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Windowsの小ネタ - WindowsタブレットでBluetooth機器を使うときの注意事項

Bluetooth ロゴ

出所:Wikipedia

こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。先日ThinkPad 8とポメラキーボードを使ってテキスト入力をしていたら、たまたま「/」キーを入力した時に激しいチャタリング(特定のキーを1度しか入力していないのに同じキーが連続して入力されてしまう現象)が発生し、入力していたページがすべて「/」で埋め尽くされてしまいました。ポメラキーボードは気に入ってますがあまり使用頻度は高くなく、小規模なチャタリングはしばしば発生していたものの、そんなに被害はなかったのであまり深く悩んでいませんでした。

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私はBluetoothというものをあまり信用していなくて、極力使わないようにしています。ウインタブでも「Bluetoothは相性問題があるのでキライ」という趣旨のことを何度も書いてきました。でもBluetoothって本当に悪者なんでしょうか?ただ「相性」だけで話を終わらせることなく、もう少し詳しく調べてみました。

1.最大の原因は「電波の混線」

混線
Windowsタブレットでインターネット接続する場合、ほぼ100%無線LANを使います。SIMカード付きのタブレットもありますが、ほとんどの人は自宅の無線LAN機器やモバイルルーター、スマホのテザリングなどの方法で、ルーター(スマホ)とタブレットの間を無線LANで接続しているはずです。当たり前の話ですけど、無線LANは電波を使います。

これも当たり前ですけど、Bluetoothも電波を使います。無線LANが使う周波数は「2.4GHz」と「5GHz」があり、Bluetoothが使う周波数は「2.4GHz」です。つまり「2.4GHz」という周波数帯で複数の通信が行なわれているわけで、「混線」が起きる可能性がある、ということですね。

2.無線LANの規格

ウインタブで機種紹介をするとき、スペック表を表示することが多いのですが、スペック表にはネットワーク関連の事項が記載されていることがほとんどです。無線LANについて、例えば「IEEE802.11a/b/g/n/ac」などと記載されています。これは無線LANの規格名で、前半部分「IEEE802.11」という部分までは全てのタブレットや2 in 1で共通、その後のaとかgとかの数字の組み合わせは機種によって異なります。無線LAN規格の詳細について興味があれば下記のリンクを参照して下さい。

無線LAN:Wikipedia

簡単に言うと、IEEE802.11のあとに「a」あるいは「ac」がついている場合は5GHzでの通信が可能です。どちらもついていなければその機種は2.4GHzでの通信しかできません。acというのは最も新しい高速通信の規格で、ほとんどのタブレットはまだ対応していないようです(先日記事にしたBungBungame Photon 2はac対応ですね)。

VivoTabのネットワーク接続
ちなみに私が持っている3台のタブレットのうち、VivoTab Note 8とThinkPad 8は5GHzに対応していて、Aspire Switchは5GHzでの通信はできません。上の画像はVivoTabのネットワーク接続状態を表示したものですが、私は自宅でエレコムの無線LANルーターを使っていて、「elecom2g~」と「elecom5g~」という2つの電波が出ていることがわかります。

ここまでの整理をします。「タブレットなどのモバイルWindowsマシンは無線LAN(IEEE802.11)に接続できるが、2種類ある周波数のうち、2.4GHzのほうはほぼ全製品が対応しているものの、5GHzのほうは対応しているものと対応していないものがある」ということです。

次に無線LAN機器について説明します。

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モバイルルーター(WiMAXやEmobileなど)とタブレットの間の通信も通常IEEE802.11の規格で行われますが、ほとんどの場合2.4GHzです。屋外で5GHzを使うと電波法に違反する、というのが最大の理由です。モバイルルーターなのに屋外で使えない、というんじゃ話になりませんからね。一応例外があって、「DFS」という機能がある場合は屋外で5GHzが使えるのですが、対応機器は限られています。

屋外で5GHz帯無線LANの利用を可能にする”DFS機能”について調べてみた!:ちむどろいど

次に自宅などの無線LANルーターですが、比較的新しいものは多くが2.4GHzと5GHzの両方に対応しています。上の画像にもあるように、要するに2.4GHzと5GHzの電波を同時に出している、ということです。

最後になりますが、実は2.4GHzという周波数帯は日本では非常に混雑していて、混線の問題が大きくなっています。無線機器だけでなく、たとえば電子レンジも2.4GHzの電波を出していて、しかも強力なので、電子レンジのそばにルーターを置かないように、などと言われます。

3.無線LANで5GHzを使えばかなり快適に

2.4GHzという周波数でBluetooth機器と無線LANを同時にタブレットにつなぐと、混線が生じる可能性がある、というのは常識的に考えても想像はつきますね。もちろん全部が全部、ということではなく、「混線する場合がある」ということです。まずは自宅などの無線LANルーターが5GHzに対応している場合は、5GHzの方で接続してみてください。これだけでかなりの確率でBluetoothの不具合がなくなると思います。

4.しかし物理的な限界が

タブレットは出先で使ってなんぼ、だと思います。その場合、上に書いたように法規制で5GHzはほとんどの場合屋外で使えない、ということに注意が必要です(屋内なら別に自宅でなくても大丈夫です)。また一部のWindowsタブレットはそもそも5GHzでの通信に対応していないので、その場合は否応なく2.4GHzを使わざるを得ません。

