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OpenRock S2 レビュー - 高音質かつ軽い装着感が抜群な、かけっぱなしで生活に溶け込むワイヤレスイヤホン

アクセサリ

OpenRock-S2
こんにちは、natsukiです。オープンイヤー型のワイヤレスイヤホンOpenRock S2のレビューをお届けします。オープンイヤー型は、スピーカー部分を耳に突っ込まないため、外部の音がそのまま聞こえるのが特徴です。オープンイヤー型のイヤホンというと、以前にSOUNDPEATS CCをレビューしていますが、そちらが耳を挟んで固定するいわゆる「イヤーカフ」形状だったのに対して、このOpenRock S2は耳にかけるタイプの形状となっています。OpenRock S2は同形状のイヤホンの中でも特に軽量で、オープンイヤー型特有の自然な音響を高度に実現しつつ、非常に軽く耳にフィットするため、激しい動きにもずれにくく、つけっぱなしにしていても負担感のない快適な装着感が魅力となっています。なお、レビューはメーカーより提供を受けたサンプル機にて行っています。

おすすめポイント
・軽く耳にフィットする、ずっとつけっぱなしでも苦にならない抜群の装着感
・高品質かつ、オープンイヤーならではの自然な音響
・外部音がそのまま聞こえるので、外を歩いていても安心
・LDACハイレゾ音質に対応(ただしマルチポイント機能は使えなくなる)
・自撮りに便利なカメラのシャッター機能を持つ
ここはイマイチ
・当然ながら、騒音には弱い
・アプリのカスタマイズ性が貧弱
・遅延軽減のゲームモードもなく、動画視聴には問題無いが、タイミングが気になるゲームには向かない

・クーポンコード「OPENS207」で20%OFF
・クーポンはAmazon、公式サイトいずれでも利用可

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1.基本スペック

基本スペックは次の通りです。
・コーデック:LDAC、AAC、SBC
・接続:Bluetooth 6.0
・マルチポイント:対応
・ENC通話ノイズリダクション:対応
・アクティブノイズキャンセリング:なし
・再生時間:イヤホンのみ8時間、ケース込み32時間
・充電時間:1.5時間(5分で1時間再生可能の急速充電)
・防水性能:IPX5
・重量:イヤホン片方7.0g(実測)
・マイク:4個(通話ノイズリダクション)
・アプリ:専用アプリ「OpenRock」によるカスタマイズが可能

この製品は、はじめに述べたように「オープンイヤー型」のイヤホンです。外部の音がそのまま聞こえるので、他人に話しかけられることのある環境や、周囲の音を気にする必要のある外出時などに便利です。騒音のある環境には適しませんが、外部の環境音と溶け合った自然な音響を楽しめることこそ、オープンイヤー型の醍醐味です。

構造上当然ながら、外部の騒音をかき消すアクティブノイズキャンセリング機能は持ちません。一方で、通話時にこちらの音声を相手方にクリアに届ける、ENC通話ノイズリダクションに対応します。

コーデックは、一般的なAACとSBCに加え、ハイレゾ対応のLDACにも対応。ただし、LDAC接続の場合は、2機器を自動で切り替えるマルチポイント機能は使えません。これは、他社機種でも見られる仕様で、コーデックの特徴でしょう。

防水性能は、IPX5。水没は無理ですが、水がかかるくらいなら問題ありません。

スペック的には、一般的なオープンイヤー型イヤホンの基本を抑えているといってよいでしょう。

専用アプリによるカスタマイズにも対応しますが、後述のように、このアプリはあまりカスタマイズ性が高くありません。

2.本体

box
早速、本体を見ていきましょう。

bundled-items
同梱品一覧です。マニュアル、保証書、本体とシンプル。充電用ケーブルもありませんが、いまどき、無くても大丈夫でしょう。ケースの充電電力は5V/1Aなので、100円ショップのケーブルで十分です。

case
本体です。ツヤ消しブラックで、星のようにラメが散りばめられた、落ち着いた上品なデザインです。ちなみに、充電用USB Type-Cポートは横側面にあります。

open
蓋を開けると、このように収納。イヤホンの形状からして、ケース自体が平べったいので、ポケットに入れても膨らみが少なくてすみます。手前のボタンは、再ペアリング用ですね。

earphone_button
イヤホン本体です。矢印の部分に、操作用のボタンがあります。ボタンは、最近のイヤホンにしては珍しく、タッチタイプではなく、物理的に押すボタンです。形状からして、実際に装着すると、やや押しにくいので、確実に押したことが触覚でフィードバックする物理ボタンの方がよいのかもしれません。

weight
重量は、スペックシート通りの7g。下で触れますが、一般的なワイヤレスイヤホンとしては普通なものの、耳にかけるタイプでこの重量だと、ものすごく軽く感じます。

