こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。ちょっと時期が遅くなってしまいましたが、これから1週間ほどをかけて、「2019年春のノートPC購入ガイド」特集をやってみたいと思います。いきなり「オススメのモバイルノート5選」とかを書き始めてもよかったかもしれないですが、「春」ということで、少しでも「初めてパソコンを買う人」のお役に立てるよう、ベーシックなところから説明していきたいと思います。
ただ、パソコン用語にしても、パソコンの類型(パターン)にしても、一筋縄ではいかず、例外の話をし始めるとキリがないので、若干乱暴な切り分けをしているところもあります。できるだけ誤解を招かないように注意したつもりですが、あくまでも「概略」の説明ということでご容赦ください。また、ウインタブではWindows以外のOSを搭載する製品は紹介していないので、「Macを買いたい」という人の参考にはならないかもしれません。
なお、この記事はウインタブの主観に基づくオピニオン記事です。では、「世の中にはどんなノートパソコンがあるのか」というところからスタートしてみます。
目次
1.筐体構造による分類
クラムシェルノート
「クラムシェル」というのは「貝がら」という意味です。小難しい横文字を使うと逆にわかりにくくなりますが、要するにクラムシェルノートというのは「普通のノートパソコン」です。「普通」だけに説明は不要でしょう。前のほう(前面)に手をかけて「カパッ」と開ければすぐに使えます。画像の製品はドスパラのCritea VF-HEK940という製品です。
横から見るとこんな感じです。ヒンジ(後ろのほうにある「ちょうつがい」)の角度を調整して、ディスプレイが見やすくなるようにして使います。どのくらいの角度まで開口できるかは製品によります。最も大きく開口できるものは180度、つまり水平位置まで開けます。ただ、実用上問題のある開口角度の製品というのはありませんので、この点はあまり気にしなくても大丈夫です。
クラムシェルノートは最も多くの製品が販売されていて、後述する「サイズによる分類」とか「スペックによる分類」でも、すべてをカバーしています。初めてパソコンを購入しようとする人の多くは、このタイプをイメージすると思います。
コンバーチブル2 in 1
最近よく見かけるのがこのタイプ「コンバーチブル2 in 1」です。「コンバーチブル」というのは「複数の様式に転換できること」を指し、自動車だとオープンカーのことをコンバーチブルと呼んだりします(オープンで走ったり、屋根の代わりに幌で覆って走ったりできるという意味です)。
ノートパソコンでの「コンバーチブル」というのは、ヒンジ(ちょうつがい)が360度動くものを指します。上のHP ENVY 13 x360は一見普通のクラムシェルノートですが…、
こんなふうに、クラムシェルノートにはできない形に変形することができます。ちなみに上の3つの画像の一番上が「スタンドモード」、真ん中が「テントモード」、一番下が「タブレットモード」です(これらのモードの呼称はメーカーによって多少異なります)。
スタンドモードやテントモードにすると、キーボードが視界に入らないので、画面への没入感が高まり、動画視聴やゲームプレイをすると便利です(ただし、これらのモードでゲームをする場合、外付けのコントローラーなどが必要になることがあります)。また、タブレットモードはその名の通り、タブレットとしてタッチ操作メインで使う際に便利ですし、コンバーチブル2 in 1の中にはスタイラスペン(パソコンの画面に描画できるペンで、インクは入っていません)を使えるものもありますので、パソコンで手書きメモを作成したり、イラストを描きたい、という人にも向きます。
ただし、コンバーチブル2 in 1にはペン入力に対応するものとしないものがありますので、この点は注意してください。
「このパソコンはコンバーチブル2 in 1なのか?」というのは、メーカーによっては名称で簡単に識別できます。HPは製品名に「x360」、Lenovoは「Yoga(例外もあります)」、DELLはそのまんま「2-in-1」、ASUSは「Flip」、acerは「Spin」です。しかし、名称だけでは識別できない場合もありまして、NECとかPanasonicなどの製品はコンバーチブル2 in 1専用の名称がありません。いずれにせよ、メーカーや通販サイトの製品ページをよく確認すればすぐにわかります。
デタッチャブル2 in 1
これも2 in 1の一種です。「デタッチャブル」というのは「取りはずせる」という意味で、ディスプレイ面とキーボード面を分離できる製品を指します。いちばん有名なのは「Microsoft Surface Proシリーズ」ですね。
