こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回紹介する「OUKITEL C8」はエントリークラス、「1万円スマホ」です。というか1万円でお釣りが来ます。とはいえ、性能面で使い物にならない、なんてことはなく、多少制約があるにせよ普段使いは余裕で可能なレベルです。1万円スマホの場合、「ヤマダ電機 EveryPhone EN(税抜き9,980円、税込み10,778円)」が重要なベンチマークになると思っています。EveryPhoneは日本企業が日本向けに販売している製品で、高性能とは言えないものの一昔前の激安商品のように「安かろう、悪かろう」なものでは決してありません。十分な実用性を備えています。
この記事を書く前にライターのかのあゆさんに「OUKITEL C8ってどう?これならEveryPhoneのほうがいいのでは?」と聞いてみたところ、「いや自分が買うとしたらEveryPhoneより断然こっちですね!」と即答されてしまいました。さて、どんな製品なんでしょうか。
1.スペック
OSは最新とは言えないものの、現状では主流のAndroid 7.0、CPUはMT6737、RAMは2GB、ストレージは16GBと、2017年水準では典型的なエントリースペックとなります。ただし、MT6737はAntutuでは3万点程度のスコアが出ますし、以前のようにRAM1GB/ストレージ8GBとかではないので、アプリやSNSなどは余裕でこなせます。しかしCPU性能を要求するアクションゲームや音ゲーなどは苦しいと思います。そして、ここまではEveryPhoneと同一のスペックになっています。
ここからが面白いところ。ディスプレイは5.5インチで解像度は1,280 × 640、つまりアスペクト比18:9です。流行しつつある「縦長スマホ」ですね。記事の冒頭に書いた、かのあゆさんが「自分ならこっちにしたい」と言った根拠はここにあります。1万円を切る価格で縦長ディスプレイというのが非常に魅力的である、とのこと。
ただし、解像度を見ればわかりますが、ディスプレイは決して高精細とは言えず、通常のHD(1,280 × 720)よりもむしろ低解像なので、この点は注意が必要と思います。
SIMはMicroSIMとNanoSIMのデュアルで、一応DSDS(SIM2枚挿しによる同時待ち受け)対応となっていますが、日本ではDSDSは「使えればラッキー」くらいに考えておいたほうがいいです。ただ、最新スマホの多くがNanoSIM専用になっているのに対し、MicroSIMが使えるというのは、特に買い替え目的の人にはありがたいのではないかと思います。
カメラはイン5MP/アウト13MPとEveryPhone EN(イン2MP/アウト5MP)よりも圧倒的に高性能ですが、ソフトウェア補間後の画素数になっているため、実際の性能差がどのくらいになるか不明です(個人的には中華スマホのカメラ性能についてはややネガティブな印象があります)。
バッテリーも3,000mAhと、価格帯から見てかなり大容量のものが搭載されます。ただし、中華タブ、中華スマホのバッテリー表記に関しても個人的には少しネガティブな印象がありますので、必ずしも額面通り長時間使えるのかはよくわかりません。
サイズもいいですね。特に横幅が70.5 mmというのは一般的な5インチスマホに近いです(EveryPhone ENも70.5 mmと同サイズ)。ただ、厚さが10.2 mmと「1センチ越え」になってます。
おそらくこの製品は背面カバーを着脱してSIMカードやSDカードを挿入する構造になっていると思われます。また、バッテリーも着脱式です。Windows 10 スマホによく見られたスタイルですね。そうなると背面素材はおそらくプラスティックでしょうし、そのことが筐体の厚みを大きくした一因であると予想します。1万円スマホなんで、素材面とかで高級感を期待するのは酷でしょう。
2.筐体
最初に紹介したいのはカラーバリエーションが豊富であることです。上に書いたように背面が着脱式のプラスティック製と思われるので実現できたことだと思います。ブラック(Midnight Black)」「ゴールド(Sunny Gold)」はともかく「ピンク(Rosy Pink)」「スカイブルー(Sky Blue)」「パープル(Orchid Purple)」はいいですねえ…。え?私ですか?「紫」に決まってるじゃないですか!
ということで紫です。前面は両サイドのベゼルが極細で上下ベゼルもごく小さい、最近よく見るタイプです。低価格な製品ですが前面ガラスは美しくラウンドしていますね。また、前面にボタン類は配置されていないようです。
背面は鮮やかな色彩です。たまたま紫を選んだから、というのはありますけどね。それと、この製品は指紋センサーもしっかり装備しているのがわかります(カメラレンズの下)。ほんと、「一通りのものはある」って感じですね。さすがにカメラはデュアルレンズじゃないですけど。
展開図です。側面画像を見ると、やはりエッジ部分が美しくラウンドしていますね。また、電源ボタンと音量ボタンが右側面にありますが、SIMスロットらしきものが見当たりません。このことからも背面カバー着脱式で間違いないと思います。
3.価格など
OUKITEL C8は中国の通販サイト「TOMTOP」「geekbuying」「Gearbest」で販売中で、12月2日現在の価格はTOMTOPが圧倒的に安く、なんと74.99ドル(8,324円)です(geekbuyingは94.99ドル、Gearbestは89.99ドル)。また、注意していただきたいのが、C8という製品には3GモデルとLTEモデルが存在しているということです。geekbuyingにもGearbestにもC8の製品ページがやたらとたくさんありますが、低価格なものは3Gモデルです。
この製品の紹介記事をここまで書いてきて、かのあゆさんが「自分ならこっちにします」と言ったのがわかるような気がします。もともと日本向けに作られているEveryPhone ENであれば法規面も対応バンド面(特に19)も不安はなく、いざという時の保証も万全なのは間違いないです。しかし、C8はそれよりもさらに2千円安く、指紋センサーもついてますしデザインもトレンドを押さえています。かのあゆさんのようにスマホの知識がある人ならC8のほうが面白いと感じるのも当然のような気がします。
というかですね、8千円ですよ、これ!
4.関連リンク
OUKITEL C8 4G Mobile Phone:TOMTOP
Oukitel C8 4G 5.5 Inch Smartphone:geekbuying
OUKITEL C8 4G Smartphone:Gearbest
Oukitel C8 5.5 Inch 18:9 Android 7.0:Banggood