3.使用感 ― 抜群の装着感

軽く耳にフィットする装着感

この製品のもっとも素晴らしい点は、この装着感だと思います。耳にかける形状で7gは、実際に装着すると非常に軽く、長時間つけていても負担を感じません。また、スピーカー部分が耳にほとんど触れないので(斬新な装着感ではじめは戸惑いました)、異物感がありません。文句なしに、私が今まで使ってきたイヤホンの中で、もっともつけ続けることが楽なイヤホンと言えます。

参考までに、同形状の主要イヤホンの重量は下記の通りで、やはり単純な重量面でも優れていることがうかがえます。
・Anker Soundcore V20i:9.3g
・SOUNDPEATS Chasers:9.5g
・EarFun OpenJump:7.8g

さらに、固定力も高く、ジョギング程度なら落とすことを心配する必要はまず無いでしょう。ただし、角度調整機能などは無いので、個人の耳の形状による差はあるかもしれません。

外部音がそのまま聞こえるオープンイヤー型の特性もあって、まさに「ずっとつけっぱなしで生活できる」イヤホンになっています。

十分な電池保ち

電池保ちは公称8時間。この製品は、長くつけ続けていやすいのが大きな魅力ですが、これだけの時間があれば十分に満足です。余談ですが、なまじアクティブノイズキャンセリングやパススルーなどの機能があると、これらはかなり電池を喰います。オープンイヤー型の場合、良くも悪くもそういう機能とは無縁なので、実用でもマジでカタログスペック通りに電池が保ちます。

ボタンは、物理的ボタンなので触覚で分かる

形状から、ボタンを押すには耳の後ろに手を回す必要があります。ただ、タッチタイプではなく物理ボタンなので、誤押下はありません。

カメラ起動時には、ボタンがシャッターに

面白い機能として、カメラアプリ起動時には、ボタンがシャッターボタンとして機能します。マニュアルには、「ボタン4回押しでシャッター機能」になるとあるのですが、私の環境(Xiaomi 12T)では、1回押しでタイマーのシャッターボタン、4回押しで通常のシャッターとなり、マニュアルにない1回押しも動作しました。自撮りをする人にとっては、便利かもしれません。

便利なマルチポイント

高価格帯のイヤホンで搭載が増えているマルチポイント機能に、本機も対応します。スマホとパソコンにつないで確認しましたが、それぞれの音声出力が必要な方にスムーズに自動で切り替わります。なお、コーデックをLDACにした場合は、マルチポイント機能は使えなくなります。

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4.音響 ― オープンイヤーならではの、広く、自然な音響

これぞ!オープンイヤーというべき、中低音の充実した自然な音響

装着部分のところで触れましたが、スピーカー部分は、ほとんど耳に触れず、完全に「耳の外にスピーカーがぶら下がっている」形で鳴ることになります。従って、そもそもの音の根本的な聞こえ方が、耳道の中で慣らすイヤホンとは全く異なります。

その特徴を一言で言うなら、「自然な音響」となるでしょう。頭の中で鳴っているのではなく、外部の現実の音と溶け合って、そこに音源があるかのように鳴ってくれる。これぞ、オープンイヤー型の醍醐味!という響きを聴かせてくれます。

個人的には、オープンイヤー型のイヤホンの場合、いかに環境音(静かな環境でも、風音、虫の声、遠くの車の音、冷蔵庫の稼働音など実に多くの音を感じている)にリアリティあふれる溶け込み方をするかが重要であって、強力なノイズキャンセリング機能による外部音の遮断によってゼロからの音作りを行うタイプのイヤホンとは、あるべき音の方向性が異なると考えています。オープンイヤー型の場合は、もちろん相当なレベルまでの音の繊細さを実現した上で、さらにそこから追求すべきは、楽器の近くで耳をそばだてるような細密さや特定音域のブーストよりも、適切な残響による空間表現や豊かな中低音域による音源から距離を置いて聴いたときの音色の再現でしょう。このOpenRock S2の音響は、その辺をきっちり追求していて、まず、十分に中低音が豊かで、ドンシャリ強調型のイヤホンにありがちな(それはそれでそのイヤホンの魅力にもなるんですが)音の人工感はほとんどありません。ずーっと聴いていても聴き疲れしない音響です。1万円弱という価格帯のイヤホンとして恥じないだけの音質をもち、その上で、オープンイヤー型に適した鳴りにチューニングされています。

