タフネススマホやタフネスガラゲーなどを手がける「AGM」がタフネススマホのニューモデル「Glory」を発売しました。AGMとしては初となる5G対応スマートフォンで、CPUにQualcomm Snapdragon 480 5Gを搭載したことにより、以前実機レビューを行った「AGM H3」よりも大幅に性能が向上しています。
またサーマルカメラや110dbという大音量を誇る大型スピーカーを搭載するなど、中華タフネススマートフォンの中でもインパクトのある端末に仕上がっています。
1.AGM Gloryスペック
スペック表
Glory / Glory SE / Glory PRO | |
OS | Android 11 |
CPU | Qualcomm Snapdragon 480 5G |
RAM | 8GB |
ストレージ | Glory SE:128GB Glory/Glory Pro:256GB |
ディスプレイ | 6.53インチ(2,340 x 1,080) |
LTEバンド | 5G:n1/2/3/5/7/8/28/41/66/77/78 FDD-LTE:B1/2/3/4/5/7/8/12/13 17/18/19/20/25/26/28A/28B/66 TDD-LTE:B34/38/39/40/41 |
SIM | nanoSIM x 2(SIM2はmicroSDと排他) |
ネットワーク | 802.11a/b/g/n/ac、Bluetooth 5.0 |
入出力 | USB Type-C、MicroSDカード、3.5mmイヤホンジャック |
カメラ | Glory:イン16MP/アウト48MP+20MP+2MP Glory SE:イン16MP/アウト48MP+2MP Glory Pro:イン16MP/アウト48MP+20MP+2MP+サーマル |
バッテリー | 3.7V/6,200 mAh |
サイズ | 174.8 x 84.2 x 17.5 mm |
重量 | 370 g |
バリエーションモデル
・Glory SE (8GB/128GB ワイヤレス充電、赤外線暗視カメラ、サーマルカメラ非搭載)
・Glory(8GB/256GB サーマルカメラ非搭載)
・Glory PRO(8GB/256GB ワイヤレス充電対応、赤外線暗視カメラ、サーマルカメラ搭載)
コメント
AGM Gloryには「ストレージ容量、ワイヤレス充電有無、カメラの仕様」が異なる3つのバリエーションモデルがあります。
OSはAndroid 11を搭載しています。以前実機レビューを行ったH3では素のAndroidに準拠したソフトウェアが搭載されており、Gloryに関してもその仕様を踏襲しているものと思われます。
CPUはSnapdragon 480 5Gです。5G対応CPUとしてはエントリークラスの型番となりますが、上位のSnapdragon 690 5Gに迫る性能になっていますので、WEBブラウジングやSNSなどの普段使いはもちろんのこと、3Dゲームも(タイトルによっては設定変更が必要になると思いますが)十分楽しめます。というか、この製品の場合、そもそも快適にゲームをするということは眼中になく、「ガチなアウトドア機能の追求」に力が入っていると思いますので、「CPUはこれで十分」ということなんだろうと思います。
RAMは8GB、内蔵ストレージは128GB(Glory SE)/256GB(Glory/Glory PRO)という構成で、MicroSDカードによるストレージ拡張にも対応しています。また、ディスプレイは6.53インチで、解像度はFHD+(2,340 x 1,080)です。
カメラはイン16MP、アウト48MP(広角) + 20MP(赤外線暗視、Glory、Glory PROのみ) + 2MP(マクロ) + サーマルカメラ(Glory PROのみ)という構成です。
メインとなる広角レンズにはソニー製CMOSセンサー「IMX 582」を採用しており、AGM H3よりも大幅に画素数が上がっています。またGloryとGlory Proは赤外線暗視カメラ(ナイトビジョンカメラ)を搭載し、さらにGlory Proではサーマルカメラも備えています。サーマルカメラはタフネススマホでは「CAT S61」や「Blackview BV9800 Pro」にも搭載されており、一般ユーザーにはなかなか使い道が浮かばないところではあるのですが、ニーズのある人にとっては重宝しそうです。