デタッチャブル2 in 1はすべて「ディスプレイ面が本体」です。つまり、ディスプレイ面だけでタブレットとして使うことができます。Surface Pro 6は背面(ディスプレイの裏側)にキックスタンドを備えていて、本体だけで自立して使えますし、キックスタンドをたたむとタブレット(一枚の板)として使えます。このへんの構造は製品によって異なりますが、いずれにせよ「ディスプレイ面が本体で、キーボードを分離した状態でタブレットとしても使える」というのは同じです。
Surface Pro 6には薄型のキーボードが用意されています。ここで注意したいのは、このキーボードが「別売り」であるということです。そのため、Surface Pro 6を購入する際には本体とキーボードを一緒に購入する必要があります(一緒に買う義務はありませんが、常識的には一緒に買うことになるでしょう)。
他メーカーの製品だと、この部分の考え方が少し異なっていることがあり、「本体とキーボードがセット」で販売されているものが多いです。Surface Pro 6は人気商品で、他のメーカーからもよく似たデザインのものが販売されていますが、キーボードの取扱い(付属品なのか別売りなのか)がメーカーによって異なりますので、購入にあたっては十分注意してください。支払い金額がかなり変わってきます。ちなみにSurface Pro 6の専用キーボード(タイプカバーといいます)は税込みで2万円前後しますので、決して安いものではありません。
デタッチャブル2 in 1というのもジャンルとしては多彩で、Surface Proシリーズのようにキーボードを薄型・軽量に仕上げるかわりに、ノートパソコンのようにディスプレイの角度を細かく調整できなかったり、キックスタンドがあるために大きな奥行き(つまり、広い机が必要ということです)をとったりするものもあります。
上に掲載したASUS TransBook T101HAはキーボードの形状がやや大きく、厚く、そして重いので、キーボード接続をした際にほぼ完全なノートパソコンの形態になります。つまり、キーボードが薄くて軽いと、ディスプレイ面(本体)を支えることができないので、安定性が不足してしまい、キックスタンドのような補助的な仕組みが必要となるのに対し、キーボードががっしりしていると、キーボードだけでディスプレイ面を支えきることができる、ということです。結果として、薄くて軽いキーボードを備える製品のほうは(軽いので)持ち運びに便利ですし、キーボードががっしりしている製品だと、使いやすさにまさる反面(重いので)持ち歩きにはやや不便です。
デタッチャブル2 in 1はコンバーチブル2 in 1よりも製品数は少ないです。もっとも充実しているのはMicrosoftのSurfaceシリーズ、比較的低価格帯で頑張っているのがASUSのTransBookシリーズ、あとは各社とも数モデルをラインアップしている感じでしょうか。
2.サイズによる分類
はじめに
ノートパソコンには液晶ディスプレイがついていて、サイズがまちまちです。常識的には小さいもので11.6インチ、大きいものだと17.3インチです(この範囲に収まらないものもあります)。ディスプレイはノートパソコンのパーツの中で最も大きいので、ディスプレイサイズによって筐体のサイズ(タテ・ヨコ・厚さ・重さ)がほぼ決まります。
ディスプレイサイズが大きいと「見やすい」です。しかし、同時にサイズも大きくなります。逆にディスプレイサイズが小さいと筐体も小さくなりますので持ち運びに便利な半面、画面の見やすさは劣ります。これって当たり前の話ですが、メーカーのほうでもディスプレサイズが小さい製品は筐体サイズをより小さく、軽くしようと努力していますし、ディスプレイサイズが大きい製品だとサイズの制約が少ないものとして、光学ドライブ(DVDやブルーレイなど)をつけたり、スピーカーの品質を高めたりしています。
この結果、持ち運びを強く意識した「モバイルノート」と、自宅や事務所などに据え置いて使うことを意識した「スタンダードノート」という分類が生まれています。また、スタンダードノートに関しては特定の用途に特化した「ゲーミングノート」や「クリエイターノート」などの製品ジャンルもあります。
これ以降、「サイズによる分類」として、2つのジャンルを紹介していきます。
モバイルノート
モバイルノートとスタンダードノートの明確な境界線はありません。例えばディスプレイサイズが14インチ、重さが1.7 kgのノートパソコンがあったとして、この製品はモバイルノートである、とか、いやスタンダードノートである、とかいう議論に正解はありません。使う人が1.7 kgという重量を「毎日普通に持ち運べる」と思うのならモバイルノートでいいし、「いや重すぎて無理」と思うのならその人にとってはスタンダードノートということになると思います。
