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Lenovo ThinkPad T490 レビュー - モバイルできる!GeForceも積める!性能優先の14インチならこれ!(実機レビュー)

Lenovo ThinkPad T490
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はThinkPadシリーズの2019年モデル、14インチサイズの「T490」をレビューします。TシリーズはThinkPadの中でも上位に位置しますが、どちらかと言うと「スタンダードノート」のイメージが強く、モバイルラインの最上位「Xシリーズ」と比べると少し目立たない感じがします。また、このT490はディスプレイサイズが14インチということもあり、モバイルノートとスタンダードノートの中間くらいの位置づけを与えられているように思われ、それがまた影を薄くしている感があります。

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しかし、今回実機を試用してみて、ある意味「高性能モバイルノート」という感想を持ちました。さすが上位モデル!

1.スペック

Lenovo ThinkPad T490 スペック表
私が知る限り、ノートPCの中で最もフレキシブルに注文時のカスタマイズが可能な製品はThinkPadです。このT490もOSのバージョン、CPU、RAM、ストレージ、ディスプレイ、キーボードなど、非常に多くのカスタマイズ項目があります。

CPUはWhiskey LakeのCore i5もしくはCore i7で、vPro(法人など組織でPCを一元管理するのに役立つ機能)に対応するCore i5-8365UとCore i7-8665Uも選択可能です。RAMは…、なんか見たことのない数値が並んでますが、これはオンボード(マザーボードに直付けしているもの)で8GBもしくは16GBを選べ、追加で8GB、16GB、32GBを増設できる仕組みになっているためです。例えばオンボード8GB、追加32GBだと合計で40GBになる、という具合ですね。

ストレージは1基のみの搭載で、容量を128GBから1TBまでの範囲で選べます(ただし、ベースグレードによって512GBや1TBを選べないケースもあります)。

この製品は外部GPUのGeForce MX250の搭載が可能です。MX250はGeForceの中ではエントリークラスなので、GTXシリーズやRTXシリーズに性能面では及びませんが、これがあるとグラフィック性能が飛躍的に向上しますので、T490を購入するならつけておきたいオプションです。なお、ThinkPadシリーズの14インチで、フラッグシップモデルのX1 Carbonや同じTシリーズのモバイルノート、T490s/T495sには外部GPUは搭載できません。

ディスプレイはかなり選択肢がありまして、サイズはすべて14インチなのですが、

TN液晶でHD解像度
IPS液晶でFHD解像度(非タッチ)
IPS液晶でFHD解像度(タッチ)
IPS液晶でWQHD解像度(非タッチ)

の4種類を選べます。特にWQHD解像度(2,560 × 1,440)は500nitと、非常に明るいものになっています。これ、通常のFHD解像度のものからの追い金が定価ベースで29,160円なので、かなりお高いオプションではあるのですが、予算があればおすすめしたいです(後述します)。

入出力ポートは「さすがThinkPad」だと思います。USBポートの数は十分ですし、Thunderbolt 3規格も採用されるなど、内容も充実しています。有線LANポートもしっかり装備されています。SDカードリーダーがフル規格ではなくmicro規格であることが不満といえば不満ですかね。

サイズは「微妙」です。というかウインタブだけが微妙に感じるのかもしれません。タテ・ヨコサイズは決して大きいわけではありませんが、14インチサイズであることを前提としても、他社のモバイルノートよりも大きいです。また、重量が1.5 kg前後で、これってウインタブ的には「モバイルノートとしてギリギリ」です。ウインタブの主張は「モバイルノートは1.5 kgまで」なのですが、2019年の水準だと1.5 kgのモバイルノートというのはそんなに数が多くはなく、各社の上位クラスの製品はほとんどの場合1.2 ~ 1.3 kgくらいなんですよね。

