米国ではますます攻勢をかけているGoogleのChromebook。日本でも法人向けながら販売が開始されるとの報道もありましたね。マイナビニュースにこんな記事がありました。
ついに日本でChromebookが提供開始 – 「現時点では企業・教育機関向け。コンシューマ提供は検討中」
こういう展開の中、Windowsにも動きがあったようです。パートナー向けの年次カンファレンス(WPC2014)でMicrosoftの最高執行責任者(COO)ケビン・ターナー氏(Kevin Turner)がこのように発言したとの情報を複数の海外メディアで見つけることができました。
HPがホリデーシーズン(11月下旬から年末にかけての時期)に199ドルのノートPCをリリースする予定。このPC(ストリームデバイス)についてスペックの説明はなかったが、エイサーと東芝から発売される249ドルのノートPCについてはスペックを紹介した。エイサーのモデルは15.6インチディスプレイに2.16GHzのCeleronプロセッサーを搭載、東芝のモデルは11.6インチディスプレイだ。IntelのCeleronチップはMicrosoftのパートナー企業が(Chromebookとの)価格競争にむけて安価なモデルを投入する助けとなっている。
(原文)
HP is planning to release a $199 laptop running Windows for the holidays. Turner didn’t provide specifications for HP’s “Stream” device, but he did detail $249 laptop options from Acer and Toshiba. Acer’s low-cost laptop will ship with a 15.6-inch screen and a 2.16GHz Intel Celeron processor, and Toshiba’s includes a 11.6-inch display. It appears that Intel’s Celeron chips will help Microsoft’s PC partners push out cheaper devices in the race to the bottom.
(出所)Microsoft launches a price assault on Chromebooks:THE VERGE
さらにこんなことまで…
ターナーはHPがホリデーシーズンに7インチと8インチのPCを99ドルでリリースする予定であることも明かした。ともに「Windowsのバージョン」である。そして「Microsoftはローエンドの市場に参加する。Chromebookに対して強力なバリュープロポジションを得た。だれにもローエンド市場を明け渡したりはしない」
(原文)
Turner also revealed that HP is planning to release 7- and 8-inch versions of its new “Stream” PCs for $99 this holiday season, both running versions of Windows. “We are going to participate at the low-end,” says Turner. “We’ve got a great value proposition against Chromebooks, we are not ceding the market to anyone.”
(出所)Microsoft launches a price assault on Chromebooks:THE VERGEスポンサーリンク
Microsoftの決意表明はともかく、”99ドル、7インチと8インチのWindowsPC”というのが気になりますね。価格からして多分タブレットなんじゃないかと思いますが、原文にはディスプレイサイズと価格以外の記述はありませんし、”Windowsのバージョン(versions of Windows)”という表現もフルのWindowsじゃなくRT機であることを匂わせているような気がしますが、どうなんでしょうか?
海外メディアの記事を読んで感じるのは、MicrosoftだけでなくIntelもまた、かなりの危機感を持っているということです。Windows8.1 with Bingを用意してOSを値下げ(あるいは無償化)したことも低価格PC登場の追い風になっていますが、おそらくはCPU価格についてもIntelが相当頑張っているんじゃないんでしょうか?原文にはそんなニュアンスがありますよね。
ともあれ、年末年始にかけて、7インチとか8インチの小型タブレットが(1万円以下とはならないでしょうが)相当な低価格で日本でも発売されそうな感じになってきました。おそらくはあまり日本人受けしないような低スペックなモデルでしょうが、それでもWindowsタブレットの普及に相当な役割を果たしそうですし、私はぜひ1台欲しいです!
そうそう、THE VERGEは記事の結びをこんな風にしてました。まったく同感です。
Microsoftはパートナー企業に対して、この低価格PCを投入する機会が「非力なネットブックの第2ラウンド」とならないようにしなくてはならない。さもないとシンプルで高性能なChromeOSがホリデーシーズンの買い物客をWindowsから遠ざけてしまうかもしれない。
Microsoft will just have to ensure that its PC partners don’t turn this pricing opportunity into a second round of underpowered Netbooks, otherwise the simplicity and performance of Chrome OS might just tempt holiday shoppers away from Windows.
(出所)Microsoft launches a price assault on Chromebooks:THE VERGE
THE VERGE以外の関連リンク
Microsoft adopts ‘challenger’ mentality to win larger world of connected devices:PCWorld(英語)
MICROSOFT FINALLY LAUNCHES ASSAULT ON CHROMEBOOKS:eye on windows(英語)