Computexで100ドルのWindows8 タブレットが発表されています。Emdoor EM-i8080 というモデルで、メーカーは中国の深センに本社を構えるEmdoorです。以前からWindowsのタブレット(10インチ)を作っていたようですが、日本での知名度は高くありません、というかほとんどの人は知らないんじゃない?と思います。以下、海外メディアから情報収集できた範囲で紹介します。
1.スペック
・OS Windows 8.1 with Bing
・8インチディスプレイ
・1280 x 800 IPS液晶
・1GB RAM
・16GB 内蔵ストレージ
・CPU Intel Atom Z3735E 1.33GHz – 1.8GHz Bay Trail
・microSD, micro USB, miniHDMI
・ステレオスピーカー
・カメラ
・重さ 355g
以上、出所はMicrosoft-News.com
いくつかのサイトを調べてみたんですが、Mobile Geeksの動画でコメンテーターがしゃべっている内容がそのまま活字になってるみたいなんですよね。
動画の音声を注意深く聞いていると若干心配なところもありますが、とりあえずこのスペックで最初に気になるのは「1GBのメインメモリと16GBの内蔵ストレージ」というところです。内蔵ストレージに関しては、32GBのWindowsタブレットでさえ工場出荷状態での空き容量は10数GBしかなかったわけで、16GBでいったいどれほどの空き容量が確保できているのか、ということが心配になります。
動画では8.32GBの「ユーザー領域」が確保されているようにコメンテーターが言ってますが、動画を見ると「空き容量」は2.48GBしかないように見えます。これはきつい、でもゼロじゃないからいいよね、という理解をすべきでしょう。
1GBのメインメモリですが、MicrosoftはWindows8.1 Updateをリリースする際に、メモリ1GBでも快適に動くようにした、って言ってましたから、それなりには動くと思います。ただし、重いソフトは使用禁止でしょうね。そもそも内蔵ストレージの空きからして、重いソフトは入れようがないでしょうけど。
あともう一つ、Atom Z3735E というCPUですが、パフォーマンスは未知数です。ほとんどのWindowsタブレットに搭載されているZ3740よりも数字が小さいですが、型式が新しいので、パフォーマンスが大きく劣る、ということもなさそうに思います。
2.日本発売は?
Emdoorが日本に正規代理店を持っているとも思えないので、買えるとしたら並行輸入品か、あるいはAmazon.com(アメリカのAmazon)で輸入代行業者を通して、くらいでしょう。Amazon.comで米国仕様のタブレットを買ったとして、もともとWindowsは多言語対応しているので、基本的には問題なく日本で使えます。
3.このタブレットの持つ意義
このタブレット、というよりも、この価格帯でAndroidでおなじみの「中華パッド」がWindowsで実現してしまった、というところに意義があります。おそらく中国大陸の有象無象のメーカーが似たスペックのタブレットを出してくるでしょうし、そうなると日本での入手も簡単になるはずです。100ドルの真偽、あるいは100ドル=1万円という安易な理解をすべきかどうかは別として、前回紹介した東芝の7インチタブレットも含め、1万円台から2万円台前半でWindowsタブレットが買える、言い換えればNexus 7 よりも安いWindowsタブレットが登場する日が来る、ということになり、確実にAndroidからシェアを削り取る結果になりそうです。
夏以降、Windowsタブレットがさらに普及を加速するかも?
4.関連リンク
Emdoor EM-i8080, the $100 tablet with Windows 8.1: Hands on video:Moble Geeks(英語)
Meet Emdoor-I8080, World’s First $100 Windows Tablet:Microsoft-News.com(英語)