驚安の殿堂「ドン・キホーテ」が税別19,800円の激安Windowsタブレット(2 in 1)「ジブン専用PC&タブレット U1C」を発売します。この製品は2019年に発売された「ジブン専用PC&タブレット U1」の後継機種で、価格を据え置きつつ、より高いスペックに改善されています。このシリーズは2016年に第一弾が発売されてから、この製品でもう「5代目」とのことです。非常に低価格かつ「ドンキで買えてしまう」ということで、大変な人気のようですね。
1.スペック
ジブン専用PC&タブレット U1C |
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OS | Windows 10 Home |
CPU | Intel Celeron N3350 |
外部GPU | なし |
RAM | 4GB |
ストレージ | 64GB eMMC |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 10.1インチ(1,280 × 800) |
ネットワーク | 802.11 a/b/g/n、Bluetooth 4.0 |
入出力 | USB Type-C、USB 3.0 、microHDMI、オーディオジャック、microSDカードリーダー、USB 2.0 ×2(キーボード側) |
カメラ | イン2MP/アウト2MP |
バッテリー | 7.6V/2,600mAh(稼働時間6時間) |
サイズ | タブレット:247×166×10 mm キーボード込:247×172×20 mm |
重量 |
タブレット:525 g キーボード込:995 g |
従来モデルのU1からの変更点として、まずCPUが挙げられます。従来モデルはAtom Z8350でしたが、このU1CはCeleron N3350を搭載します。ただし、性能面で劇的な変化があるか、と言うと「それほどでもない」ですね。
Celeron N3350:1,155
Atom Z8350:921
Celeron N4100:2,468
※12月22日現在のPassmark公表値。数値が大きいほうが高性能
N3350は開発コードネームがApollo Lakeの2コアCPUです。Apollo Lakeにも後継のGemini Lakeにも、一般的なノートPC用として2コア版(N3350、N4000)と4コア版(N3450、N4100)がありまして、2コア版のほうはAtomと比較しても大幅な性能アップ、という感じではありません。一方で4コア版のほうは2コア版やAtomと比較してかなり性能が高く、それはここに記載しているN4100のスコアを見ていただければわかりやすいかと思います。なので、U1Cは「従来モデルよりちょっとパワーアップ」くらいに考えておくといいでしょうね。
RAMとストレージ容量は従来モデルと変わらず4GB/64GB、ディスプレイも10.1インチのIPS液晶、1,280 × 800解像度と、従来モデルと一緒です。性能面では「出先で軽作業に使うサブ機」とか「自宅で動画やネットショッピングに使う」ようなものだと思います。
入出力ポートは従来モデルから変更されています。従来モデルのmicroUSBポートがUSB Type-Cとなり、新たにUSB Type-Aポートが追加されました。また、この製品はキーボードが付属しますが、キーボード側にもUSB 2.0ポートが2つあります。タブレット単体として見てもポート類は「割とマシ」なほうだと思いますし、キーボードを接続して使う前提では十分なポート構成と言えるでしょう。
また、製品紹介ページには「お客さまからご要望の多かったmicroHDMI-HDMI変換コネクタを新たに付属」という説明もあり、この点は言うまでもなく大歓迎できます。
サイズを従来モデルと比較してみます。
U1C(ニューモデル):
タブレット:247×166×10 mm / 525 g
キーボード込:247×172×20 mm / 995 g
U1(従来モデル):
タブレット:252×166×10 mm / 512 g
キーボード込:252×175×20 mm / 985 g
うーん、横幅(長辺)が5ミリ小さくなりましたが、はっきり言ってあまり変わっていないです。重量は10 gほど重くなってますし。携帯性や使用感は従来モデルと大差ないでしょう。
2.筐体
トップ画像を再掲します。中華PCによく似ていると思います。CPUの型番は異なりますが、CHUWI Hi10(Hi10 X)あたりが近いかな、という感じ。
画像で見る限り、前面のWindowsロゴ(おそらくWindowsキーのセンサーボタンです)の位置が変更になっているのと、キーボード面の左右の余地(余白)が狭くなっているかな、と感じるくらいの違いしかわかりませんでした。
画像が小さくてわかりにくいですが、キーボードにはかな文字が印字されています。また、ポート類は右側面に集中配置されているのがわかります。
3.価格など
ドン・キホーテ ジブン専用PC&タブレット U1Cは12月25日の発売予定で、全国のドン・キホーテ系列店舗で販売されます。価格は従来モデルと同じく税別19,800円(税込み21,780円)です。
2020年(もうすぐ終わりですが…)水準のWindows PCとしてはミニマムな構成と言っていいでしょう。しかし、RAMが2GBであるとか、ストレージが32GBであるとかの、「初心者にはおすすめできない」ようなヤバいスペックではなく、Windows PCとして低性能ながら普通に使えるくらいの実力はあると思います。
最も安心なのはウインタブ読者のようにWindowsPCの知識があって、すでにメインで使うノートPCもしくはデスクトップPCをお持ちの人が、持ち出し用のサブ機として、また自宅での遊び用PCとして購入する、というパターンですね。できること、できないことのイメージが持てる人なら購入しても後悔はしないと思いますし、価格なりの使い方ができると思いますので、その場合はとてもお買い得な製品だと思います。
とりあえず今週末、ドンキに足を運んで、実機を見てみましょう。
4.関連リンク
ジブン専用PC&タブレット U1C:ドン・キホーテ
コメント
こんなPC、YouTuberしか買わないだろう。
価格なりの使い方もできません。
相変わらずちゃんと動くのか心配なスペックやな
N3550 は各メーカーが ChromeBook に詰め込んで投げ売りしているけど、よっぽど市場にダブついているんだろうなあ。ドンキも MUGA3 の時に「 Atom から Celeron になってパワーダウンする」って冗談みたいな性能だしなあ
N3350はz8350と比較するとシングルスレッドで強化されている(cinebench R15でN3350:48程度、z8350:32程度)ものの、2コアしかないためマルチスレッドでは同等かそれ以下程度と、シングルタスクで使うなら無しではないくらいのスペックですね
一応、iGPUとしてHDG500が搭載されたため、Z8350と比較すれば誤差の範囲で映像処理に強いですが……
どちらにしてもN3350は情報自体がさほど出てこないほど低性能な、文字通りの極限パソコンの一種ですね
とはいえ、シングルスコアはz8350よりは高いので、シングルタスクで何かをする極限パソコンとしてみれば正当進化はしていますので、ギークな人にとっては連休中の玩具としてちょうど良いのではないでしょうか?
(そのうちNanoteのN3350版とか出そうですが)
一つ上に書き込んだ者ですが、実は同CPUを積んでいる Lenovo Yoga 310 を所持しています。SSDやメモリのデュアルチャンネルに助けられて起動は割と早かったりするのですが、windows 10 が裏でアップデート等の処理を始めるとスレッドが足りなくなり、文字通り動作が止まります。「MS社がパソコンを使ってるから自分は操作できないんだね」と、納得できる方にしかお勧めできません。なにせ動かないので「あそぶ」事すらできなかったりします。
軽いのはいいな
もう8インチはUMPC以外は出ないんだろうか