こんにちは、日々、海外通販サイトAliExpressでの買い物を楽しんでいるnatsukiです。たびたび記事にしているように、AliExpressには非常に様々な出品者がおり、メーカー公式から、零細ながらもそれゆえに柔軟で手厚いサービスの出品者もいれば、中には詐欺的な出品者や、清濁併せのむタイプの出品者もいます。そのような混沌あふれる雰囲気と、商品を品定めする「目利き」も大きな楽しみの1つです。
一方で、このような点は、もちろん、本来的な買い物の趣旨からすれば不安要素です。そこで、トラブルの種類としては特に多いと思われる「返金・返品」に至ったケースについて、私の最近(ここ半年以内)の実体験をいくつか例示してみます。あくまで、私の経験の中での、またそのうちいくつかを例示したものに過ぎませんが、どういうトラブルが起こりえて、その対応はどの程度の水準かという、1つの目安にはなると思います。
目次
- 1.重要な注意事項
- 2.具体例
- 3.まとめ
- トラブルは様々だが、冷静に対応すれば基本的にちゃんと対応してくれる
- 箱は潰れる ― デリケートな商品は配送による破損に注意
- 到着したら、梱包したまま「配達伝票」を写真に撮り、検品まで伝票を捨てずにとっておく
- トラブル交渉は、原則、注文履歴の「返金と返品」「返品/返金」から
- トラブルの対応まで考えると、決済にコンビニ払いはお勧めしない
- 「Choice」サービスは、配送サービスとしては優秀だが、商品の信頼性を保証するものではない
- 配送情報はあてにならない場合がある
- 期日切れの自動処理は、期日よりも数日遅れる場合が多い
- トラブル回避の基本は「出品者への目利き」― まっとうな出品者なら、もしトラブルが発生してもスムーズに解決されやすい
- 4. 関連リンク
1.重要な注意事項
当たり前の事ながら、トラブルというのは、何らかのイレギュラーな状況が発生したわけで、状況はまさにケースバイケースです。今回の記事は、あくまでも私の個人的な経験内の、しかもそのうちのいくつかを任意にピックアップしているに過ぎません。大前提として、以下のことはふまえた上でお読みいただくよう、先にお願い申し上げます。
この記事は「返金・返品」に絞ります
通販をめぐるトラブルというものは、あまりにも多種多様なため、今回の記事では、もっとも発生率が高いであろう「返金・返品」にまつわるものに絞ります。
毎回同様の対応が期待できるわけではない
AliExpressは、最近かなりシステマティックになったとはいえ、トラブル対応についてふわっとしている部分もあります。システム的に、注文履歴の「返品と返金(以前は「紛争」であったなど表記も変わっている)」から交渉したのか、メッセージ機能で交渉したのかなどによっても変わってくるでしょう(原則として、注文履歴の「返品と返金」から交渉すべきです)。あるいは、AliExpressの、または出品者の担当者によっても、対応は異なるかもしれません。なお、たとえ同じ出品者の同じ商品であっても異なる対応になることもありうるため、また、今回とりあげる例は、いずれも出品者が詐欺的な出品者ではないことはほぼ明らかなため、具体的な出品者は伏せます。
参考までに、下記は、私の注文履歴に表示されるここ2年間のトラブル履歴のパターンです(同じメッセージの重複は省いています)。私が過去2年間に実際に経験したパターンだけで、これだけバリエーションがあります。さかのぼればもっとありますが、あんまり古いとトラブル解決システム自体が大きく変わっているので、とりあえずこのくらいまで。ここにあげただけでも、古い履歴は、書式も違いますね。ご覧のように、中には、「ヘビーユーザーだから優遇したよ」というようなメッセージが表示されているものもありますが、これが具体的にトラブル対応の結果を左右したのか、それとも単なるリップサービスなのかは不明です。
サービス、規約はリアルタイムでどんどん変わる
AliExpressのサービスや規約は、リアルタイムでどんどん変わっています。もっとも基本となる決済方法でさえ、コンビニ決済を導入したり、PayPalに対応したり、またPayPal決済も、個人的にはクレジットカード段階ではじかれてできなかったことがあります(笑)。いちおう、記事執筆現在のAliExpressの方針を下記にリンクしておきますが、下記ページからさらにいくつかのページにリンクしているように、その保証は複雑で、また、頻繁に更新されるものです。このページも、下で触れるように、先月とは扱いが変わっています。あくまで、2025年9月現在という前提でお考えください。
商品によって、保証が異なる ―「Choice」サービスに注目
