ASUSがビジネスノート「ExpertBook B9」をリニューアルしました。14インチサイズで最小重量はわずかに880 g、MIL規格(MIL-STD-810H)準拠の堅牢性を備えた高性能なモバイルノートです。筐体は基本的に従来モデルと変わりませんが、CPUが新しくなり、細かい部分も改善されています。
なお、ウインタブではこの製品の従来モデルを2021年12月に実機レビューしています。筐体の基本構造は変わっていませんので、こちらもあわせてご覧ください。
ASUS ExpertBook B9 B9400CEAの実機レビュー - 大容量2TB/4TB SSDも選べる超軽量なビジネス・モバイルノート
1.ExpertBook B9 スペック
スペック表
ExpertBook B9 B9400CBA | |
OS | Windows 11 Home/ Pro |
CPU | Intel i5-1235U/Core i7-1255U |
GPU | なし |
RAM | 16GB/32GB(LPDDR5-5200) |
ストレージ | 512GB/1TB/4TB SSD(PCIe4.0 ×4接続) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 14インチ(1,920×1,080) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac/ax、Bluetooth 5.1 |
入出力 | USB Type-C(Thunderbolt 4)× 2、USB 3.2 Gen2、HDMI、オーディオジャック、microHDMI(有線LAN用) |
カメラ | Webカメラ(92万画素)顔認証対応 |
バッテリー | 33Wh/66Wh(約11-20.2時間) |
サイズ | 320 × 203 × 14.9 mm |
重量 | 880-1,005 g |
バリエーションモデル
個人向け
・KC0207W/WS:Core i5/16GB/512GB/33Wh
・KC0282WS:Core i5/16GB/4TB/33Wh
・KC0203W/WS:Core i7/16GB/1TB/66Wh
・KC0218WS:Core i7/32GB/4TB/66Wh
法人向け
・KC0300X/Core i5/16GB/512GB/66Wh
・KC0299X/Core i7/16GB/1TB/66Wh
※左からCPU/RAM/SSD/バッテリー容量
個人向けモデルはWindows 11 Home、法人向けモデルはWindows 11 Proを搭載します。また、個人向けの型番末尾「WS」はMicrosoft Office Home&Business 2021付属、型番末尾「W」はWPS Office 2付属、法人向けモデルはOfficeソフトが付属しません。
コメント
CPUは第12世代(Alder Lake)の省電力タイプ(U型番)、Core i5-1235U/Core i7-1255Uです。RAMはほとんどのバリエーションモデルで16GBとなり、従来モデルにあった8GBというのは廃止されています。また、ストレージは最低でも512GB、最大でなんと4TBまで選べます(ただし、4TBにするとお値段も相当に上がってしまいます)。
ディスプレイは14インチのFHD(1,920 × 1,080)解像度、ノングレア(非光沢)タイプと、「普通」です。最近ASUSが力を入れている有機ELの設定もありませんし、タッチ対応もしませんし、リフレッシュレートも特に説明がなかったので60 Hzと思われます。このあたりは「ビジネスノート」ですね。なお、ウインタブでは従来モデルの実機レビューをしており、レビュー機を確認したところ視野角が広く、ほぼ間違いなくIPS相当の液晶でした。
入出力ポートはちょっと変わっています。USBが合計で3つ、うち2つがThunderbolt 4と高規格でHDMIポートが2つあります。このうち、microHDMIポートは映像出力用ではなく「有線LAN用」です。この製品にはmicroHDMI – LANのアダプターが付属しており、このアダプターを使って有線LAN接続をします。
サイズは従来モデルと変わりません。バッテリー容量が2種類あり、33Whのものを選ぶと駆動時間が約11時間で本体重量が880 gに、66Whのものを選ぶと駆動時間が約20時間で本体重量が1,005 gとなります。