ちなみに私の愛機「ThinkPad 13(廃盤です)」も重量は約1.5 kgありまして、これを毎日リュックに入れて持ち歩いてます。特に困るほどの重さではないのですが、「次に買い換えるときにはもう少し軽いのにしよう…」などと思うこともしばしばです…。どう考えるかは人それぞれですが、私はレビューを通じて「少し重いけど、そのぶん性能はいいよね」と評価します。

Lenovo ThinkPad T490 システム構成
Lenovo ThinkPad T490 ストレージ構成
レビュー機のシステム構成です。画像はありませんが、GeForce MX250を搭載していました。「Core i7-8565U/MX250/RAM16GB/512GB SSD」というスペックで、ディスプレイはWQHD解像度でした。ベースモデルの名称だと「プレミアム WQHD搭載」となります。T490の中ではトップランクの構成です。

2.筐体

Lenovo ThinkPad T490 同梱物
同梱物です。このレビュー機は貸与品なので、新品だともう少し多くのペーパー類が入っていると思われます。セットアップガイド、保証カード(ユーザー登録カード)、それとACアダプターが入っていました。

ACアダプターの重量はちょうど300 g(電源ケーブル込み)で、この製品のACアダプターは65Wのものでしたが、Core i5搭載の下位モデルだと45Wのものが付属します(注文時に65Wにすることもできます)。また、電源供給はUSB Type-Cポートを使います。

Lenovo ThinkPad T490 天板
天板です。何も言うことのない、ザ・ThinkPadですね。黒無地でロゴが入っているだけ。ちなみにThinkPadロゴの「iの点の部分」はLEDになっていて、電源オン時に赤く光ります。

素材はPPSU(ポリフェニルスルホン)樹脂と開示されていますが、触ってみて「カーボンが入ってるよね」と感じたくらい、しっとりしたものでした。私物のThinkPad 13と見た目は変わりませんが、ThinkPadの中ではエントリークラスである13よりもプラスティック感が少なく、ちょっと高級感がありました。

Lenovo ThinkPad T490 底面
底面です。中央やや左にシミのようなものがありますが、これは単なる汚れ(手脂)です。ThinkPadの素材は割と手脂が付きやすく、拭き取れば問題ないんですけど、このように少し目立ちます。

底面にはスピーカーはなく、またユーザーが手軽にメンテナンスできるようなハッチ(開口部)もありません。通気口のみです。

Lenovo ThinkPad T490 右側面
右側面です。画像左にある「筋のようなもの」はスマートカードリーダー、その右にUSB 3.1、通気口をはさんで有線LANポート、そしてセキュリティロックスロットです。

Lenovo ThinkPad T490 前面
前面には何もありません。

Lenovo ThinkPad T490 左側面
左側面です。画像左からUSB Type-C(これがDC-INを兼ねます)、USB Type-C(Thunderbolt 3)、ドッキングコネクターです。Lenovo純正のドッキングステーションはこれら3つのポートを使って接続します。

その右がUSB 3.1、HDMI、オーディオジャック、そしてmicroSDカードリーダーです。側面を見ると、「ぶ厚い」とまでは言いませんが、モバイルノートとみなす場合は少し厚めです。

Lenovo ThinkPad T490 背面
背面です。こちらには何もない…、こともないです。

Lenovo ThinkPad T490 SIMスロット
レビュー機はLTEモデルではないので「はめ殺し」でしたが、LTEモジュールを追加すると、ここにSIMスロットが装備されます。

Lenovo ThinkPad T490 キーボード
キーボードです。この光景もやはりザ・ThinkPadですね。ええ、もろにThinkPadです、はい。アルファベットキーのキーピッチは手採寸で19 mm、キーストロークは若干深めで、個々のキーサイズも少し大きめなものになっています。中央の赤い点というか実際は「棒」なんですけど、これが「トラックポイント」です。マウスカーソルの操作に使いますが、非常に使いやすいものになっていて、「ThinkPadの代名詞」とも言えます。

