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Paperlike HD-FT - 目に優しいEinkを採用した13.3インチのPC用ディスプレイに最新モデル!

Paperlike HD-FT
ウインタブがお世話になっている「Eink製品の専門店」SKT株式会社が、13.3インチのEinkディスプレイ「Paperlike HD-FT」を発売しました。ウインタブではSKTのご協力により、この製品の前身機にあたる「Paperlike Pro touch」をレビューしていますし、し、さらにその前のモデルである「Paperlike HD」もレビューしています。

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最新モデル(おそらく三世代目だと思います)となる、Einkとしては大型のディスプレイ、大きく品質が向上しています。

1.スペック

●スクリーン: 13.3インチE-ink(2,200 × 1,650)
 ※アスペクト比4:3
 ※周囲の光を反射して表示(バックライトなし)
 ※フロントライト装備。二種類の色温度(暖色&寒色)
 ※タッチパネル(ただしWindowsとLinuxのみ)
●PC接続用端子:HDMI(本体側はminiHDMI)
●電源供給:USB(5V-2A)
●ベゼル材質:プラスチック
●VESA取り付け穴:75mm×75mm
●外部インターフェイス:USB
●対応OS:Windows7,8,10 Mac OS 10.11-10.14 Linux Ubuntu-16.04 iOS
●ソフトウェアアップデートあり
●サイズ:313 × 273 × 7 mm / 760 g

直近にレビューした「Paperlike Pro touch」からの「数字上の」変更点として、ディスプレイ解像度が上がった(Paperlike Pro touchは1,600 × 1,200)ことと、フロントライトがついたことが挙げられます。いずれも大きな改善と言え、実機レビューをしたものとしては特にフロントライトがついたことが大きいと感じます。Einkは自身では発光せず、周囲の光を反射する仕組みなので、深夜に自室で作業する場合なんかはどうしても画面が暗く感じますので。

ディスプレイのアスペクト比は4:3です。これは以前から感じていることなのですが、PCに接続する前提であれば16:9(いわゆるHOとかFHDのアスペクト比)にすべきでは?と思うんですよね。ほとんどのPCがアスペクト比16:9ですし、特にニューモデルでは解像度も大きく向上していますので、表示倍率をPCと同じにして(要するにPCに表示されているのと同じレイアウトにして)作業できるのでは?と思います。従来モデルだと推奨される解像度が800 × 600だったりしたので、もともとPCと全く同じ表示倍率にするのが厳しかったんですけどね。

2.特徴

Paperlike HD-FT
Einkが目に優しいというのは周知の事実かと思います。ウインタブ読者でもKindleとかKoboを使って読書をしている人は多いでしょう。Paperlike HD-FTの最大の特徴は「13.3インチの大型サイズのEinkをPCのディスプレイとして使える」ということであるのは間違いないです。

EinkをPCのディスプレイとして使う理由として「明るい液晶を長時間凝視することによる疲れ目」の対策、というのが大きいです。

Paperlike HD-FT
これですね。液晶にはバックライトが必要ですが、Einkはバックライトを必要とせず、反射光で表示するしくみ、つまり紙と同じ原理で文字や画像を表示できるということです。

Paperlike HD-FT
第二世代(Paperlike Pro touch)から採用されたのが「タッチパネル」です。最近はノートPCでもタッチパネルを搭載する製品が増えてきましたが、慣れればタッチ操作できるというのは非常に快適です。また、スマホ世代(PCよりも先にスマホを使い始めた、主に若年層)にしてみれば「タッチ操作こそ普通」だと思いますので、Einkといえどもタッチパネルになっているのは歓迎すべきことでしょう。

Paperlike HD-FT
ニューモデルではソフトウェアではなくハードウェアで細かい画質の調整ができるようになりました(従来モデルでも出来ましたが、機能は限定的でした)。

•コントラストの変更(9段階)
•インク滴の調整(黒の濃さと速度のバランスを選択できます。 3段階)
•グレーススケールの調整(3段階)

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EinkをPCのディスプレイとして使う場合、「画像の管理」というのがハードルになっていたと思います。例えばウインタブの記事は文章と画像によって構成されていて、文章が主ではあるのですが、画像も非常に重要です。画像がクソ汚いサイトを誰が読みたいと思うでしょう。もちろんウインタブよりも数段画像に凝ったサイトはたくさんあり、現状でもウインタブの画像は必ずしもキレイだとは言えないんですけどね。

Einkディスプレイだけを使ってウインタブの記事を完結させるのは、少なくとも従来モデルまでの品質では無理だと思っています。第二世代のPaperlike Pro touchでは表示の遅延が大幅に改善され、テキスト入力なら十分快適に使える品質になったと思います。しかし、画像加工をEinkディスプレイで完結させる気にはなれませんでした。読者に見せられるように画像加工をする上で、グレースケールで、しかもどうしても表示が粗いEinkディスプレイだけでの確認で済ませることが出来ないからです。

ということで個人的にニューモデルに期待したいのは「遅延」と「画質」の改善、特に画像や映像表示の改善です。従来モデルをレビューしたものとして、おそらく論文など(完成稿は別として)制作段階ではほぼテキストオンリーになるようなものを作成するぶんには満足できる品質になっていたと思います。あとは遅延がさらに短縮され、画像がそこそこキレイに表示できるようになったのであれば、ウインタブだけでなく、広く一般ユーザーに受け入れられる品質になったと評価できるでしょう。

SKTではこの製品の紹介動画を公開していますので、参考になると思います。

DASUNG. The World's First E-ink Monitor with Front-light & Touchscreen. Paperlike HD-FT
DASUNG 13.3" E-ink Monitor Paperlike HD-FT with HUAWEI Mate 20

3.価格など

Paperlike HD-FTは7月15日に発売される予定で、AmazonとYahooショッピングで販売されます。価格は149,800円(税込み161,784円)とアナウンスされています。

この製品はテキストを主に扱う専門職(小説の執筆、研究者の論文執筆、プログラマーのコーディングなど)の人には強力なツールになるでしょう。価格は安くありませんが、こういう人には健康管理の面から見て、お金を払う価値があると思います。

一方で、家庭でエンターテイメント用途に使う、ということになると、どうしても画像や動画を観る機会が多くなるので、液晶ディスプレイ以上に、というのは難しいにせよ、ある程度「許せる」くらいの表示品質が必要だと思います。ただ、この点はスペック表だけでは確認が難しいところです。

ニューモデルになって、一段と品質が改善されたのはSKTの説明でも十分理解が出来ますので、「非エンタメ」の用途で使いたいなら「そろそろOKかな」と思います。

4.関連リンク

Paperlike HD-FT:SKT株式会社 製品説明
Paperlike HD-FT 13.3インチE Inkセカンドモニター:Amazon
※7月15日まで購入ができません。

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