
マウスコンピューターは日本のパソコンメーカーです。外資系メーカーの存在感が大きい日本のパソコン市場において、派手なデザインや極端な低価格を売りにするのではなく、長野県飯山工場での国内生産と24時間365日のサポート体制を堅持する「信頼して長く使える国産PC」を提供し続けているのが特徴です。

マウスコンピューターは「選ぶ前・選ぶ時・選んだ後も、ずっと安心」ということをアピールしています。高品質な国内生産、用途に合わせたカスタマイズ(BTO)、3年間の無償保証、24時間365日のサポート、72時間以内の修理対応という「5つの安心」を軸に、ユーザーが購入後も不安なく使い続けられる体制を整えています。
目次
1. マウスコンピューターの製品ブランド
マウスコンピューターには用途別に5つのブランドがあります。
・mouse:スタンダードパソコン
・DAIV:クリエイターパソコン
・G TUNE:ゲーミングパソコン
・NEXTGEAR:オンライン・直営店限定ゲーム向けPC
・MousePro:ビジネス向けパソコン
この特集ではブランドごとの特徴と主要なノートPCを紹介していきますが、今回は「mouse:スタンダードパソコン」を取り上げます。
2. mouseブランドのノートPC一覧
| 製品 | CPU GPU |
RAM (最大) SSD (最大) |
ディスプレイ | サイズ | 価格の目安 |
| B4-I5U01SR-A | Core i5-1335U | 16GB (64GB) 256GB (4TB) |
14インチ 1920×1200 |
311×239.3×19.6 1.41kg |
13-14万円 |
| B4-I7U01SR-A | Core i7-1355U | 16GB (64GB) 500GB (4TB※) |
14インチ 1920×1200 |
311×239.3×19.6 1.41kg |
13-15万円 |
| A4-A5U01SR-B | Ryzen 5 7430U | 8GB (32GB) 256GB (1TB) |
14インチ 1920×1080 |
325×218×21.8 1.33kg |
8-9万円 |
| A5-A5A01SR-A | Ryzen 5 7430U | 8GB (32GB) 256GB (2TB) |
15.6インチ 1920×1080 |
360.4×239.3×19.9 1.61kg |
8-9万円 |
| A5-I7U01BK-A | Core i7-12650H | 8GB (64GB) 500GB (2TB) |
15.6インチ 1920×1080 |
359.7×240×24.3 2.04kg |
10-11万円 |
| B5-A7A01SR-A | Ryzen 7 8845HS | 16GB (64GB) 500GB (4TB※) |
15.3インチ 2560×1600 |
342×239.7×19.8 1.68kg |
13-16万円 |
| B5-A7A01SR-A (Copilot+ PC) |
Ryzen AI 7 350 | 16GB (64GB) 500GB (4TB※) |
15.3インチ 2560×1600 |
342×239.7×19.9 1.7kg |
15-18万円 |
| F7-I5I01BK-B | Core i5-1235U | 32GB 1TB |
17.3インチ 1920×1080 |
399.9×270×25.3 2.44kg |
15万円 (在庫切れ) |
| K7-I7G50BK-A | Core i7-13620H GeForce RTX 2050 |
16GB (64GB) 500GB (4TB※) |
17.3インチ 1920×1080 |
397.5×264.5×26 2.54kg |
16-18万円 |
※製品名をクリックすると公式サイトの製品ページが開きます
※ストレージに「※」がついているものは、カスタマイズにより2枚めのSSDを搭載可能です
3. シリーズごとの位置づけ

mouse A4-A5U01SR-B
mouseブランドのノートPCは、価格や用途別にいくつかのシリーズに分かれています。以下にマウスコンピューターによる説明を記載します。
- Aシリーズ:一般用途向けエントリーモデル
- Bシリーズ:薄型スタイリッシュモデル
- Fシリーズ:定番スペックモデル
- Kシリーズ:グラフィックス (外部GPU)搭載モデル
ただ、Fシリーズは現状1モデルのみ、しかも記事執筆時点では在庫切れとなっていますし、Kシリーズも17.3インチの大型サイズのモデルのみなので、mouseブランドの主力は「AシリーズとBシリーズ」ということになろうかと思います。
4. CPUについて
mouseブランドのノートPCのほとんどは最新世代ではなく、一世代、二世代前のCPUを搭載しています。この点はウインタブ読者にはちょっと引っかかる部分ではありますよね。しかし、「スタンダードな汎用ノートPCとして、いたずらに最新型番を追わず、必要十分な性能を確保する」という思想は理解できます。高い性能が求められるクリエイターPCブランドのDAIVやゲーミングPCブランドのG TUNEではより新しく・性能の高いCPUが搭載されていますし。
実際、Core i5-1335UやRyzen 5 7430UといったCPUは、省電力性・静音性・価格バランスに優れ、日常作業やビジネス用途において不足のない性能を発揮します。
ただし、「B5シリーズ」には、最新のRyzen AI 7 350 (Copilot+ PC対応)やRyzen 7 8845HSといったCPUも採用されています。これらは画像処理やAIタスクなど、やや高負荷な作業にも対応できます。mouseブランドは、「過剰な性能よりも、安心して長く使える安定設計」を重視しながらも、用途に応じて最新世代を選べる柔軟さを持っていると言えるでしょう。
5. カスタマイズ自在のRAMとSSD

mouse B5-A7A01SR-A(Copilot+ PC)
上で説明した通り、マウスコンピューターはBTOパソコンメーカーなので、mouseブランドのノートPCも購入時に構成カスタマイズが可能です。とはいえ、ノートパソコンなので、主要構成でフレキシブルにカスタマイズができるのはRAMとSSDのみです。
mouseブランドではRAMは最大64GBまで拡張できるモデルが多く、標準構成でも16GBが中心で十分な容量を確保していますので、画像編集などやや負荷の高い用途にも対応可能です。
また、表中の「※」が付いたモデル(例:B4・B5・K7シリーズなど)は、SSDを2基搭載可能なデュアルストレージ構成となっており、最大でなんと8TBもの容量を搭載できます。
6. まとめ ― mouseは「安心して長く使える国産PC」
mouseブランドのノートPCは、スペック面では「地味」な印象があります。CPUの世代もやや古く、1機種を除いては外部GPUの搭載もできず、有機ELディスプレイの設定もありません。しかし、汎用PCとして必要十分な性能を確保しており、手厚いサポートが受けられる安心感は大きいです。
また、以前は「ちょっとお高め」な印象のあったマウスコンピューター製品ですが、近年は価格に値頃感もあります。「信頼性」を重視する人にとって、mouseブランドのPCはおすすめです。
次回は、クリエイターや映像制作を志向するユーザー向けに設計された「DAIV」シリーズを取り上げます。
7. 関連リンク
2014年にサイトを開設して以来、ノートPC、ミニPC、タブレットなどの実機レビューを中心に、これまでに1,500本以上のレビュー記事を執筆。企業ではエンドユーザーコンピューティングによる業務改善に長年取り組んできた経験を持ち、ユーザー視点からの製品評価に強みがあります。その経験を活かし、「スペックに振り回されない、実用的な製品選び」を提案しています。専門用語をなるべく使わず、「PCに詳しくない人にもわかりやすい記事」を目指しています。
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