デフォルトのイコライズで、中低音が充実したバランスのよいリアリティある表現力

後述のように、イコライズはアプリ設定で「ロック・モード」「リラックス・モード」「ブーム・モード」「設定(任意のカスタマイズ)」の4種類があり、デフォルトでは「ロック・モード」になっています。それぞれ、特に説明はないのですが、
・ロック・モード:低音強調
・リラックス・モード:中高音強調
・ブーム・モード:残響強め
といったところ。
実際、デフォルトの「ロック・モード」は、低音強調とはいえ、耳の外で鳴るせいかそこまで低音過多には感じず、むしろ外部音とよく溶け合うバランスのよい音響です。ポピュラーからクラシックまで、オールマイティーに聴けます。やや低音強調なのが、空間の広がりを感じさせることにも貢献しています。

この他、「リラックス・モード」は、ボーカル重視に合うでしょう。ただ、わりと高音が強調されて、楽器の音色が刺さるので、個人的には「リラックス」できないんですが(笑)。「ブーム・モード」は残響が強めに出て、映画など、さらに空間の広がりを感じたい場合に向きます。

外を歩いていても安心な一方、当たり前だが、騒音には弱い

OpenRock S2をつけて、色々出かけてみました。外部音はそのまま聞こえるので、つけたまま道路を歩いたりしていても比較的安心です。

一方でオープンイヤーの構造上、当然のことながら、騒音のある環境には致命的に弱いです。電車内はもちろんのこと、館内放送の流れるデパートの中などでも、まともに音楽を楽しむことは厳しいですね。これは、そういう製品特性ということです。

音漏れは、常識的な音量であれば問題無し

耳とスピーカーの距離がわりと離れているので、音漏れは気になるところですね。私が色々と試した限りでは、静かな環境で常識的に音楽を楽しむレベルであれば、スピーカーの指向性が十分に効いているらしく、音漏れを気にする必要はありません。ただし、なまじ周りに騒音があって、それに対抗して音量を上げたりすると、多少は漏れます。やはり、人が密集して騒音のある電車内などは、向かない環境と言えるでしょう。

5.専用アプリ「OpenRock」― カスタマイズ性が低く惜しい

app
専用アプリ「OpenRock」は、Google PlayやApp Storeからダウンロード可能な他、マニュアルのQRコードからapkファイルも配布しています。

OpenRock - Google Play のアプリ
OpenRock イヤホン コンパニオン アプリ
‎OpenRock
‎The OpenRock application is designed to elevate the operational experience of OpenRock earbuds. Through this applicatio...

イコライズは、3種+カスタマイズ

app_eq
イコライズは、先述のように「ロック・モード」「リラックス・モード」「ブーム・モード」3種類のプリセットが用意され、さらに自由にカスタマイズ可能な「設定」があります。

この他、「空間音響」という項目のON/OFFが可能で、左右の分離を強調するようです。ただ、かなり繊細さが失われて音質が犠牲になるため、個人的にはあまりお勧めできません。もともとオープンイヤー型は、自然な空間の広がりを十分に感じさせることができる上に、イコライズの「ブーム・モード」もあるので、この機能はあくまでオマケと感じます。

LDACとマルチポイントの両立はできず

app_LDAC
「Hi-Res モード」をONにすると、コーデックがLDACに変わり、より繊細な表現が可能になります。一方で、電池保ちが悪くなるとともに、すでに触れたようにマルチポイント機能は使えなくなります。確かにLDACの方が音の繊細さは増すものの、先述のような緻密さ以外の部分こそ重要なオープンイヤー型の特性から、LDACではないことによる音楽体験の損失は少なく、マルチポイント不可・電池保ち減少といったリスクを考えると、実用上は別にAACで十分とも思えます。

余談ですが、LDAC対応ワイヤレスイヤホンの場合、スマホのBluetooth接続設定から切り替えられるものもありますが、OpenRock S2は、専用アプリからの切り替えしかできませんでした(Android環境)。

