面にはポートやボタンはありませんが、LEDライトが装備されています。
点灯するとこんな感じです。特別な機能があるというよりは「ゲーミング時の盛り上げ役」という感じでしょうか。
3.価格など
GALLERIA GCR1660TGF-QC / GALLERIA GCR2070RGF-QCは10月4日の発売予定で、ドスパラ公式サイトでは予約注文を受け付けています。9月19日現在の価格はGCR1660TGF-QCが189,980円(税抜)、GCR2070RGF-QCが249,980円(税抜)となっています。なお、発表会場でスタッフの方に確認したところ、「9月30日までの注文であれば消費税は8%です」とのことでした。
この製品はゲーミングノートとしてはGALLERIAの名にふさわしいスペックを備え、キーボードなど筐体品質も非常に高いものがあります。しかし、それだけでなく、非ゲーミング用途も強く意識していて、メーカーとしては、「Game&More」の「More」という点で、ユーザーが思い思いに、自由に使ってもらえるように薄型で軽量な筐体に仕上げ、バッテリー稼働時間もしっかり確保したという特徴があります。なので、ゲーマーだけでなく、ハイスペックなノートPCを探しているすべての人におすすめの製品と言えますね。