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CUBOT KINGKONG MINI レビュー - 名は体を表す。ゴツいけど小さくて持ちやすい4.0インチAndroidスマホ(実機レビュー)

CUBOT KINGKONG MINI
こんにちは、ゆないとです。先日紹介記事を掲載した4インチサイズのアウトドアスマホ「CUBOT KINGKONG MINI」をレビューします。人生初のアウトドア(タフネス)スマホとなりますが、ゴツいながらもコンパクトな筐体は想像以上に使いやすいです。確かに近頃の端末に慣れていると画面は小さい印象ですが、サブ機として丁度よい存在だなと感じています。

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この製品はアクセントカラーが”レッド”と”イエロー”の2種類があり、レビュー機は「レッド」になります。なお、この製品はメーカーのCUBOTからサンプル提供していただきました。CUBOTには、この場を借りて厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。

1. スペック

スペック表
OSはAndroid 9.0です。最近の中華端末では一般的になってきましたね。最新のAndroidバージョンは”10”で、ナビゲーション操作や詳細なアクセス許可の設定などの新要素はあるものの、9.0でも目立って大きな差はないと思います。しかし、中国の新興メーカー製品ということもあり、Android10へのアップデートはされない可能性が高いと思われます。なんとかアップデートされることを期待したいですね。

CPUはMediaTek製の「Helio A22」が搭載されています。最近のスマホ用CPUはオクタコア、デカコアがのものが多いですが、エントリー向けということで、このCPUはクアッドコアです。

RAMは3GB、ストレージは32GBです。最近はエントリー向けの製品でもRAM4GB、ストレージ64GBという製品が増えてきましたので、少し物足りなく感じます。しかし、ゲームなどをインストールせず、テキスト、ブラウザ、通話といった基本的な使用であればとくに気にならない程度の実力はあります。ストレージについては、足りないと感じる場合はmicroSDによる拡張に対応していますし。

ディスプレイは4.0インチのIPS液晶を搭載しており、解像度はQHD+(1,080×540)になります。アスペ クト比は18:9なので縦長ディスプレイということになりますね。4インチですが、文字や画像がにじまず快適です。

カメラはコンパクトサイズかつエントリークラスながら、リアカメラはデュアルレンズです。13MPの標準レンズとF値”2.2”の広角レンズが搭載されていて、なかなかのスペックだと思います。ディスプレイの解像度も高いので撮影後の画像の確認でも困らないでしょう。フロントカメラは8MPなので、細部までクオリティの高い撮影は難しいですが、気軽な自撮り程度であれば問題ないと思います。

バッテリーは2000mAhです。コンパクトなスマホであることを考えると十分な量だと思います。ただ、私は暇さえあればTwitterやニュースサイトで閲覧していますが、このような使い方だとすぐにバッテリー切れになってしまうかもしれません。サブ機として使い、通知の確認やメイン機がすぐに取り出せないような時に使う程度であれば実用性は十分あると言えるでしょう。

指紋認証はありませんが、独自機能でAndroid 9.0のSmartLockには無い顔認証アンロックが利用できます。精度に関しては後述します。突出した部分は無いものの、最低限のスペックは有していると言えます。カメラはデュアルレンズですし、IPXXといった防水等級は与えられていないですが防塵防水性があるところは良いポイントですね。

2. 筐体

Box
外箱のコンパクトさには驚きました。手持ちのMi Band4と並べてみても小さいという印象です。この時点で本体のサイズにも期待できます。製品名が金色で印字され、表面に凹凸の加工がされていて、価格もお手頃ながら高級感を感じます。

Guide_Cable
各種ガイドなどの付属品です。書類が4種、ACアダプタとUSBケーブル、+ドライバーが付属しています。この製品はよくあるSIMトレイではなく、背面にメンテナンスハッチのようなものが設けられており、この+ドライバーを使って開くことで、SIMカードとmicroSDを挿すことができます。

