株式会社リンクスインターナショナルが拡張性に優れたミニPC「LIVA Z2」を発売します。ウインタブでは日頃から中華のミニPCを読者におすすめしています。LIVAの製造メーカーは台湾のECS(Elitegroup Computer Systems)という会社ですが、ウインタブでいつも紹介している中国通販経由ではなく、正規輸入され、日本で普通に販売される製品なので、保証面でも安心です。
1.スペック
LIVA Z2にはいくつかのバリエーションモデルがあります。
LIVAZ2-4/32-W10: Windows 10 Home/Celeron N4000
LIVAZ2-4/32-W10: Windows 10 Home/Celeron N4100
LIVAZ2-4/32-W10: Windows 10 Home/Pentium N5000
LIVAZ2-4/32-W10Pro: Windows 10 Pro/Pentium N5000
このようにOSのバージョンとCPUの型番が異なります。いずれもGemini Lake世代のCPUですが、Celeron N4000とPentium N5000だと処理性能にかなりの差があります。個人的な印象ですと、N4000は性能面で見劣りしていまいますので、N4100かN5000のモデルがおすすめです。Passmarkが公表しているベンチマークスコアはこんな感じ。
Pentium Silver N5000: 2,451
Celeron N4100: 2,333
Celeron N4000: 1,444
※10月15日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能。
なお、RAMとストレージは全モデル共通で4GB/32GBです。しかし、この製品はDIYによるRAMとストレージの増設が可能で、RAMは最大で8GB(空きスロットがあるので、そこに4GBのRAMを追加できます)までの増設、ストレージに関しては2.5インチドライブベイがあり、SSDもしくはHDDの増設ができます。CPU性能があまり高くないとはいえ、RAMを8GBに、ストレージをSSDにすれば挙動はかなり安定し、サクサク動いてくれると思います。
入出力ポートは相当に充実していて、ノートPCよりは数段豊富な数と種類を備えています。HDMIも2つありますので、マルチディスプレイでの利用もできますね。もちろん有線と無線のネットワーク接続も可能です。
サイズの方は中華のミニPCと大差ない感じで、重量は少し重いかな、という印象です。この製品はVESAマウンターが付属していますので、ディスプレイの裏側に設置することもできます。
2.筐体
筐体素材は不明ですが、ミニPCとしては「よくあるデザイン」だと思います。また、この製品はヒートシンクを備えていて、ファンレス構造になっています。
入出力ポートは前後面にあります。画像上に電源ボタンがありますので、こちらを前面とすると、USBメモリースティックなどの抜き差しを頻繁にすることを考慮してか、USB 3.1(Gen 1)ポートとUSB3.1(Gen1)Type-Cポートといった、比較的高速にデータ伝送できるポートとオーディオジャックが並び、画像下(背面)にHDMI、有線LANといったネットワークやディスプレイ出力端子(あまり抜き差ししない)、そしてUSB2.0ポート(キーボードやマウス用ですね)があります。
筐体内部には2.5インチのドライブベイ。
RAMスロットも1つ空いてます。この構造であれば誰でもRAMやストレージの増設が簡単にできると思います。
3.価格など
LIVA Z2は10月27日の発売予定で、価格はオープンとなっていて、10月15日現在まだ価格情報が入手できません。参考までに前身機と考えられる「LIVA Zシリーズ」の価格を見てみると、Pentium N4200搭載モデルがアマゾンで税込み26,853円になっていました(RAM4GB/32GB eMMC)。このことから、(あまり参考にならないかもしれませんが)Celeron N4100モデルが3万円弱、Pentium N5000モデルが3万円強くらいかな、と思います。
ウインタブでいつも紹介している中華のミニPCだと、LIVA Z2に比較的近いスペックで200ドルくらいです。ただ、中国通販の製品ページを見てもRAMやストレージの増設や換装について十分な情報を得ることが難しいケースが多いです。また、アフターサービスや故障時の修理対応なども考慮すると、私が予想する価格であれば決して悪くないだろうと思います。
ここのところ、新規にデスクトップPCを購入する人はどんどん減っているようです。ということは「メインPCがノート」という人が増えているということですね。読者の皆さんもすでに性能の良いノートPCをお持ちなのかもしれませんが、そういう場合であれば、自宅用のサブPCとしてミニPCを持っておくというのはいいアイデアだと思います。私も「ノートPCメイン、ミニPCサブ」というパターンで仕事をしていて、なかなか快適に使えています。
4.関連リンク
LIVA Z2:リンクスインターナショナル
コメント
ここの会社の製品は後でSSD搭載モデル(OSもSSDにインストール)をリリースすることが多いので、SSDの換装なんかが面倒(もしくは難しい)な人はそれを待ってもいいかもしれません。
こんにちは。アドバイスありがとうございます。LIVAってペン入力対応のタブレットも出してましたよね。意外にウインタブの方向性にあってるかも。