なお、キーボード面の上部にはスピーカーが配置されています。

Lenovo ThinkPad T490 キーボード拡大
T490にはバックライトも装備されていて、明るさは2段階に調整可能です。明るくすると結構な光量になり、他社製品の平均的なそれよりもかなり明るいです。個々のキーはキートップの中央部分がくぼんでいて打鍵がしやすい形状になっていますし、キーの下側がラウンドしているのも特徴です。

Lenovo ThinkPad T490 正面
正面から見てみます。T490は14インチサイズのノートPCとして特に小さくはありません。ベゼル幅は他社の上位クラスのモバイルノートよりは太いですが、ThinkPadシリーズとしては細いと思います。というか、私のThinkPad 13よりは相当に細いですねw 時代の流れというか、一見全然変わらないデザインのThinkPadですが、少しずつ(好ましい方向に)変化していると言えます。

Lenovo ThinkPad T490 ヒンジ最大開口
Lenovoのクラムシェル・ノートPCはほぼ全機種がヒンジを水平位置(180度)まで開口できる構造になっています。小さなテーブルで対面して打ち合わせをする場合などは便利ですし、開口角度は大きいに越したことはないので、好ましい構造だと思います。

一通り筐体をチェックしてみました。ThinkPadユーザーである私にとって、外観は「サプライズなし」ですねw とにかくThinkPadなんで、変わったところを見出すのに苦労します。具体的には使用感のところで述べますが、筐体の感触に少しだけ高級感(しっとり感)があるとか、ディスプレイ品質であるとか、処理性能であるとか、そういった点は明らかに高水準ではあります。ただし、遠目で見てどこか変わったところがあるかといえば、ほとんど見当たりません。だからThinkPadなんですけどね。

3.使用感

ディスプレイ

レビュー機のディスプレイはWQHD(2,560 × 1,440)という高精細なものでした。高精細というだけでなく500nitという非常に明るいもので、これね、本当にクソ明るいです。輝度100%で白背景だと「まぶしい」と感じるくらいです。この点は大きなメリットだと思いますし、個人的にも高く評価できます。だって、明るいディスプレイは設定で暗くすることができますが、もともと暗いディスプレイを明るくすることはできませんからね。このディスプレイであれば輝度は50%くらいにしておけば快適に使えると思います。

例によってブラウザーのEdgeを開き、「花」を画像検索して手持ちの13.3インチモバイルノート(ThinkPad 13、FHD液晶のIPS解像度)と比較してみました。圧倒的な鮮やかさですね。ThinkPad 13が勝負になりません。ただし、これはX1 Extremeのレビューの際にも感じたのですが、少し赤が強すぎるような気がします。設定である程度補正はできますが、標準状態だと赤の強さが少し気になりました。

ただ、WQHDのディスプレイはカスタマイズ料金が高く、セール価格であっても2万円くらいにはなってしまいますので、その意味では普通のFHDディスプレイもチェックしてみたかったかな、とは思います。

スピーカー

この製品のスピーカーはキーボード面の上部にあります。2スピーカーで、配置が接近していることもあり、ステレオ感はそれほど強くありません。というか、底面の左右にスピーカーが配置されている製品と比較するとステレオ感は弱いです。

Lenovo ThinkPad T490 Dolby

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音質ですが、「すごくリアル」です。Dolby Audioというアプリにイコライザーがあり、好みの音質に調整することもできますが、基本的には「オート」で大丈夫でしょう。Dolbyが利用シーンを判別して、適切な音場を作ってくれているようで、特に設定をいじらなくても非常にクリアな音質が楽しめます。特に重低音とか高音とかが強い、という感じではなく、とにかくバランスがいいです。2スピーカーとしては最高水準なのでは?と感じるくらいに音がいいですね。

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2.キーボード

筐体説明のところでも触れましたが、キーピッチは上下左右とも手採寸で約19 mm、キーストロークは一般的なノートPCと変わらないか、やや深めくらいです。私物のThinkPad 13はディスプレイサイズが13.3インチなのですが、配列には一切戸惑うことはありませんでした。非常に使いやすいです。

