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MSI PS42 MODERN 8RC レビュー - 14インチ、1.19 kgのモバイルノートなのにGeForce GTX1050搭載!羊の皮をかぶった狼!?(実機レビュー)

MSI PS42 MODERN 8RC
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回は14インチ、重量1.19 kgのモバイルノートにしてGeForce GTX1050搭載!のMSI PS42 MODERN 8RCの実機レビューです。スペックにうるさい人も納得のハイパフォーマンス・モバイルノート、あるいは「モバイル・ゲーミングノート」って言ってもいいいかもしれないですね。

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1.スペック

MSI PS42 MODERN 8RC Nahimic 3
PS42 8RCには2つのバリエーションがあります。「8RC-027JP(Amazonモデル)」と「8RC-009JP(PCショップモデル)」で、相違点が少ないように見えて実はクリティカルな違いがあります。027JPはRAM16GBで「英語キーボード」、009JPはRAM8GBで「日本語キーボード」です。RAM容量の違いも重要かもしれませんが、キーボードの仕様が異なっているという点には注意が必要です。

CPUはCoffee Lakeではなく、一般的なノートPC用の省電力タイプ「Core i7-8550U」です。組み合わされるGPUはGeForce GTX1050 Max-Q(VRAM4GB)です。GeForce MXじゃありません、MXとGTXは歴然たる性能差があります。

RAMは上に書いたとおり8GBもしくは16GB、ストレージは512GB SSDです。またディスプレイは14インチでFHD解像度、MSIではIPSと表示していませんが、今回実機を確認してみたところ明らかにIPS(IPS相当)です。

入出力ポートは重量1.19 kgのモバイルノートとしては充実しています。Type-Cを2つ含めて合計4つのUSBポート、HDMIを備え、SDカードリーダーはmicro規格ではなくフル規格です。一方でゲーミングノートとしては映像出力専用ポートが少ないですし、音声入出力ポートも不足している感じです。

サイズのほうはGTX1050搭載ということを抜きにしても素晴らしいと思います。特に重量が軽いですよね?ディスプレイサイズは14インチと少し大きめながら横幅も322 mmと、「ちょっと大きめの13.3インチノート」くらいに収まっています。

MSI PS42 MODERN 8RC システム構成
MSI PS42 MODERN 8RC ストレージ構成
レビュー機のシステム構成です。「009JP」のほうで、Core i7-8550U/RAM8GB/512GB SSD(パーテーションが切ってあります)というものでした。また、画像はありませんが、もちろんGTX1050 Max-Qを搭載しています。

2.筐体

MSI PS42 MODERN 8RC 同梱物
レビュー機に同梱されていたのはACアダプター、電源ケーブル、スタートアップガイドのみでした。市販品の同梱物と全く同じかどうか定かではありませんが、国内メーカーのものに比べかなりシンプルではあります(そして、これで十分でもあります)。

ちょっとだけ注意したいのがACアダプターの重量です。電源ケーブル込みで実測値435 gでした。めちゃめちゃ重い、というほどではありませんが、最近ウインタブでレビューしているモバイルノートだとACアダプターの重量は200 g台であることが多いので、それらと比較すると「ちょっと気になる」くらいは重いです。出張なんかの際には当然ACアダプターも一緒に持っていくことになるので、筐体重量が軽くとも実質的に手荷物の重量は増えてしまいますからね。

MSI PS42 MODERN 8RC 天板
天板です。最近のMSIのノートPCは「ブラック」のイメージが強いですが、PS42(MSIでは「プレステージ・シリーズ」に属します)は上品なシルバーです。筐体素材はアルミ合金でエアラインデザイン(航空素材)となっています。

MSI PS42 MODERN 8RC 天板アップ
天板にはヘアライン加工が施されています。また、MSIのドラゴン・ロゴはアップで見るといかついですが、色が薄く目立たないのでビジネスシーンでも問題なく使えると思います。

MSI PS42 MODERN 8RC 底面
底面です。バッテリーは着脱式ではありませんし、メンテナンス用のハッチもありません。さらに「FACTORY SEAL」というシールが貼ってあり、勝手に開けちゃいけないというオーラが漂います。

MSI PS42 MODERN 8RC 右側面
右側面です。厚さ16 mm足らずということで、薄型に仕上がっています。また、側面はフラットなデザインですよね。ポート類は画像左からセキュリティロックスロット、SDカードリーダー、USB Type-C、USB × 2が装備されます。

