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AvidPad A90 レビュー - Helio G99搭載の12インチタブレット、ディスプレイや筐体品質も高水準!

Android

AvidPad A90 レビュー
AvidPad A90の実機レビューです。ディスプレイサイズが12インチと「ちょっと大きめ」でSoCにHelio G99を搭載する、「中国メーカー・低価格帯」としては上位クラスのスペックのAndroidタブレットです。

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ウインタブでAvidPadのタブレットをレビューするのはこれで5回目です。TeclastやBlackviewほどたくさんのレビュー機会があったわけではありませんが、基本品質(スペックから見た性能や筐体の質感など)に優れたメーカーだと評価しています。

なお、このレビューはメーカーよりレビュー機のサンプル提供を受け、実施しています。

ここがおすすめ
・Android 15搭載、大画面デバイス向けUIも実装
・12インチと大きめ、解像度が高く、発色の良いディスプレイ
・質感・剛性感の高い金属筐体
・Helio G99搭載でゲームもそこそこ楽しめる
ここはイマイチ
・保護フィルムとカバーが別売り

1. スペック表

項目 仕様
OS Android 15
SoC MediaTek Helio G99
RAM 8GB(拡張機能により最大24GB)
ストレージ 256GB
ディスプレイ 12インチIPS(2,000×1,200)90Hz
LTEバンド B1/3/5/8/18/19/26/28AB/40/41
無線通信 802.11 a/b/g/n/ac、Bluetooth5.2
ポート類 USB Type-C 、microSDカードリーダー
カメラ 前面:5MP/背面:13MP
バッテリー 8,180 mAh
サイズ 278 × 175 × 7.5 mm
重量 535 g

なお、タブレット製品では特に重要となるWidevineのセキュリティレベルは「L1」であることを確認しています。また、Netflixでもアプリの設定画面でWidevineはL1、動画をフルHDで視聴できることを確認しました。

2. 外観と使用感

AvidPad A90 箱

箱です。特に変わっている、というわけではありません。AvidPad製品は白を基調とした清潔感のある箱を使っています。レビュー機はAmazonからの配送でしたが、配送ダメージはほとんど見られませんでした。

AvidPad A90 同梱物

同梱物です。取扱説明書は「日本語のみ」です。他の中国メーカー製品では多言語の説明書が付属していても、日本語部分はごく簡単な内容であることがほとんどです。その点、AvidPadの説明書は日本語のみで構成されており、分量・内容ともに非常に親切でした。

あとはACアダプター、USB Type-A – Type-Cのケーブル、SIMイジェクトピン、保証書が入っていました。なお、A90は最大18Wの急速充電に対応しますが、付属のACアダプターは出力が10Wなので、18W充電には別途急速充電器が必要です。

AvidPad A90 前面

本体前面です(ベゼル幅を見やすくするため、背景が淡色の設定画面を開いています)。ベゼル幅は比較的細めですね。Webカメラはこのサイズのタブレットとしてはオーソドックスに「横持ち時の上部ベゼル中央」です。

なお、AvidPad A90には保護フィルムは貼られていませんでした。AvidPad製品に関しては他サイトさんやYouTubeのレビュー動画を観ると「保護フィルムが貼られている」という説明になっているものを見かけますが、ウインタブの直近のレビュー経験ではどの製品にも保護フィルムは貼られていませんでした。

AvidPad A90 ディスプレイ設定

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A90のディスプレイは12インチで解像度は2,000 × 1,200とやや高め、リフレッシュレートは最大90Hzです。90Hzというのはそこまで高い数値ではないものの、一般的な60Hzよりはワンランク高速です。ただし、リフレッシュレートを上げるとバッテリー消費が激しくなりますので、ウインタブとしては上の画像にあるように「自動(利用シーンに応じて60Hzと90Hzを自動切り替え)」にしておくのが良いと思います。

ディスプレイの発色品質は「価格の割に素晴らしい」です。原色は濃く表示され、鮮やかに見えます。(ジャンルはちょっと違いますが)99%sRGBの発色品質のPCモニターと比較しても、むしろA90のほうが鮮やかでした。設定項目に「カラー」というのがあり、大まかに発色の傾向を切り替えられますが、試してみたところ「あまり大きくは変わらない」ですね。

AvidPad A90 背面

背面です。筐体色はご覧の通りのグレーで、筐体素材は金属です。Webカメラ付近のデザインは「どこかで見たような気がいる」ものですが、カッコいいと思います。筐体の質感はよく、剛性感もありました(多少強めにねじってもミシミシという音は出ません)。

AvidPad A90 カメラバンプ

カメラバンプの張り出しは小さめながら「飛び出している」のは間違いないので、筐体の保護、テーブルなどの傷つき防止のため、ケースを装着したいところです。AvidPad製品は基本的にケースと保護フィルムが別売りなので、本体購入時に一緒に購入しておきましょう。

AvidPad A90 上面

(横持ち時の)上面です。画像左側に電源ボタンと音量ボタンがあります。配置はオーソドックスですが、電源ボタンが赤いのがアクセントになっています。電源ボタンと音量ボタンの間に小さな穴が見えますが、これはリセットボタン。

…ただ、これは私だけかもしれないんですが、なお、音量ボタンの操作が「直感と逆」なのが少し気になりました。この画像だとボタンの右側を押すと音量が下がり、左側を押すと上がるという仕様で、慣れるまでは戸惑うかもしれません。

AvidPad A90 下面

下面です。こちらにはボタン類はありません。画像左側にある小さな穴はマイクです。

AvidPad A90 左側面

左側面です。スピーカーグリルが2つ。

AvidPad A90 右側面

右側面にもスピーカーグリルが2つ。AvidPad A90は左右に2つずつ、合計で4つのスピーカーを搭載しています。スピーカーの間にUSB Type-Cポート、画像右側にはSIM/microSDスロットがあります。