ウインタブでは便宜的に「重量1.5 kgくらいまで」をモバイルノートとしています(普遍的な解ではありません)。ディスプレイサイズで言うと「だいたい14インチ以下」ですね。
モバイルノートのディスプレイサイズは11.6インチ~14インチくらいです。最も製品数が多いのは13.3インチですね。より小さく、軽いのは11.6インチサイズですが、ディスプレイの見やすさとか、キーボードの大きさのバランスから考えて、13.3インチが日本人には最も使いやすい、ということだと思います。
また、14インチ以下のサイズであれば、お使いのビジネスバッグとかデイバッグ(リュックサック)には問題なく入ると思います(確約はできませんけどね)。あとは重量です。上の画像は富士通のLIFEBOOK UHシリーズという製品ですが、LIFEBOOK UHは13.3インチサイズながら「最も軽量なシステム構成なら698 g」という驚異的な軽さを実現しています。経験上、これだけ軽いのは「正義」です。軽すぎて困ることはありません。ただ、LIFEBOOKはちょっと極端な例で、一般的には13.3インチだと1.1 kgから1.3 kgのものが多いです。
モバイルノートはどうしてもサイズを優先せざるを得ないところがあり、そのために入出力ポートが少なめになっていることがあります。ノートパソコンを使う場合、少なくともUSBポートは複数必要です。実はUSBポートの数というのは使い勝手を大きく左右しますので、最低でも2つ、できれば3つUSBポートを備えているものを選ぶといいでしょう。USBポートが1つしかないモバイルノートというのは私が知る限りは存在しないので、「できれば3つ」ということだけ参考にしてください。
上のほうに紹介した「クラムシェル」「コンバーチブル2 in 1」「デタッチャブル2 in 1」のいずれもモバイル(ノート)用の製品はたくさん存在します。デタッチャブル2 in 1のほとんどはモバイルノートの範疇に入りますし、コンバーチブル2 in 1の多くもモバイルノートに入ることが多いです。
スタンダードノート
日本で最もよく売れるノートパソコンのディスプレイサイズは15.6インチであると言われています。よくあるタイプの製品だと「15.6インチ、横幅36~38センチ、重量2 kg強」くらいですかね。このサイズでもビジネスバッグに入らないこともないですが、個人的には持ち歩き用としてはちょっとばかり重すぎると思います。画像を掲載しているNEC LAVIE Note NEXTは現状「最もよく売れているノートパソコン」のひとつです。
15.6インチサイズのノートパソコンは画面もキーボードも大きくて、テンキー(数字入力用のキー)を備え、光学ドライブもついていることが多いです。なので、モバイルノートよりも使いみちが広く、パソコンとしての使い勝手もいいです。もしも「めったに外に持ち出さない」ということならスタンダードノートにすべきでしょう。
スタンダードノートのディスプレイサイズは14インチから17.3インチくらいです。14インチというサイズはモバイルノートとしてもスタンダードノートとしても捉えることができ、モバイルノートのところでも書いたとおり、筐体重量を目安に判断するといいと思います。繰り返しますが、ウインタブでは「1.5 kg」を目安に判断しています。
スタンダードノートのサイズでもコンバーチブル2 in 1というのはあります。この画像のHP Spectre x360 15は15.6インチサイズのコンバーチブル2 in 1ですが、重さは2キロ以上あります。一方でデタッチャブル2 in 1はほとんどありません(Microsoft Surface Book 2など、「ないこともない」ですけどね)。
3.スペックによる分類
CPU
ノートパソコンの性能を一瞬で理解するには「CPUの型番」を見るのが手っ取り早いです。日本のノートパソコンに最も多く使われているのがIntel製のCPUで、非常に簡単に書くと
高性能:Core i7>Core i5>core i3(m3)>Celeron>Atom:低性能
となります。家電量販店などで説明を受けると「Core i5なら安心」などと言われますが、それは必ずしも間違ったものではありません。購入予算が十分にあるのなら、Core i5とかCore i7を搭載するパソコンを購入するほうがいいと思います。Core i5以上の性能であれば、パソコン初心者の人が性能面で不満を感じる場面はまずないと思います。また、パソコンを買うと、3年から5年くらいは使うと思うので、当初は必要なくても、後々高い性能が欲しくなることもありえますので、家電量販店の人が言う「Core i5」というのは「つぶしの効く」スペックかと思います。