ボタンの機能切り替えはできず

app_button
アプリによる、ボタン操作の機能変更は、「1回押し」「2回押し」「3回押し」は、デフォルトの機能から動かせません。長押し(1秒)のみ「音量+」「音量ー」「音声アシスタント」の4種を設定できはしますが、試した限りでは、「音量+」「音量ー」は動作せず、「マイク オンーオフ」「音声アシスタント」は動作しました。なお、もともと3秒長押しに「電源のON/OFF」が割り振られていて、こちらはアプリでの機能割り当てにかかわらず動作するので、注意が必要です。いずれにしても、ここの自由度の低さは残念なところです(ウインタブ注:この点は接続機種との相性問題の可能性もあります)。

ゲームモードがなく、ゲーム時に遅延を感じる場合も

最近のワイヤレスイヤホンの専用アプリによくある、遅延軽減のゲームモードを備えていません。一般的な動画視聴であれば、(演奏動画を除き)特に問題になるほどの遅延はありませんが、ゲームとなると、例えば「原神」なんかのアクションでも、ちょっと気になるレベルの遅延が生じます。もちろん、大前提として、ワイヤレスイヤホンである以上、例えゲームモードにしても、一定の遅延は必ず生じます。また、アプリの種類や、場面ごとの負荷、スマホの性能、電波状態などによっても左右されるので、定量的な比較は困難であり、あくまで程度問題となります。

genshin
それでも、例えば、原神のゲーム内音ゲーで、他社ワイヤレスイヤホンのゲームモードであれば、アプリ側の遅延調整でまあ遊べるレベルにはなるものの(ガチではない)、ゲームモードのないOpenRock S2では、調整で吸収しきれないレベルの遅延が生じます。音ズレがどうでもよいゲームであればいいですが、タイミングが気になるゲーム向きではないでしょう。

6.まとめ

OpenRock S2は、オープンイヤー型の利点をさらに伸ばして楽しめるワイヤレスイヤホンです。豊かな中低音域による豊かなサウンドが外部の環境音とよく調和して、リアリティあふれる表現を実現しています。

特筆すべきは、耳掛け型の形状と7gという軽量さによる装着感で、つけているという違和感が非常に少なくなっています。自然な音響と合わせて、ずっとつけたまま生活できるイヤホンです。

オープンイヤー型という形状から当然ながら、外部の音が通常通り聞こえるとともに、騒音に弱いのはやむを得ません。音漏れは、常識的なレベルでは問題ありませんが、騒音のある環境だと対抗して音量を大きくしがちなので、そういう面でも騒音のある環境には向かないと言えるでしょう。

残念な点として、専用アプリが貧弱ということがあります。ボタン操作のカスタマイズがかなり限られる他、遅延軽減のいわゆるゲームモードもありません。ただし、これらはユーザビリティの問題で、音響を損なうものではありません。

製品特性と価格帯で競合するSOUNDPEATS Chasersとおおざっぱに比べると、SOUNDPEATS製品はアプリによるカスタマイズ性が非常に優れているので(多数のプリセット、自由度の高い操作、ゲームモード)、音質・操作ともに幅広い調整が可能です。一方、SOUNDPEATS Chasersのイヤホン重量はカタログスペックで9.5gと、ここは7gのOpenRock S2の方が明らかに軽量です。好みや楽曲に応じたカスタマイズ性の高さのSOUNDPEATS Chasersか、軽量な装着感のOpenRock S2かという迷いどころとなるでしょう。

OpenRock S2の価格は、記事執筆現在、Amazonで9,980円に10%OFFクーポンがついて、さらメーカーより下記の20%OFFクーポンコードをいただいています。

・20%割引コード:OPENS207
・クーポン適用後価格:7,984円
Amazonメーカー直売サイトのどちらでも利用可能です。

イヤホンをつけっぱなしで生活の中に溶け込ませたい、そういう人に特にお勧めできる製品です。

7.関連リンク

・クーポンコード「OPENS207」で20%OFF
・クーポンはAmazon、公式サイトいずれでも利用可

執筆者:natsuki ウインタブをきっかけに、海外通販で奇天烈なガジェットを漁ることにハマる。趣味は旅行(自然も史跡も)、アマチュアオーケストラなど。自分の知識欲も満たせるので、楽しんで記事を書いています。興味を持ったもの、面白いと思ったものを、読者の皆さんと共有できれば幸いです。
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