ディスプレイ
前面です。提供頂いたレビュー機には既に保護フィルムが貼り付けられており、あとは表面の剥離フィルムを剥がすだけの状態でした。剥離フィルムには、スペックの概要が記されています。上下のベゼルは太いですが、左右のベゼルは狭く縦長なディスプレイであることも相まって野暮ったさはありません。画像のとおり上部ベゼル左側に8MPのフロントカメラ、右側にはセンサー類が搭載されています。フロントデュアルスピーカーのようにも見えますが、下部は塞がっており、上部のスピーカーは通話用です。その他のメディア用は後述する背面側に設けられています。

保護フィルムについては、剥がしてみましたがズレや隅の部分の剥がれなどはありませんでした。しかし、画像でも分かるとおり、”MINI”の少し右下あたりに気泡または塵の混入があったのか、丸く浮いています。気になるほどではないので私はそのまま使っています。

背面
背面はタフネススマホの見た目を思う存分楽しめるかっこいい見た目です。上部にはカメラ部分があり、デュアルレンズとフラッシュライトという構成です。その下部にはメンテナンスハッチがあり、付属の+ドライバーで、2箇所のねじを外すと展開できます。真ん中には、「CUBOT」と印字されたプレートが付いています。表面が少しザラザラとした加工になっており質感は非常に良いです。下部のメッシュ状の部分は左下のみ開口しており、スピーカーになっています。

カバー
ハッチを展開してみました。SIMとmicroSDを挿入可能な場所が3箇所設けられています。左からnanoSIM/microSD/nanoSIMです。装着の仕方はガラケーのような形式ですが簡単です。しかし、アクセスするまでに+ドライバーを使うなど少し手間がかかるのが難点です。頻繁にアクセスする部分でも無いので良いとは思いますが、とっさの時は困る印象ですね。

左側面
左側面です。左側面は金属製で、特にボタン類などはありませんがストラップホールが付いています。ほとんどのスマートフォンではストラップホール付きのケースを使うなどしないと利用することができないですし、タフネススマホとはいっても、落下は怖いので本体に標準で付いているのは嬉しいですね。

右側面
右側面には電源とボリュームのボタン類があります。ボタンにぐらつきは無く、クリック感はしっかりと感じられますが、ストロークが短く少し押しにくい印象です。ただ側面と同じ加工で統一感があるので、全体的に見てスタイリッシュさを感じます。

下部側面
本体下部の側面には、USB Type-Cポートがあります。こちらはゴム製のキャップで保護する形になっており、塵や水滴が入らないように保護することができます。本体とキャップをつなぐ部分もしっかりとした作りで、無理やりな使い方をしなければ千切れてしまうようなことはなさそうです。また、端子とキャップが接する部分については結構タイトな作りで少し外すのが大変ですが、塵や水滴は入りにくいという安心感がある強度です。

上部側面
上部側面は特に何もありません。側面の画像を上げてここまで言及してきましたが、全体的に角がなく四隅も衝撃に強そうな形状をしており、傷が付いても目立ちにくい表面になっています。

3. 使用感

手にフィット
手にぴったりと収まるサイズ感が非常に気に入っています。18:9という比率のおかげで横の長さが小さく、握りやすさが特徴の1つだと思います。

OS(ランチャーやアプリなど)

アプリ
なんとか1つの画面に収まりましたが、プリインストールアプリです。中華端末らしくアップデートアプリや顔認証アンロックがあるなど、いくつかの設定項目がアプリとしてインストールされています。それ以外はGoogle Playをはじめ基本的なGoogleアプリがインストールされていました。

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Navigation Bar 設定
Android 9.0なので全ての操作でジェスチャーはONにできませんが、ホームキーのスワイプでアプリを切り替えたりなどには対応しています。また、位置の入れ替えや通知パネルを引き出すキーの追加などが可能です。ランチャーアプリは「Quickstep」というものがインストールされています。よくある「Launcher3」と変わりがないようです。