MSI PS42 MODERN 8RC 背面
背面です。こちらには通気口のみ。外部GPU搭載ということもあり、モバイルノートとしてはやや大型で目立つデザインになっています。

MSI PS42 MODERN 8RC 左側面
左側面です。画像左からDC-IN、HDMI、USB Type-C、オーディオジャックがついています。また、オーディオジャックの右上あたりにLEDのステータスインジケーターがあります。

MSI PS42 MODERN 8RC 前面
前面にはポート類やボタン類はありません。中央部にヒンジ開口用の「手がかり」があるのみです。

MSI PS42 MODERN 8RC キーボード
キーボードです。レビュー機は「009JP」なので、日本語配列のものが装備されています。アルファベットキーのキーピッチは手採寸で上下左右に約19 mmあり、十分な余裕があります。キーストロークもノートPCとしては標準的な深さだと思います。配列で「あれ?」と思ったところが一箇所。左下にFnキーがありません。Fnキーは右下のみとなります。

それ以外だと、「Enterキーの右側に一列ある」という点と、右のSHIFTキーが周辺のキーと同サイズなので若干戸惑ってしまう、というあたりが少し気になりました。

また、タッチパッド左上には指紋センサーも装備されています。

MSI PS42 MODERN 8RC キーボードバックライト
キートップはフラットで特に加工はありません。キートップの素材はおそらくプラスティックだと思いますが、金属っぽく塗られていて、感触もちょっと金属っぽいです。また、バックライトも装備され、輝度は3段階に調整可能です。

MSI PS42 MODERN 8RC 正面
この画像は室内灯をつけた状態で撮影しましたので、実際よりも少し黄色が強くなっています。ご了承ください。正面から見るとこの製品がナローベゼルであることがよくわかります。ベゼル幅が細いというだけでデザイン性がかなり高まります。カッコいいですよね!

MSI PS42 MODERN 8RC Webカメラ
ナローベゼルになった影響で、Webカメラの位置が一般的なノートPCとは異なります。このように下部のベゼルに配置されていて、ビデオチャットなんかをする場合には少し雰囲気が異なるものになります。「下から見上げる感じ」になってしまうので、ちょっと違和感がありますね。

MSI PS42 MODERN 8RC ヒンジ最大開口
ヒンジは水平位置(180度)まで開口可能です。これ、意外に便利で、テーブルで向かい合ってミーティングする際など、相手に画面を確認してもらいやすかったりします(画像は逆さまになってしまいますけどね)。

MSI PS42 MODERN 8RC
この画像も室内灯をつけた状態で撮影していますので、実際よりも少し黄色が強くなっています。

ひと通り筐体をチェックしてみましたが、「GTX1050搭載のマッチョさ」はほとんど感じられませんでした。強いて言えば背面の通気口が少し目立つ程度でしょうか。むしろ「上品な高級モバイルノート」という雰囲気で、筐体もスリムかつ軽量なので、持ち歩きも全く苦にならないでしょう。

MSI PS42 MODERN 8RC
これだけの薄さと軽さを実現しつつ、冷却性能もきっちり確保しています。この画像はPS42 MODERN 8RCに搭載されている「Cooler Boost 3」という冷却システムです。さすがにGTXの部品が大きいから筐体が厚くなったり重くなったりするのだ!なんてことを書くつもりはありませんが、常識的には冷却面の必要性から筐体が大型化してしまうということは理解できます。しかし、もちろんMax-Qデザインの恩恵というのもあるでしょうが、結局はMSIがゲーミングPCで培った技術で強力な冷却機能を確保しつつ薄型・軽量筐体を実現した、ということですね。さすが!