ワイヤレスネットワークは802.11a/b/g/n/acとBluetooth 5.0に対応します。なお、メーカーサイトには「ax-ready」という記載があり、この文言の意味するところがよくわからないのですが、ハードウェア的にはWi-Fi6(ax規格)に対応していて、後日OTAアップデートでWi-Fi6が使用可能になる予定、という意味では?と思いました。
バッテリー容量は6,200 mAhです。GloryとGlory PROではqi規格のワイヤレス充電に対応します。タフネス系の規格としてはMIL(MIL-STD-810H)のほか、IPX68/69K準拠の防水・防塵性能を持ち合わせています。
それと、この製品は超低温下での動作にも自信を持っており、バッテリー駆動時間についても「マイナス27℃で終日駆動、マイナス40℃で10時間の駆動、マイナス40℃で1時間の駆動」とのことです。
またGloryでは全モデルで110dbの大型スピーカーを内蔵しています。110dbというと概ね自動車のクラクションと同じ音量ということになり、モノラルスピーカーなので音質に関してはあまり期待しない方が良さそうですが、アウトドアシーンでは大活躍してくれるのではないでしょうか。
2.AGM Glory 筐体
前面です(Glory SEの画像です)。タフネススマホでも採用されることが多くなってきたパンチホールノッチではなく、ティアドロップ型のノッチを採用しています。AGM H3と比較するとベゼルも狭めで見た目も「今時の」スマートフォンになった印象です。
左からGlory SE、Glory、Glory PROです。エントリーモデルとなるGlory SEではイエローのアクセントカラーが使われており、GloryとGlory PROでは側面のprogrammable button(ユーザーが任意の操作を割り当てることのできるボタン)のみレッド、あとはブラック一色です。
3モデルでレンズの構成が異なるものの基本的なデザインは共通です。大型スピーカーの周りにカメラレンズが配置されたデザインは個性的でなかなかインパクトがあります。
3.AGM Glory 価格など
AGM Gloryは10月28日に予約がスタートし、AGM公式サイトでの価格はGlory SEが399ドル(約45,500円)、Gloryが499ドル(約56,800円)、Glory PROが799ドル(約91,000円)となっています。なお、10月28日現在、予約金(デポジット)として1ドルを支払うと、正式購入時(残金支払い時)になんとタフネスガラケーのAGM M6とワイヤレスイヤホンAGM Budsがプレゼントされます(11月1日まで)。
日頃ウインタブではどうしても「CPUの型番でエントリークラス/ミットレンジクラス/ハイエンドクラスなどに製品を区分する」発想にとらわれがちで、その考え方だとAGM Gloryは「エントリークラスのくせにずいぶんと高価」と考えてしまいますが、この製品の「格」が搭載CPUでは決まらないということは、ここまでお読みいただいた方なら十分ご理解いただけると思います。
以前実機レビューをしたAGM H3と比較するとCPUが大幅に性能向上しており、メインスマートフォンとしても十分活躍させることができるようになりました。GloryとGlory PROでは赤外線暗視カメラも健在で、さらにGlory PROではサーマルカメラを搭載するなど、タフネススマートフォンの中ではかなり個性的かつ多機能です。また110dbという大音量スピーカーの性能も、さすがに普段使いでは試せる機会は多くないとは思いますが、アウトドアシーンで緊急事態になった際はかなり役に立ってくれそうです。
「タフネス」系製品として個性的な端末を投入しているAGMですが、今回もなかなか「とがった」一台になっていて個人的にも少し気になる一台です。特に大音量スピーカーは是非試してみたいところです。
4.関連リンク
AGM Glory:AGM Mobile
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コメント
北極探検用スマホってなんだよ・・・と思ったけど
超低温下での連続使用時間を最大の売りにしてるということか
日本歴代クラスの極寒でも数時間保証できるので地域によっては実用的なのかも?