問題なのはCeleronというCPUをどう評価するか、ということでしょうね。もしもパソコンの利用目的が「インターネットで検索していろいろな調べ物をする」「YouTubeで動画を観る」「Excelで家計簿を作る」「Wordでレポートを書く」というくらいの用途であれば、はっきり言ってCeleronで全く支障はありません。なので、「リビングルームにパソコンを一台置いて、家族みんなで使う」というのであれば、10万円のCore i5搭載パソコンである必要はなく、5万円のCeleron搭載パソコンでも大丈夫だと思います。
Core i3以上のCPUが本領を発揮するのは「パソコンで絵を描く」「高画質で動画を鑑賞する(この場合、CPUだけでなくディスプレイの品質も関係します)」「Excelで複雑なVBAマクロを使う。あるいは膨大な数の関数が入ったワークシートを扱う」などの場合です。使いみちがある程度明確である、という人の場合、このような用途をイメージしていることが多いと思いますので、その場合は予算に応じてできるだけ高性能なCPUを搭載する製品を選ぶといいでしょう。
RAM
パソコンの性能はCPUだけでは決まりません。RAM(メモリー)というのも性能を左右します。簡単に言うと、「CPUは頭脳、RAMは作業スペース」と思ってください。現代のパソコンは性能が向上していて、「AをやりながらBもやる(マルチタスク)」ことができます。ただし、マルチタスクをこなすには、それなりの作業スペース(デスクが散らかっていると、ものを置けません)が必要になり、それが「RAM容量」です。
私はパソコンであまり複雑な作業はしません。しかし「RAMが不足しているなあ」と感じる場面がないわけでもないです。具体的にはブラウザーのタブを大量に開いた場合なんかが該当します。RAM容量が足りない場合、CPUの性能にかかわらず、「パソコンが考え込む」ような動きになります。つまり速度が落ちるということです。せっかくCore i7を搭載するパソコンなのに、RAMが足りなくなってしまっては本来の性能を発揮できません。このような場合、原因となるもの、例えばブラウザーのタブを減らすとか、使っていないアプリを終了させるといったことをすればRAM不足は解消できますが、いちいちそういう配慮をしなくてはならないのがストレスになる場合もありますよね。
RAM容量はCPU性能とのバランスで決めるといいでしょう。Celeronなら4GB以上、Core i3以上なら8GBあれば当面は安心かと思います。ちなみに私はCore i3とRAM4GBという構成のノートパソコンを使っていますが、上に書いたようにブラウザーのタブを大量に(20個以上)開くような場合とか、「2種類のブラウザー(CheomeとEdgeなど)を開いてそれぞれ複数のタブを開き、メールアプリを開き、画像加工ソフトを開き…」といった使い方をする際にRAM容量の不足を感じることがあります。
ストレージ
ここはウインタブの個人的主張を強く書いておきます。ストレージはパソコンの「データ保管庫」ですが、「eMMC、SSD、HDD」という種類があります。HDDというのは「ハードディスク」で、昔からある「中で本当に円盤が回っている」記憶装置で、安価かつ大容量のデータを保存できるというメリットがありますが、これは選ばないでください。現在のパソコンの性能から考えて、「めちゃめちゃデータの読み書きが遅い」です。
「でもね、128GBのSSDを選ぶほうが1TBのHDDを選ぶより高いじゃん!」という人も多いでしょう。確かに保存できる容量はHDDのほうがずっと大きいです(同じ価格で比較すると顕著に違います)。それでも「SSDにしなさい」と言っておきます。
個人利用の場合、しょっちゅうパソコンの電源をオン/オフしたり、いろんなアプリをとっかえひっかえ使うことが多いと思います。ストレージがHDDだと、それらの操作が「いちいち遅い」んです。たとえCPUがCore i7だろうと、RAMを32GB搭載していようと、Windows 10がHDDにインストールされていたら台無しです。電源をいれるたびに待ち時間が発生します。データの保存のときも、別なアプリを開くときも、毎回待ち時間が発生します。Windowsやアプリの起動に関して言えば、「Celeron + SSDのほうがCore i7 + HDDより速い」と言えるかもしれません。