3.使用感

ディスプレイ

この製品は14インチノングレア(非光沢)、FHD解像度となっていますが、液晶の形式については開示されていません。しかし、実機を確認し、視野角の広さから明らかにIPS(IPS相当)であると判断しました。

MSI PS42 MODERN 8RC 画質設定アプリ
また、「MSI True Color」というアプリがプリインストールされていて、シーン別に画質を微調整できるようになっています。もっとも標準的と思われる「sRGB」というモードにして他のPCの液晶ディスプレイと比較してみました。発色が非常によく、それぞれの色が濃く、鮮やかに表示されましたので、個人的にはかなり高く評価できます。同時期にHP Spectre Folio 13のレビューも実施していたため、「HPのハイエンドクラス」の製品ともディスプレイ品質を比較できましたが、発色の傾向がよく似ていて、甲乙つけがたい感じでした。ということで、この製品のディスプレイは極めて高品質であると思います。

また、Ture Colorのシーン別設定ですが、各モード(ゲーマー、ブルー軽減、sRGB、デザイナー、オフィス、動画)それぞれにデフォルト設定とカスタマイズ余地があり、最初のうちは設定を微調整するのが少し面倒だとは思いますが、一度設定してしまうと非常に強力なツールになると思いました。ウインタブではこれまで各メーカーのモバイルノートを数多くレビューしてきましたが、画質設定をここまで容易に、かつ細かく調整できた製品は他にはありません。

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スピーカー

この製品は底面左右にスピーカーがあります。音質のほうですが、無調整だとノートPC用のスピーカーとしては悪くないとはいえ、目立って高音質という感じでもありません。特に低音が弱く、全体的にシャリシャリして少し薄っぺらい音になっています。

MSI PS42 MODERN 8RC Nahimic 3
しかし、音響用に「Nahimic」というアプリが入っていて、比較的細かい設定が可能です。このアプリの設定により、ある程度は音質を自分好みに変えていくことが可能ですが、それでもHPのBang & Olufsenなどには及ばない、という印象です。この製品を購入する場合、Nahimicを使っていろいろ試してみていただければいいと思いますが、音質にうるさい人であれば外付けのスピーカー、あるいはイヤホンを使われるのがいいのではないか、と思います。

キーボード

上にも書きましたが、アルファベットキーのキーピッチは手採寸で上下左右に約19 mmあります。また、キートップのサイズがやや大きめということもあり、かなり余裕をもってタイピングできます。キーストロークはモバイルノートとしては標準的なものだと思います。

しかし配列は若干変わっています。筐体説明からの繰り返しになりますが、一番大きいのは左下にFnキーがないことですね。それと、右側のShiftキーが小ぶりである上に横の\キー(バックスラッシュキー)にくっついているところ、そして、HP製品によくみられるEnterキーの右に一列あるところに特徴があります。

これらの変則性は、テキストライディング時にはあまり気にならないものの、あるべきところにキーがない(具体的には左下のFnキー)というのは最初のうち結構焦ります。私はFnキーの使用頻度は高くないので、使っていて非常に困る、ということはなかったのですが、人によっては当初かなり戸惑うのではないかと思います。

打鍵音は小さめで、打鍵してみた感触は悪くありません。というか気持ちいい部類に入ります。また、バックライトは3段階で輝度を調整できます。キートップがシルバーであることにより文字の視認性があまりいいとは言えないので、日中でもバックライトの輝度を落として点灯させて使いました。

バッテリー

この製品は外部GPUのGeForce GTX1050を搭載します。GTX1050が動くような使い方をすると、バッテリー稼働時間は一気に短くなりますし、そういう場合のバッテリー持ちを批判するのはフェアではないと思いますので、この記事では「ビジネスモバイルノート」的に使った場合で評価したいと思います。

ディスプレイ輝度を50%、バックライト点灯(一番低い輝度)という状態でYouTubeの音楽をバックグラウンドで流し(ボリューム30%ほど)つつ、Webで調べ物をしたり、テキストライティングをしたり、といった使い方を1時間やって、バッテリー消費は17%ほどでした。

この使い方だと単純計算で約6時間は使えるということになりますが、この製品のディスプレイは明るいので、もう少し輝度を落としても使えると思いますし、YouTubeの音楽再生もしなければ、さらに若干稼働時間が伸びると思います。なので、節約につとめれば7時間以上はいけそうです。メーカーの公称値が9時間ということもあり、実稼働時間としてはそんなに悪くはないと言えるでしょう。

その他

MSI PS42 MODERN 8RC ドラゴンセンター
ここまで一応「モバイルノート」ということでレビューしてきましたが、MSIらしくゲーミングノートにインストールされているような「Dragon Center」というアプリも入っています。CPUやGPUの動作モード、ファン風量などを調整できるようになっていますが、MSIのゲーミングノートに搭載されているDragon Centerよりも機能は少なめのようです。ただ、モバイルノートとしてみればこういう設定アプリが入っていること自体が異例ですし、やはりただものではないと感じられます。