アップデート
最新のバージョンで、セキュリティアップデートは8月分が適用されていました。Pixelシリーズだとほぼ毎月アップデートがかかり最新の日付のものが適用されていますが、中国メーカーの端末だと数ヶ月前のものであることが多いです。この製品も次のアップデートがいつかも不明で、今後もアップデートが適用されないかもしれません。可能な限り一定の頻度でアップデートされることを願うばかりです。

顔認証アンロック
フェイスアンロックアプリでは、顔情報の登録や、失敗したときに振動をするかといった設定が可能です。設定項目からもアクセスは可能なのでアプリでは不要だと思いますが、OSバージョンによっては項目に存在していないので、その他の製品でも増えれば良いのにな…と思います。この製品に搭載されている顔認証の精度ですが、あまり高くないといえます。鼻と口を手で覆った状態でも解除が可能でした。反対に目を覆った状態だと解除できる時とできない時があります。PINやパスワードの補助で使う程度で使うと良いと思います。ホーム画面が表示されるまでの時間は非常に短く、気になるほどではありません。

ディスプレイ

ディスプレイはとても鮮明で、IPSなので視野角も広くて快適です。画面のキャリブレーション機能などはありませんが、必要がないくらい色味などに不自然な部分もありません。

タッチの反応も悪くないです。反応が遅れたり、スワイプが外れたりといったこともありませんでした。保護フィルムは滑りが悪いので気になる場合は剥がしたほうが良いなと感じています。

スピーカー

スピーカーの位置は筐体説明の部分で説明しましたが、背面下部に設けられています。簡単に表すと、声が聞き取り易いスピーカーです。全体的なクオリティはあまり高いとは言えず、スピーカー機能があるだけ良いかなという印象ですが、動画の声は聞き取り易いです。その他のBGMや効果音はスカスカで、どこか遠くでなっているのかなという感想を持ちました。

カメラ

カメラについては、リアカメラはある程度満足のいくクオリティの写真が撮影できますが、フロントカメラは自撮りを楽しむほどではないです。

カメラ モード
まず、撮影モードは「標準」の1つだけです。デュアルレンズを搭載しているのでエントリークラスでもカメラに力を入れた機種なのかと開封前には思っていましたが、設定項目などは最低限です。しかしHDRをオンにすると比較的キレイな撮影ができるかなと思います。

カメラ設定
設定項目は、セルフタイマーと表示サイズ、シャッター音のオンオフとチラつき防止機能のみです。HDRのオンオフについては撮影モードのところにあります。

撮影1
建物の看板(画像だと「TOKYO MIDTOWN HIBIYA」の文字)にフォーカスを併せて撮影をしましたが、それ以外の部分ではぼやけてしまっています。特にポートレートモードなどは使用していませんが、デュアルレンズによる影響なのかもしれません。

撮影2
こちらは像にフォーカスを併せて撮影をしています。上の画像よりはマシですが、画像の下部はやはりぼやけてしまっていますね。空はもう少し青空があったのですが、白くなってしまっています。

撮影3
夜間の撮影はモードがありませんが、HDRをオンにして撮影しまいた。画像中央のコンタクトレンズの看板にフォーカスを合わせようとしましたが、なかなか合わずぼやけた状態となりました。当たり前ですが周囲の光量がないとあまり綺麗に撮影ができませんでした。

撮影4
接写についてはまぁまぁなクオリティです。非常に高いクオリティとは言えませんが、ぼやけることなくフォーカスしているものを捉えていると思います。

撮影5
より接近したものでも、怪しい部分はありますが不足はありません。

カメラについては、突出して良いところは無いのですが、明らかにクオリティが低いと感じる部分は少ないので、さっと取り出してその場の状況を残すという程度であれば問題なしだと思います。