しかし、これからパソコンを購入する人の中には「家族の写真とか動画を編集したい」などという目的の人もいると思います。その場合、どうしてもパソコンに大容量のストレージが必要で、さすがに128GBじゃ無理、ということになるかもしれません。その場合、スタンダードノートタイプになりますが、「SSDとHDDの両方を搭載するパソコン」というのがありますので、そういうのを選びましょう。Windows 10とかよく使うアプリはSSDに、画像や動画データをHDDに、というふうに切り分けて使うと便利です。動画や画像データの読み書きは遅くなりますが、Windowsの起動速度が早くなるので、ストレスがかなり減りますよ。
GPU
パソコンの頭脳はCPUですが、その頭脳を補佐するGPUというパーツがあります。簡単に言うと「グラフィック処理を高速にしてくれるアシスタント」のようなもので、基本的にはCPUに内蔵されていますので、あえてGPUということを考える必要はありません。
しかし、パソコンの購入目的が「オンラインゲーム」である場合や、複雑な動画編集であるような場合だとGPUを意識する必要があります。聞いたことがあるかもしれませんが「NVIDIA(エヌヴィディア)のGeForce(ジーフォース)」なんかがそれです。GeForceはCPUに内蔵されているGPUとは別に、独立したGPUとしてCPUを助けてくれ、ウインタブでは「外部GPU」と呼んでいます。
外部GPUというのは、初めてパソコンを購入する人で、しかもゲーム目的ではない場合、気にしなくていいです。しかし、ゲーム目的でパソコンを購入するのなら、外部GPUを搭載するパソコンにしておきましょう。要するに「ゲーミングノート」と呼ばれるジャンルの製品を購入しましょう、ということです。価格は通常のスタンダードノートよりも高価ですが、これはやむを得ないですね…。
ディスプレイ
ディスプレイにはサイズだけでなく、いくつかの形式があります。代表的なのが「IPS」と「TN」です。簡単に言うと、IPS液晶は視野角が広く、斜めから見てもキレイです。一方でTNはレスポンスが早く、ゲーム用などに向きますが、視野角が狭く、少し角度をつけると画面が白っぽく見えます。
ウインタブがおすすめしたいのはIPS液晶のほうです。ノートパソコンなどで、お友だちとか家族と一緒にディスプレイをのぞき込む、という場面は少なくありませんし、何らかの制約でディスプレイを正面から見ることができないケースもあるからです。「IPSかTNか、スペック表を見てもよくわからない」ということも多いです。その場合、できれば家電量販店などで実機を確認し、「斜めから見る」というのをやってみてください。おそらく一発でわかると思います。ちなみにウインタブで実機レビューをする際、できるだけ液晶形式に言及するようにはしています。
それと、解像度というのがあります。一般的にはHD(1,366 × 768)かFHD(1,920 × 1,080)ですが、4K(3,840 × 2,160)なんてのもあります。解像度は「数字が大きいほうがキレイ」だと思って結構です。私は視力が悪いこともあり、HD解像度でも特に不満を感じませんが、予算があればFHD解像度に、さらに高画質な動画を視聴したい場合は4K解像度がいいでしょう。ただし、4K解像度を備える製品はまだ数が少なく、価格も高いので、とりあえずFHDで、ということでもあまり不満は出ないと思います。
4.まとめ
パソコン選びというのは非常に奥が深く、この記事で書いた内容でも十分ではありません。この先もこの記事を補完すべく、いろいろと説明をしていきたいと思っています。
パソコンを購入検討する際、「明確な使いみちがある」という場合はいくぶん楽に機種選びができると思います。上に書いたように、「形(クラムシェルか2 in 1か)」「サイズ(モバイルノートかスタンダードノートか)」「スペック(Core i7かCeleronか)」などの絞り込みもできるでしょう。
私がちょっと心配なのは「とりあえずパソコンを買いたい。でもよくわからないので量販店に行ったり、これから入学する大学生協で説明してもらって決める」というケースです。この場合、説明をしてくれる店員さんは(お客さんにニーズを聞いても判然としないので)「つぶしの効くスペック」を勧めてくるでしょう。要するに「コアアイゴ(Core i5、コアアイファイブと言うほうがクールです)にメモリーハチジー(RAM8GB)」ですね。あと、使うかどうかよくわからないソフトウェア、特にウイルススキャンソフトなんかもたくさんセットしてくれるかもしれません。
でね、これって別に悪いことじゃないと思うんですよ。ただ、高いです。なので、ご自身である程度調べたり、周囲のパソコン知識豊富な人に聞いたりして、支払い金額がリーズナブルでニーズに合ったものになるように、購入前にすこしだけ「武装(知識を深めておくこと)」しておいてもいいかもしれないですね。
コメント
acerのコンバーチブル2 in 1はSwitchではなくSpinでは…
すみません、修正しておきました…。
ああああ