こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。なにげにスティックPCに関して一大勢力になってしまったドスパラが、また面白い製品を発表しました。文庫本サイズのPC「Diginnos DG-M01W」です。記事のタイトルにあるように、この製品を一言で説明すると「スティックPC + 内蔵バッテリー + USBポート(拡張性)」ということになると思います。また、通常のスティックPCよりもかなり拡張性が高いので、デスクトップPCとしてあなどれない製品だと言えます。
1.スペック
補足します。まず、この製品は生まれながらのWindows 10専用機で、Windows 8.1は選択できないようです。CPUがIntel Atom Z3735F、RAM2GB、ストレージ32GBというのは標準的な8~10インチのWindowsタブレットと同じ構成になっていますね。他社製品も含めほとんどのスティックPCも同様です。というかディスプレイがない、という点ではタブレットよりはスティックPCにより近いですね。
でも、スティックPCとは異なる点がいくつかあります。まず、バッテリーを内蔵していること。上のスペック表には記載がありませんが、ドスパラのニュースリリースによれば「リチウムイオンバッテリーで稼働時間 約13時間」ということですから、この数字だけ見ると標準的なタブレットよりも長時間の稼働が可能ということになります。
次に入出力ポートです。タブレット(特に8インチ)にせよスティックPCにせよ、入出力ポートの数が泣き所ですよね。8インチタブレットの場合、多くの場合は充電ポートを兼ねたmicroUSBポートがひとつ、あとはmicroHDMIポートがあればいいほう、というところですし、スティックPCだとドスパラのDiginnos StickシリーズのみUSB×1、microUSB×1が用意されていますが、それ以外の製品はUSB×1のみです(microUSBポートもありますが通電専用です)。もちろん全てのスティックPCにはHDMIがついてますが、これがついてないと話にならない(画面が使えない)ので、メリットとかデメリットという以前の話です。
DG-M01IWだとUSB×2、microUSB×1、miniHDMI×1が使えます。通電/充電はUSBポートを使わず、専用のDC-INとなっていますね。スティックPC同様、miniHDMIはついていて当たり前ですが、USBポートを合計3つ使えるのはありがたいですし、使い道が広がります。
最後にサイズです。このサイズ、タブレットとは全然コンセプトが異なるのでなんとも言えませんが、「文庫本サイズ」となっています。なので持ち運びは非常にしやすいと言えますね。もちろんスティックPCほど強烈な小ささではないですが、パソコンとしては極小サイズです。ただ、重量は350gあり、これは一般的な8インチタブレットとあまり変わりません。
2.価格
価格の方は税抜きで20,186円、税込みで21,800円となっています。ドスパラはスティックPCでもタブレットでも価格競争力の高いメーカーですが、そのドスパラの製品と比較してみると
Diginnos Stick DG-STK1(スティックPC):15,984円
Diginnos DG-D08IWB(8インチタブレット):22,980円
Diginnos DG-M01IW(文庫本PC):21,800円
※価格はすべて税込み。CPU、RAM、ストレージは全て同じ、またOfficeは付属しないという条件で比較。
どうっすか?バッテリーが内蔵され、入出力ポートも多いので、スティックPCよりは高い、というのは理解できます。また、ディスプレイを備えていないので、タブレットよりも安い、というも理解できます。なので、この価格設定は妥当といえば妥当です。あとは…
3.どう位置づけるか?
この文庫本PC「Diginnos DG-M01IW」ですが、「使い方(あるいは位置づけ)」をどう考えるかによって評価が決まると思いますし、それを特定するのが結構難しいです。まず、デスクトップPCとして使う場合、ディスプレイ、キーボード、マウスを接続すれば、Webブラウジングとか動画視聴、たまにExcelとかWordを使うくらいのライトユーザーなら快適に使えるでしょう。この場合、「激安デスクトップPC」という評価ができます。
普段はリビングのテレビに接続してエンタメ系に使い、たまに持ち歩いて出先のPCディスプレイやテレビにつなぐ、という使い方もありますが、この場合は携帯性という点でスティックPCに勝てませんね。また、PCディスプレイやテレビが置いている場所というのはたいていの場合電源確保には困らないと思うので、内蔵バッテリーの恩恵をどこまで受けられるか、ちょっと微妙な感じがします。ただし、停電などの電源トラブルの際、スティックPCだと即時に電源を失って落ちますが、バッテリーを内蔵している文庫本PCなら平気なので、万一の場合のデータ保護、という点では(特にビジネスシーンでは)安心感が高くなります。
この製品、タブレットの延長線上にはなく、スティックPCの延長線上にあると言えます。したがって、「少し重いけどバッテリーがついてて拡張性も高い」ということに6,000円弱の追加支払いをするかどうか、ということになるでしょう。この部分こそが「微妙」さの理由であり、それは「位置づけ」を特定できれば解消される性質のものです。また、上に書きましたけど、ライトユースなデスクトップPCという使い方をする場合、微妙なんてことはなく、コスパ的に非常に面白いと思います。
コメント
鞄の中に忍ばせてリモートデスクトップでスマホから操縦するとか
この場合WiFidirectに対応して欲しいけど
こんにちは、コメントありがとうございます。そういうアプリありますもんね。しかしなんか怪しいかも…。ある意味マジシャンですね