Lenovo ThinkPad T490 設定アプリ
しばしば指摘されることとして、「ThinkPadキーボードは左下のFnキーとCtrlキーの配置が一般的なノートPCと逆である」というのがあります。しかしこれも、Lenovo Vantageという設定ソフトで配置を入れ替えることができますので、実用上大きな支障はないでしょう。

打鍵は若干重く感じますが、確実な打鍵感が得られ、重すぎて疲れるというほどのこともありません。また、打鍵音は小さめで、パチパチいいません。「静音」と言えるくらいです。他のThinkPadシリーズと変わらないのかもしれませんが、手持ちのThinkPad 13や先日レビューしたThinkPad X1 Extremeよりも少し打鍵音が小さめであると感じました。

ThinkPadシリーズには多くの魅力がありますが、その一つは間違いなく「キーボード品質」です。この製品に限らず、ThinkPadシリーズのキーボードはノートPCでナンバーワンである、というのが私の意見です。

それと、タッチパッドを使うのがあまり得意でない私にとって、ThinkPadの赤いデベソ(トラックポイント)は強い味方です。操作感が非常によく、マウスいらずで作業ができます。トラックポイントの感度はThink Vantageで設定が可能ですが、適切な感度にすると、マウスと変わらないくらいの快適さでカーソルを操ることができます。ThinkPadに触ったことのない人にはぜひ試していただきたいですね。特にタッチパッド嫌いの人、家電量販店などでぜひお試しを!

バッテリー

ディスプレイ輝度を50~100%の範囲で適宜変更しながら、ブラウザーを開きYouTubeで音楽を流し、テキストライティングや簡単な画像加工などを1時間やって、バッテリー消費は約20%でした。単純計算で5時間程度は使えるということになります。ディスプレイ輝度を落として、スピーカーも使わず、という条件であればもう少し稼働時間は伸びると思いますが、公称値(17.8時間でしたっけ?)が達成可能なのであれば、ぜひ(誰に、とは言いませんが)実演をお願いしたいです。

4.性能テスト

Lenovo ThinkPad T490 ドラクエベンチ標準
参考:
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 3500U) : 11,792
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 10,020
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 9,723
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 9,643
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 9,058
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 8,909
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 8,923
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 8,727
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 8,676
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):8,641
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 8,606
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 8,409
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 8,385
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 8,207
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 8,186
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 8,129
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 8,106
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 8,055

Lenovo ThinkPad T490 ドラクエベンチ最高品質
参考:
HP ENVY x360 15(Ryzen 5 3500U) : 6,797
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 4,925
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 4,821
HP ENVY 13 x360(Ryzen 3 2300U): 4,757
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 4,720
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 4,706
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,605
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 4,571
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 4,559
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 4,487
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,337
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 4,238
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,234
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 4,210
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 4,199
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 4,165
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 4,128
ドスパラ Altair F-13(Core i5-7200U): 4,115
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 4,003
HP Spectre x360(Core i7-7500U): 4,003

まずはドラゴンクエスト X(ドラクエ)のベンチマークから。この製品は外部GPUのGeForce MX250を搭載しているため、非ゲーミングノートとの比較では段違いのスコアとなります。ただし、ゲーミングノートのスコアを参考までに一つだけ掲載しますと、

ドスパラ GALLERIA GCR1660TNF(Core i7-9750H、GTX1660Ti): 19,744
※ドラクエベンチ最高品質のスコア

ということです。GALLERIA GCR1660TNFはCoffee LakeのCore i7とGeForceでは中位クラスとなるGTX1660Tiを搭載していますので、必ずしもハイエンドなゲーミングノートではありませんが、それでもこれだけの差がつきます。

