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ThinkPad 8 - 実機レビュー(その2)

ThinkPadで画像加工
こんにちは、ウインタブ(@WTab8)です。今回はThinkPad 8の実機レビュー第2回として、性能に関して書きます。この機種はいろいろ調整余地があるし、今回のレビューだと私自身不完全燃焼なところもあるので、もう少しいろいろ試していくつもりですが、とりあえず経過報告を。

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1.ストレージの空きなど

私が購入したThinkPad 8のシステム構成については前回の記事で触れていますが、一応128GBのストレージが出荷時にどのくらいの空き容量になっているかを確認しておきましたので、それを紹介します。
ThinkPad8 初期のストレージ容量
このように、ストレージの総容量が106GB、空き容量が99.3GBとなっていました。システム領域とリカバリー領域で30GB弱が使われているということになります。ずっとVivoTabの32GB版を使っていたので、これだけあれば大満足です。リカバリー領域の削除なんかも急いでやる必要はなさそうですね。

2.アプリ起動

ThinkPad 8を使っていると、体感上はサクサク感があります。Aspire SwitchやVivoTab Note 8と比較しても、です。この感覚を具体的に説明するのは結構難しいのですが、一例としてストアアプリやソフトウェアの起動時間を調べてみました。

一応最初にテストの設定ですが、

・該当するアプリ以外に可能な限りすべてのタスクを終了
・電源プランなどはデフォルト(バランス)のままいじらず
・モニタの解像度もデフォルトのままいじらず

としています。特に補足説明がない限り今回の記事はすべてこの設定にしています。

先日ダウンロードして毎日遊んでいるWindowsストアアプリ「GTレーシング2」ですが、ファイルサイズが大きく(1.13GB)、起動時のデータ読み込みに時間がかかります。まずはこのアプリの読み込み時間を比較してみました。

ThinkPad 8:初回15.3秒、2回目以降は13秒
Aspire Switch 10:初回17.3秒、2回目以降は15秒

何度か試してみましたが、約2秒の差でThinkPad 8のほうが速いという結果でした。

次に、これまで何度か取り上げている、私が作ったファイルサイズ13MBのExcelファイルの読み込み時間です。

ThinkPad 8: 12秒
Aspire Switch 10: 16秒

こちらも何回か試してみました。若干バラツキはあったものの、それは私のストップウォッチを押すタイミングによる誤差だと思われ、平均するとほぼ4秒の差でThinkPad 8のほうが速い、という結果でした。

タブレットを使っているとアプリの起動や終了というのはしょっちゅうやります。またOffice系のファイルも同様です。一つ一つの起動時間はわずかな違いでも頻度がそれなりに多いので使っているうちに差を感じることになります。今回テストした2つのアプリだけでなく、全ての操作でこのくらいの差が出るとすると、そりゃあサクサク感の差を感じますよね!

また、フリーの画像加工ソフトGIMPを使って簡単な画像加工をしてみました(この記事のトップ画像が成果物)が、ここでもThinkPad 8はサクサク感がありました。具体的には画像の範囲選択に使う「自動選択ツール」の処理で、他のAtom機だと少しだけ待ち時間が発生するところ、ThinkPad 8だとほとんど待ち時間が発生しないとかです。計測できないくらい短い差ですが、体感的にははっきりと分かります。わずかな差が「ちりも積もれば山」なんですよね。

3.Officeの動作

理由が特定できていないのですが、ソフトウェアの「処理速度」についてはあまり満足できる結果になっていません。

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実機レビューの際にいつも使っている手製のExcelファイル(サイズ13MB、最大26万行)で膨大かつ非効率な処理内容のExcelマクロを実行してみて、処理にかかる時間を測定してみました。先日、Iiyama 10P1100T-AT-FSMの実機レビューの際に取ったデータと比較してみると、

Core i5のノートPC(2年落ち): 1分30秒
10P1100T-AT-FSM(Z3775D): 4分5秒
※ThinkPad 8(Z3795): 4分10秒
VivoTab Note 8(Z3740): 5分35秒
Aspire Switch(Z3735F): 6分15秒

なぜかZ3775Dのマシンに負けてます。Atom機3つの中では決して遅くはないんですけど、「当然最速」と思っていたので、ちょっとガッカリ。(ほとんどの場合)Officeは32ビットのソフトウェアなので、OSが64ビットであっても処理は32ビットで行なわれます。また、32ビットのソフトウェアの多くは64ビットのOS上で問題なく動きますが、OS上で32ビットをエミュレートしているため「多少のオーバーヘッド」が発生する、ということなので、そのオーバヘッドとやらにCPUのスペック向上分が食われてしまっている、というのも原因の一つかもしれません。少し古い記事ですが、下記のリンクに詳しい説明が載っています。

マイクロソフトのおすすめは64bit OSで32bitアプリ:PC Watch

ThinkPad 8、8インチタブレット中最高のスペック、ということで「3倍くらい早いでしょ」などと勝手に思いこんでいたのですが、少なくともExcelのマクロ、という点では抜群に早い、ということはありませんでした。上にも書きましたが、「どうしてこうなるのか?」ということについて明確な説明もできないというのが残念ですが、この後もいろいろと調べていくつもりです。

4.ドラゴンクエストX ベンチマークソフト

ThinkPad 8でドラクエベンチ

こちらも、Iiyamaの実機レビューの際に試したデータと比較してみます。

Core i5のノートPC(2年落ち): 5,299
Aspire Switch(Z3735F): 1,101
10P1100T-AT-FSM(Z3775D): 1,097
※ThinkPad 8(Z3795): 1,086
VivoTab Note 8(Z3740): 993

ここでもThinkPad 8は他のAtom機とそんなに変わらない結果となってしまいました。ThinkPad 8は画面の解像度が1,920×1,200(他のAtom機は1,200×800)なので、グラフィック処理が重くなってしまうということで、解像度を落としてテストしてみましたが、結果は変わりませんでした。Iiyamaのレビュー記事にも書いたのですが、ドラクエベンチの場合、CPUというよりはグラフィックボードの性能がボトルネックになっているため、ThinkPad 8の持ち味が出せなかった、と推測しています。

5.今回の結論と次回予告

なんだか自分が泥沼にはまりかけているような気がします。私にせよ、ウインタブを読んでくれている人にせよ、「ベンチマークの結果がちょっとでもいいほうの勝ち」とか、子供じみたことは考えてないと思います。でも複数の機種で比較をしてみると、ThinkPad 8の結果がイマイチだとなんとなく納得できないんですね。OSもCPUもRAMも一番いいスペックのはずなので「負けるわけない」と思い込んじゃうんです。

デザインよし、サクサク感あり、ThinkPadの伝統を引き継ぐ堅牢ボディとなれば、それで十分満足できるはずなんですけどね。

ということで、もう一度ThinkPad 8の性能について記事を書く予定です。具体的にはフリーで入手できるベンチマークソフトを使って他のAtom機と比較していきます。まあ、泣いても笑ってもベンチマークとかの性能比較は次回で終わるつもりです(ただし、Excelのマクロで思ったような処理速度にならないのはなぜか、とかの疑問点は引き続き調べますけど)。タブレットの良し悪しって、ただ速いか遅いかだけじゃないですし、顔を真赤にしてベンチマークとかをやり続けてたらThinkPadで遊ぶ時間がなくなっちゃいますしね。

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