PCの売上ランキング(出荷台数ベース)の世界ランキングを見ると、HP、Lenovo、DELLの順になっていて、この3社がトップスリーです。それで、ごく最近私が勝手に感じたことなのですが、最新のCPUの搭載が速いのがDELLなんじゃないか、と。例えばCore i9搭載のノートPCということだと、DELLはすでにALIENWAREへの搭載を実現しています。そして今回、「Amber Lake Y」がXPS 13 2-in-1に搭載されました!
1.製品概要
今回紹介するXPS 13 2-in-1ですが、実は外見上は従来モデルと全く変わっていません。つまり筐体が同じであり、スペック表の数値もほとんど変化が見られないということです。
この記事を掲載する根拠というのが、やはりCPUです。Amber Lake世代のCore i5-8200Y / Core i7-8500Yが採用されました。「Amber Lake」というのは「第8世代」です。なので、「世代」という点では「Kaby Lake R」「Coffee Lake」「Whiskey Lake」と同じということになり、14nmプロセス(プロセスの微細度)の製品です。第6世代からの流れでいうと「Core m」系の超省電力タイプのCPUで、名称はCore i5、Core i7プラス4桁の数字プラスアルファベットという体系になりましたが、直接の前身CPUはCore i5-7Y54、Core i7-7Y75ですね。
気になる性能面の改善ですが、IntelのARKを確認すると、Core i5-7Y54やCore i7-7Y75との差異はそれほど大きくはありません。クロックスピードは高くなっていますので、性能面でも向上しているのは間違いないと思われますが、具体的にどのくらいの性能アップなのか、というのはなんとも言えません。
Core i7-8500Y: 1.5GHz / 4.2GHz
Core i7-7Y75: 1.3GHz / 3.6GHz
Core i5-8200Y: 1.3GHz / 3.9GHz
Core i5-7Y54: 1.2GHz / 3.2GHz
※左からベース動作周波数、ターボ・ブースト利用時の最大周波数
一応目立つ差はこのくらいで、Coffee LakeのCore i5やi7のように6コアになったとかもありません。2コア4スレッドのままです。ということで、ウインタブとしては性能差には言及が出来ません。すみません。
また、XPS 13 2-in-1は既存のCore i5-7Y54やCore i7-7Y75を搭載する製品も併売されていて、一時的かもしれませんが、DELL製品ページでは「かなりのワイドバリエーション」となっています。
筐体は変わっていないとはいえ、さすがに「XPS 13」を冠する製品なので、極めて美しいというか、カッコいいのは間違いありません。Infinity Edgeと名付けられた「ほぼベゼルレス」のディスプレイ面と、その恩恵であるタテ・ヨコサイズのコンパクトさは、現在でも他メーカーの追随を許しません。
ただし、入出力ポートには結構なしわ寄せがあります。この製品にはフルサイズ(Type-A)USBの装備はありません。USB Type-Cポート2つが命綱となります。うち1つはThunderbolt 3と高規格になっているものの、絶対数は間違いなく不足しており、ビジネス利用の際には多機能ハブのお世話になることでしょう。
2-in-1筐体ですから、もちろんこのようにタブレットモードにして使うことが出来ます(テントモードやスタンドモードも可)。そして、4,096段階の筆圧に対応する「Dell プレミアム アクティブ ペン」が同梱されます。実はこれ、ビッグニュースでして、従来のXPS 2-in-1にはアクティブペンは原則として別売り(税抜きで4,900円)だったんです。
なお、XPS 13 2-in-1の筐体などに関しては、過去に掲載した記事で説明していますので、こちらもあわせてご覧ください。
DELL XPS 13 2-in-1 ー 優れたパッケージングはそのままに2 in 1化!いよいよ日本発売!
2.価格など
DELL XPS 13 2-in-1(Amber Lake)はDELL公式サイトで販売中で、9月12日現在の価格は下記のとおりです。
プレミアム(Core i5/RAM8GB/256GB SSD/FHDディスプレイ):140,921円
プラチナ(Core i7/RAM8GB/512GB SSD/QHD+ディスプレイ):164,411円
プラチナハイエンド(Core i7/RAM16GB/1TB SSD/QHD+ディスプレイ):197,297円
※9月12日時点のセール価格
※税込価格
第7世代のCore i5、Core i7を搭載する既存モデル(併売中)と価格を比較してみたのですが、上の「プレミアム」というグレードにはCPU以外のすべての構成が同一である既存の「プレミアム」というモデルもあり、こちらは税込みで127,767円でした。なので、CPUの世代差による価格差は13,154円となります。ただし、スペック表に現れない構成の差があるかもしれませんし、細かく比較していくと明らかに割安なモデルというのがAmber Lakeモデルにも既存モデルにもあるかもしれないです。
この製品はAmber Lakeモデルと既存モデルで外見上の差はありませんので、「13,000円高くても新しいCPU」なのか「たいして性能も違わないように思われるので既存モデルを安く買う」のか、そのへんの判断は人それぞれだと思います。まあ、選択肢が広くなるのはいいことですよね!