4.性能テスト

MSI PS42 MODERN 8RC DDONベンチ標準
参考:
HP Pavilion 15-cu0000(Core i7-8550U、Radeon 530): 5,391
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 4,465
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 4,385
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 4,365
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,247

MSI PS42 MODERN 8RC DDONベンチ最高品質
参考:
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 8,979
ドスパラ raytrek RKF1060TGK(Core i7-7700HQ、GTX1060): 8,867
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 8,780
ドスパラ GALLERIA QSF965HE(Core i7-6700HQ、GTX965M): 8,568
HP Pavilion Power 15(Core i5-7300HQ、GTX1050): 7,235
ドスパラ GALLERIA QF960HE(Core i7-4710MQ、GTX960M): 6,374
ドスパラ GALLERIA QHF960HE(Core i5-4210M、GTX960M): 6,181
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 4,818

いつも実施しているドラクエベンチですが、今回は設定がうまくいかず、妥当な範囲(普通に考えていいとか悪いとか)のスコアになりませんでしたので、記載いたしません。ここではドラゴンズドグマオンライン(DDON)のベンチマークスコアを掲載しています。ウインタブでは通常外部GPU非搭載機の場合は標準品質で、外部GPU搭載機の場合は最高品質でテストしていますが、結果はご覧の通り少し微妙です。標準品質では外部CPU非搭載のCore i7-8550U搭載機に顕著な差をつけていますが、最高品質では比較的スペックの低いゲーミングノートにもかなりの差をつけられています。最高品質でのスコアが振るわない要因としては、CPUがCoffee Lakeなどゲーミング用のものではないこと、GTX1050が薄型ノート専用のMax-Qデザインであることが考えられます。

MSI PS42 MODERN 8RC 3D Mark
参考:
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 2,523、6,802、20,045
GALLERIA GKF1050TNF(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,492、6,858、18,179
NEXTGEAR-NOTE i4400GA1(Core i7-7700HQ、GTX1050Ti): 2,449、6,852、20,453
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 1,826、5,553、17,109
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 1,104、3,119、10,037
HP Pavilion 15-cu0000(Core i7-8550U、Radeon 530): 573、1,612、5,732
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): -、1,211、4,871
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): -、1,161、4,719
※左からTime Spy、Fire Strike、Sky Diverのスコア

続いて3D Markです。こちらは納得感のあるものになったと思います。GTX1050Ti機よりもやや低く、GTX1050搭載機とはほぼ互角、MX150搭載機やGPU非搭載機とは顕著な差が出ています。ドラクエベンチは設定がうまくいかず、DDONベンチでは本領を発揮できなかったわけですが、これは私の調整がまずかったせいである可能性が高いですね。

MSI PS42 MODERN 8RC PC Mark
参考:
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
HP Pavilion 15-cu0000(Core i7-8550U、Radeon 530): 4,081
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 2,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 2,873
DELL Inspiron 15 7000(7570)(Core i7-8550U、GeForce MX130): 2,824
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 2,822
ドスパラ Magnate IM(Core i5-7400): 2,763
HP ENVY 12 x2(Core i5-7Y54): 2,606
HP 15-db0000(AMD Ryzen 3 2200U): 2,455
ドスパラ Critea DX-KS H3(Core i3-7100U): 2,198

ラストはPCの総合性能テスト、PC Markのスコアです。このベンチマークソフトは外部GPU搭載有無によるスコア差は比較的小さいものになります。ただ、それでもちょっと不満な結果になりました。外部GPU搭載機であればせめて4,000は越えてほしかったところ。

なお、今回のベンチマークスコアはDragon Centerでの設定を完全デフォルト状態で実施していますので、よりゲーミングよりの設定をすればスコアは改善されるものと思います。その前提で言えば、GTX1050搭載の実力をきっちり発揮してくれたのは3D Markのみと言えるかもしれません。このへんはシステム設定面での私の力不足であったと思います。

5.まとめ

MSI PS42 MODERN 8RCは英語キーボードの「027JP」がAmazonで販売中、日本語キーボードの「009JP(今回のレビュー機)」がPCショップなどで販売中で、12月28日現在の価格は027JPがAmazonで税込み169,980円、009JPはPCショップアークで税込み143,424円となっています。