スピーカー音質は「並」です。配置が良いのでステレオ感はしっかり出ますが、音質はそれほど良くありません。低音が弱く、少々薄っぺらい音、という印象でした。ただし、薄型タブレットなり、といいますが、他社製品と比べて悪いというわけではありません。

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AvidPad A90 SIMトレイ

SIM/microSDスロットは「nanoSIM×2、もしくはnanoSIM+microSD」と、2枚のカードを挿入できます。

3. システム

AvidPad A90 ホーム画面とアプリ一覧

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ホーム画面とアプリ一覧画面です。メーカー独自のものは見当たらず、ほぼ「標準のAndroid」という感じです。ただ、中国メーカー製品にはお約束のように「FMラジオ」が入っています。ただし、FMラジオは有線イヤホンの接続が必要です(イヤホンケーブルをアンテナとして使うため)が、A90にはイヤホンジャックはありません。USB Type-Cポートで有線イヤホン接続をした場合、アンテナとして機能するのかどうか、今回は適切な機材がなく、検証ができませんでした。

UIも「素のAndroid」という感じですが、大画面デバイス向けUIはしっかり適用されており、画面下にタスクバーが表示されたり、一部アプリの2列表示も可能です。

4. カメラ

AvidPad A90 カメラアプリ

クリックで拡大します

カメラアプリはMediaTek標準のものだと思います。アウトカメラの表示サイズは静止画が16MP(4,632×3,480)、8MP(3,264×2,448)、5MP(2,560×1,920)ですべて縦横比4:3、動画が2K(2,560×1,440)、FHD(1,920×1,080)、HD(1,280×720)、VGA(640×480)です。

インカメラの表示サイズは静止画が8MP(3,264×2,448)、5MP(2,560×1,920)、3MP(1,920×1,440)ですべて縦横比4:3、動画がFHD(1,920×1,080)、HD(1,280×720)、VGA(640×480)、CIF(352×288)です。

また、非常に多くの「撮影モード」を選択できるようになっています。

今回はアウトカメラ16MP、撮影モード「無効(標準という意味だと思います)」で何枚か写真を撮ってみました。

AvidPad A90 写真作例

AvidPad A90 写真作例

AvidPad A90 写真作例

AvidPad A90 写真作例

最後の1枚だけ、やや赤みが強くなりましたが、それ以外はキレイに撮影できたと思います。ただ、撮影シーンによってホワイトバランスを調整してやる必要があるでしょうね。

AvidPad A90 写真作例

アウトカメラのズームは最大で4倍まで。無段階で調整できます。一方でマクロ(1倍以下)にはできません。この写真は4倍ズームのものですが、もちろん画質は劣化しているものの、「拡大鏡代わり」にはなります。

実際のところ、12インチのタブレットを持って屋外できれいな写真を取りたいという人はほとんどいないと思います(皆さんいいスマホをお持ちですよね?)ので、ウインタブとしてはA90でこのくらいの写真撮影ができれば十分だと思います。

5. 性能テスト

AvidPad A90 Antutuスコア

Antutuスコアは404,970点でした。AvidPad A90の搭載SoCはHelio G99なので、「標準~やや高め」くらいの数値です。このくらいのスコアだと一部のゲームアプリを除けばほとんどの操作をサクサクこなせます。ゲームアプリのうち、最新の重量級3Dゲーム(原神など)をする場合は画質をかなり落とさねばならず、快適なプレイは難しいと思われます。

AvidPad A90 ブルーアーカイブ

AIアシスタントに「Helio G99でのゲームプレイ検証用」として適したゲームタイトルを聞いてみたところ、いくつかのゲームタイトルを紹介してくれました。Real Racingやウマ娘などもリストアップされましたが、この2つはウインタブの過去レビューで確認済みなので、今回は「ブルーアーカイブ(ブルアカ)」を試してみました。

ブルアカの推奨スペックは「Snapdragon865(Antutuスコア75万点程度)、Kirin980(Antutu60万点程度)及びそれ以上のCPU、RAM6GB以上、Android OS 9.0以上」となっており、Helio G99だと少々スペックが足りないのですが、チュートリアル及び初級クラスのステージくらいであれば処理落ちなどは発生せず、快適に動作しました。ただし、私はこのレビューで初めてブルアカをプレイした状態なので、ブルアカをやり込んでいてステージが進んでいる人だと異なる感想になる可能性はあります。

…ちなみにブルアカ、面白いです…。人気タイトルになるだけのことはありますね。まだプレイしたことがないという人はこの機会に試してみてください。

6. レビューまとめ

AvidPad A90はAmazonと楽天で販売中で、7月3日現在の価格は26,999円(Amazon)/ 24,680円(楽天)です。いずれも製品ページにあるクーポンを使用した価格で、クーポン期限や割引率などは変更される可能性がありますので、詳細は各販売サイトで確認してください(この記事の最後にリンクボタンを貼っておきます)。

システムスペックは典型的な「中国タブの上位モデル」です。ただ、数値だとわかりにくい部分の多くが高品質な製品だと思いました。具体的には「筐体の仕上げ(質感と剛性感)」「あまりメーカーの手が入っていないが、大画面デバイス向けの機能がしっかり実装されたUI」「ディスプレイの発色品質」などです。

一方で「カメラ画質」や「スピーカー音質」は他の中国タブと大差ない品質でした(ただし、4スピーカー搭載で配置もいいという点は評価できます)が、製品トータルとしての魅力は高く、2万円台前半~半ばくらいで購入できるHelio G99搭載・12インチタブレットとしてはおすすめです。

7. 関連リンク

執筆者:ウインタブ
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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