Windowsタブレットにはモバイル・ユースを意識した各種センサーがついています。これらのセンサーはスマートフォンにもついていることが多いですが、デスクトップPCにはなく、ノートPCには限定的に採用されています。
私が使っているASUS Vivotab Note 8にはGPS、電子コンパス、加速度センサ、ジャイロスコープ(傾きや回転速度を測定)、アンビエントライトセンサ(明るさ調節機能)が搭載されていますが、日常の使用では意識することがありません。例えば地図を見るときにはGPSが、一部のゲームでは加速度センサやジャイロスコープが使われていると思いますが、逆に言えば、これらのセンサーを自分が使いたいように使う、ということはできません。
今回紹介するのは、ありそうでなかった、これらのセンサーを使って小技的な機能を提供してくれるアプリです。ただし、最初に言っちゃうと、ついている機能をフルに活用することはできません。アプリが悪いのではなく、タブレットのセンサーの性能が悪いから、だと思います。
1.最初にタブレットの地域を「米国」に
以前から何度か書いていますが、このアプリは日本のWindowsストアにはありません。なので、タブレットの地域を米国に変更してからダウンロードする必要があります。
コントロールパネルを開き、「時計、地域、および言語」を選択、「地域」のところにある「場所の変更」を選択し、「主な使用場所」のところで「米国」を選択します。私はストアアプリをチェックするために、しょっちゅう設定を変えていますが、最近ではすっかり操作になれ、1分かからずに設定を変更しています。それくらい簡単にできますので、試してみてください。
ということで、このアプリは英語のみの表示になりますが、直感的に理解できるような内容になっているので、英語が苦手な人でも特に問題はないと思います。
2.機能の紹介
アプリをインストールして起動すると、上の画像のように、メニューが表示されます。8つのメニューがありますね。左上から横にLevel(水準器)、Location(地図)、Altitude(高度計)、Light(照度計)、左下から横にCompass(方位計)、Caliper(カリパス・測径機)、Velocity(速度計)、Goggles(ゴーグル、ジオタグ付きの写真を撮影)となっています。
このうち、地図、速度計の2つは使えません。おそらくこの2つはタブレットのGPSを使っているはずなのですが、VivotabはGPS付きとはいいながら極めて低機能なため、まともに表示されないのです。私はタブレットで地図をつかうことがめったにないのですが、まともに使えないくらいの精度しかないと認識しているので、それが理由でアプリも使えない、と理解しています。
高度計については、飛行機に乗ったり、多分登山でもすれば機能を試せるかも、と思うのですが、そのチャンスがありません。ただ、おそらくGPSを使うはずなので、まともに動かないんじゃないか、と。
またゴーグルを使うためには課金が必要になります。米ドルで1.99ドルということですが、個人的には課金してまで使うような機能だとは思いませんし、日本のストアアプリじゃないので、米国用の支払い方法を設定する必要があって面倒なのでやめときました。
では、使い物になる4つの機能について説明します。
Levels(水準器)
上の画像は平らなテーブルにタブレットを置いて撮影したものです。ほぼ水平のはずなので、水色の球は中心にあります。傾斜しているところに置くと球が動きます。専門的な用途には使えないと思いますが、日常生活で「これって平らなの?傾いてるんじゃないの?」などという時には十分使えますし、球の動きは見ていて面白かったりします。
Light(照度計)
上の画像は夜のリビングルームで照明をやや暗くしたところで撮影したものです。「何ルクスか?」ということは普段あまり意識しませんし、どんなときにどのくらいの照度があれば妥当なのかもわからないのですが、例えば「作業に適した明るさは何ルクスか」などとGoogleで検索すればいろいろ情報が取れるので、この機会にいろいろ試してみるのもいいかも。
Compass(方位計)
はい、日常生活で使用頻度は必ずしも高くありませんが、あると便利に違いないのがコンパスです。上の画像のように、シンプルなのですが十分使えます。
Caliper(測径機)
カリパスというのは物体の厚さとか内径、外径を測定する器具です。上の画像の半円状のタブのようなものを引っ張って動かすことができ、それで長さを測ることができます。しかし、
本物のカリパスはこんな感じらしいので、平面のディスプレイでどこまでこのようなごつい測定器の代用になるのかは非常に疑問です。ただ、簡単に長さを測るとかには使えると思うので、あって便利な機能だとは思います。
Jack of Toolsの各種機能は、どれも使用頻度が高いとは言えないようなものばかりなのですが、あっても困りませんし、災害時などに役立つ可能性もありそうです。ゴーグル機能を使わなければ無料なので、お試しでインストールしてみてください。
3.関連リンク
Jack of Tools:Windowsストア(米国)