2.ExpertBook B9 筐体
正面から見たところです。ご覧の通り、左右ベゼルだけでなく上部ベゼルも非常に細くなっています。これは「エルゴリフトヒンジ構造」の恩恵と言え、全体的に非常にスリムなデザインと感じられます(実際、数値的にもこの製品は薄型です)。
Webカメラは顔認証対応です。また「近接センサー」も搭載していますので「本体正面に近づくだけで」ロック解除してくれます。
天板です。この画像を見るとエルゴリフトヒンジ構造というのがよくわかります。ヒンジを開口すると天板の後部が接地し、キーボード面に適度な角度がつきます。この構造により、ヒンジ開口時には下部ベゼルがほとんど見えなくなります。筐体素材は天板と底面が「マグネシウムリチウム合金」です。
キーボードです。「86キー日本語キーボード (イルミネートキーボード)」と開示されています。このニューモデルではキーピッチなどが開示されていませんが、従来モデル(旧モデル)では「キーピッチ18.75 mm、キーストローク1.5 mm」でしたから、おそらくこの製品でも同サイズと思われます。ウインタブの従来モデルの実機レビューでも狭苦しさはなく、使いやすいキーボードであると評価していました。
また、タッチパッド部分はASUSの独自技術「NumderPad」が搭載されています。ご覧の通り、タッチパッド部分をテンキーとしても使える(もちろんタッチパッドとしても使えます)、というもので、従来モデルから若干デザインが変わりました。それと、数字の「1~4」がホットキー化しました。ここに任意の操作を割り当てることができ、Fnキーと同時押しすることによって、お好みの機能を呼び出すことができます。
ヒンジは180°(水平位置)まで開口可能です。最近のノートPCで採用例が増えている構造で、対面でミーティングする際などに画面共有がしやすくなります。
側面と入出力ポートの構成です。
化粧箱の中にあるアクセサリーボックス(アダプターやケーブルなどを格納する箱)は特殊な折り畳みデザインになっていて、このようにPCスタンドとしても使えます。これ、従来モデルでも採用されていたアイデアで、ウインタブの実機レビューでも試してみましたが、さすがに細かい角度調整などはできませんし、外出先で使うには少々かさばってしまいますが、「ニーズのある人には便利」だと思います。
3.ExpertBook B9 価格など
ASUS ExpertBook B9 B9400CBAは個人向けモデルが販売中、法人向けモデルは9月下旬の発売予定となっています。8月20日現在の価格は下記のとおりです。
個人向け
・KC0207W:Core i5/16GB/512GB/33Wh:199,800円
・KC0207WS:Core i5/16GB/512GB/33Wh:219,800円
・KC0282WS:Core i5/16GB/4TB/33Wh:349,800円
・KC0203W:Core i7/16GB/1TB/66Wh:239,800円
・KC0203WS:Core i7/16GB/1TB/66Wh:259,800円
・KC0218WS:Core i7/32GB/4TB/66Wh:399,800円
法人向け
・KC0300X/Core i5/16GB/512GB/66Wh:246,400円
・KC0299X/Core i7/16GB/1TB/66Wh:273,900円
※型番末尾が「WS」のモデルはOffice付属
さすがに4TB SSD搭載モデルはめっちゃ高価ですね…。ExpertBook B9はなんとなくThinkPadっぽい雰囲気を感じます。筐体に派手さはなく頑丈ですし、しかし重量が圧倒的に軽くて毎日持ち歩いても苦になりません。ビジネスマンが安心・快適に長く愛用できるモバイルノートだと思います。
4.関連リンク(ASUS Store)
ASUS Expertシリーズ
KC0207W(Core i5/16GB/512GB/33Wh)
KC0207WS(Core i5/16GB/512GB/33Wh/Office)
KC0282WS(Core i5/16GB/4TB/33Wh/Office)
KC0203W(Core i7/16GB/1TB/66Wh)
KC0203WS(Core i7/16GB/1TB/66Wh/Office)
KC0218WS(Core i7/32GB/4TB/66Wh/Office)