商品によっても、適用される「返金・返品」のサービスは異なります。これは、各商品のページに明記されています。
ここで注目すべきは、「Choice」マークです。この「Choice」マークがあれば、配送関係については、おおむねAliExpressとしてフルスペックの返金・返品保証が付いてくると考えていいでしょう。
ただしこれも、私の記憶では、先月くらいまでは「Choice」サービスを説明する独立したページがあったのが、記事執筆現在では、上記のAliExpress一般のサービスを説明するページに統合されているようです。繰り返しになりますが、このように、AliExpressのサービス体系は、日々更新されています。
なお、「Choice」サービスの配送期日は、たいてい2週間以内くらいの、海外通販としてはかなり攻めた日数になっています。実際の経験上、それなりの確率でギリギリ遅れる場合も多く、その場合、お詫びの150円OFFクーポンなどが発行されます。クーポンは使用期限が1ヶ月程度なのですが、私のようなヘビーユーザーにとっては、このクーポンもかなりおいしかったりします。
2.具体例
では、いくつか具体例を見ていきましょう。
商品が破損して届いた ― プラスチック製ブックスタンド
商品が破損して届いたために、返金に至った例です。このようなブックスタンドを買いました。この商品は「Choice」サービス対象でした。ちなみに、アプリ表記で「よりどり300円から」というまとめ買いサービスは、日常的な小物がすごく安く買えるのでお勧めです。ただし、合計価格が1,500円を越えないと送料無料にならない場合もあるので(商品による)、送料には注意ですが。
ともかく、届いてみると、残念ながら割れてしまっていました。即刻、注文履歴の「返金と返品」を選択。ガイドに沿って必要事項を選択・記入し、伝票と商品の写真とを添付して送信。
この場合は、返品不要で、全額返金されました。非常に安価な製品であったのも、返品不要になった原因かと思います。なお、商品は接着剤で補修し、普通に使ってます。
商品が届かずに返金 ― 磁気キーボード
商品が届かずに、自動的に返金に至った例です。最近、磁気キーボードが欲しくて買ってしまったのは、すでに下記記事にしたとおりです。実は、このとき、より安価でベルトのない「AJAZZ AK680 MAX」か、少し価格は上がるがベルトのある「FREEWOLF F68 PRO」で迷い、まずこの「AJAZZ AK680 MAX」無線バージョンを先に注文したんですが、結局入手できず、これはやはりベルト付きを使えという天の思し召しだと思って「FREEWOLF F68 PRO」を注文した経緯があります。

話を戻して、「AJAZZ AK680 MAX」の出品者は、それなりに販売期間と実績があり、シルバーマークも付いている、総合的に見て比較的信頼性は高いはずの出品者だったんですが、「発送通知は出たものの」商品が届かず、自動的に全額返金となりました。なお、この商品は「Choice」サービス対象ではありませんでした。
この返金の際、不可解な処理が行われています。上の画像は、返金に至る履歴ですが、この「リクエスト」は私が行ったものではありません。リクエスト文のスペリングも間違っていますね。タイムスタンプを見ると、スタートの「リクエスト送信済み」から「返金が承認されました」までが同時になっています。購入者による申し立てであれば、「リクエスト送信済み」と「新しいリクエストを提出しました」は同時かかなり近い時間で、その後、AliExpressからの返信が「解決策が見つかりました」となるので、この間には相応の時間が空きます。ともかく、商品発送通知後、一定の期間を経た後にこのような処理が行われ、自動で返金がなされるとともに、もちろん商品は届きませんでした。
ちなみに、「注文した商品が発送されずに返金」というパターンはかなり経験しています。在庫管理がいい加減だったり、そもそも自前で在庫を持っていないんでしょう。その場合は自動的に返金されるので、特にこちらからアクションを起こす必要はありません。
「AJAZZ AK680 MAX」の例も、在庫がないのに発送手続きだけしたんじゃないかと推測してはいるんですが、確証がないことを突っ込んでも仕方ないので詮索はよしておきます。
注文と違うものが届いたので返送 ― 薄型メカニカルキーボード
届いた商品の構成が注文と違ったため、返送と返金に至った例です。商品は薄型メカニカルキーボード「EWEADN MK84」。AliExpressの醍醐味、様々な割引が奇跡的にはまって、なんと!84キー薄型メカニカルキーボードが2,261円!!ロン!!!