とはいえ、ドラクエレベルであればMX250搭載のT490でも十分快適にプレイできると思います。

Lenovo ThinkPad T490 DDONベンチ標準
参考:
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U) : 5,076
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 4,465
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 4,385
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,375
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 4,365
DELL Inspiron 13 7370(Core i7-8550U): 4,247
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 4,154
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 4,079
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 3,987
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,985
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,951
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,940
ドスパラ Critea DX-KS F7(Core i7-8550U): 3,935
HP Spectre 13(2017)(Core i7-8550U): 3,921
富士通 LIFEBOOK WU2/B3(Core i7-8550U): 3,890
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,858
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 3,665
Lenovo ideapad 520(Core i5-8250U): 3,596

Lenovo ThinkPad T490 DDONベンチ最高品質
参考:
ドスパラ GALLERIA GCR1660TNF(Core i7-9750H、GTX1660Ti): 11,255

続いてドラクエよりはPC負荷の高いゲーム「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)」のスコアです。通常ウインタブでは外部GPU非搭載のPCは「標準品質」しか測定していません。DDONでも明らかに外部GPU非搭載のノートPCよりも高いスコアとなりました。一方で、「最高品質」のところで一つだけ参考値を掲載していますが、ゲーミングノートとは勝負になりません。

ただ、ドラクエよりは負荷の大きいDDONであっても、T490+MX250であればそこそこ快適にプレイは可能でしょうね。

Lenovo ThinkPad T490 3D Mark
参考1:
ドスパラ GALLERIA GCR1660TNF(Core i7-9750H、GTX1660Ti): 12,960、33,189
参考2:
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U) : 2,269、7,922
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 1,513、6,808
HP ENVY 13 X360(Ryzen 3 2300U): 1,513、5,396
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 1,211、4,871
DELL XPS 13(9380)(Core i7-8565U): 1,189、4,586
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 1,178、4,574
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 1,161、4,719
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 1,157、4,652
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 1,136、4,524
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8250U): 1,126、4,746
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 1,116、4,367
HP Spectre x2(Core i5-7260U): 1,114、4,389
富士通 LIFEBOOK WU2/C3(Core i7-8565U): 1,111、4,325
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 1,097、4,471
DELL Inspiron 15 5000 2in1(Core i7-8565U):1,084、4,421
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 1,084、4,282
iiyama Style 17FH054 i7(Core i7-8750H): 1,082、4,559
※左からFireStrike、SkyDiverのスコア

3D Markのスコアです。ここでもMX250を搭載する効果がはっきりと見て取れます。また同様にGTX1660Ti搭載機には大きく水を開けられている、ということもわかりますね。

実際のところ、T490 + MX250だと、「ものによってはグラフィック設定を落とす」という前提であれば、オンラインゲームを楽しむことも十分可能、と言えるくらいの実力である、と言っていいんじゃないでしょうか?

Lenovo ThinkPad T490 PC Mark

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参考:
DELL G7(Core i7-8750H、GTX1060): 5,401
ドスパラ GALLERIA GCF2060GF-E(Core i7-8750H、RTX2060): 5,328
ドスパラ GALLERIA GCF1070GF(Core i7-8750H、GTX1070): 5,122
MSI GF75 Thin(Core i7-8750H、GTX1050Ti): 5,009
ドスパラ GALLERIA GCF1060GF-E(Core i7-8750H、GTX1060): 4,976
ドスパラ GALLERIA Mini 1060(Core i5-7500、GTX1060): 4,906
ドスパラ GALLERIA GCF2070GF-E(Core i7-8750H、RTX2070): 4,893
ドスパラ GALLERIA GCF1050TGF-E(Core i5-8300H、GTX1050Ti): 4,545
OMEN X by HP(Core i7-7820HK、GTX1080): 4,290
iiyama STYLE-17FH054-i7(Core i7-8750H) : 4,281
HP Spectre x360 13(Core i7-8565U): 4,223
Lenovo ThinkPad X280(Core i7-8550U): 3,909
ドスパラ Altair F-13KR(Core i5-8350U): 3,778
HP Spectre 13(Core i5-8265U): 3,766
HP ENVY X360 13(Ryzen 7 3700U): 3,728
NEC LAVIE Direct NEXT(Core i7-8550U): 3,704
ドスパラ Critea VF-HEKS(Core i7-8550U、MX150): 3,704
HP ENVY x360 15(Ryzen 3500U): 3,617
DELL Inspiron 17 5000(5770)(Core i7-8550U、Radeon 530): 3,607
東芝 dynabook AZ65/G(Core i7-8550U): 3,546
HP ENVY 13(Core i7-8550U):3,534
DELL XPS 13(9370)(Core i7-8550U): 3,518
ドスパラ Critea VF-HGK1050(Core i7-7700HQ、GTX1050): 3,492
東芝 dynabook VZ82/F(Core i7-8550U): 3,491
富士通 LIFEBOOK WS1/B3(Core i7-8550U): 3,479
Microsoft Surface Pro 6(Core i5-8250U): 3,399
東芝 dynabook DZ83/J(Core i7-8550U): 3,353
マウス m-Book J(Core i5-8250U): 3,350
東芝 dynabook UZ63/F(Core i7-8550U): 3,341
Microsoft Surface Laptop 2(Core i5-8250U): 3,199
HP Spectre Folio 13(Core i5-8200Y): 3,108