バッテリー

バッテリー
稼働時間については、私の使い方では短いと感じることはありませんでした。ただ、今回はサイズも小さいのでメインとしては使わず、でかけた際にポケットに入れて時刻確認や届いた通知を確認する程度の使い方をしました。放置している期間を含めて無充電でも約2日は持ちます。実際の使用時間は4〜5時間程度だと思いますが、放置の時間が長かったです。待機中も大きく減ることはないので、待機だけなら3日は保ちそうという印象です。しかし、Twitterを1時間ほど使ってみましたが、10%近くは減っていたのでメインマシンのような使い方をしていると1日は保たないと思われます。充電時間については急速充電にも対応しているようですが、2000mAhと低いので短時間で充電ができました。

4. 性能テスト

Antutu(v8)を使用してベンチマークテストを実施しました。

Antutuスコア

ASUS Rog Phone 2(Snapdragon 855+) : 487,784
Xiaomi Mi 9(Snapdragon 855): 414,693
Samsung Galaxy S10e SM-G9700(Snapdragon 855) : 410,899
Sony Xperia XZ2 Compact SO-02K(Snapdragon 845) : 289,484
Samsung Galaxy S8 SC-02J(Snapdragon 835) : 237,841
Huawei Mate 10 Pro(Kirin 970) : 210,485
Apple iPhone SE(Apple A9): 193,246
Blackview BV9800(Helio P70):188,265
UMIDIGI S3 Pro(Helio P70):179,103
Smartisan U3 Pro(Snapdragon 660) : 167,968
Teclast M30(Helio X27) : 116,771
UMIDIGI Z2(Helio P23): 107,355
Ulefone Armor X5(Helio P23) :102,062
Xiaomi Redmi 6(Helio P22) : 83,181
KYOSERA Android One S4(Snapdragon 430): 68,802

スコアは74,165でした。上位モデルのHelio P22よりは低く、Snapdragon 430よりは高い結果となりました。Helio A22は採用例が少ないのですが、Snapdragon 435に近いスペックなので、結果としては妥当だと思います。GPU性能は高くないのでゲームは重たく感じるでしょう。実際にモンスターをボールで捕まえる位置情報ゲームをインストールしてプレイしてみましたが、起動に時間がかかる印象です。ページの切り替えも少し遅いと感じました。

5. まとめ

CUBOT KINGKONG MINIは、Aliexpress内のCubot Official Storeで93.59ドル(約10,253円)で販売されています。

KINGKONG MINIはその名のとおり、タフな筐体と小さなサイズが魅力の製品です。エントリー向けというところもあり突出した特徴は無いものの、サブ機としてポケットにも入りやすく非常に使い勝手が良いと感じています。大型化していくスマホの中でも珍しい4インチのサイズ感は戸惑いますが、小さいことの取り回し易さというのは最近だとおすすめできるモデルだと言えます。Palm Phoneに似た存在と考えると、バッテリー保ちも良いため、いい選択肢になるのではないでしょうか。

6. 関連リンク

CUBOT KINGKONG MINI - いまや珍しい4インチサイズのタフネススマホ!アウトドア用にひとついかが?
Cubot KingKong MiNi 3GB+32GB:Cubot Official Store

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コメント

  1. ヤマダ より:

    はじめまして。
    アーマー6Eの重さに疲れてしまって、小さいタフネススマホを検討しています。
    こちらの機種、デュアルカメラが片方ダミーで実際はシングルだといった書き込みを見たのですが、実際はどうなのでしょうか?デマかなと思っていますが、ご存知でしたら教えてくださいm(_ _)m

    • ゆないと より:

      コメントありがとうございます。
      質問を頂いて実際に確かめてみたのですが、どうやらその書き込みの内容は正しいように思います。リアカメラの2つのレンズの内、内側(中央寄り)のレンズは指で塞いでも影響ありませんでした。撮影モードによって使い分けているのかもしれないと確かめましたが、どのモードでも同様に撮影ができました。各販売サイトに掲載されているスペックではメインと広角のデュアルになっているとあるのですが…
      参考になれば幸いでございます。

      • ヤマダ より:

        わざわざ確かめて頂きありがとうございます。
        価格を考えればしょうがないですね。
        偽装というのは残念ですが。