中華スマホの1ジャンルとしてすっかり定着しているのが「アウトドアスマホ(タフネススマホ)」のジャンルです。IP68(最高品質の防水・防塵性能)に対応するので、うっかり水没させてもすぐに引き上げれば平気ですし、見るからに頑丈そうなゴツいデザインも魅力的です。DOOGEEは従来からアウトドアスマホを手がけていて、2017年にはHelio P25を搭載する高性能な「S60」、最近だとやはりHelio P23を搭載する上位モデル「S50」を発売していますが、今回紹介する「S55」はそれらとは異なり、かなり買いやすい価格になっています。
1.スペック
OSはAndroid 8.0と新しいです。CPUのMT6750TはHelio Pシリーズよりも性能は劣りますが、ウインタブ、そしてライター陣がいつも書いているように「ゲームやらないんならこれで十分じゃね?」というくらいの実力はあります。RAMは4GB、ストレージは64GBとなっていますので、上位クラスのスマホに匹敵するくらいの容量になります。
ディスプレイは5.5インチでアスペクト比18:9の縦長スタイルです。ただし、縦長ディスプレイの場合、5.5インチというのは特に大きなディスプレイサイズではなく、むしろ最近のAndroidスマホの状況から見て少しコンパクトと言ってもいいくらいです。また解像度はHD+(1,440 × 720)です。
中華スマホの多くはデュアルSIMになっていて、この製品でも「DSDSはもちろんDual VOLTE対応」などと説明されていますが、中華スマホの場合はDSDSを謳っていても日本では対応しないケースも多いので、「DSDSできればラッキー」くらいに考えておいたほうがいいです。
カメラ性能について、イン側は5MPということなのでセルフィー(自撮り)には向きませんが、アウト側はデュアルレンズになっていて、画素数的にも悪くありません。この製品の価格帯とアウトドアスマホという特性を考えれば十分な実力がありそうです。
サイズはデカイです。ただ、ゴツいデザインがアウトドアスマホの魅力でもあるので、これはまあ、仕方ないところでしょう。
2.筐体
この製品は見掛け倒しではなく、IP68に対応します。だからといってメチャクチャやっても大丈夫とは言いませんが、水場で使うとか、ビーチに持っていくとか、風呂場に持ち込むとかの使い方をしても大丈夫です。
また、GPS関連のセンサー類も機能も充実していて、本当にアウトドアユースに使えると思います。
筐体は「S60」ほどド派手ではありません。特に背面は(プラスティックだと思いますけど)レザー調の型押し模様になっていて、アウトドアスマホとしては割と落ち着いた感じです。
また、スペックのところで「ディスプレイはむしろ小さめ」と書きましたが、それは筐体サイズが小さめという意味ではありません。縦長スマホながら、前面下部にはセンサーボタンが残されていますし、「縦長なのに」上下のベゼルはずいぶん立派です。
また、側面を見るとは従来のDOOGEE製品についていたSOSボタン(長押しするとあらかじめ登録していた連絡先にGPS情報が送信される)はなくなっています。
カラーバリエーションは「Mineral Black(ブラック)」と「Fire Orange(オレンジ)」の2色ですが、どちらもブラック基調で、オレンジはアクセント程度に配色されている感じです。ブラックのほうはより地味というか、落ち着いた感じになりますね。
3.価格など
DOOGEE S55は中国の通販サイト「Banggood」でプレオーダー中で、通常価格は169.99ドル(19,185円)ですが、7月12日現在割引クーポン「BGDGS55」が用意され、これを使うと139.99ドル(15,800円)で購入できます。中華のアウトドアスマホは100ドル台前半から購入できますが、それでも同スペックの一般的なスマホよりは割高になってしまいます。この製品のように最新OS、縦長ディスプレイを搭載したアウトドアスマホが139.99ドルというのは明らかにお買い得でしょう。
中華スマホの場合、メイン機としての運用をする人もいるでしょうし、サブ機に使いたいという人もいるでしょうが、どちらかと言うと後者のニーズのほうが大きいのかな、と思います。その場合、メイン機にはない機能を持った製品が魅力的に映るでしょう。その意味で中華アウトドアスマホというのはなかなか面白い存在だと言えます。
コメント
アウトドア製品でこなれてきた感じですね
カシオが撤退してひさしいですし(京セラで一応制作中)
タフネスモデルは次がなかなかでないので
こういのもいいんじゃないですかね
バッテリーもけっこう容量あるし