MSIが15.6インチでエントリークラスのゲーミングノート「GL63-9RC-1050JP」を発売しました。でも「GL63」という型番の製品は以前ウインタブでも実機レビューをしていて、たしかその時はGeForce RTX2060搭載機だったはず…。そうなんです、この「GL63-9RC-1050JP」は装備を簡略化して価格を低く抑えた製品で、ゲーミングノートとしての基本的な品質は非常に高いんですよね。
1.スペック
CPUはゲーミングノートとしては標準的なCoffee LakeのCore i7-9750Hで、GPUがGeForce GTX1050なので、2019年の水準だと「GPUはエントリークラス」ということになります。しかし、RAMは標準で16GB、ストレージも512GB SSDと余裕があります。なんか本当に「GPUのスペックだけ落とした」感じ。なお、MSIの製品はRAMとストレージの増設が可能ですが、注文時に構成を変更できるのはMSIの指定販売店から購入する場合のみです。
ディスプレイもコストダウンされてますね。15.6インチのFHD解像度、というところは以前実機レビューしたGL63と同じですが、リフレッシュレートが開示されていません。ということはおそらく60 Hzなのだろうと思います。同じGL63でも、上位のグレードはリフレッシュレートが120 Hzなんです。
ここまで見てきて、GPUがGTX1050にとどまること、またディスプレイのリフレッシュレートが低いことから、やはり上級ゲーマーだと手を出しにくい感じはします。
ただし、MSIのゲーミングノートは筐体構造やGPU、GPU以外のパーツにもしっかり手が入っていまして、この製品でもLANのチップは有線がKiller E2400、無線がIntel Wireless-AC 9560ですし、入出力ポートの構成もRTX搭載モデルと同じ筐体なので、とても充実しています。
2.筐体
GL63については、ウインタブで実機レビューをしていて、レビュー機はこのニューモデルと同一筐体が使われていますので、筐体について詳しく知りたい人は実機レビュー記事をご覧ください。この記事では要点のみお伝えします。
この製品は「どっしり系」ですねw 最近のゲーミングノートは横幅を360 mm程度にして、ディスプレイ面のベゼルを細くするのがトレンドですが、この製品のベゼルは特に細くはありません。横幅も383 mmありますので、もはや「大きいほう」と言っていいです。
筐体はプラスティック製です。ブラックの筐体色にレッドのアクセントカラーが配され、ゲーミングPCらしい雰囲気になっています。また、天板も立体的な造形で、最近のゲーミングノートとしては派手なほうかと思います。
キーボードはSteelSeries製です。このあたり、エントリーモデルとしては贅沢な装備だと思いますね。また、バックライト色はレッドのみです。なので、やっぱり少しばかり派手ですよね。
MSIは冷却システムにも強いこだわりがあります。この製品は7本のヒートパイプと2基のファンからなる「Cooler Boost 5」という冷却システムを採用していて、長時間のゲームプレイでもパフォーマンスを維持できます。
3.価格など
MSI GL63-9RC-1050JPはMSI指定販売店であるPCショップアークで販売中で、7月2日現在の価格は税込み139,104円(送料無料)です。この価格は「MSIのGL63」としては低価格ですが、GTX1050を搭載する他社のゲーミングノートと比較して、決して最安値とは言えません。
しかし、この製品はGPU以外の部分にコストが掛かっている、というか、もともと20万円クラスのゲーミングノートの筐体の一部スペックを落としたものなので、例えばSteel Seriesのキーボードとか、KillerのLANチップとか、Cooler Boost 5といった、低価格品とは思えないパーツが使われています。なので、これからオンラインゲームを始めようというエントリーゲーマーが安心して使える製品であることは間違いないでしょう。
4.関連リンク
MSI ゲーミングノート GL63-9RC GL63-9RC-1050JP:PCショップアーク