あまりの安さに、勢いで買ってから、しまったな~、大丈夫かな~、と不安になったものの、ちゃんと届きました。疑ってゴメンよ。ちなみに「Choice」サービス対象です。
84キーサイズで、薄型。有線/USB無線ドングル/Bluetoothのマルチペアリング対応、2段スタンド付きと、申し分ない性能!やったゼ!が、しかし、
「赤軸」を注文したはずが、タイプしてみるとクリック感が。おっと、これ「茶軸」ですね。早速「返金と返品」から異議申し立てをします。なお、この際、動画もアップロードしようとしたのですが、動画のアップロードに対応していながら、ファイルサイズ制限が10MB(笑)。スマホで撮った動画は、当然、余裕でサイズオーバーなので、いったんパソコンに持ってきて長さと画質をギリギリまで削って10MBに収めました。こういう至らなさは、まだ散見されます。
実はこの段階で、内心では、過去の経験から「返送なし、一部返金で手打ち」というのを狙っていました。だって、軸が違ったとはいえ、84キーマルチペアリング対応薄型メカニカルキーボードが、2,261円ですよ。同じ商品を買い直しても、もはやこのように理想的に割引がかみ合うことはありません。
が、返答はご覧の通り。全額返金するから返送してね、とのこと。すでに佐川急便に返送の手配まで済ませてあります。あ、AliExpressなのに話が早すぎる!もっと、じゃあどうする?みたいにぐだぐだするのが楽しいんじゃないか!時代は変わってしまったのか……。
ちなみにこのときの続きの指示が上の画像。いや待て、「ドアの外に荷物を置き、配送業者による集荷をお待ちください。」だと?うちの構造上、それは無理だぞ。と、いうことで、佐川急便に連絡を取り、集荷日時を指定して取りに来てもらいました。この辺のアバウトさは、やはりAliExpressというかなんというか。
ともかく、返品コードを書いてキーボードを梱包。佐川急便に引き渡し後、配送伝票番号をAliExpressに伝え、無事、全額返金がなされました。いや、確かにAliExpressの対応は誠実で素早いものでしたが、なんだか、せっかく釣った魚に逃げられた気分……?
3.まとめ
とまあ、こうしてみると我ながらずいぶんと色々事態に遭遇しているもんだとあきれるものですね(笑)。もちろん、数からすればたいていの買い物は問題ありません。こうやって色々並べると怖い感じがするかもしれませんが、なんかトラブルばかりに見えるのは、単純に注文の絶対数が多いのと、私があえてリスクギリギリを狙った買い物を楽しんでいるせいもあるでしょう。
繰り返し述べているように、これらはあくまで私の経験内の一例に過ぎず、いつでもこのような対応になるというものではありません。その上で、経験上、対応がスムーズに進むためのポイントや一般的な注意点として、次のようなことは言えると思います。
トラブルは様々だが、冷静に対応すれば基本的にちゃんと対応してくれる
ここでざっと取りあげただけでも分かるように、トラブルのパターンは多様です。が、冷静に対応すれば、私の経験してる限りでは、AliExpress側は誠実に対応してくれます。ただし、記事中でも触れたように、一応使えるけど……というような微妙な不具合の場合に、国内通販ではまず見ない「返送不要で一部返金で手打ち」という対応になる場合があります。
箱は潰れる ― デリケートな商品は配送による破損に注意
箱は潰れるものです。箱とは潰れるからこそ箱なんです。箱などの梱包材の破損は、海外通販では起こるものとして考えておくべきです。当然、内部の商品そのものに問題がなければ、返金の理由とはならないでしょう。
もちろん、ブックスタンドの例のように、配送による商品の破損がないかのチェックは、真っ先に行うべきことです。
到着したら、梱包したまま「配達伝票」を写真に撮り、検品まで伝票を捨てずにとっておく
これは鉄則です。返金を求める際、伝票は基本となる情報です。どうしても、梱包を開けるときに伝票を破かなくてはならない場合がありますので、商品が届いたら、必ず未開封状態で伝票の写真を撮っておきましょう。もし勢いで開けてしまっても、できる限りで伝票の写真は撮っておきましょう。
また、返品の際に伝票の提出を求められる場合があります。検品が終わり、返品の可能性がなくなるまで、必ず伝票は捨てずにとっておきましょう。
なお、開封を動画に撮っておけばベストですが、さすがにすべてにこれは面倒。個人的には、リスク承知で買った(出品者に不安のある)それなりに高額な商品のみ、開封動画も撮ってます。
トラブル交渉は、原則、注文履歴の「返金と返品」「返品/返金」から
原則的に、配送や商品に何らかの問題が生じた場合、注文履歴ページの「返金と返品」「返品/返金」(表示画面による表記揺れを確認しています)から交渉すべきです。これは、以前は「紛争」など、より強い言葉の選択肢でした。この場合、はじめからAliExpress当局が対応にあたり、また、記事執筆現在、かなりシステマティックに状況を選択して送るため、一定水準の対応が期待できます。