グラフィック系だけでなく、表計算やSNSなど、一般的なPC利用をシミュレートするPC Markのスコアです。このテストは外部GPU搭載による影響がそれほど大きくはでません。PC MarkのスコアもCore i7ノートとしてはトップランクのものになります。T490にMX250という組み合わせなら、PCの利用シーンで不満を感じる場面はほぼない、と言っていいでしょう。

Lenovo ThinkPad T490 CDM
一応Crystal Disk Markのスコアも掲載しておきます。個人的にはここまで速ければ他機種と順位づけする必要はなく、実用上は非常に快適に動作する、と評価します。

発熱について

試用期間中、発熱が気になった場面はただひとつ、「オンラインゲーム系のベンチマークテスト」だけでした。ドラクエ、DDONとも、結構筐体の底面が熱くなりました。この製品は「並外れて頑丈な」ThinkPadなので、特に心配する必要はないと思いますが、冷却性能に関してはゲーミング仕様ではなく、仮に長時間ゲームプレイをするような使い方をするのであれば発熱による性能低下がありうると思います。それ以外の利用形態であれば特に問題はないだろうと思いました。

5.まとめ

Lenovo ThinkPad T490はLenovo直販サイトで販売中で、7月26日現在の価格は税込み109,280円から、となっています。なお、これは平日の価格で、週末になると割引率が拡大します(7月20・21日の実績値は43%オフ)ので、税込みで105,000円強から購入できると思います。最低価格の構成は「Core i5/RAM8GB/128GB SSD/TNディスプレイ」で、レビュー機の「Core i7/MX250/RAM16GB/512GB SSD/WQHDディスプレイ」だと平日価格で176,774円です。

レビューを終えてみて、この製品は「モバイルノート」と位置づけていいと思いました。従来ウインタブでは「Tシリーズは基本スタンダードノート」と判断していましたが、T490はディスプレイサイズが14インチとモバイルノートのサイズになっていますし、重量がやや重いとはいえ、持ち運びにそれほどきつい思いをすることもないと思われます。

ThinkPadの14インチと言えばなんといってもX1 Carbonが筆頭に挙げられますし、同じTシリーズのT490s/T495sもモバイルノートに位置づけられます。軽さを追求するのであればT490よりもX1 Carbon(1.09 kg)になると思いますし、T490sやT495sも1.24 kgと軽量です。ただし、これらの製品は外部GPUの搭載ができません。今回のレビューでGeForce MX250は本当にいい仕事をしたと思いますが、MX250を搭載できる14インチ、というかモバイルノートはT490のみです(なお、E490はRadeon RX550の搭載が可能です)。

重量は少し重くなりますが、性能追求という視点でThinkPadを選ぶのであればT490は非常にいい選択肢になると思います。最後に一言だけ。「いやあ、やっぱThinkPad最高!」

6.関連リンク

ThinkPad T490:Lenovo

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