この製品は筐体品質が素晴らしく、デザインも洗練されています。外部GPU搭載ということを抜きにしても15万円前後で購入できるのはお買い得だと評価できます。そして、モバイルノートとしては異例のGeForce GTX1050搭載ということで、より高いパフォーマンスが必要なクリエイターやビジネスマンには強力な味方になってくれると思います。今回、ベンチマークスコアには振るわない結果になったものもありますが、汎用のベンチマークソフトである3D Markではその実力をいかんなく発揮してくれたと思います。

モバイルノートで性能面からこの製品に対抗できそうなのはASUS ZenBook Pro 14(GTX1050搭載)くらいでしょうか。ZenBook Pro 14もかなり個性的な製品ですし、ウインタブでは実機に触れていませんのでどちらがいいかは判断できません。おそらく読者それぞれが判断されるべきことかと思います。

モバイルノートPC選びでどこに重視するのか、というのは人それぞれですよね。価格しかり、サイズ感しかり、デザインしかり、性能しかり…。また特定のメーカー、ブランドのファンという人も少なくないと思います。「15万円出せる」という前提であれば、PS42 MODERN 8RCは「1.2 kgを切る軽量筐体」「アルミ合金製の薄型で上質なデザイン」「GTX1050搭載」という点で優れており、いろんな切り口から見てトップクラスの製品だと思います。

6.関連リンク

MSI PRESTIGEシリーズ PS42 Modern 8RC PS42 8RC-009JP:PCショップアーク
【Amazon.co.jp限定】MSIゲーミングノート PS42 8RC-027JP:Amazon

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コメント

  1. 見習いプログラマー より:

    ゲーミング?モバイルノートが今年は何種類か出て面白いですね。

    • wintab より:

      見習いプログラマーさん、こんにちは。ウインタブ読者の場合、そのように考える人が多いのではないかと思います。私なんかもゲームなんてやらないくせにGeForce搭載のPCは欲しいですから。

  2. 匿名 より:

    読んでてとても気になったのですがcoffee lakeは別にゲーム用でも高性能という意味でもなくただの世代の名前ですよね?

    • 匿名 より:

      横レスですみませんが
      CPUの型番が8000番台でもcoffee lake(末尾がH)じゃなくてkaby lake R(末尾がU)なので、一般的にゲーム用ノートに搭載されるcoffee lakeに比べてコア数やベースクロック等のスペックがひくいこともあり・・・と脳内変換して読めば良いのでは?
      と思います。
      言葉足らずの説明文であることには違いはありません。

      • wintab より:

        こんにちは。補足ありがとうございます。次回からはもう少し丁寧な説明をするように努力します。

        • 匿名 より:

          返信コメントありがとうございます。
          そして明けましておめでとうございます。
          購入を検討しているノートパソコンだったのでとても参考になりました。
          特に、恒例の他PCとのベンチマーク比較は、これだけのデータ数を用いて比較している記事が他にないため、とても重宝しております。

          気になった点だけをコメントすると否定的な意見に見えてしまうため、コメントの仕方も気をつけないといけませんね。

          気になったついでに伺いたいのですが、ベンチマーク稼働中のファン駆動音と筐体の熱についてはどんな感じでしたでしょうか?メーカーの謳い文句が実運用でどの程度有効なのか、とても興味があります。

          • wintab より:

            こんにちは。ファン音ですが、ベンチマークテスト中はそれなりに音が聞こえます。しかし、爆音ではなく、常識的なものでした。また、発熱に関して、長時間ゲームをしたわけではありませんが、ベンチマークテスト中に関してはぬるくなる程度で、特に心配するようなものではありませんでした。記事にこの件を書いておくべきでした。

          • 匿名 より:

            wintabさん再度コメントありがとうございます。
            (ツリーがこれ以上展開できないので自分のコメに返信しています)

            Max-Qデザインだけあって、単純な性能ダウンにならずにノイズと発熱もうまく抑えられているようですね。この製品はこういったメーカーのチューニングの妙というか、dGPUを積んでいながらも小型化や軽量化を実現したその裏側を評価したいですね。

            • wintab より:

              こんにちは。今年はもう少し多くのMSI製品を実機レビューできるようにしたいとおもいます。よろしくお願いします。

    • wintab より:

      こんにちは、たしかにそうですね以後気をつけます。