商品によっては、「トラブルがあったら、「返金と返品」ではなく、まずメッセージで出品者に連絡をくれ」というような事が書いてある場合がありますが、基本的に無視してよいです。メッセージでのやりとりの場合、柔軟な解決が可能である一方、出品者がいい加減であったり、言い逃れを重ねたり等、トラブルが悪化する可能性があります。例外的なパターンとして、こちらの側から「返金と返品」の選択肢にない柔軟な対応を提案したい場合は、メッセージを利用することもできます。ただしこれは、言うまでもなく上級者向けで、すべて自己責任です。
トラブルの対応まで考えると、決済にコンビニ払いはお勧めしない
記事執筆現在、AliExpressは決済方法として「クレジットカード」「PayPal」「PayPay」「コンビニ払い(ファミリーマート)」「Google Play」を用意しています。決済方法のあれこれは、この記事の主題からは外れる上に、また難しい問題なので省略しますが、ただし、どうやっても一定確率でのトラブルは発生するものとして、返金まで見据えた方法を選択するのは重要です。
そう考えた場合に、これは、私が「コンビニ払い」を実際にしたことがないので何とも言えない部分ではあるのですが、一般的にいって、コンビニ決済は返金が発生したときの手続きが煩雑になりがちだということは考慮に入れるべきでしょう。
個人的経験の範囲内では、クレジットカードとPayPalの返金は何度も経験し、いずれも手続きはスムーズに行われています。比較的新しく設定された「コンビニ払い」「PayPay」「Google Play」については、決済手段として利用したことがなく、具体例にもとづく評価はできません。
「Choice」サービスは、配送サービスとしては優秀だが、商品の信頼性を保証するものではない
「Choice」サービスは、数年前のサービス開始当初は「AliExpressが厳選した商品」が対象であるとうたい、対象商品もある程度限られていました。しかしその後、時間とともに対象はかなり広がってきました。これ自体は歓迎すべき事なのですが、残念ながら、記事執筆現在、「Choice」サービス対象商品には、どうみても詐欺的な可能性の高いものまで含まれています。「Choice」サービスは、あくまで配送の保証であって、商品や出品者の信頼性は別に判断すべきです。
配送情報はあてにならない場合がある
AliExpressの注文履歴からは、発送された商品のトラッキング情報を見ることができます。かつてはトラッキング情報のほぼない場合もあったのですが、最近は、ほとんどの商品において、倉庫出発や空港到着、税関通過、日本の配送業者への受け渡しといった、かなり細かいトラッキング情報の閲覧が可能になってきました。
ところが、内部的にどうなっているのか不明ながら、この情報があてにならない場合があります。今回挙げた例でも、磁気キーボードの場合は、発送情報とトラッキングナンバーがいったん発行されながら、結局、商品は届かずに返金されました。さらに、トラッキング情報では自宅に届いたはずなのに届いていない、日本の郵便局まででトラッキング情報が途絶えたので郵便局に問い合わせたらそのような荷物は届いていないとの返答だった、トラッキング情報によると私の住所とは全く異なるどこかに向かってしまった、というようなパターンも経験しています。いずれも、返金はなされましたが。ともかく、配送情報は必ずしもあてにならない場合があるということは、覚えておくとよいかもしれません。
期日切れの自動処理は、期日よりも数日遅れる場合が多い
配送期日オーバーや、「Choice」サービスで配送期日に間に合わず詫びクーポンが発行されるなど、期日を切れたことによる返金やクーポン発行の処理は、期日から数日遅れる場合があります。基本的には自動的に行われますが、あまりにも遅いようなら申し立てを行うとよいでしょう。
トラブル回避の基本は「出品者への目利き」― まっとうな出品者なら、もしトラブルが発生してもスムーズに解決されやすい
今回の記事は、トラブルが起こってしまった後の対処としての「返金・返品」の例でした。ただそもそも、個人的な経験をふまえると、AliExpressのリスク回避は、ほとんど「出品者への目利き」に集約されます。相手がまっとうな出品者であれば、たとえ何らかのトラブルが生じたとしても、今回とりあげた事例のように、返金までスムーズに進みやすいでしょう。
今回の記事は、「返金・返品」の具体的な例をとりあげることを主題としましたが、AliExpressの主要なリスク管理は、出品者の信頼性の見極めにこそあることは、最後にあらためて強調しておきます。
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