つまり、タブレットでBluetooth機器を使う場合、発生頻度の差こそあれ、混線問題は避けて通れない、ということになります。「無線LANを5GHzで接続しつつBluetooth機器を1台だけ接続する」場合は最もリスクが小さく、「無線LANを2.4GHzで接続しつつBluetoothのマウスとBluetoothのキーボードも同時に接続する」なんて場合はかなり厳しいことになりますね。

そして、ここまで理解した上で、さらに機器同士、つまりタブレットとBluetooth機器の相性の問題が出てきます。2.4GHzで同時使用していても問題がない場合もあるし、使いものにならない場合もある、ということですね。私は冒頭に書いたチャタリングの問題のほか、無線LANを2.4GHzで接続しつつBluetoothマウスとBluetoothキーボードを同時接続して、マウスもキーボードもろくに動いてくれなかった経験もしました。価格ドットコムに参考になる口コミがありましたのでリンクしておきます。

ブルートゥース機器、キーボード、マウスの併用時の不具合:価格ドットコム

5.自分の環境だとかなり厳しいかな

最後に個人的な話です。私の通信環境は、

自宅の無線LANルーター: 2.4GHzと5GHzどちらも可
モバイルルーター: 2.4GHzのみに対応
ThinkPad 8: 2.4GHzと5GHzどちらも可
VivoTab: 2.4GHzと5GHzどちらも可
Aspire Switch: 2.4GHzのみに対応
Bluetooth機器: ポメラキーボードとワイヤレスマウスの2つ

となっていて、外出中は必ず2.4GHzでの無線LAN接続になります。これまではポメラキーボードを出先に置いておいたのですが、今後は有線キーボードを持ち歩いたほうがよさそうです。ポメラキーボードはむしろ自宅で5GHzの無線LAN接続をしているときに使うべきでしょうね。

問題は外出時のマウスをどうするか、ということですが、持っているBluetoothマウスはThinkPad 8とVivoTabでは2.4GHzの無線LAN環境下でも今のところ問題なく動いてくれるので、とりあえず様子見します。

Bluetoothについていろいろ調べてみましたけど、私個人の気持ちとしては、「次に買うマウスと外付けキーボードは有線タイプだな」ってことです。

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コメント

  1. くらむら より:

    こんにちは。いつもこちらの記事には大変お世話になっております。

    もうご存知のことかもしれませんが、もしそうでなければと思いコメントさせていただきます。

    周波数2.4GHzの無線LAN環境化における電波の相互干渉ですが、実はいずれのUSB 3.0機器とも同様の問題があります。これは仕様上、USB 3.0 のデータスぺクトラムが2.5 Ghz近辺の範囲でノイズを発生するためです。
    たとえばUSBワイヤレスマウスなどのレシーバーを、USB 3.0のハブや、ラップトップのUSB 3.0 のポートなどに差しているとうまく動かないことがあったりします。

    残念ながらこれを回避するには「物理的に離して設置する」しかないようです。
    いろいろなメーカーさんがこの干渉問題について説明していらっしゃるので、ご参考になれば。
    https://www.asus.com/jp/support/FAQ/1004004
    https://support.apple.com/ja-jp/HT5172

    私も個人的にはタブレットにUSB3.0のハブをつなぎ、有線マウスとキーボードを使っています。(一番の理由は、頻繁に電池を取り換えなくてはいけなかったのが面倒臭くなったからでしたが・・・。)

    • wintab より:

      くらむらさん、コメントありがとうございます。返信が遅れまして誠に申し訳ありません。
      USB3.0で電波干渉というのは普通の人は全然理解していないでしょうね。私も知りませんでした。
      教えて頂いてありがとうございます。USB3.0のドッキングステーションに無線マウスのレシーバー
      を接続して試してみます。

      Bluetoothとか無線は手軽さが魅力ですが、やっぱりキーボードだけは有線のほうが安心ですよね。
      タブレット関連の情報サイトで有線接続を推奨しているのはわたしくらいなものでしょう、と胸を
      張ってみる。

  2. やまちゃん より:

    パソコンド素人のサラリーマンです。
    8inchタブレットの購入を検討していた時にこのサイトに出会いました。
    一言で感動・感激でした。
    ご紹介してあるタブレットの中からCubeiWork 8 AirをGreaBestで購入しました。
    解説頂いている通り、日本語対応に変更しました。
    ここまではとてもスムーズで大いに満足しています。
    ところが、win更新プログラムのインストールができません。
    一時保存の領域が3G近くあり、これを削除しようとしてもできませんでした。
    増設メモリを購入(64G)しここに移せるものは移してみましたが、更新プログラム作動に必要な約1Gの領域が確保できません。
    中国語のファイルがいくつか削除可能ではないかと思うのですが、わからないのでできません。
    どれを削除して良いのか全く見当もつかず困っています。
    Bluetooth対応のキーボードを購入しこちらは良好に機能します。(Bluetoothはなんか中国語のものを含め2つあります。)
    長文になってしまい申し訳ありませんが、対応をご教授いただけないでしょうか?
    私はAndoroidは使わないので、この分のメモリを削除可能でしたらその対応でも結構です。
    よろしくお願いいたします。