マウスコンピューターから、15.6インチスタンダードノート「m-Book N500 シリーズ」が発売されました。マウスのノートPC「m-Book」シリーズはここのところラインアップを拡充させてきていて、モバイルノートからスタンダードノート、エントリースペックからハイスペックと、かなりのワイドバリエーションになっています。今回紹介するN500シリーズは第8世代のCore i7と外部GPU「GeForce MX150」を搭載するハイスペックなスタンダードノートで、ゲーミングや各種のクリエイティブ用途を除けば、性能面で不満を感じることがなさそうな製品です。
1.スペック
マウスコンピューターはBTOメーカーなので、構成をカスタマイズして注文することが可能です。OSは標準でWindows 10 Homeで、注文時にPro版に変更できます。CPUとGPUはカスタマイズ対象外で、Core i7-8550UとGrForce MX150の組み合わせとなります。この時点でこの製品がノートPCとしてはハイスペックなものであるということができます。
RAMは8GB、16GB、32GBと3種類の組み合わせが可能で、ストレージは最安だと500GB HDD、最上位の構成だと1TB SSD + 2TB HDDのデュアル構成となります。いつも書いていますが、この製品のCPUとGPUの組み合わせならHDDをメインストレージにするのは避けたいところです。
ちょっと驚きなのがこの図です。同じマウス m-Bookシリーズの高性能モデル「Kシリーズ」との性能比較なんですが、テストに使ったのが
・m-Book N500:Core i7-8550U / GeForce MX150 / 32GB RAM / 1TB SSD / 2TB HDD
・m-Book K686:Core i7-7700HQ / GeForce MX150 / 32GB RAM / 1TB SSD / 2TB HDD
※ ベンチマークソフトウエア「PCMark 8 V1.4.0」における「Creative accelerated 3.0」の測定結果
とのこと。Kシリーズはm-Booknの中でも高性能なモデルで「ゲーミングノートの一歩手前」くらいのスペックと外観を持つ、ちょっといかつい製品ですし、CPUはゲーム用といっていいCore i7-7700HQなんですが、それよりも高性能なんですね。恐るべし、第8世代Core i7。
ディスプレイは15.6インチでFHD(1,920 × 1,080)解像度となっていますが、IPSなのかTNなのか、それとも他の形式なのかは不明です。また、この製品は光学ドライブを標準で内蔵しています。もちろんカスタマイズでBlu-rayドライブにも変更可能です。帰り道にTSUTAYAに寄るのが楽しみ、という人もこれで安心ですね。
なお、ポート類については、15.6インチのスタンダードノートとしては標準的ですが、マウス製品としては少し物足りないですね。D-subもありませんし、USBポートだってもう一つくらいほしかったところです。ただ、後述しますが、この製品は外観がかなり洗練されていて、そういう意味では「薄さを犠牲にしてでもポート類は充実させるマウス」っぽくないんですよね。
2.筐体
この製品は横幅が379 mmと、15.6インチサイズとしては標準的な大きさでもあり、ベゼル幅が特に細いということはありません。ただ、ちょっと従来のマウス製品のデザインとは違っていて、「m-Book Hシリーズ」によく似ています。
筐体素材は不明ですが、色はシルバーで天板にはヘアライン加工が施されます。マウスのノートPCって、「基本的にブラック、たまにホワイト」という印象がありますが、この製品はちょっと違いますね。
キーボードです。周辺部分が緩やかにラウンドしていて、スタイリッシュな感じです。キーピッチは19 mm、キーストロークは1.5 mmとなっていて、さすがにサイズにはゆとりがあります。ただ、マウスのこだわりポイント「タッチパッドの物理ボタン」はありません。このあたりも「m-Book Hシリーズ」と同様で、マウスらしくないといえます。
側面とポート類の配置です。この製品の厚さは24.5 mm(突起物含む)なので、最近のスタンダードノートとしてはすごく薄い、ということもないです。しかし、光学ドライブもしっかり標準装備していますし、使い勝手は良さそうですね。
3.価格など
マウス m-Book N500 シリーズはマウスコンピューター公式サイトで販売中で、価格は109,800円(税込み118,584円)から、となっています。この価格だとRAMが8GB、ストレージが500GBになってしまいますが、ストレージを512GB M.2 SSDにすると119,800円(税込み129,384円)となり、おそらくこちらのほうが圧倒的に快適に使えるのではないか、と思います。
マウス製品で私が一番好きなのはキーボードにせよ入出力ポートにせよ、必要と思われることは絶対に省略しない、というところです。その反面、どうしても筐体が厚くなってしまったりとか、重くなってしまうというのはあると思います。新しいm-Book N500シリーズはデザイン面でかなり洗練された、という印象がある一方で、マウスのこだわりポイントみたいなものも少し薄れてしまった感があります。
とはいえ、他社製品との比較では依然として使い勝手という面で優位性があると思いますし、第8世代のCore i7 + Geforce MX150という、非ゲーミングのノートPCに期待する性能水準をらくらくクリアしたスペックも魅力ですよね!